岳行ノート
妙法ケ岳 667m/岐阜県揖斐川町

2007.4.8(日)江南6時00分発 
            晴れ 7℃
周回:4時間35分  (小休止含)


谷汲 竹中公園のハナモモ


 ヤフーの「桜開花情報」を毎日ニラメッコ。すると登山日に満開と言うことでこの山に決定しました。

 妙法ケ岳の尾根道は、東海自然歩道でもあります。谷汲山華厳寺から両界山横蔵寺までは、霊場をつなぐ縦走路です。この巡礼縦走は11.5km。

 ガイドブック通り妙法ケ岳→横蔵寺のコースなら、その距離を戻らなければなりません。いつもなら“たたみ君”の出番。しかし戻り道はアップダウンがあります。

 今回は昨年10/1からスタートしたコミュニティバスを利用しましょう。(行政情報→公共交通→横蔵線)
単独となりました。


 教科書は山と渓谷社刊「名古屋周辺の山200」、参考書は風媒社「岐阜のベストハイキング」です。
駐車場周辺図
横蔵P

谷汲山バス停

登山口

妙法ケ岳


林道出合

横蔵P

※黄線はバス乗車
※色線は実測ではありません。

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


 「朝霧は晴れ」のことわざ有り。
すごいよ、すご過ぎるよ
アッチャンかっこいいカッキーン!
 谷汲に入り、誰もいない竹中公園でページトップの写真を撮りました。ここは谷汲踊保存会長の竹中さん個人が作られたものです。

 その後、横蔵寺まで走って7時45分発のコミュニティバスに間に合いました。
(7:30)

乗客2名のバスは15分で谷汲山バス停に到着。格安料金で100円。
早朝、観光客はちらほらですが参道の桜は満開です。
まだお店が開いてないので、お土産の「よもぎぶんたこ」を買えません。
(8:00)
 それは、歯ごたえのある「よもぎ入りしんこ餅」のことでここの名物です。(しんこ=米粉)登山後、お土産を買いにまた来ましょう。

 年配のご夫婦が仲良く座る仁王門を潜ります。『いい天気になりそうですね』

 ここ華厳寺は798年の創建。那智勝浦青岸渡寺からの西国三十三ケ所巡礼の最終満願寺です。

(左)本堂への石段途中左に一切経堂。八角輪蔵を回すと積まれたお経を全て読破したのと同じ功徳があります。重くてびくともしないのでその周りを歩いて一周しました。

(中)
本堂上り口の柱に「精進落としの鯉」。三十三番札巡りの満願達成者が、俗界に帰るためなでます。私も登山後、お家に帰るのでなでました。

(右)
本堂に入り戒壇巡りをします。暗闇に沈み、右手を壁に当てて進むとご本尊の真下でありがたいものに触れます。ここぞと気合を入れ、あれもこれもと願い事をこめました。入場料は100円と格安です。
 華厳寺で随分時間を費やしました。本堂の左から笈堂を抜け、石段を登れば登山口に着きます。

 羨ましいほど立派な元気印を持つ石狸様三体、私もその元気のご利益を心より祈願し階段を登りました。
(8:55)
 やがて東海自然歩道と合流し急登です。杉林の中、表情の違う石仏を32数え‥

33番目の祠で奥の院になります。
階段に座り、メロンパンを食べエナジーを注入。
(9:25)
 麓から太鼓の音が聞こえてきます。そうだ、バスの運転手さんが『今日は、さくらまつりで物産展や催し物があるよ』と話していました。
 杉林を丸太階段で登ると待望の尾根に出ます。このコースは道標がしっかりあるので安心です。
(10:10)
 そしてひと登りすれば三等三角点の頂上です。展望は木立越しで開けていません。
(10:15)
 少し下れば鉄塔ですが、ここで北に魚金山西台山が見えます。
(10:30)  





 
 
♪おっかの上ひ〜なげしの‥それはアグネスチャン
 
 登山道脇の小玉はアブラチャン

 
スプリング・イエローが、春風に揺れています。
 


 登山道に‥ひょっとしたらギフチョウ?3cmの小型蝶でギリ2mまでしか近づけません。

 自然のデザイナーの発想は不思議が一杯。黒と黄で充分強烈なのに赤のアクセントの必然性は何だろう?

 昨年西台山で逢えなくて今日初めて見ることが出来ました。嬉しくて気分上々です。



 『いや〜1年ぶりだね』
イワウチワの群落がありました。

 女学校のようにクラス単位であちこちに固まっています。ひよこさんが好きな花です。
 


 気品溢れるカタクリのお嬢様にもお久しぶり。

 これほどこの山で春の息吹を感じられるとは、知りませんでした。

 ヒョウモン蝶やシロ蝶が辺りで忙しげに飛んでいます。写真を撮りたいけど撮らせてくれません。




 そして歩いていると樹間にチラチラ、気になって仕方がありません。

 近づけない急斜面に鮮烈な純白のコブシ

 里はさくらまつり、ここは春山まつり。山の生命力を浴び心がリフレッシュできます。
 適当な斜面でコブシを遠望し、簡単ランチです。妙法ケ岳の山頂も見えます。
(11:35〜11:45)

 多くの登山者とすれ違いました。ほとんど横蔵寺妙法へのピストン、または華厳寺妙法へのピストンです。驚いたのは横蔵寺←華厳寺へ縦走し、同じ道を逆戻りして華厳寺に帰る人々。W縦走‥健脚にもほどがある。
 尾根筋を降りていくと林道に出会います。そこを少し進むとまた山道です。
(12:20)
 やがてシャクナゲの群落地を横切ります。「盗掘禁止」の立札が目立つ。そこに一部朽ちたこの大杉は、大迫力で思わず立ち止まりました。
 山腹をジグザグ降れば、いこいの森の賑わいが伝わってきます。春爛漫の芝生広場でちびっ子がはしゃいでいる。

 
舎利堂に出ると登山道は終了です。今日は堂のミイラ拝顔はしません。
 最後に横蔵寺を通り抜けます。開創は803年。戦国時代に焼き討ちされ、江戸時代初期に再建されました。素晴らしい木造文化財です。

 ここの超有名な紅葉は背景が良く絵になります。駐車場は赤い橋の下。10分間ランチのように休憩をあまり取らなかったのでヘロヘロで帰着しました。
(13:40)

車で谷汲まで走ります。田園風景の向うに妙法ケ岳が集落の守り壁のようです。
朝に訪れた竹中公園を通り過ぎると入る車出る車でグチャグチャの大騒ぎ。


 谷汲交差点手前の振興事務所に駐車します。参道を歩き、大駐車場を過ぎた辺りのだんご屋さんに行きました。

 お土産に買おうとした「よもぎぶんたこ餅」が何と売り切れ!早朝、華厳寺で色々お願いしたけど、お土産のことを忘れていました。ひよこさんが楽しみに待っているけど‥あ〜時すでに遅し。カッキ〜ン!





 
    1位岐阜、2位稲沢、ビリは‥

 
お土産と言えば‥
「とんねるずのみなさんのおかげでした/食わず嫌い王決定戦」で毎回ゲストが持って来ますね。その芸能人御用達お土産ランキング
の特番が、3月29日(木)放送されました。何と1位は岐阜市神田町の弁天堂「栗粉餅(クリコモチ)」、2位が稲沢市小沢の松屋長春「羽二重餅」。日本で1位と2位がこの東海地区とはたいしたものです。

翌週、我が家から少し遠いけど、稲沢市松屋長春に開店に間に合うように行きました。一方通行の狭い道を行くと道路にただならぬ行列。店の外に数10名が並んでいます。狭い道路に車がごったがえしている。マスコミの影響は絶大です。

 1個241円「羽二重餅」を求める人ばかり。お店は古いたたずまいで雰囲気があります。こちらの和菓子は、茶道の方がよく買われるとのこと。他にわらび餅や桜餅など若干高めですが『どれも美味しいよ』と地元の方が言われます。

 店頭には紹介された番組の写真パネルが誇らしげ。が、肝心のものが見当たりません。今は開店を8時半と早め、火〜金は先着35名、土日は120名(1名20個限り)と販売制限しているとのこと。いつ売り切れたのか尋ねると『毎日、8時半に売り切れます』『ありゃりゃ』この様子では、1ケ月はだめでしょう。

 会社でこの話をすると最初に高嶋ちさ子さんが紹介したとき「羽二重餅」を買って食べた女子がいました。『あの皮がいいのよ。柔らかい手触り、食べると口の中で溶けるの。甘いものは好きじゃないけどあれはいい』そんなこと言われるとなおさら食べたくなります。

さて1位の岐阜市弁天堂は知人に頼みました。案の定、松屋長春と同様たいへんな有様だったそうです。10個1800円の「栗粉餅」以外にも「鮎菓子」・「いちご大福」など色々売ってます。知人が店に行ったとき、商品が何も無かったと言ってましたが、そのわけがわかりました。

 HPに載っていたのですが、この騒ぎで「栗粉餅」普通1日2000個作るところを3人の職人さんが、必死で3000個作ったそうです。そのため他のお菓子は作らなかったというわけ。それだけがんばってもおっつきません。ネット販売も20分で当日分ソールド・アウト。

 材料は昨秋の栗を使っているのですが、もう在庫を使い切ってしまいました。そのためこの銘菓は、秋まで手に入りません。最近、検索エンジンのナンバーワン・ワードが「くりこもち」になったそうです。『さもあらん』

きっとお両店の人たちは、一生経験できないほど働かれているでしょう。


そんな最中、友人が静岡に旅行したのでお土産をくれました。「わさびらむね」です。家族の誰も飲もうとしません。きっと辛い味が想像できるからでしょう。シールに書かれた原材料をよく見ると『え!わさびが載ってない。着色料で色を付けてるだけ?』

 まあメロンパンにメロンが入ってないからいいかもしれないけど‥。腑に落ちない。友人が言うには、商品ポスターに「日本で一番まずいラムネ」とキャッチコピーが書いてあったそうです。根性試しでビリのお土産を恐々飲んでみました。

 『口の中でラムネのドブが流れている』というのは冗談。ただ後味に残るワサビ風味が無いほうが良いけど‥。あ、それじゃあ普通のラムネか?カッキーン!!
2007.4.9.22:22