岳行ノート

富士下山 2470m〜/静岡県富士市

2017年6月20日(火)


火山活動のダイナミズムの結果

<宝永山(右峰)の第一火口>


 古来から日本人の心を引き付けてきた富士山、我が国のシンボルを小学生の修学旅行で初めて見て以来、憧れの山です。

 それから半世紀経ち、登山を趣味にしました。憧れに近づきたいと麓の青木ヶ原樹海・富士の風穴を訪ねたのが5年前(2012年8月)。

 その後、宝永山や念願の富士山の登頂を果たしました。そして大室山大沢崩れと続き、昨年は小富士・幻の滝・グランドキャニオン


 数年前から地元の富士山のツアー会社が、「富士下山」のツアーコースを編み出しました。

 ルート詳細は不明で地形図を眺め考えます。車2台あったほうが面白いコースが出来そうです。そこで山友の野良人さんに声をかけました。
<駐車場>
ドラッグスクロールで移動

大きい地図
 教科書は、御殿場観光協会HP「富士山のハイキングコースマップ(PDF形式)」です。


富士宮口五合目駐車場@宝永第一火口→A第二火口→B第三火口→
三辻(ランチ)→△二ッ塚/下塚(双子山)→大石茶屋(誤:太郎小屋)→御殿場口駐車場

※赤線はGPS軌跡  ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前4時35分   晴/22℃
(水ヶ塚P:8時05分、集合地御殿場口P:8時20分)
富士宮口P:午前9時25分 晴のち曇り/16℃
標高差:(2470m→1430m)△1040m
往:2時間35分(三辻まで、小休止含)
還:1時間05分(ランチタイム除く)
所要時間:3時間40分

 富士山スカイライン
終点の富士宮口五合目駐車場に置車。標高2370mで高度順応のためゆっくり準備します。

 東端へ行くと五合目宝永入口です。「富士山自然休養林歩道」の標柱があり、そこから樹林帯に入ります。
(9:40)

 カラマツ、ダケカンバ、シラベ、
富士山の登山道は、樹林がないイメージでした。ここは、豊かでたくましい森です。

 ほぼ水平道、高高度からの登り始めには、ありがたい。やがて樹木が消えると突然急こう配になり‥


 
宝永山の外輪、宝永第二火口縁分岐。今日は「富士下山」ですが、ここは標高を100m上げたいので登山します。
(10:00)
そして本日最高点・第一火口縁分岐2470mから富士最大の第一火口へ降りました。
幅1.2km・火口壁最上部との標高差730m。ちなみに富士山山頂の火口は、幅650mです。
野良人さんは、火口の想像を絶する大きさに驚いています。

 左の火道に蓋をしたような赤褐色の丘は百数十m径で、噴火最後に溶岩が固まったのでしょう。
右上が宝永山山頂2893m。ここから登り50分・降り35分、苦しい火山礫の道です。
今日は「富士下山」なので山頂は目指さず、火口縁へ戻ります。
(10:15)

 樹木が全くない火口縁は好展望です。右:南東に愛鷹山(越前山)1504m、左:奥は箱根山(神山)1438m。

 左の第二火口沿いに先端まで進みます。そこから左へ第二第三の境を降りました。鞍部に着いたら‥

 第三火口の中をトラバースしていきます。踏み跡はきちんとあり、火山礫が踏み固まり、歩きやすくなっていました。

 右はコメツガ主体の常緑樹林帯です。美しい自然の庭園で、御殿庭(ゴテンニワ)と呼ばれています。 

 崩れやすい砂礫の斜面には、火山植生のパイオニア、オンタデ。花はもう少し先のようです。

 砂礫が動かない場所には、フジハタザオのまぶしい花が咲いています。

第三火口底部で振り返る。左端ピークから右に降り、鞍部から右斜面をトラバースしました。
310年前、1707年の宝永噴火は、この第三火口から第二・第一へと噴火し16日間続きました。
右上、宝永山山頂の赤帽子のような赤岩は、どうい活動で出来たのか? 写真左(南西)へ歩き‥
(11:10)


 御殿庭の森に入ります。程なく御殿庭中の分岐に出合い左折して樹林帯を降りました。この歩道は須山口登山道です。
(11:20)


 修験者道場跡を過ぎ、御殿庭下(2合5勺)分岐、標高1980mです。左折して(写真右奥)二ツ塚へ向かいます。
(11:40)


 10分ほどで御殿庭の出口。火山礫のガレ場を横断して降っていくと‥

標高1913mの小天狗塚に着きました。
北西を眺望すると、富士山山頂と宝永山の絡みかたが変化したことに気付きます。
本日最高点から標高が550m下がり、富士山の顔がよく見えるようになりました。
(12:05)
 5コマ目の火口縁先端に着いた時、御殿庭から登ってきたソロの登山者に先のコースを確認しました。穏やかな口調で私達のコースは変化があると言われます。黒帽子、黒シャツ、黒ズボン、70歳以上の男性で宝永山を南斜面(↓:右方から/右写真:下から)登頂を挑戦したと言われます。

<5コマ目の火口縁から北東の宝永山山頂>

<2コマ上のガレ場から北北西の宝永山山頂>
 結局、登られなかったそうですが、只者ではない。「ミスター富士山」の實川欣伸氏73歳ではないか? 42歳で初登頂し、75日間連続1日2回登頂など記録を持っています。私達が登った6/20は、1912回目の登頂でした。(ブログ) 同定しました。


 お!子鹿を見ました。『腹減った〜』ということで木陰のある三辻分岐でランチ。道標は、要所にあります。
(12:15)〜(12:55)

 さてトラバースの道が続きますが、緩い降りで楽ちんです。荒涼とした火山砂漠に二つのピークが見えてきました。

 二ツ塚(双子山)で左が上塚1929m、右が下塚1804mです。下塚を登ってみます。

 四辻分岐に来ると野良人さんが『富士山と宝永山が、左右入れ替わった』と指さします。4コマ上の写真は逆。

 二ツ塚山腹(上コマ)と比べると宝永山には草が生えていません。では二ツ塚の谷間から下塚へ登ります。
登山道はありますが、火山礫で登りにくい。草を踏むと歩きやすいので適当に登り‥
5分で白い鳥居と石碑・山頂標の建つ頂上です。
(13:20)


振り返ると野良人さんが『こんな光景見たことない』↓と興奮。私も写真を見たことありません。
富士山、宝永山、二ツ塚の火口直列!! 超絶景ですが残念、私の写真では感動を伝えらない。

ここは日本じゃないような光景、でも日本でしか見られない光景、今日は目の正月。
特に二ツ塚砂礫斜の面水玉模様、いや緑玉模様が、インパクトあります。
上塚山頂をズームすると火口らしい凹み。 この下塚にも小さな凹みがありました。

『このコースは見所沢山だなあ』その通り! 谷間北にある道標目指して下塚から下山します。

 道の火山礫は小さく、砂埃でズボン裾と靴は真っ白。でも御殿場口下山道大砂走りより火山礫は深くありません。

 後ろに付くときは、横にずれて埃を避けます。走って降ると腰に来ますが、ゆっくり歩けば足に良いクッションです。


 ロープ沿いに降りると、夏期のみ営業する大石茶屋です。西に見える富士山宝永山の見え方がまた変わりました。
(13:50)

 分岐道標を確認して砂地を降ると御殿場口駐車場1430mです。デポした野良人さんの車が待っています。すぐ乗車‥
(14:00)

 富士山スカイラインに出て、出発地の富士宮口五合目へ車を回収に走りました。22kmを40分、太っ腹無料です。 

 
東海岳行
  “爽やかな日” 

 今春、おばあさんが入院しました。退院には2週間近くとのこと。看護師が私にその分の大人用オムツを用意してくださいと言われ、ドラッグストアへ。タイプ、大きさ、量など分類され展示されています。乳児用オムツと通路を挟んで陳列されていますが、大人用が圧倒的にスペースが多い。

 数年前、大人用オムツの国内販売額が乳児用を抜いたそうです。少子化・高齢化が進む社会が、ここでも垣間見えます。店員さんに尋ねて購入し、病院へ持参しヤレヤレです。2週間後、全快して退院できました。そういえば、私もオムツを履いたことがあります。

 10年前、ヘルニアで入院し5日間ベットから動けませんでした。悶絶するほどの痛みが怖く、気にするどころではありません。小の方は、管が入っていました。とうとうその瞬間が来たのですが、、、感想『あったか〜い』



 若い頃、アリス谷村新司がパーソナリティのラジオ番組を聴いていました。あのちょっと気取った独特の語り口で面白い話しをするのでいつも大笑い。ある日『30歳を超え、最近キレが悪くなりました』 何のこと? 『あっ! と気付いてズボンを見る』

 彼はゲストと話しながら『ズボンに染み出た残念汁が悲しい‥』 ゲストも相づちを打つ。そうか男は誰でも30歳を過ぎるとBOYの機能が下がることを教えてくれました。そして話しは傾向と対策に移っていったのですが、その日の内容はなぜか良く覚えています。

 昨年10月NHKの「ためしてガッテン/おしっこトラブル」が放送されました。いくつかのトラブルの説明後、男性特有の悩み、用を足した後にやってくる「ちょい漏れ」が語られたのです。加齢で勢いが弱くなると尿道途中に残ります。



 こんな時は会陰部を押して出し切れなかった尿を追い出すことができると詳しく解説していました。わかりやすい図も表示されます。(下右) このことをミルキングと言うそうで、なんだか牧歌的な響きでしてかっこいいことをしているみたいです。

 NHKが尿漏れを扱うのは、視聴者の高齢化を反映しているのでしょうね。私はミルキングという呼び方は知らなかったのですが、谷村先生の傾向と対策でもう何十年も前から知っていることです。

 しかしミルキンギしてBOYを振ってもしごいても水気は付いています。ティッシュやペーパーで拭けばいいけど手元にないときは祈る気持ちで納めるしかありません。最近、テレビ番組で石原良純『娘がお父さんのと洗わないでと言いやがった』



 残念汁が付いたものはいやでしょう。それは娘が言うわ。男性用の尿漏れ対策パッドをメーカーが作ればいいのにと思っていました。すると最近TVで「男性用尿ケアだからちょい漏れや追っかけ漏れの時にも安心! ズボンにしみない。目立たない」という一本締め編CMが流れていました。(下左)

 チェリッシュが履いているパンツタイプのCMは見ていましたが、これは気づきませんでした。調べると2014年にユニチャームから「ライフリーさわやかパッド男性用」の名で発売されています。(20,80,120、200cc) 

 利用者の声でもっと少ない量用のをということで昨年3月に10cc用が追加発売されました。(下右) 他にも日本製紙/ボイズパッド、大王製紙/アテント尿取りパッドなど、いくつかのメーカで競っています。



 価格は1枚辺り、20円から50円でしょうか。10cc用が最少ですが、小さじ1杯が、5っcです。ミルキングしなければ2回でアウト。因みに成人の排出量は1回200〜400CCあります。石原良純は父の日にプレゼントされたでしょうか。

 私も試してみましょう‥感想は『さわやか〜』商品名はgoodでした。在宅時は不要ですが、外出や旅行のときには安心できます。ちょい漏れ用ですからその限りでない人、回数が多い人は大き目にした方が安心。汗をかくとそれも吸収するでしょう。

 その時は交換頻度を上げなくてはいけない。こういう商品は外国にはあるのでしょうか。マスコミでは中々取り上げにくいことですね。道路の警備員は、大人用パンツタイプを履き、場を離れないと聞いています。登山者もそのタイプを着用すれば、自然環境に良いのではないでしょうか。

2017.06.26(月)01:10