岳行ノート
青葉山2 693m/福井県高浜町


2016年4月20日(水)


海からそそり立つコニーデ型の美しい山容

-濱見神社展望地より-



 リンク頂いている「森羅万象☆トレッキング」のMさんから春山山行のお誘いをいただきました。尾張トレッキングクラブに所属されるアルピニストです。

 同じクラブの山友Yさんもご一緒されます。お二人が未踏の青葉山を選択。私は昨年4月周回しましたのでコースを変えて辿ることにしました。

 舞鶴若狭自動車道大飯高浜インターで下り、北上して高浜町役場北の城山公園に車を止めます。そこから濱見神社へ登り展望地に出ました。


 西には若狭湾からいきなりそそり立ち、際立った山容の青葉山。撮影を終え国道27号線で西進し、関屋交差点を右折、今寺集落の熊野神社へ。

 教科書は、山と渓谷社刊「改訂版 関西周辺の山250」です。
<駐車地>
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大きい地図



熊野神社駐車地→高野口→△青葉山△西峰→今寺口→熊野神社駐車地


※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南発:午前6時45分   晴れ/9℃
駐車場着:午前9時35分   晴れのち曇り /15℃
往:2時間05分(まで、小休止含)
還:1時間55分(ランチタイム除く)
所要時間:4時間00分





 城山公園から15分ほど走って熊野神社に到着。横にある駐車地に置車し、里道で東の高野集落へ歩きます。
(9:45)




 広い畑の背後で青葉山笑う。右が東峰693m、左が西峰692mと1m差の双耳峰です。若狭湾に浮かぶ姿とは全然違う。

 雲一つない天気がいい!

 高野集落の案内板が「青葉山高野登山口(住宅のブロック塀沿いの道路)→」と親切クン。右上に見えるブロック塀横から数分歩くと‥

 森の入口が登山口です。この高野口から登り、東峰〜西峰と辿り、熊野神社の駐車地へ下山します。
(10:05)





 登山口の高度160mを530m上げる標高の旅です。高度を上げれば、東の中山コースとの合流点。そこを左折し‥




 ジグザグ道を登れば主尾根に出ます。そこのテレビ中継所から5分で東屋の展望台です。美しい高浜海岸に声が上がります。

 中央の小島が、TOP写真を撮った濱見神社です。
(10:55)





 主尾根は傾斜が緩やか。生まれたての緑に囲まれ元気になります。青葉山は、植物の宝庫で花の山‥

 左)ルリソウ:この花を見ると浮かぶメロディ「♪二人を包んでゆくの瑠璃色の地球〜」 中)シャガ:中国伝来。アヤメの仲間で胡蝶花とも呼び、花びらの質感がいいですね。 右)アオマムシグサ:茎の模様がマムシの模様と似てると言われますが、実際はあまり似ていません。

そして馬の背の岩稜に出ました。400万年前の火山活動で出来た集塊岩がむき出しです。
断崖から南は600mの高度感。眼下に関屋川沿いの並ぶ集落が見えます。
実に天気がいい! ここから10分ほどで‥
(11:35)


 青葉山東峰693m。青葉神社の日陰でランチにしました。落ち着きのないギフチョウが飛び回る。
(11:50)〜(12:15)

東峰から西峰までは、青葉山の核心部です。集塊岩の吊り尾根は、スリルがあります。
鉄ハシゴを登るとこの断崖。ここも600mの高度差があり、極太ロープが無ければ命がけです。





 程なく山笑う西峰は、里で見るより尖峰です。左に見えるのは舞鶴湾。一旦、鞍部まで‥





 70mほど降ります。ここで京都から来られた20名の大パーティとすれ違いました。登り優先なのでしばらく待機します。

 左)春に咲くリンドウ。コケ・フデ・ハルがあり、花に詳しいMさんが『これはフデね』 中)岩場には、あでやかなイワカガミ。登山道脇で一杯咲いています。 右)今日、一番多かった花は、トキワイカリソウです。葉先が尖り、白花・淡紅紫色花が咲いていました。

そして大岩をデコレーションしたスミレの輪。『キレイ!』 感嘆符が付く春岩石。
花に詳しいMさん、『スミレは1000種類もあるのよ』 スミレの同定は諦めます。





 鞍部から登りに変わると泰澄大師が修行した大師洞(タイシドウ)を潜ります。『この先にまだまだ見所がありますよ』
(12:45)



 
 ひと登りで西峰692m。松尾寺奥之院と休憩小屋が建ちます。敦賀の6名パーティが、ランチ終わりでした。

 リュックを置き、社の背後の大岩に登れば絶景ポイント‥
(12:50)

北にアス式海岸の内浦湾。海沿いの山ならではの美しい景観です。
何より天気がいい! 鏡の海、、、右湾で小船が4本の軌跡を描いています。
その右下の海岸に高浜原子力発電所の白いタンクが覗く、、、穏やかな風景です。

 西峰から数分降ると松尾寺コース今寺コースの分岐点。今回は左折し今寺コースで下山します。

 地形図に折り畳まれた破線の道。周囲は植林に変わり、急傾斜を小刻みにジグザグ降ります。

 林道に降り、今寺口への降口を探しますが、発見できません。後から来た敦賀のお達者クラブの方々も見つけられません。
 
 ネエ様の持つスーパー袋に野草が一杯『何が採れました』『ぜんまい、リュックにタケノコが入っているよ』『大収穫ですね』

 『山に来て何も採れないと寂しい。今日はいいよ』 幸せの基準は、それぞれ異なります。やがて林道は舗装道になりました。



 結局、今寺コースの谷道は不明で舗装林道を歩きます。でも意外と早く25分で熊野神社に帰着しました。
(14:10)

 1qほど西の松尾寺へ寄り道します。境内で住職にお会いし、楽しい時間が過ごせました。(道草で)

 
東海岳行
  “住職の憂い” 

 青葉山から標高250mの麓に建つ松尾寺へ寄り道しました。読み方は「まつのおでら」で所在地は京都府舞鶴市です。草創は1300年前と歴史のあるお寺で西国三十三所第29番札所となっています。駐車場から集塊岩の階段を上がると‥仁王門(下左)、江戸時代の建築で京都府指定文化財です。

 両サイドで金剛力士像が睨みを利かしているようですが? 近づくと像はなく、代わりに金剛力士の写真看板だけ、こんなの始めて。気を取り直し、更に石段を数十段上がると境内です。するとTシャツ姿の年配の住職が手にのこぎりを持って私たちの3人のところへ来られました。挨拶をすると住職のお話が始まります。

 石段脇のカットされた2m径の巨木を指さし『根を張って石段を持上げたので切った』(下中) 確かに石段はモコモコ盛り上がって歩き難く危険です。『樹齢は何年でしたか?』尋ねると『600年ほどかな』とあっさり言われましたが、思い切った処置をされました。


 境内には、樹齢900年のイチョウが健在で市の指定文化財です。住職のお話は続き、本堂前の上人銅像を指さして『正面からではわからないけど横に回ると傾いている』(下左・中) 『銅像後ろのモミの木が根を張ってね。モミは大きくなるのが早い。切った』 50cm径の大木が転がっています。

 『本堂に上がってください』 それではと3人で上がらせていただきます。そして並べてあるお札を説明されました。(右上) 『便所の守護仏さまは、便秘にもいいんですよ』 便所の仏様もいるんですね。上を見ると中央奥から二本の紐が天井を伝わって木魚のところに垂れ下がっています。

 『仏様の手に結んであります』 なるほどありがたい間接シェイクハンドですね。本堂は300年前に再建されたもので京都府指定文化財ですが、屋根が傷んできました。修理を願い出たのですが、東北地震で見送られ、熊本地震でさらに遅れそうだとつぶやかれました。九州と離れたところでもダメージがあるのですね。


 さて写真だけだった「阿吽」金剛力士像は5年前に解体修理され、宝物殿に2体とも風雨にさらされず保管されています。松尾寺は国宝や多くの重要文化財を所有し、宝物殿で春秋に期間限定で展観可能です。今春は、3/19〜5/22(9h〜16h:入館料800円)ですが、私たちの訪れた4/20は休館日でした。

2016.04.24(日)22:30