岳行ノート
鬼ヶ岳〜蛇ヶ嶽 533m〜418m/福井県越前市


2018年6月8日(金)


銀河の星屑のようなコアジサイ


 新聞で「日本一の複雑な屋根」が、福井県越前市に建っていることを知りました。その近くに未踏の山は‥ありました鬼ヶ岳。標高533mの低山です。

 登山して屋根見学しましょう。調べると道を挟んだ北側に蛇ヶ嶽があります。運が良いことに3年前、鬼ヶ岳からの周回コースが開通していました。

 鬼ヶ岳は昔、丹生ヶ岳と呼ばれています。伝説では、雌のが住み着き、里で田畑を荒らしたり、村人に危害を加えました。


 ある日、村人達が鬼を追いかけ日野川で退治。やがてそこに白鬼女橋が架けられ、山は鬼ヶ岳と呼ばれるようになりました。

 北陸自動車道の武生IC(タケフ)で下り、西へ走り武生駅を過ぎます。県道190号線で更に西進するとでかいJAカントリーエレベーターの施設。

 教科書は、山と渓谷社刊「新・分県別登山ガイド/福井県の山」です。
<駐車場>

大きい地図



JAカントリーエレベーター駐車場→大鬼・白鬼展望台→▲鬼ヶ岳△奥鬼▲蛇ヶ嶽
蛇ヶ池→大虫滝→JAカントリーエレベーター駐車場

※赤線はGPS軌跡  ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前5時55分  曇り/22℃
駐車場:午前8時25分  晴後曇り/28℃
標高差:(100m→533m)433m
往:1時間10分(鬼ヶ岳山頂まで、小休止含)
還:3時間05分(ランチタイム除)
所要時間:4時間15分

 カントリーエレベーター裏が、登山者用駐車場との案内板がありました。ここは、穀類の乾燥・選別・貯蔵をする施設です。                (8:40)

 福井ナンバーばかりですが、駐車台数は結構あり、地元の愛山ですね。奥から森へ入ると‥すぐ川を渡ります。




 すぐ右から来た登山道に突き当たり、ここが「鬼ヶ嶽登山口」。「熊出没注意」の掲示が有りました。(2頭出たそうです)

 登山道は良く整備され、階段・木道・ロープと至れり尽くせりです。第一ベンチと過ぎ‥




 背後から太陽光をまともに浴び暑くてたまりません。水を飲んでいるとネエ様が来られました。『毎日登る人は、15人位いるよ』

 私が周回すると言ったら『迷った人が出たので気をつけて』 小鬼展望台を過ぎると‥






 大鬼展望台です。白鬼の帰りを待ち、大鬼(赤鬼)が悪計を考えた場所、大鬼は里人に追われ日本海海岸で退治されました。
(9:15)

大鬼展望台からは東に展望。低山に囲まれた家並みは、越前市街です。
右端が越後富士と呼ばれる日野山795m、左奥の薄い山影は、部子山(ヘコサン)1464m。







 『あったよ』 ネエ様が登山道脇のササユリを教えてくれます。今日は6月上旬、早くも初夏の花に出会えました。




 そして鬼ヶ岳山頂533m。左に大虫神宮の石造りの社、中央に三等三角点、右に展望台、右後ろに休憩舎と充実しています。

 神社は、弥生時代に大発生したイナゴの追滅を祈願成就し大虫神社になりました。
(9:50)




 山頂展望台から西の展望。中央辺りが、越前市武生第五中学校です。空気が澄んでいれば山並みの背後に日本海

 「蛇ヶ嶽周回コース、3時間」の案内板を見て南下すると‥






 10分で分岐点。直進は「カントリー駐車場」なので、ここは右折して蛇ヶ岳」への周回路を辿ります。
(10:10) 






 緑にギッシリ囲まれ日差しを遮った道を行けば、奥鬼山頂465mです。ここからが新しい道となります。
(10:35)






 木に道案内の赤布が適度に下がり、薮はなく歩きやすい道です。ヌタ場に強烈なオタマジャクシ。広がれば良いのに。






 こんな堀道にも出合います。左から右へ渡り、15分進んで二つ目の堀道を越えました。更に十数分で‥
(11:25)、(11:40)

 林道に降り、南に見える蛇ヶ岳山頂を目指して進みます。数分歩くと‥
 林道分岐になり、右の登山道に取付き標高差100mを登ります。               (12:00)

直登で意外に急登です。登山道は造られて3年ですが、手が入っています。





 そして蛇ヶ嶽山頂418m、ランチタイム。比較的新しい祠が三つ建ちます。南東の窓から日野山山頂が少し。
(12:10)〜(12:35) 

 山頂から北東へ降ると広場に弘法大師堂。200年前、里人が立山参詣で菩薩にあったような気持ちになりました。帰郷し石屋にこの話をすると感動。

 その時作った大師像が祀られています。その後、四国88箇所の石仏も安置され、現在は全94仏です。
(12:40)

大師堂から数分で分岐が有り、「大虫の滝方面→」の案内板で右折します。
ほどなく日本の固有種モリアオガエルの卵塊がぶら下がる蛇ヶ池
卵塊は、「延命小袋」と呼ばれ珍重されたそうです。
(12:45)






 池から尾根道でグングン標高を下げ、鞍部に降り立ちます。右折すれば谷道に変わりました。5分ほど降れば林道となり‥
(13:00)

数分で大虫滝に出合います。
滝は、獅子をかたどった岩から流出しているので以前は獅子ヶ滝と呼ばれていました。
ここから舗装道となり、県道を左折して駐車場へ歩きます。
(13:10)



 カントリーエレベーター手前の「鬼ヶ嶽登山口/頂上マデ約1時間15分」の標柱からイノシシ進入防止扉を開閉します。

 すぐ2コマ目の分岐に出るので左折すれば駐車場です。新しい周回路は、赤布のお陰で迷うことなく歩けました。
(13:30)

 
東海岳行
  “日本一複雑な屋根” 

 今春、中日新聞で「波打つ屋根、山々と調和」の表題で越前市の岡太神社(オカモト)・大滝神社が紹介されていました。全国で唯一、紙の神様を祀られています。拝殿と本殿が、「日本一複雑な屋根」でつながり、昭和59年に国の重要文化財に指定されました。

 鬼ヶ岳登山を終え、武生ICから東に5km、和紙の里公園南の大滝神社へ走ります。赤い鳥居(下左)の左奥にある駐車場に停めます。鳥居を潜ると思ったより広い境内です。平成4年に新たに造営された神門回廊が多くの灯籠の上に建っています。(下右) その中央の石段を上ると‥

   

 『お〜これはすごい!』 これでもかと言うほど凝りに凝った屋根は力強く、躍動感があります。(下)  175年前の江戸時代に再建されたものです。永平寺勅使門を手がけた名棟梁大久保勘左衛門が建てました。宮大工の思考、アイデア、執念に驚嘆します。するとボランティアの方が来られました。

 

 『ご案内しましょうか??』『是非お願いします』 マンツーマンです。正面から左横に案内され、『手前の拝殿と奥の本殿が屋根でつながっている珍しい複合社殿です』 拝殿正面には、獅子・鳳凰・草花の木彫りの彫刻。本殿側面に中国の故事を題材にした丸彫りの彫刻と凝っています。(下左)

 『木彫り装飾は、滋賀の職人を呼んで造ってもらったものです』 、静かな山中に有り、心が引き締まります。見ていて飽きません。実は、回廊の隅に脚立があったのでお借りして上り、上の写真を撮りました。より屋根が見えると思います。社殿右に金箔の貼られた豪華な神輿が4台並んでいました。(下右)

   

 今年、創建1300年の大祭が行われ、担がれたものです。5月2日〜5日なので残念ながら終わっています。特に左の神輿は、御神忌に使用される貴重な神輿です。『次はいつですか?』『御神忌は、50年毎なので次は50年後です』 私はこの世にいない。すると『約束していたお客さんが来られますので‥』

 『ありがとうございました。どうぞお迎えに行ってください』『そのお客さん、10日間毎日来られています』 熱心な方がみえるものです。カメラをぶら下げた年配の方が向こうから歩いてこられました。私は満足したので帰ります。すると観光バスが鳥居前に停まり、観光客がなだれ込んできました。

2018.06.18(月)00:35