岳行ノート

島脇谷山 1325m/岐阜県下呂市

2012年9月13日(木)


隠れていた秋 見つけた


 飛騨の「位山三山」、位山(クライヤマ)1529m、川上岳(カオレダケ)1626m、船山1480mは踏破しました。その南に位置し、脇役のような名の島脇谷山は未踏です。

 西側が岐阜大学の演習林で山の東側が国有林。演習林には天然林が残り、巨樹の森があります。国道41号線で下呂市へ走り、上呂交差点を左折。

 飛騨川を渡り、右折して県道98号線で北上しました。交差点から11km行くと、原木製の「岐阜大学位山演習林→」の案内標が左にあります。


 そこから右に斜面の道を300m走れば演習林事務所です。入林前に許可証を窓口に提出します。周回コースを親切に教えて頂き、駐車もお願いしました。

 教科書は、「岐阜大学位山演習林/地図」です。参考書は多くのHPにお世話になりました。
<駐車地>
[-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動


演習林事務所P→登山口▲島脇谷山→ゲート(アスナロの木)→演習林事務所P

 ※赤線はGPS軌跡  ●は分岐点 は林道横断

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前6時15分発    晴れ/24℃
駐車地:午前8時50分着    晴れ/21℃
往:2時間05分  ・山頂まで、小休止含
還:2時間05分  ・ランチ・道探査25分間除く
◆所要時間:4時間10分


 駐車場には、大勢の学生が集合して出発する所です。私が川沿いの林道を東進すると、森が何やら騒がしい‥
(9:25)


 学生たちが、対岸の斜面でタモを振り回して昆虫を採集しているようです。色々な学問があります。

コンクリート橋を渡り、Y字分岐を左に取り130mで山王さんです。
祠で今日の安全登山を祈願します。再び林道を50m歩くと‥
(9:45)

 一里塚のようなアスナロの巨樹。左下の川に橋が掛かっています。周回すると多分ここへ戻るのでしょう。

 往きは、右に続く林道を辿ります。車止めチェーンを跨ぐと‥

 簡易トイレがありました。左に小屋が見えればヘアピンカーブです。

 沢脇の登山口でした。ここにも「展望台→」の道標。
(10:20)


 沢沿いに登っていきます。10分で林道を横断、石畳の登山道を行きます。

 秋だ、クリだ、キノコだ‥イグチ

 夏から秋のベニナギナタタケ、これでも食用。
 砂利捨て場、写真右に赤い界標、砂利右に登山道。(10:45)

 左にも道が伸び確かめます。遠回りして上の林道に出ました。(25分間ロス)

 砂利捨て場の上で林道を横断して「展望台→」の道標から登ります。

 伐採地で踏み跡が消え、探しながら登ると突然『キョン!ピー』鹿が走り去りビックリ。

 25分で幅広の稜線道に出合います。笹刈りの道を北へ150m歩き、分岐で右へ登る道を取ると‥
(11:35)


 展望台です。東の御嶽山乗鞍岳方面を中心に切り開かれています。晴天にシャープな姿を期待しましたが‥

頭を雲に隠した御嶽山です。乗鞍岳はもっと隠れています。
 木陰に座ってランチしましょう。
(11:40)〜(12:10)


 山頂へ向うとミズナラの巨樹。幹径は1m以上。登りがきつくなりますが、辛抱も5分で終わり‥


 三等三角点山頂。眺望はありません。林道分岐がありますが、もう少し稜線の先まで行ってみましょう。
(12:25)


 途中、ミズナラの巨樹がありました。山頂を迂回した林道に降り、(写真左上より)南のコースへ行きます。
(12:45)
林道から北の展望があり左に位山1529m、右が船山1480m。
位山三山を同時に見たいのですが、川上岳は樹木で見えません。

展望地から2分で山頂から降りて来た尾根道の合流点を見つけました。
そこを降れば20分は短縮出来そうです。

 トラバースする未舗装林道は、ヒノキ・サワラ・ミズナラを中心とした天然林で巨樹が並び圧倒されます。

 事務所で教えて頂いた下山口に出ました。界標は「9・8」です。ただ同じナンバーの界標がいくつもあります。
(13:05)
 降ると登山道は、巨樹の森の中へ続く。数分で未舗装の林道を横断します。
針葉樹と広葉樹の混合林は迫力があり、この巨樹はミズナラです。
回り込んで来た先ほどの林道に降り、左折してトラバースします。
(15:15)
2ヶ所の林道分岐に出合いますが、いずれも左です。
登山道・林道は複雑に入り組み、教科書にしたPDFの地図に掲載のない道もあります。


 林道がカーブし始める所に「水源かん養保安林」の標柱と「10・民」の界標。ここが二つ目の下山口です。
(13:40)


 登山道へ入り快適な尾根の一本道を降ります。20分で沢沿いの道に出合い左折すると‥

 アスナロの一里塚(4コマ目)から見えた橋です。渡れば、朝登ってきた林道に出ます。
(14:15)

 演習林事務所で挨拶に寄り、お礼を言いました。汗臭いシャツを着替えましょう。
(14:30)
 

東海岳行
   “びっくりした” 

 山で動物に出合うと嬉しいかったり、びっくりしたり。遠くにの軍団がいても眺めているだけですが、動物が近くにふっと現れると肝を冷やします。カモシカ、イノシシ、シカ、ヘビ、スズメバチ、そしてヒル。まだに出合ってませんが、これからも会いたくありません。

 子供の頃は、色々な動物にびっくりされられました。家の庭に白い大蛇が出たとき大人は運が良いと言いましたが、子供は怖くて仕方ありません。小学生6年の時のびっくりした動物とのエピソードがあります。天井裏にネズミが大量に住んでいました。夜な夜な運動会をするので気味が悪い。

■夕食後、兄弟3人で6畳の部屋でテレビを見ていました。突然、子ネズミがチョロチョロと来てテレビと私達の間で止まったのです。目が合いびっくりして一瞬、双方とも固まりました。子ネズミは急ぎ足でテレビの後ろへ逃げ、慌てて追ったのですが、土壁に穴が開いていました。



■下校して外で遊んでいると同級生が引き紐を付けたシェパードと歩いてきます。当時、テレビの「名犬リンチンチン」の影響でシェパードは人気がありました。犬は道で何かを見つけ、彼が引っ張っても全然動きません。私が『一緒に引いてやろうか』と近づく。

 同級生は『いいよいいよ』と手振りで拒絶します。かまわず紐を握ると犬が私に飛びかかってきて、びっくりして逃げたのですが、お尻をガブッと噛まれました。半ベソで家に帰り、お尻にはクッキリ血のにじむ歯型。母が赤チンを付けてくれました。シェパードを見ると今でも怖い。

■夕食後、居間でテレビを見ていると4年生と2年生の弟が『兄ちゃん、部屋の押入で変な音がする』と居間に来ました。二人の部屋は、板の間の6畳で1畳分は押入です。戸に耳を当てると時々高音で「ミー」という音が確かに聞こえます。



 聞いたことのない音で何か良く分かりません。私は長男で6年生なので怖いけど、戸をそーっと開けます。中は布団や冬の衣料が入っていました。暗いので弟にスタンドを持たせて照らすと奥に衣料が半分入ったミカン箱があり、それが怪しい。軽いので手元に引っ張り出します。
 
 中を見て『ワーッ』3人はのけぞる。そこに眼の開いていない生まれたての子ネコが4匹!「ミーミー」鳴き出しました。当時、野良イヌ野良ネコは、珍しくありません。部屋に野良ネコの子がどうしているのか。子ネコの首をつかみ窓の下へ捨てました。そこは隣家との境で狭い所です。

 「ミーミー」鳴いていますが、親猫はどうやって押入に入ったか、どうしてここで産んだか? その夜は気になり、中々寝つかれません。朝起きて窓から覗くと子ネコは一匹もいません。母に話すと『ネコは産んだ子を人に触れられると自分で食ってしまう』



 4匹も腹に入るのか、にわかに信じ難い話ですが、子供は親を信じるものです。それは今でも私には、不気味な動物伝説として残っています。今日、ひよこさんが1階の押入を開けると枯れ葉が落ちていて摘むとびっくり。子コウモリの縮んだ死骸です。『どうして!?』

12.09.17(月)20:00