岳行ノート

御所平2  858m/滋賀県甲賀市(コウカシ)


2015年12月1日(火)


小太郎谷の滝



 『御所平には幻の花が咲く』 以前、人づてに聞いた話でオオヤマレンゲだそうですが、にわかには信じられません。その花はヒルシーズンに開花!

 確かめたかったのですが諦めました。御所平にもう一つ確認したいことがあります。山頂南600mの不思議な景観「鹿の楽園にルートはあるか?」です。

 そこからの下山ルートをネットで探したのですが、確実なものが見つかりません。地形図では、鹿の楽園からの谷が降れそうです。

 往きは未踏の割谷ルートから周回したいので野良人さんをお誘いしました。周回は1時間の林道歩きがありますが、車2台ならそれが避けられます。


 新名神高速道路甲賀土山ICで下り、国道1号線に移り猪鼻交差点を左折、、、 教科書は、西内正弘著・中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」です。
<駐車場>
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大きい地図



駐車地(a)

割谷登山口

御所峠

△ヨコネ

△御所平

鹿の楽園

駐車地(b)



駐車地(a)


※赤線はGPS軌跡 
●は主な分岐点
■は堰堤

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南発:午前6時00分     曇り/7℃
駐車場着:午前8時20分    曇り後、晴れ
往:2時間00分(御所平山頂まで、小休止含)
還:2時間00分(ランチタイム除く)
所要時間:4時間00分

 土山町黒滝集落を抜け田村川沿いの林道を3.5km。一車線の地道は、この「洗い越し」で左岸へ渡ります。渡った左が駐車地ですが‥

 その前、車両止の鎖が無くなっていました。ラッキー! さらに走ります。林道は凹凸が多く、のり面を見ると大修復されていました。1km遡り、、、





 登山口を確認して方向転換。路肩に駐車したら奥へ歩き出します。御所平まで標高を530mから320m上げる山旅です。
(8:35)




 50m先に割谷の登山口。ここからのルートは地形図に載っています。沢沿いを歩きやすそうなところを探しながら行きました。

 程なく堰堤が現れるので左から迂回。次の堰堤は右から迂回。

黒岩が多いのはどんな地球の活動があったためなのでしょう。
次第に谷は広がりますが、テープの誘導が所々あり、道しるべは確信になります。
この階段状の滝は、ちょっとした岩登りです。でも怖い高巻き道はありません、
(9:00)



 ダイナミックな地形の中、小滝をいくつか過ぎます。すると大きな谷分岐に出ました。左は滝があるので右へ。
(9:20)

 15分ほど進むと小さな谷分岐。そこは左を選びます。次第に岩は消え、急登になって‥ 





 登りきると御所峠。写真右下から登って来ました。左折すると仙ヶ岳961m、右折してヨコネ・御所平へ向かいます。
(9:50)





 峠から5分ほどの急登を我慢。そして御所平の特長的な尾根に乗ります。北東から南西へ2km近く延びる長い尾根です。

 起伏が少なく展望が良いのが楽しい。



 ここはヨコネ932m。この解放感が魅力です。北風が強くじっとしてると身体が冷えます。写真手前に倒れた2本の鉄柱。

 有刺鉄線は鹿除けでしょうか。長い距離に張られ、足に巻きつかせるとズボンが破れ怪我します。向こうは御所平
(10:10)

ヨコネを過ぎた辺りから雲がどいて太陽が覗くようになりました。
こういう道ならリポDを飲んだように疲労感が出てきません。
アセビの群生や疎林を縫うように歩くのはルンルンです。展望がどんどん良くなり御所平850m山頂です。

四囲に雄大な展望。向こうに仙ヶ岳961m。右の東峰にある仙の石は視認できません。
以前に比べると足元の笹原の高さが低くなったような気がします。
第一目標の割谷コースは踏破、第二目標の御所平ピークハントもこれで達成しました。
(10:35)




 山頂を後に進みます。向こうが長い尾根が終焉する南端です。ガイドブックでは、そこから北西も尾根で下山しています。

 その道は、第三目標の鹿の楽園ルート探しのエスケープルートにしました。




 南端も四囲の展望が拡がります。ここで振り返って御所平ピークを見ました。その右が仙ヶ岳、右端に野登山851m。

 左端は鎌ヶ岳1161mです。南端に来た道を30mほど戻ると‥
(11:00)

 境界杭があり、その南東側にあるアセビのジャングルから下山します。

 そのジャングル入場門には、テープが沢山付きわかりやすい。2,3分で植林地となり、それを抜けると‥

ハーフパイプ状になった地形、鹿の楽園(家老平)の出合いは感動的です。
私は8年前の12月2日に初めて見ました。ここを野良人さんに見せたかったのです。
鹿のパラダイスには、何故か糞や獣道が見当たりません。

さて野良人さんに喜んでいただいたので給食にします。風が谷を噴き上がるので強い。
アセビの風除けで大休止します。それにしてもカールのような地形は、実になだらかな傾斜です。
ここからボーリング玉を転がしたらどこへ落ちていくでしょう。
(11:15)〜(12:10)



 野良人さんが足元の草を見て『名前が誰でも知っているが、現物は大半の人が知らない。これが唐草だ』とミニ知識。

 デザイン化した唐草模様は、風呂敷や獅子舞のかぶり物でお馴染み。ランチを済ませ、いよいよ南西方向に坂を降ります。





 ボーリング玉のイメージをキープ。200mほど降ると溝を発見。流れはないけど、これが生まれたばかりの沢の赤ちゃんでしょう。





 すぐに溝の幅は広がり、石の転がる涸れ沢です。沢はゆるやかにと右カーブ、し進行方向が西になりました。



 すると広い平坦な植林地。地図に林道が付近になく、ここの木はどうやって運ぶのか?  この赤黄テープが谷の合流地点。

 右谷を登れば、エスケープルートの尾根道へ行けそうです。左折して降っていきます。テープがあることは、ルートがあること。
(12:25)
谷の降りでは方向性の選択は楽です。ボーリング玉の転がる方、水の流れを追います。
ここは小太郎谷の名があり、狭いけど素直な勾配で荒れてないので小太郎君は良い性格です。

流れが出てきても降だと上から目線なのでどこを歩けばいいか目安が付きやすい。
渡渉は転石が充分あり楽です。散り際の紅葉の輪郭、100mの大岸壁、時々の小滝、、、飽きません。
流木は少なく歩行が邪魔されない。往きの割谷は男性的でしたが小太郎谷は女性的に感じました。



 初めて滝が現れましたが(TOP写真)、左に迂回できます。この降りの急斜面にジグザグの補助ロープが設置され驚きました。
(12:40)

 テープも要所にあり、小太郎谷はルートが確立しているのですね。デンジャラス・ゾーンを心配しましたが大丈夫でした。
 右尾根に植林が見えたら行く手に堰堤。左から巻けば数分で田村川の大河原に出合います。(下左写真/13:25) 野良人さんが『いい谷だ』とつぶやく。私も『未踏ルートでこんなに感動するのは年に一度あるかないかですよ』 次回は、紅葉が絶頂の時、癒しの小太郎谷ルートを登ってみましょう。 
 右折して100m歩き、堰堤手前で渡渉、林道に上がります。(上右) 朝、車をデポした駐車地bは目前です。(13:30) 駐車地aまでは3kmあります。歩けば1時間を15分で走ります。途中、鹿や猿が道を横切る。 

 
東海岳行
  “はちまんかまど” 

 2012年9月長淵剛のアリーナツアー「Stay Alive」が始まる直前、彼は鳥羽市相差町(オウサツチョウ)の「はちまんかまど」を訪れました。そこで海の幸を食べたのですが、美味しかったので帰る時、90人分の伊勢海老アワビを注文します。その頃、伊勢市の県営サンアリーナをツアーのリハーサルをしていました。

 練習にアリーナ貸切るのもすごいですが、5人の海女さんがそこまで出向き、伊勢海老アワビを焼きます。それはスタッフは盛り上がるでしょうね。大物はやることが違う。さて私の夢は、伊勢エビを焼いてポキッと折りかぶりつくことです。長年「はちまんかまど」へ行きたかったのですが決心覚悟を決めました。

 先月“夢の国”(大道草64)で旅のコーディネートを頑張ってくれた娘へお礼もしなければなりません。そこで好天の日、ひよこさんと娘と3人で出かけました。寄り道で相差の石神さん(下左)に行きます。女性の願いことなら必ず一つは叶えてくれるという小さな神社です。我が家の女子二人は、当然願い事をしました。


<女性に人気の石神さん>
<海辺のはちまんかまど>
<小屋の中>

 車で数分走れば海女小屋「はちまんかまど」です。(上中) 予めネット予約してあり、着くと海女さんから名前を呼ばれ中に案内されました。石のかまどを囲む畳のベンチシートに座ります。海女小屋体験は、2000円から9000円までの6コース。今日は13名のお客さんに10名の海女さんが応対します。(上右)

 香港の若いカップルが2組。『日本語の説明分かるかな?』 昨日は37名のタイの観光客が訪れたそうです。もしこんなローカルな所に中国の爆買いならぬ爆食ツアーが来たら大変だ。鳥羽の海から伊勢エビが消えてしまう。さて伊勢エビが火にかけられ飛び跳ねるのを押さえつけて‥と期待したのですが。

 尾から鉄串が刺され、びくともしません。(下中) でも飛び出た目はグリグリ動き、考えたら残酷です。『我慢してくれよ』 殻を海女さんが向いて食べやすくしてくれます。300g以上の大きさ、炭火焼きなので中まで火が通り、プリプリして噛みごたえ良好。(下右) 頭にも身があり、エビの味噌を付けて食べれば海の香り。

<採り立て海の食材>

<伊勢エビ残酷焼き>

<憧れのかぶりつき>

 サザエは午前中に潜って採ってきたものです。タイの刺身もこりこり、どれも新鮮です。味噌汁に伊勢エビの身が入っているのも嬉しい。時々、炭焼きの灰が降って来ますが、気にしません。しばらくすると長老の海女さんが、お話をされました。(下左) 潜る時間は1日1回、資源保護のため1時間30分だけです。

 ウエットスーツ・足ひれに7kgの重りをつけ水深10m潜るそうです。私は飛び込みプールで5m潜ったのですが、5mで心臓が危険信号を出しました。海から上がる時、岩場でひっくり返ると重りのため一人では起きられないとのこと。「はちまんかまど」は11年前から始めたのですが、きっかけはあるアメリカ人の観光客。

 彼らが海女さんの仕事を見学した時、休憩所の海女小屋で採ってきた貝などを振る舞われ、そういうサービスを観光客向けに提供したらと言われそれを実現させました。私が『午前中は海に潜り、昼からこの小屋で働き、稼ぎが増えてよかったですね』と言ったら『稼がなきゃーね』とニッコリ。


<引退した長老のお話>
<相差踊り>
<お別れ>

 最後に相差踊りも披露され(上左)、1時間ほどで海女小屋体験は終わりました。三重県には全国の45%・約1000人の海女さんがいて相差町は130人と最も多い現役が暮らしています。そもそも海女小屋は魚場近くの海女さん基地。漁の道具を置いたり、着替えたり、食事や休憩をしたり、井戸端会議の場所です。

 そんなよりどころの小屋を再現し、海女さんが新鮮な魚介類をかまど(囲炉裏)で手焼きし、お話を聞けるのが「海女小屋体験」です。海女さんとお別れします。ひよこさんと娘は満足したようで『もう食べれん』と苦しそうに車に乗りました。帰路、鳥羽展望台に寄ると二人が『ソフトクリーム食べよ』 どおゆーこと?

2015.12.07(月)09:05