岳行ノート
 
三国岳/岐阜県上石津町  標高815m
 
2006.3.25(土)江南7時10分発 
         快晴   4℃ 
登り:計3時間25分(小休止含)
降り:計3時間40分(小休止含)

 先週は、レポがなくお越しいただいた方には申し訳ありませんでした。見聞を広めるため、ひよこさんと旅に出ていたのです。お陰でリフレッシュできました。それでは、レポをどうぞご覧ください。
 
 さて西内氏の鈴鹿のガイド本には、池巡りがいくつかあります。それは、概ねバリエーションルートです。今回は「三国岳」の「ひょうたん池」を探訪してみます。前夜25000分の1地図にルートと区間タイムを書き加え準備を整えました。単独です。
 
  教科書は、西内正弘著中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山ハイキング100選」です。

 
     “三国岳 温もり便で 春ポタリ”

  
駐車場周辺図


(赤線:往き)(黄線:帰り)
※紫線:迷い確認



ひょうたん池

×撤退点

鉄塔

ダイラ



谷出合



※赤線・黄線は実測ではありません。
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


 今マイブームは「SUDOKU」です。この前新聞に「SUDOKU」の世界大会のことが載っていました。このパズルは、1979年米国生まれです。日本では「数字は独身に限る」との名でしたが略されて「数独」となり、2005年英国でブームとなったたそうです。

ルールは、簡単
①開いているマスに、1から9までの数字のどれかを入れる。
②縦列、横列、太線(3×3)のブロックにどれにも1から9までの数字が1つずつ入る。※ダブりはダメ

 ちょっとした法則があります。いきなりやったときは、2時間近くかかりました。末娘も夢中でやってます。上達して20分で解けると自慢していました。

 例題があります。ちなみにど真ん中のマスにはが入ります。
理由:①上から4行目の左枠に2があるので、その行に2はいらない。
        ②上から6行目の右枠に2があるので、その行にも2はいらない。
        ③だから上から5行目、ど真ん中のマスには2が入る。

3/27中日新聞夕刊連載「この道/二上達也」に数独が掲載されていました。

 さてさて途中、春行きバスに乗り遅れたのか「伊吹山」は、まだ雪がたっぷり。 

 国道から県道139号線にはいると「烏帽子岳」が、穏やかな風景を作っています。雪は少ないようです。おっと道路にいた猿吉が山に逃げ込んだ。

 時山の集落に着き、牧田川沿いの駐車地に車を止めました。
 橋を渡ると「三国岳」の道標があります。舗装道を上がり突き当りを右折すると登山道です。
(8:55)

 

 すぐ黄杭のある分岐で、写真左直進が阿蘇谷ルートです。今日は、右の尾根ルートに入ります。と、杉の植林でいきなりきつい登りです。

 そのうち道が消えますが、尾根を外さないように注意、注意。

 ガイドテープほ、とんど付いていません。落葉した二次林の疎林は、見通しがよく道がなくても心細くありません。
 大雪原が登場しました。ザクザクと鹿の糞を避けながら登ります。糞の成分も雪に解け、やがておいしい水として皆に飲まれるのかなあ。

 地図で位置を確認し、時計で経過時間を見るとそろそろ「ひょうたん」が見られるはず。

 『嬉しいな』くぼ地にありました。「ひょうたん池」です。上から見るとひょうたんのくびれ部分(写真奥)の水が干上がり残念ですが形を成してません。でも一発で見つけられ大満足です。背景は「三国岳」
(9:55)
 

 道は597mピークを外した後、尾根に戻ります。すると細く狭い鞍部に出ました。唐突に写真中央左の細い木に赤テープです。

 今までテープが無かったので目立ちます。『ここだ!』左に降る薄い踏みあとを追いました。
(10:25)

 調子に乗って降ると釜跡があります。そこは谷地の縁で降り過ぎです。『方向修正!』

 

 広大な緩斜面はどこを通っても良い。でも雪で歩きにくい。新緑の頃は、素晴らしい森になるでしょう。小沢を二つ渡りました。

 正面に見える「三国岳」に向えばいいので進みやすい。いつもは[登山道歩き]ですが、今日は、ほとんど道がなく[山歩き]をしっかり出来ます。

 写真の奥から降りてくると2段の釜跡がありました。ここが「ダイラ」です。これより登山道『これで一安心』
 帰りは、ここから経験のある阿蘇谷ルートを降る予定です。

 往きは知らない道、帰りは知った道にしたのは、帰りに迷ったらコトですから。しかし残雪が多く、この先が心配です。
(11:05)

 阿蘇谷に流れ込む沢を一旦渡ります。目の前の岩壁を右に折れ、沢沿いを登りました。残雪に先人の踏み跡、テープも増えました。

 沢を渡り返すと急斜面を切った心細い道の急登です。しかしこのように倒木が道を塞いでいる所が、数箇所ありました。

 上に下に迂回の四苦八苦です。

 残雪の斜面を登り、ようやく尾根の分岐に出ました。ところが山腹の巻き道に杉の倒木がどさっと入口を塞いでいる。仕方なく植林の尾根をえっちら登ります。
(11:50)

 鉄塔に着きました。展望を楽しんでいると単独のご婦人が降りて来られました。誰にも会わないと思っていたのでお互いに驚きあう。

 『頂上途中の道に雪があり、怖くて下山します。』彼女は、毘沙門尾根から登ってきて、私が今来たダイラ~ひょうたん池で降りるとのこと。

 お話をするうちに私と一緒に頂上手前の別ピークの三角点に行き、帰りは彼女の予定コースで降りることになりました。
(12:00)

 しかし、彼女が戻る決心をした箇所から少し進んだ所で倒木です。急斜面を上り迂回する足跡が残雪に残ってます。が、危険すぎるので二人で三角点行きは、ここで中止にしました。
(12:20)

 鉄塔に戻りランチにします。彼女も西内氏のガイド本の愛用者で話が弾みました。
食べ終え、ゴミを入れた袋を縛り、空気を抜こうと手で押さえるとチクリ!爪楊枝かな?
開けると小型ナイフ。話に夢中になり一人のときと違い集中力が飛んでいる。
(12:30)~(13:00)

 「ダイラ」に戻りました。彼女は、ここもこれから行く阿蘇谷尾根コースも初めてとのこと。

 実は2週間前にも「三国岳」に来て、迷って雪の阿蘇谷をこわごわ降りたと言われます。それも単独。私にはマネできない。

 ここからは、先ほど通ったばかりで自信の道案内です。
(13:30)

 ところが『蟻サイズのか細い記憶力、馬並みの忘却力』 私自身の老人力をあなどっていました。

 往きは、地図や時計を確認したのに帰りは記憶だけで進んでいる。一番のポイントである尾根に上がる箇所を視覚だけで決めました。
(14:05)

 鞍部に着いても往きにあった赤いテープがありません。どうも違った峠に上がったようです。でも尾根筋は、ここしかないからと進みます。
(14:10)

 進んでいっても似たような景色ですが、何か違う。ここで地図を見て確認しますが現在位置がつかめません。二人でルートを探索します。

 やがていくつかのテープを見つけました。違う尾根としても方向は違っていないのでテープを辿ることにしました。

 それを追っていくと尾根が湾曲していて、いつか進む方向が真逆の南方向です。正面に「三国岳」‥これはいけないと戻り、行く方向を定める。しばらくすると樹間から時山集落が見えます。この方向を行けば多分、阿蘇谷ルートのどこかに辿り着くと思いました。(14:45)

 やがて尾根端になり、崩れやすい急斜面を木に捕まり、必死で降りていきます。ここがきつかった。やっと沢音が聞こえます。あとは尾根縁が崖で無いことを願うだけ。

 流れは右側だけのはずが、尾根の両側に見えます。『あれれ?ここは阿蘇谷じゃない。どこの谷だ?』

 無事に沢に降りると釜跡と道があります。取り合えずほっとしました。
(15:30)

 沢沿いを降っていくと悲しくもすぐ道が消えます。こここの5mの滝脇を降りるのも必死です。靴、パンツ、手袋はどろどろ。
 彼女も泣き言を言わずもくもくと危機を乗り越えます。

 向こうに建物が見えたとき『やれやれ』と思いました。わさび栽培に使われていたようです。当然、ここからは人の道があると思いましたが‥
(15:55)

 

 堰堤が5箇所あり、これをクリアするためまた泥を追加することになりました。足が痙攣したがっています。ボロボロ‥堰堤上で休憩しストレッチ。

 

 最後の堰堤を越えたとき、急に彼女が笑顔でこっちに向かって拍手しています。
 人家です。申し訳なくも庭を通り抜けさせていただきました。
(16:15)


庭には、思いがけない福寿草のお出迎えで喜びもひとしお。

 写真奥の白い階段を下りました。牧田川を渡って、橋名を確認すると「蔭橋」です。随分勘違いの尾根歩きでした。間違えなければ1時間のところを2時間もかかったのです。

 お互い無事に帰れたことをねぎらい合い、握手でお分かれしました。
(16:30)

◆3/26同行したご婦人からメールをいただきました。もう一度、「ひょうたん池」へのコースを登られるそうです。ガッツ!





  四国に似た国

 オーストラリアに始めて行きました。東海岸の北、亜熱帯にあるケアンズです。セントレア一周年企画の激安ツアーでした。世界遺産2箇所へ行ったのですが「キュランダ熱帯雨林」は1億5千年前の原生林だとか‥人類っていたの?。もうひとつの「グレートバリアリーフ/グリーン島」では、鳥がフレンドリーで手の20cmまで近づいてくる。



 ケアンズ市内で外国人の子供の写真を撮っていたら、噴水が足元から吹き上げカメラが水浸し。ホテルでドライヤーしたり冷蔵庫に入れたり大騒ぎ。すると帰国日になんと40年ぶりの大型台風が上陸しました。延泊費は、自己負担。おまけに救援機は、福岡行きで名古屋までのJALは自腹。結局、お高いツアーとなりました。

 でもあれもこれも旅なのでいい経験と楽しい思い出となりました。と、負け惜しみを言っても請求は、ひよこさんと二人分ちゃんと来る『とほほ』