岳行ノート
        イリノヤヤマ 
入野谷山 1773m/長野県伊那市 

2014年11月19日(水)


日本の屋根を見る草原


 ある日、テレビの旅番組を見ていたら伊那市のゼロ磁場分杭峠(ブングイ)を取り上げていました。登山の帰りに寄ろうかと調べます。

 1995年、ゼロ磁場の気場が発見され、パワースポットとして大ブーム。2010年に10万人もの訪問者。最近は、1/4まで減少しました。

 そこで伊那市と地元有志が、新たな魅力作りに分杭峠から登る入野谷山のルートを整備します。2013年11月に完成しました。


 北・中・南のアルプス展望が素晴しいというので落葉・冠雪の時期まで待ちます。野良人さんと好天気の日に出かけました。

 教科書は、長野日報「入野谷山登山道完成2013.11.23」です。参考書はヤマレコ「中央アの展望台入野谷山稜線」のお世話になりました。
<駐車地>
ドラッグスクロールで移動

大きい地図 [+]詳細図、[-]広域図
 中央道の駒ヶ根ICで下り、県道で東進。国道152号線に出合い右折して分杭峠へ。



駐車地

鹿除けネット

光のテラス

入野谷山

反射板/三角点
(ランチ)

鹿除けネット

気場

分杭峠

駐車地


※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前5時30分発   快晴/6℃
駐車場:午前8時20分着   快晴/0℃
往:3時間25分(反射板/三角点まで、小休止含)
還:2時間20分(ランチタイム除く)
所要時間:5時間45分


 分杭峠は駐車禁止。峠南の大鹿村側へ下ったスペースに置車しました。200m登って分杭峠へ戻ります。
(8:30)


 峠の高い所に「分杭峠/標高1424m」の案内板と石柱。登山口を探しましたが、見つからず、峠南へ100m歩くと‥

 秋葉古道の案内板。山腹を右から回り込み、尾根へ登られそうな個所を探します。伐採された斜面を急登し‥

 尾根で鹿除けネットが通せんぼ。向こう側に登山道が見えます。ネットの鉄柱が折れた所があったので、潜って‥

 登山道に降りることができました。進むとすぐ開閉ゲート。紐をほどいて入り、入ったら閉めます。

 しかし、この道はどこから来たの? 登山口はいずこ? 下山の時、この道を降って確認しましょう。
(9:05) 

 カラマツ林を進み、山腹を左カーブします。粉雪が舞ったようです。「結の桂」と呼ばれる所に出ました。

 2本のカツラの巨木が上下に寄り添って立っています。結(ユイ)って作業をお互い助け合うことですね。
(9:30) 


トラバースの道は慎重に。野良人さんのいる谷にわずかな流れ。
水場の標識があり帰りに探してみましょう。
 急斜面のジグザグの登りに変わり‥


 標高1660mの尾根出合。道標が左「光のテラス」、右「入野谷山」となって、左へ行きます。気温計は0℃、無風。
(9:50)

 細尾根を北に進めば、10分で小広い「光のテラス」1167m到着。樹間に中央アルプス乗鞍岳が見えます。北に美和湖(ダム湖)が望めます。(上右写真) ここをUターンして‥ (10:00)

 尾根出合の道標に戻り、南へ向います。100m標高を上げれば、入野谷山2等三角点山頂1773mです。
(10:30)

 道標とテープがあり、踏み跡も明快でした。この先は「絶景の峰へ1.4km 道違いに注意!」です。

 境界の鉄杭も道しるべになりました。露岩地を抜けると樹木がまばらになり、笹が出てきます。

 ポ〜ンと視界が開け広大な笹原出現。左端が登山道で中央の筋は獣道です。右ピークが絶景峰!

雲一つない青天井に日本の屋根、中央アルプスの銀嶺。
その右に乗鞍岳北アルプス、振り返れば南アルプス、まさに絶景峰1840m。
この辺りは牧場の跡地、澄み渡る空のお陰で大パノラマが満喫できます。
(11:10)

 西北は、左:雪峰乗鞍岳3026m、右:穂高連峰です。中央:経ヶ岳2296mで下:伊那谷

 振り返れば、10km東に「南アルプスの女王 仙丈ヶ岳3033m」 ここと標高差1200mです。


 絶景峰でクリアな眺望を楽しんだら南の三角点まで足を延ばします。獣道のような道です。笹の斜面を登ると‥

 ピークに反射板が2基。中央、笹中に3等三角点「葉沢」。キジ撃ち後ランチ。野良人さん『これどう』とビーフジャーキー。

 食べると板のように固い。賞味期限は1年前、『熟成したと思えば』 キジ撃ち砲をつまんだ指で渡した。
(11:45)〜(12:45)

 そんな笑い話もありーので下山します。東南に中央右:間ノ岳3189m、左端:北岳3192m。

 南に左:塩見岳3047m。中央右:稜線続きの二児山2243mです。


 気温は18℃まで上昇。再び絶景峰、笹原を気持ちよく降ります。ダケカンバの森の左は戸倉山1681mです。
(13:25)

 入野谷山を過ぎ(13:55)、尾根出合から急斜面を降ります。(14:05) 6コマ目のトラバースの道に出たら…

 水場の標識に降り、斜面に「希望の泉」の湧水を見つけました。ゼロ磁場にある水場の源流です。
(14:15) 


 カラマツ林に戻り、ネットを開閉(14:35)。登山道を辿り、「風の丘」に出ました。北の急斜面を降りると‥

 林道沿いの鹿除ネットに登山口。林道を右に500m行くと「気場」の水汲場。左に200mで分杭峠です。

 2コマ目の写真左にこの林道入口が写ります。『案内がないとわからん』雪が積もれば登山口は閉鎖されます。
(14:45)
林道入口の100m手前に気場へのショートカットがあり降りました。
バスの転向場に着き、手摺りの道を100m進むと‥ありました。
谷合のパワースポットに階段状に丸太のベンチが設けられています。

意識を集中すれば、手の平が温かくなったり、指先がピリッと感じる…かも。
佇めば、癒され、幸せになる、、、ことを信じて静かに立ち去ります。
(14:55)

駐車地着(15:05)

 
東海岳行
  “3Dマッピング” 

 何年か前、テレビで見たのですが、欧州の古い建物に映像を写し、柱が回ったり窓を開閉する自由自在な動きに新鮮な驚きを覚えました。3Dマッピングと呼ばれ1昨年、JR東京駅で映写されたときは大変な騒ぎになったようです。昨年は大阪城でも行われ好評で今年も実施されます。

 この地区でもと思っていたら、蒲郡市のラグーナテンボスで日本初の2大3Dマッピングを11月14日からスタートすると発表されました。3Dマッピングは夜行われるので、のんびり出かけられます。蒲郡は久しぶりなので「清田の大樟」(セイタノオオクス)幹周14.3m、樹齢1千年にご挨拶。

 市内のうどん屋でアサリノリの入った「ガマゴリうどん」でランチ。午後1時半にラグーナテンボスの駐車場(¥800)に着き、入場券(¥2150)を2人分購入。ゲートを潜ると石造りの建物が囲むスクエア広場(下中)です。ここで日本初の360度3Dマッピングが行われます。


 お客さんはだれもいません。プールで行うウォーターマッピングのプレミアムシート券(¥500円)を2枚購入します。案内嬢に『エンターテイメントショーが、間もなく始まります』と誘われました。建物の1階でスーパーの催し物会場のような場所です。

 4人座りのベンチが30脚あり、一番前に陣取りました。ショーはクリスマスを待つ気持ちを7人の若い女子が25分間歌い踊ります。2m先で演技するので迫力があり見入ってしまいました。実に一生懸命、よく練習したようで笑顔を振りまき、踊りも構成もばっちり、ノーミス。(上左)

 劇場でやらしてあげたい。歌は口パクなのが惜しい。次に場所を変え、屋内でぬいぐるみのキャラクターショーを見ました。(上右) 子供だましと思っていたら、全員手を抜かず踊って演技して奮闘努力するので拍手拍手。ユーモアを入れるともっと楽しめるでしょう。

   

 散策したりコーヒーを飲んだり時間をつぶすと宵闇になりました。プール前のクリスマスツリーのライトアップセレモニーが始まります。お客さんが入ってきました。キャラクターショーのぬいぐるみが来て一生懸命踊って盛り上げてくれます。おじさんは、彼らの健気さでいとおしくなります。

 プールの上に「光の宮殿」のイルミネーション。(上左) 音楽も流れロマンチックです。イタリアンレストランでスパゲティー。今日は麺ばっかり。食事後3Dマッピングを楽しみます。食前に広場で見たので2回目は2階にしました。(上右) 360度の映像は人間の眼では見えない。

 2階は空いています。ケンタウルスが1周飛んだり、光の粒子が降ったり、巨大な手が建物を壊したり綺麗で見ごたえ充分。あっという間の7分間でした。土日の夜は駐車場も一杯、ここも一杯だそうです。ウオーターマッピングのプレミアムシート入口に行くと50人くらい並んでいました。

   

 私たちの服装は完全防寒、全員にひざ掛けを渡されます。係り員が誘導して早いもの順ですが、正面でまずまずの席に座れました。階段状のシートは、4ブロックに分けられ定員は4〜500人でしょうか。ここに座らないとショー全体が見えないと事前に売店の女子が教えてくれました。

 始まると大音量の音楽、歌手が船の上で歌います。バルーンが突然膨らみ始め映像が浮かぶ。噴水が踊り、霧に写る人魚が泳ぐ。(上左)レーザー光線がきらめき、噴水の中からダンサーが現れ、水上を歩き中央でくるくる踊る。(上右) 壮大で荘厳な15分間。人間が演技すると感動が大きい。

 ラグーナは経営が良くなく8月にHISに再建をお願いしました。長崎のハウステンボスを生き返らせた手腕を買われたのでしょう。HISの社長の息子が『私がやります』と言って指揮を執っています。ショー自体は一級。テーマパークのトータルな色付けをどうするか楽しみです。期待してます。

2014.12.05(木)23:45