岳行ノート

西岳 2398m/長野県富士見町

2013年7月2日(火)


マイズルソウHA ON ザ・コケ


 1年に一度は遥かな八ヶ岳の魅力に引き寄せられます。そこで南八ヶ岳西岳・編笠山を周回しようと梅雨の晴れ間を待ちました。

 南八ヶ岳の最高峰は赤岳2899mで編笠岳は2524mです。西岳を経由して周回すると6時間のコースタイムで私にはロングコース。

 中央道の諏訪湖南ICを下り、料金所から左折して東へ6q走ります。八ヶ岳鉢巻道路に突き当り、右折して4km南進。


 三井の森の交差点を左折し、1km進むと左に大きなエース証券研修センターが建ってます。その200m先に車両通行禁止のチェーンゲート。

 教科書は、しなのき書房「信州 日帰りでゆく山歩き/中心・南信」です。参考書として多くのHPにお世話になりました。
<駐車地>

大きい地図


駐車地→不動清水→林道横断@AB→▲西岳駐車地

 ※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点
■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前4時40分発   曇り/22℃
駐車地:午前7時35分着   曇り/16℃
往:3時間20分(西岳まで・小休止含)
還:2時間25分(ランチタイム除く)
◆所要時間:5時間45分

 チェーンはガイド本に載っていません。緊急事態、車を200mバック、エース証券研修センターで転回し…

 林道脇の草地に置車。写真奥へ林道を歩きます。9時からの晴れ予報に期待。
(7:50)


 チェーンを越え、未舗装道を行くと広場に造林小屋。ここで駐車予定でした。ゲート横から東へ向かいました。
(7:55)


 林道で登山口まで高度を120m上げます。緩い勾配で高度順応にいい具合です。林道合流点を左折すると‥

不動清水の広場「中近世修験霊場遺跡 御手洗場」、標高1510mに着き小休止。
4本の大木の左からいよいよ登山道に。
(8:20)


 入るとカラマツ林のフカフカの足さわり。鼻に芳しい香りは、お茶屋さんが、お茶を炒るときの香りのようです。 


 緩やかに高度を稼ぎます。登山道は、未舗装林道を三度横断しますが、これは二度目で標高は1730mです。
(8:55)


 三度目を過ぎるとレンゲツツジが迎えてくれました。数日の雨で相当痛んでいますが健気ですね。群生を過ぎると‥

雨の匂いが染み込むの世界が広がる。火山岩も多く、歩きにくい。
曇り空が、森に落ち着いた雰囲気を醸し出す。写真を撮りまくり、歩みが遅くなりました。

 森の中にゴゼンタチバナ

 幹の廻りでギンリョウソウ


 傾斜は急になり、大岩ゴロゴロ。空気が足りないような気がします。お休み処、道標広地は標高点2138m。
(10:25)


 ワイルドな森を急登すると突然、樹木が消えました。展望地は、ガスって眺望不明。岩ゴロ斜面の左端を登ります。
(10:50)

先週、湯の丸山で覚えたコケモモ
花も葉も可愛いですね。

左)クモマスミレ
右)イブキトラノオ


 ガス真っ盛りの2398m山頂です。標高差888mを登りました。青年小屋へ降り、編笠山2524mへ登る予定は?
(11:10)〜(12:05)


 7月下旬から山頂は、花の楽園だそうです。岩に腰かけてランチ。予報が外れ。編笠山は中止しピストンにします。

 東京から電車で来た単独の人が登頂されたのでお喋りしました。南東の雲が取れ編笠岳2524mが現れます。

 左鞍部でチクッとあるのが青年小屋です。右斜面に富士山が覗くはずですが、そこまでは望めません。

東の権現岳2715mも堂々の登場。下に編笠山へ辿る尾根が見えています。
展望は全くなかったので感謝の気持ちが湧きました。
すぐ雲に覆われてしまいます。周回しないので充分休んで下山です。

 展望地の斜面に戻ると編笠山が斜面だけ見せてくれました。(12:15)  雨でも降るくらいの空模様でしたが、その後‥

 何と日が差してくるではありませんか。の森は、明るい雰囲気で往きとは全然違います。午後から曇り予報だったんだけど?

 出発地の造林小屋のゲートに「熊出没」の注意看板がありました。それを思い出させる出来事が起きます。

 二度目の林道横断手前でドキッ『熊がいる!』動かないので近づくと倒木の幹でした。(二度目の林道横断/13:35)

 不動清水の広場に着きました。ここからは林道歩き。
(14:00)

 途中、シダの中をショートカットします。駐車地に還ると愛車は、鳥に糞を2個所も落とされ憤然としていました。
(14:30)

 諏訪南ICに乗る前、振り返ります。麓は晴れていますが、南八ヶ岳は雲をかぶったままです。

 天気予報は当たっているといえば、当たっています。右:編笠山、中:西岳、左:阿弥陀岳2805m


東海岳行
   “ヒルヒル・レポート3” 

 東海岳行のスーパーマニアック・コーナー「ヒルがイル」には、恒例企画があります。4月から9月までのヒル忌避剤「ヒル下りのジョニー」の毎月プレゼント。今年も全国から応募をいただき、皆さんがヒルの被害状況を切々と訴える力作があります。

 その被害を簡単に「ヒルがイル」のリストに載せるだけでは申し訳なく思いました。そこで昨年に続き彼らの執念を我々も忘れないため、道草でいくつか掲載させていただきます。最初は、山ガールさんからいただいたレポートです。



◆岐阜県本巣市:KAさん <岐阜県山県市の相戸岳>2013.06.12

 こんにちわ。「ヒルガイル」のサイトをみて、勉強してから山に行ったのですが、本日遭遇してパニックになりました。ぜひ応募させてください。インターネットを見るとヒルが出るとのことだったので、靴に網戸用スプレー、体・服には虫よけスプレーをして、出発。

 西のルートから入山して、
10m〜20mほど入ったところで私の登山靴にヒルが登ってきました。一緒に行った友達の膝あたりにも、もうひとりの友達の靴にもヒル・・・あせって払い落としている足元にもヒル5匹ほど・・・パニックになりながら、ダッシュで元の道に戻りました。

 戻るだけでも、足にまた3匹・・・><
  入ってすぐに大量に遭遇したので、あのまま気づかず登っていたら、どれだけいたのか想像するだけで怖いです><安易な山ガールも考え物ですね・・・(;O;) 



 山初めの時からヒルのことを知ってられるってすごいですね。私は最初は能天気で何年か経ち、レポに時々載るので知った限りです。



◆愛知県一宮市:HDさん  <静岡県寸又峡>2013.04.18

 いつも楽しく拝見させて頂いてます。昨年6月に一生忘れないであろうヒル被害に会いました。静岡県の寸又峡です。その日はあいにくの雨でした。友人と観光で行ったのですが、まさかヒルがいるなんて考えてもいなかったので、普段着で誰も行かないような森の中まで歩いて行きました。

 ふと短パンを履いていた友人の足を見たら黒い粒のようなものがくっついていて、それがヒルでした。
ハッと思い急いで自分のズボンの裾をめくると、世にもおぞましい光景が・・・。血を大量に吸い、大人の小指ぐらいの大きさに膨れ上がったヒルが左右の足首に4ずつくっついていました。

 ホラー映画のような悲鳴を二人であげながらヒルを手で払って急いで逃げ帰りました。その途中地面をよく見たら、そこら中にヒルがいてまるでヒルの巣にいるような錯覚に陥ったことを今でも覚えています。あれ以来ヒルはトラウマになりましたが、それに屈することなく今でも登山を楽しんでいます。


 山で遭遇するならしょうがないかという気持ちですが、リラックスして観光地で出合うとショックが大きいでしょうね。楽しい時間を返してくれと言いたくなりそうです。最後はとんでもない場所で出合ったお話です。



◆兵庫県姫路市THさん <自宅裏の山に面した庭にて>2013.05.30 

 2月に引越し、念願のマイホームに家族で住み始めて3ヶ月。飼っている愛犬達をいつものように庭に放し、家に入れると丸々したヤマビルが転がってました。最初は尺取虫かと思ったのですが、その後犬に踏み潰され血まみれのヤマビルを見つけ絶句。

 この1週間の間で食塩を撒き、草をひき、止む無く犬に虫除けスプレーを使い・・・。どれもむなしく、今日で6匹目。9ヶ月の子供がいるだけに、何か効果のあるものは無いかと藁にもすがる思いです。ヒル下がりのジョニー、使ってみたいです。



 まだまだヒルの季節は続きます。みなさん気を付けましょう。でも出合ったら、それはそれでレポをお送り下さい。

13.07.04(木)20:50