岳行ノート
六所山 611m/愛知県豊田市

2008.2.17(日)江南8時00分発
      曇り時々晴れ  2℃
往路:2時間45分 (小休止含)
復路:0時間50分 (小休止含)


冬景色六所山

 冬が遣り残しの無いように随分がんばっています。野の草木は、早く春のお洒落をしたいようです。でもまだ冬が手を抜いてくれないので辛抱、辛抱。

 なら危険度の少ない雪山、スーパー低山の六所山へ向かいましょう。なぜなら、ひよこさんが今年二度目の山行に付き合ってくれるからです。

 でも1時間ピストンでは、物足らないので4コースを工夫して一筆書きすることにしました。


 教科書は、あつた勤労者山岳会編「新こんなに楽しい愛知の130山」です。
駐車場周辺図
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@いのししコース

Aうさぎコース

Bきつねコース

六所山

Cかもしかコース



※色線は実測ではありません。

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」




昨夜、雪カーペットが敷かれた六所神社。車外に出ると寒さにしばかれるようです。
神社前の舞台は、六所山からスギ、ヒノキなどを運び明治5年に建造されました。
昔は、ここから山頂の奥宮まで参道が続いていたのでしょう。


 県道から総合野外センターの西駐車場に入ります。ひよこさんは空身、私が食料と熱いお茶などを担ぎます。
(9:50)


 「いのししコース」登山口に県道を降って戻ります。職員の方たちが、雪かきをされ、安心して歩けます。

 「いのししコース」(1330m〜頂上)は昔の参道です。原生林が残り別世界です。
(10:15)

 薄い雪にもビビルひよこさんへ『がんばれや〜』と励ます。アイゼンをつけるほど積雪はありません。

 雪が岩道に積もっていれば話は別です。コースは谷道だ。『事情がかわった!』(お笑い貴族-髭男爵

 滑止めを靴に装着します。スパイクがありますが、登山用ではありません。

 よく外れますが、無いよりまし。この環境では、ひよこさんに原生林を楽しむ余裕はありません。

 林道に接する三叉路を左折すると‥

 六所神社奥宮。小腹が空いたのでパンをかじって休憩します。
突然、突風が吹いて枝の雪が、おびただしく頭上から舞落ちてきました。
首から背中に入ってひと騒ぎ。頂上は近いのですが、まだ登頂はしません。
(11:05)〜(11:15)

 道を少し戻り「うさぎコース」(1250m〜頂上)の道標に従がい降ります。道に積雪が結構あります。

 低山をあなどり、ウォーキングシューズです。スパッツがあったので良かった。プラマイゼロ?


 コースは、どちらか言うと溝道。雪が多いはずです。お隣の炮烙山に繋がる林道に出会い左折します。
(11:45)


 林道の下を見ると「今はもう冬 誰もいないフィールドアスレチック場 知らん顔して山人が行き過ぎても」


 林道から「きつねコース」(800m〜頂上)に入ります。尾根道の急登。登降を繰り返しきつい。
(12:00)

風が強くなりました。針葉の雪が舞い落ちてきます。
ミニ吹雪が治まるのを待って歩き続ける。

 遠回りして頂上に着きました。三河三霊山のひとつ六所山611mです。展望はまったくありません。
(12:35)

 「かもしかコース」が出来たようで、見晴台でランチにしましょう。


 「かもしかコース」
(700m〜頂上)は、始め山腹道の降りで尾根道へと変わります。


 標高568mの見晴台には平成17年2月建造の高さ11mの反射板。築3年と新しい。
(12:50)

網ヘンスの前に出ると豊田市から名古屋市方面の都会的パノラマです。
この展望で開放感を得ますが、風が冷たい!ランチをする場所ではありません。
『またまた、事情がかわった!』


 神社で食べたパンが、腹に残りランチ抜きで降ります。キャンプ場の子供たちの看板は、色が大騒ぎ。

 急坂を太目のロープに助けられて降ります。バーベキュー棟に出て「かもしかコース」は終わりました。
(13:20)

 右のゲートが「林道コース」の入口です。駐車場へ右に降り‥


 お疲れ様でした。外は風、車の中で着替え、聖子ちゃんを聞き、お握りと熱いお茶があれば極楽、極楽。
(13:25)

 帰りにもう一度、松平家ゆかりの六社神社に立ち寄ります。神社の大杉は幹周4.8m、樹高28mと立派。

 今日はコンビニにも寄らずこのまま直帰しましょう。車にはお菓子があるので‥


東海岳行
     “痛快先輩2”
 数年前定年退職されたあの痛快先輩と美味しいとんかつを食べましょうと電話しました。また面白い話を聞きたかったからです。『あ〜いいよ。また道草の新作読ませてよ』と二つ返事です。以前、先輩の話で作った「痛快先輩」で道草のことは知っています。

 昨年、秋・冬と食事をご一緒したのですが、随分日に焼けておられたのでそのことを尋ねたのです。

『ちょっと考える事があってまた働き出した。俺、動くこと好きだから今は外の仕事をしてる』
『再就職は、いい所が無いでしょう。外の仕事ならスーパーのカート整理?工事現場の交通整理?』『いや、違う。また今度教えてあげるよ』と思わせぶり。

 今回、気になっていたその仕事のことを聞かせていただきました。
『郵便局の民営化を見たかったんだ。それと体重を3キロ落としたかった』
『郵便配達してたのですか。民営化を中から体験するなんてすごい発想ですね。どうでした?』
『長い公務員時代という歴史を切り替えることは、なかなかね。例えば‥』

と色々な実例を興味深く聞かせていただきました。
『米国人の家族が日本へ来て、一家が日本人の文化風習に切替えることは急にはできない』

 お話は続く‥

 今でも身体を鍛えるため公共施設のジムに通っていられるそうです。そこで78歳の方とお友達になられました。その方のお話です。
『25人の同期会があったのだけど今では3人になってしまいました。一人一人減っていくのは辛いものです。そこで同年代の人ではなく自分より10歳くらい若い人と付き合うようにしました。私より先に逝ってしまう確立は低いですからね。その達とゴルフをやると飛距離が全然違う。悔しいからがんばろうと私も練習に励むのです。すると距離が伸びるのですよ』いいお話です。

 その気になれば、身の回りでこのお話のように人生の生き方を示唆されることに出会います。

例えば、お店の駐車場に車を停めようとしたら「前向きにお願いします」と書かれた看板があり『そうだ、何事も前向きに生きていこう』と元気づけられる。お店のトイレに入り、小便器の上に貼られた「一歩前へ」と書かれた注意書きすら『そうだ、下がらず前へ進もう』と生きる力を与えられます。落ち込んでいても、ふとしたことで立ち直れるかもしれません。

 今回も人生に前向きな痛快先輩のお話でパワーを貰いました。そして道草セレクション12話をお渡しし、次の会食を約束したのです。
2008.2.19/01:30