岳行ノート
三棟山 630m/岐阜県下呂市

2008.3.8(土)江南7時50分発
         快晴    3℃
往路:1時間05分 (小休止含)
復路:1時間20分 (迷走時間除く)


:
展望台に大仏様?


 しばらく岐阜山は、ご無沙汰でしたので恋しくなりました。そこで単独なので奥深い山は避け、低山でも展望が抜群のここに決めたのです。

 地形図を見ると山の東側に下佐見という地名があります。そちら方面に破線(登山道)があり気になりました。時間があったらそこも歩いてみたいと思います。

 でもネットで検索したのですが、その道の登山行は見つかりません。なら現地で判断しましょう。



 教科書は、「癒しの道 南飛騨森林浴回廊21」です。
駐車場周辺図
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万福寺P

佐見分岐

山頂⇔展望台

鞍部⇔網

      ↓⇔20鉄塔

     佐見分岐⇔展望台

万福寺P

青線は登山道探査
※色線は実測ではありません。

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」



  TVニュースで江南市布袋町ベルジュールの米太巻という米粉で作ったロールケーキ(1本1200円)を紹介していました。

 即日、購入してふんわり、もちもちを食感を味わう。その話を会社ですると‥

 若い人が北海道へスキーに行き、そのお土産にあの白い恋人たちをいただきました。女子が『前より厚みがある。チョコもクッキーもサックリとした歯ざわり、濃厚で美味しくなった』しかし、よく以前の味を覚えているものです。

 すると別の女子が、伊勢旅行の話しを聞かせてくれました。そのバスツアーは1月までは満員ですが、いつも3月には空きます。でも今年は異常に混んでいるそうです。赤福が、2月6日から販売再開したことがその理由でしょう。女子は『白味がかった餡の色が濃くなり、味も濃い』と通ぶりました。それなら今までのは何だったの?


 さてさて41号線から飛騨川のなかばしを渡り、万福寺の駐車場に止めさせていただきました。春立つ里を歩き登山口に向かいます。

 道端にいたお婆さんが『みつむね様に登られるのかな?』『はい、そうです』気分まで暖かくなりました。
(10:35)



 集落の奥に登山口はあります。『ムヌ!』凍った道に注意。登山案内板によれば、山頂までの所要時間は50分〜1時間30分です。

 平均タイムは1時間10分、チャレンジしましょう。
(10:40)





 スギの森に入ると石積みがあり「昔の水田の跡」です。沢山の石をよく運んだものと感心したら山斜面に岩石が密集していました。

汗ばみだした頃、丁度お地蔵様に出会い一息いれます。
慶応元丑 九月九日と彫られているので143年(1865年)も前からここに佇んでおられる。
年代は、もちろん後で調べたものです。
(11:00)
 




 ここまで沢の右岸でしたが、この小橋で左岸に渡ります。鉄板に不安の隙間がありますが大丈夫。
 


 冒頭で表した佐見分岐です。それは左道で以前より荒れています。探査する予定でしたが、これではその気になりません。

 ここはチャレンジ精神旺盛な方にお任せし頂上へ向かいます。
(11:15)
 


 たちどころに沢と分かれる分岐点に着きました。左に黄色の鉄塔標識があります。歩いてきた沢沿い道が、奥へ続いているのを確認。

 この記憶が、後で役立ちます。そちらへは行かず、右折して尾根を絡むように登りました。 
(11:20)


 やがて「三山大権現」が祀られた山頂です。1時間5分で登れました。三等三角点もあります。しかし三山って何処でしょう?

 4月上旬には、この辺りでギフ蝶が舞うそうです。ギフ蝶は金山町で明治16年名和氏により発見されました。『ちょうなんだ』
(11:40)

山頂から100mほどで大仏様でなく望遠鏡のある展望台(トップ写真)です。そこは圧巻の大眺望。
蛇行する飛騨川に大船渡ダムがアクセントになって‥『グ、グ、グーッ!』エド・はるみ

彼女はがんばる43歳「マイ・シャローナ」のBGMで踊り『ホップ・ステップ・ジャンピングー』
そのジャンプの中途半端な高さが面白い。そして最後の『コオー』という変な顔が秀逸です。

さて、出かけにアンパンを食べたのでおなかは空いていません。
1時間ほどしか歩いてないので物足りない。そんな気持ちで‥
(11:45)〜(11:55)

山頂に戻り「お手洗」の道標にいざなわれます。
写真を撮ろうと南尾根を50mほど降りると‥

勇気満々の小屋が建っていました。アングルを探して通り過ぎるとテープが下へずーっと続いています。


 地形図を見ると標高150m下に林道が来ている。そこまで降りてもう一度登り返そうか?『よし、縦断ルート探索に行こう』

 勇躍、松葉のフカフカ急斜面を10分も降りるとこの鞍部です。左は20鉄塔、直進は21鉄塔。直進を選び林道へ向かいます。
(12:05)

10分で小ピークの21鉄塔に着きます。
さらに道が延びていますが、網ヘンスが道沿いに
出てきました。『いやな予感』

5分も進むと案の定、尾根道は網ヘンスで遮られ
もう進めません。鉄塔まで戻り軽くお食事しました。
やれやれ、探査は失敗です。
 

 結局、先ほどの鞍部まで帰ります。この間、50分のロスです。次は、ここから往きに記憶した分岐点へ戻ることを決意しました。
(12:55)

 まず20鉄塔への巡視路を歩きます。左山をトラバースすると再び鞍部です。鉄塔標識を見て、試しに20へ向かいました。

この鉄塔は御岳も望める展望があります。
(13:00)

プラ階段があるのですが、方向が逆です。
またもや無駄足を踏みました。



 先ほどの鉄塔標識までUターンし、今度は右山をトラバースして行きます。道に残雪があり、アイゼンは使いませんが神経を使う。

 谷を登り気味に進むので若干心細くなりますが、やがてグンっと下がって谷に降りました。
  


 そしてあの記憶の分岐点が見え、寄り道しすぎの周回終了です。

 ここで悩みます。山頂にあった「お手洗」の道標とトイレ小屋の写真を撮っていません。『え〜い、もう一回撮りに登るか』
(13:30)

 てなわけで本日、二度目の登頂です。撮り忘れた写真を撮った後、展望台の東屋でお握りを食べます。御嶽山の写真も撮り、書込み帳にへたくそな字で思い出を記しました。一日に同じ山をW登山するとは‥

 というわけで7コマ上の「お手洗」道標と小屋写真は、このとき撮ったものです。右の東屋写真は、帰りに41号線から撮りました。
(13:40)
 



 山を降りるとき、ときどきの凍った登山道は優しく融けていました。里は青空、木々は新しい緑の準備をしています。
(14:50)

静かな飛騨川から見る三棟山はもう懐かしい。
春が少しづつ上流から流れてくるようです。

さあ明日は名古屋、Qちゃんを応援に行きましょう。とても楽しみです。


東海岳行
     “波乱Q”     
      
 3月9日(日)は名古屋国際女子マラソン大会Qちゃんの北京オリンピック出場が決まるかどうかの大舞台です。栄町に駐車してオアシス21経由で人の流れにひよこさんとついていきます。

 座る場所を探して歩くと県庁手前の大津橋交差点まで来てしまいました。この地点は、同じ道を3回走り抜けるので沿道はすごい人です。やっと開いていた縁石に腰掛けて待ちます。

 20分待つとようやく先導の自転車が走り抜けました。パトカーや白バイ、バスなどが続き、トップ集団が近づいたことがわかります。目の前を滑るように15名ほど走り抜けました。私もモニター画面を合わせてシャッターを押します。(13:22)

 『あれ?』『Qちゃんっていた?』ささやきの波が広がる。すると信じられないことに4分遅れのQちゃんが3台のカメラに囲まれてきました。『Qちゃん、がんばれ!』悲鳴に近い応援が飛ぶ。

 何があったのだろう。目の前を過ぎる彼女の視線は、前を見ず足元を見ている。『いつもと違う』この時点でこの差は取り返しがつかないと思いました。
(13:26)

 周回してきたQちゃんが、トップからさらに遅れて目の前を走る。カメラは1台に減っています。去っていくQちゃんを見ながらひよこさんが『涙が出る』 そうだ私もこみ上げてくる。沿道の人々も悲しんでいるようです。
(13:48)

 彼女がこんなに愛されているのはなぜでしょう。シドニーオリンピックのテレビ中継を最初からゴールまで見て本当に感動しました。ゴール前で抜かされる日本選手は見ますが、彼女は強かった。

 金メダリストになる前から応援しています。岐阜出身で親近感がある。私が好きなのは彼女の受け答えや態度です。

 今、お馬鹿キャラを売りにしているタレントでがいます。トンチンカンな受け答えで笑いをとる。『ウメー、スゲー、テメー、ウッセー』あまり品の良くない言葉を女子でも言います。時には先輩に対しても『ウザイ』と厳しい突っ込み。でも感じは良くない。

 以前韓流ブームが訪れました。今も会社の女子ではまっている人が多い。ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホン‥韓国スターは、ひたむきさ、謙虚さ、敬意を払う心を持っています。

 同様な感じはハンカチ王子、ハニカミ王子にもあります。やはり爽やかなイメージで言葉使いも態度も感じがいい。タレントでもそういったキャラクターの人を出せばいいと思うけど。

 Qちゃん
もそういった感じがいい人です。しかも明るくへこたれない。だけど今日は違う。上の写真は3回目の通過です。トップとは10分も差が開きました。でも去っていった彼女に完走を願い心の中で『Qちゃんありがとう』とつぶやいたのです。彼女を見納めて観衆は去りだす。(14:19)

  結局、彼女は27位で2:44:18という結果でした。帰り、ニュースで半月板の手術を知ります。でもまだまだ引退しないという言葉を聞き、これからも走り続ける彼女を応援したい。そしてオリンピックは、三重出身の野口選手を応援しましょう。


 左の写真は、2000年3月の同じ大会で応援に来たとき撮りました。一流選手は静かに早い。ドタドタ足音もしない。ハーハー息遣いも聞こえない。このときは、2:22:19で優勝してシドニー五輪日本代表に選ばれました。この大会記録はまだ破られていません。
2008.3.13/21:35