岳行ノート
鍋尻山 838m/滋賀県多賀町

2007.3.3(土)江南6時45分発 
       曇りのち晴れ 6℃
往路:2時間25分(小休止含)
復路:55分


保月集落の地蔵峠にある乳地蔵
(祠は人間の背丈ほど)


 先週に続き鈴鹿北部の低山コレクションです。カルスト地形で石灰岩が転がるこの山は展望が良く、周囲の山々や琵琶湖の眺望が楽しみです。

 いつもなら4月初旬が福寿草の時期ですが、この暖冬なので出逢いを期待します。

 また周辺には、見所が多く「多賀御神木」「乳地蔵」「保月の廃村」「河内の風穴」にも訪れてみましょう。単独です。



 教科書は、中日新聞社刊 西内正弘著「地図で歩く鈴鹿の山」です。

駐車場周辺図


保月

分岐

尾根

ダケノ畑

ダケノ峠

鍋尻山

湖眺望

分岐

保月


※色線は実測ではありません。
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」



多賀町栗栖の集落から杉坂峠へ向かいます。例年なら3月20日頃まで積雪封鎖の道です。
400mを上りますが、1車線のストレス林道。峠に多賀大社の御神木が4本斜面にあります。
その中でこの杉は滋賀県最大で幹周11.9m樹高37m樹齢400年、4m径で8畳部屋に入れません。
 保月(ホウヅキ)の集落手前で鹿2頭が斜面を駆けていく。夏には村人が戻られるので手入れがいい。

 神社前には、広い駐車場ができました。公衆トイレは、この南の小学校跡地にあります。
(9:05)
 神社の本殿に寄り、左の斜面を上がれば地道の林道に出ます。

 数分で分岐着。左は鍋尻山60分直行コースですが、右の古い山腹コースを選択しました。

 始めは、はっきりした道ですが、次第に踏み跡が薄くなります。地形図通り高度は稼げません。
 やがて北東に低い尾根が見え、そこを目指して斜面を登ります。

登りきるとお馴染みの苔石集落。これを避けて左側を歩きます。
(9:30)
 すぐに尾根端になり、左に降りれば大きな斜面です。鞍部の右上に薄い山腹道が巻いていました。
(9:35)

※この鞍部より西方向に登れば歩きやすい尾根になり、30分ほどで鍋尻山山頂に着きます。足場が悪いときは山腹道へ行かずに山頂に向かったほうが得策です。
 この巻き道は、斜度がある所を通っていて粘土質の足元が滑りやすい。積雪や雨後の悪条件下では高難度でしょう。踏み跡を確かめながら慎重に‥。
 その踏み跡が不明になり『おかしい?』と立ち止まります。向うに峠が見えました。ここは一旦、少し降り、藪に入ると踏み跡を発見。
(10:05)

藪が切れ視界すっきり。緑のない老いた自然の風景にコザト829mが目立ちます。
でも自然は、失った若さを復活できるので羨ましい。谷で「キョーン」と鹿が鳴きました。
 峠に着くと鞍部に『お〜残雪だ。』
向うのピークをダケノ畑と思い登ってみると違ってました。もうひとつ左方向のピークです。
(10:20)
 ちょっと遠回りしましたが、石灰岩の転がる小広い頂上に着きました。冬期限定、樹間に霊仙山のシルエット。さあ次は鍋さんへ‥
(10:35)
 頂上から南下すると鞍部のダケノ峠です。正面の鍋尻山まで高度差150mあります。
(10:45) 

登りながら振り返るとダケノ畑の向うに無雪の霊仙山
左端は三角に尖った南霊仙、右のピークが最高点でしょうか。
 やがて斜面は、苔岩が充満して歩きにくくなります。その間には鹿の糞‥これはいただけない。岩を避けるようにやや右へ流れます。
 右方から合流してくる尾根に向かい、トラバースし、樹木を頼って進みました。何処でも歩けそうですが、斜度がきつく薄い踏み跡でもありがたい。
 突然、頂上方向から陽光を浴びます。晴れ間が広がりUV光線が襲う。。。。。しみ、しわ、そばかす‥メラニン色素あっちけ!
 テープを探しながら岩間の足場を慎重に選んでいき‥ようやく気分開放。三等三角点にご挨拶して広い頂上でランチです。
(11:30)〜(12:00)

帰路、南へ降るとすぐ琵琶湖眺望地への分岐があります。
行ってみましょう。遠く武奈ケ岳を中心に比良山系が背景を占めています。
写真を撮り、明瞭で歩きやすい道に戻りました。

突然、広大な風景が眼前に飛び込みました。『これか!この山が名山と言われるのは!』
実際は、この倍の広角眺望です。いつまでも、いつまでも見ていたい。
左から烏帽子三国御池、その後ろに藤原‥紀香さんは先月、陣くんの嫁になってしまった。

『やった!』あちこちの岩陰で福寿草が、春のコーラスを奏でています。
デジイチ2台を携えた単独の方が登ってこられました。
『いい山ですね〜』『御意』至福の時を共有し、しばしお喋りタイム。
 登山道を行くとカヤトの中にこんな網が仕掛けられています。その役目がわかりません。
 やがて植林に入ります。同じ網が幹に巻いてあります。鹿対策としても少なく、丈が長過ぎる?

 「?」をリュックに引っ掛けて降りれば、保月の神社は、もうそこです。
(12:55)
 着替えて車で保月を東に抜けます。鍋尻山の外周を反時計回り、権見谷を通って河内の風穴へ。
 
 「落石注意」の掲示は、落ちてくる石、落ちてる石どちらを注意するのか?

 この道中が、とんでもないスーパーストレス林道で高い崖、転がる小岩で緊張かとり慎吾。私の2度と通りたくない道ベスト3。 
 <河内の風穴> 滋賀の道を走るとたびたびこの文字が目に入ります。気になって気になって仕方が無かった。やっと念願叶って行くことが出来ました。P代400円入場料500円と予想以上、いきなりのストレス・パンチだ。清流沿いを歩き階段を上ると入口ですが、そこまでちょっと体力がいります。

 風穴は、55万年前生成の鍾乳洞です。入口は狭いけど内部に広大な大広間があります。通路に水がぽたぽた落ちて滑りやすい。20段の鉄階段を上がると進入禁止エリアになり、いい所が未公開です。そのため石灰のツララが見えませんでした。




 
 KANIKANIパーティ


 富山から日本海のカニが届きました。知人の知人が、漁師さんで昨年に続き今年もお願いしていたのです。暖冬不漁で1月の予定が3月になってしまいました。いいものが金曜に獲れたということで土曜にクール宅急便で着きました。蓋を開けたら氷冷されているのに動き出し驚かされます。寒さに強いのだ。

 早速、娘親子を呼びカニパーティを催します。
カニの調理方法を忘れてしまい知人に尋ねました。

<茹で方>
@足を太い輪ゴムで束ねる。
A大鍋(このために購入)でお湯を沸騰させる。
B荒塩をひとつかみ入れる。
C甲羅を下にして20分茹でる。

<カニ味噌>
@茹で上がって甲羅をはがし、そこにカニ味噌を入れる。
Aお酒を少し入れ、甲羅についた身を加える。
Bコンロの弱火で甲羅を温める。
 大人の味でコレが実に美味い。
※このコンロで焼きカニをしたらホカホカいい味です。

 上の写真は、小柄な男性との大きさ比較ですが、カニはその男性をビビらせるほどデカイ!測ったら38cm780gの大きさでした。充分の甘みと旨みがあるので、何もつけなくても美味しく食べられます。冷凍の浜茹でとはぜんぜん違いました。1年に一回の我が家のカニ祭り。

 でもカニは、食べた後の始末が大変だ。そして支払い請求書はまだ来ていません。時価なのでこちらの後始末も大変だ。以上、今回は数少ない我が家の自慢話でした。
2007.3.4.20:20