岳行ノート

筆捨山・花の木・羽黒山 289m・339m・291m
三重県亀山市

2011年1月9日(日)


羽黒山は広重の描いた坂下宿の筆捨山にそっくり


          
羽黒山は昭和43年鈴鹿国定公園誕生記念切手のモチーフになりました。
広重の坂下宿には筆捨山浮世絵に描かれた岩は(右写真)樹木に隠れたようです。(国道1号線から)



 昨年も計画だけして行けなかった鈴鹿未踏の山を目指します。筆捨山羽黒山は鈴鹿山地南端に近く、山頂につながる岩尾根には奇岩怪岩が待ち受けています。

 室町時代、画家・狩野法眼元信が描こうとして描けず筆を捨てたことが山名の由来だそうです。江戸時代には名勝として知られていました。

 そのためか北西にある東海道坂下宿の浮世絵には、広重を始めとして殆ど筆捨山が描かれています。今回は登山道が整備された筆捨山、岩尾根の羽黒山


 その二山にルートファインディングが必要な三角点峰花の木をプラスして三山周回にしました。


 教科書は、中日新聞社刊西内正弘著「地図で歩く鈴鹿の山」です。参考書として「つーさんのNatureDialy」さんにお世話になりました。
<駐車地>
[-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動


P:駐車地

登山口

展望台

伐採地

筆捨山

渡渉

登山口

花の木

林道出合

伐採地(ランチ)

岩潜り

羽黒神社

林道鳥居

三日城橋

P:駐車地


 ※赤線はGPS軌跡

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前7時10分発  0℃晴れ
駐車地:午前8時50分着  6℃晴れ
往:3時間15分(花の木まで以下、小休止含)
復:2時間50分
◆所要時間:6時間05分


 東名阪自動車道の亀山インターから国道1号線の新所町交差点を過ぎ右折します。車で登山口と下山口を確認しました。


 ゴミ捨て禁止の看板が各所に有り、駐車予定地の関富士登山口に柵。そこで上地図の舗装道の路肩に停めました。
(9:15) 




 気温は低いのですが、いいお天気です。この登山口から山道になります。階段や鎖の手摺で整備された道を登ると‥
(9:25)



 東屋が見えその先に木製展望台。登ると明星ケ岳549m、高畑山773m、錫丈ケ岳676mなど近隣の山々が展望できました。
(9:45)






 筆捨山までは、遊歩道感覚で歩けます。東海自然歩道の道標があり、このルートがそうだとは知りませんでした。
突然、先の方で動物が道を横切りました。体は黒毛でお尻が白毛です。
鳥にしては大きく小熊くらいですが、クマではありません。謎です。

羽黒山との分岐を過ぎると鉄塔のナンバープレートがあったので寄り道しました。
しかし期待した展望はありません。そして長い階段を登り、この岩場をジグザグ辿れば‥




 第一山目の筆捨山山頂です。眺望は無いのですぐ先へ進みます。一旦、階段を降り、登り返すと‥
(10:50)



 好展望のコブに出ました。左の三つのピークが三子山568mでその右が四方草山(シオソ)667mです。

 次の花の木への下降点が分からず、来過ぎたと思う所まで進みます。そこから引き返し、降りられそうな箇所はないかと‥



 見つけました!この「山火事注意」の場所、写真中央から踏み跡が降っています。植林の谷部へ下降していきました。
(11:20)

 すると右に溝状の小沢が現れ、それに沿って降ります。

 やがて沢は清流に合流し、その渡渉点はテープでがわかりました。左岸沿いの旧道を左折し、橋が流れたのか2度清流を渡ります。旧道をもう少し行くと‥
(11:30)

 右手に斜面を登っていく道がありました。テープやプレートで花の木への登山口と案内しています。1分も歩けば小さな分岐があり、プレート(下写真↓)に‥
(11:40)
 歩き方の指示がありました。教科書では「道が小谷沿いになり、谷の分岐でその間の尾根に乗り、すぐに山腹を降りて左の尾根に乗るとなっています。同じ内容です。ところが折角、歩き方が分かったのに私は目の前の踏み跡を辿ってしまいました。
 
 谷の分岐まで歩かず、すぐ小谷を渡渉し右尾根へ乗ったのです。左の尾根に乗る」を忘れ、歩きやすいその尾根を進むと大岩に突き当たります。右へ回り込むと下山の時歩く南尾根に出ました。間違いに気付いたのですが、左へ登れば山頂方向です。

南尾根に乗るとガイド゙テープがあり、大岩の間をぬって登ると好展望です。
西方向を撮影。右端で国道1号線がカーブしてる所が、前説で記した坂下宿あたりです。
右奥高畑山773m、中央奥やや左奥が那須ケ原岳800m、稜線は県境で鈴鹿山脈の終息地は近い。
(12:15)



 山頂手前で岩場を右に避け一旦降ります。その急斜面は緩いロープがありますが、足場が濡れ落ち葉で緊張しました。

 少し登り返せば花の木四等三角点山頂です。無事ピークハントできたので充実感が湧き満足しました。
(12:30)

 下山は南尾根を戻ります。尾根筋に打ちこまれたこの境界杭がいい目印です。


 やがてこの旧道に降り、テープが清流の渡渉点を示します。右岸に渡るとピンクテープが、斜面を左へ左へと登っていました。(13:10)



 植林の斜面から上に稜線が見えたら道は右へ折れ、この観音山歩道に出て左折します。道標は[観音山2.5k→]です。

 花の木の山名はロマンチックですが、道探しはアドベンチャーでした。
(13:25)





 数分歩くと伐採地。新しい切り株に腰かけてランチ‥『やべっ!』鳥の糞が待ち受けていました。
(13:25)〜(13:45)




 長い階段を登り返し、羽黒山への分岐から東の尾根道へ入ります。観音山歩道と様子は一変しサバイバルな山道です。
(13:55)

羽黒山は300mにも達しない標高ですが、巨岩の岩尾根は素晴らしい迷路になっていて面白い。
大岩を巻いたり、乗り越えたり、根っこや補助ロープに助けられたり、とても忙しい。
でもテープのお陰でルートを見つける作業は最小限ですみ、私でも歩けます。




 ついには岩の洞窟を潜り、よじ登って外に出る極上の仕掛けです。奇岩怪岩の道を30分楽しむとやがてザレ地が現れます。
(14:25)



 その上に登ると羽黒山四等三角点山頂。北に明星ケ岳549mが覗いています。そして下山はテープに導かれる急降です。
(14:45)

 10分ほどで尾根道から外れ、左の谷へ降ります。やがてそれはスーパー巨岩を巻くためということが分かりました。

 巨岩の下には、鳥居と詰所のある羽黒神社です。鳥居を潜り急斜面の石段を40段登りました。右は振り返った写真です。

 さらに木の根を手掛かりの岩登り。約30mの高さに鉄柵があり、岩をうがった奥に祠が祀られていました。
(15:05)

 降りるときは怖かった!

 神社は800年の歴史があります。参道の歩きやすい山道を降りて行き、やがて鳥居が見えたら前の林道を左折。
(15:25)

 舗装道になると三日城橋に出合い、右折して橋を渡ります。車道で最後の登りを喘いでも10分ほどで駐車地です。
(15:40)


東海岳行
   “風船太郎” 

 勤めていた時、私より半年先に定年になった静岡の富木さんが会社に遊びに来ました。私と馬が合い気のいい人で昼食を誘います。食べながら私が『何してるの?』とお決まりの質問。すると名刺をくれ、そこには「バルーンアーティスト」の肩書が誇らしそうです。『何これ?』

 説明を聞くと風船をひねって回して犬や刀などを作るパフォーマーです。横文字だとカッコ良く耳触りがいい。。定年前にこつこつと練習して自己流で覚えたそうです。大型スーパーや幼稚園などに出張し、見に来た子供に作った風船をあげます。

 富木さんは喋りも達者なので口コミで人気が出たらしくスケジュール帳の土日は結構埋まっていました。名古屋には時々風船の仕入れで来るようです。気になる彼のギャラを尋ねると『あご・あしに風船代をプラスして1万円くらいもらってる』



 つまり食事代・交通費・材料代・パフォーマンス込み込みで1万円なら格安です。それなら依頼主も気楽に頼め人気が出るわけだ。3歳前後の幼児や若いママとお話しができるので楽しいと言います。お客さんに喜ばれ、お店のイベントとしてもお手軽。その担当者との打ち合わせもあり社会とのつながりはバッチリです。

 『いいもの見つけましたね。充実した第二の人生が羨ましい』と私の感じたことを伝えます。彼は嬉しそうな顔で『一度見に来てよ』と言いますが、静岡は遠くまだ実現していません。そんなことがあってバルーンアートのことを心の引き出しに入れました。

 その後、ニュースの特集でその道のプロを知りました。その人の名は風船太郎です。ユニークな芸は魅力的で観客の子供も大人も大喜びです。一度見たいと思っていたのですが、我が家の近くで行う一般観覧可能なショーが中々ありません。



 彼のHPをチェックしていたら本年1月10日(月・祝)名古屋市港区イオン名古屋みなとベイシティでバルーンショーが行われることを知りました。早速、鈴乃助を誘います。お店に1時間前着いたので場所取りをして、皆でランチのたこ焼きを食べます。

 吹き抜けのその場所(右下写真)はとても寒く、車に積んでいた山の防寒具を着こんでベンチに座りました。彼は「♪風船太郎の歌」に乗って登場。笑顔一杯で細長い風船を呑み込むマジックをしたり、風船を客席にピュウピュウ飛ばしたり、子供を舞台に上げて風船使うユーモラスな芸を繰り広げました。

 そして彼を有名にした風船の中に入って歩きジャンプする大技。上半身にオイルを塗った鍛え上げられた身体はただ者ではありません。この芸で盛り上がり最高潮です。そして終わりかけに自分で『アンコール・アンコール』と呟くと客席も笑いながらアンコールを唱和します。



 お客を舞台に上げ風船に入れていじる。フィナーレは、大風船をナイフを掲げるご夫婦に飛ばして割りました。

 中からちびっこにプレゼントする小さな風船が飛びます。その風船を鈴乃助は、喜んで受け取ります。貰った風船はちょっと厚手です。お店を出て彼を送り届け、我が家へ帰宅すると娘からメールが届きました。

 鈴乃助は帰宅して居間で風船を蹴ってサッカーをしていると蹴るのに失敗して踏み付け‥メッチャ大爆音がして大泣きしたそうです。

11.01.11(火)23:00