岳行ノート
源氏蛍岩~地蔵山 509m/岐阜県美濃加茂市
 

2021年3月27日(土)


源氏蛍岩を南西に望む

(左奥は辿ってきた427mピーク、その左肩越に大平山347m)


 3月末から4月頃、美濃加茂のヒカゲツツジが見頃になります。昨年4月、大平山ではドシャブリの花々を浴び、楽しい想い出になりました。

 どうも美濃加茂周辺の山々は、ヒカゲツツジが鉄板らしく今年も浴びて見たい。大平山の北東に位置する源氏蛍岩~地蔵山を周回します。

 三和町下廿屋(シモツヅヤ)から登山し、上廿屋の弘法堂へ下山。2箇所を繋ぐ車道は3.7kmあり、歩かなければなりません。


 駐車場はなく中間地点に車を停めれば理想的です。入山するとすぐ史跡の円空窟に出合い、展望岩、源氏蛍岩と見所が続くのも楽しそう。

 それにしても源氏蛍岩って個性的な名ですね。参考書は、「山だもんね/源氏蛍岩~地蔵岩」さんのお世話になりました。
<駐車場>
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大きい地図


ホタル公園西駐車地→円空窟→源氏蛍岩→▲地蔵山→弘法堂→ホタル公園西駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江南発:午前8時00分   曇り時々晴/9℃
駐車地:午前8時55分   曇り時々晴/10℃
標高差:
(150m→509m)359m
往:3時間00分(源氏蛍岩まで、小休止含)
還:3時間50分(ランチタイム除く)
時間:6時間50分

 県道80号線下廿屋バス停から北へ1.5kmのスペースに駐車。中間地点ではないけど広い場所です。では県道を東へ200m歩くと‥ (9:10)

 左奥に青い建物があり、気になるので行ってみます。ゲンジボタルを保護する「ホタル公園」でした。『なるほど、それで源氏蛍岩か‥』 

更に県道を1.3km南下、昨年4/2に佇んだ大平山の岩の要塞が、桜に囲まれています。
見上げると、とてもあそこに登られるとは思えませんでした。ここから100mほど先が‥
(9:25)

 下廿屋集落です。左の「史跡観音洞円空窟」標柱から坂を上り、突き当たりの民家右の階段を進みます。   (9:40)

 すると石段があり、上がると神明神社。登山の安全祈願をしてここに戻ります。石段左から森に入り、沢の右岸を辿れば‥


 円空が籠もって神仏を彫ったといわれる円空窟。上のお社に祀られた観音像は、市民ミュージアムに寄贈されました。
(9:55)


 円空窟右に「秋葉様→」の案内板があり辿ります。10分ほどで尾根に着き、左折すればヒカゲツツジに迎えられ‥ 

 展望岩240mです。中央でカゲツツジに囲まれた祠が秋葉様でしょう。 (10:10)

 目の前には、下廿屋集落335mピーク。岩場の東西で展望を楽しみます。展望岩から‥

北へ尾根を辿れば、藪はなく順調に高度を上げられました。
尾根道は右へカーブし、ヒカゲツツジミツバツツジが見頃で退屈しません。
427mピークから降っていくと‥

 下に林道、降りて右折します。すぐ分岐に出て左曲折するメインの林道へ。 (11:30)

 10分ほどで分かれ道。左道は源氏蛍岩へのダイレクト道なので情緒がなく、右道へ。


 すると左手に露岩が、眼に飛び込みました。源氏蛍岩でしょうか。次の分岐から5分ほどで道はUターンするので‥


 登りやすい所から北の稜線へ登っていきます。

 こちらの尾根道にもヒカゲツツジ。まだ咲き始めでつぼみが多い。

 TOP写真の源氏蛍岩を見た後、ちょっとした展望地を見つけました。北東に納古山633m。

そして源氏蛍岩。山中にホタルという名が不思議でしたが、ホタル公園で謎が解けました。
岩頭は広さ・形・展望が素晴らしく絶対ランチですね。左は山之上富士山357m。
(12:20)~(12:40)


 源氏蛍岩から北に降れば、林道源氏蛍岩線です。15分北上したこの分岐は左へ。終点からトラバースして‥
(12:55)


 №23鉄塔。低山展望を楽しみ一休みします。正面に構える地蔵山へ。鞍部の林道を横切り、尾根に取付きます。
(13:05)

尾根道は明確で明るいミツバツツジに励まされました。
頂上前で急登に喘ぎ、斜度が緩むと‥

 岩上に訳ありな岩が置かれています。これが山名の由来の地蔵さん? この先で反射板に通せんぼされますが、右に巻けば‥

 展望の無い地蔵岩509m四等三角点。下山は尾根の方向が、途中変化するのでテープを追います。鞍部間近で‥    (13:50)


 右下にソロの人。明治の地形図に載る峠道を辿るのが趣味で『付いていっていいですか』と言われ、『どうぞ』
(14:25)


 鞍部から古道で林道に降ります。右折して100m、尾根のテープを追うと回り込んできた林道に合流。


 そして上廿屋集落に出合います。右端が弘法堂のバス停。ソロの方はバスを待ち、私は左の中廿屋へ歩きます。
(15:00)

 右の人に『綺麗ですね』 弘法堂から中廿屋まで1.4km15分でした。途中コミュニティバスに抜かされガックシ。

 更に駐車地まで750m歩かねば。「往きの林道足慣らし、帰路の舗装道腱殺し」 でも源氏蛍岩は良かった。
(15:30)
 
 
東海岳行
  “守り神降臨” 

 「名古屋城金鯱が16年振りに地上へ」 桜の時期になり、未訪の本丸御殿金鯱展に行きました。平日の午前中ですが、周辺の駐車場は満、満、満。ひよこさんに正門前で下りてもらい、800m離れたコインパークでようやく空きを見つけました。

 お堀の桜は見事です。(下左)、観覧料500円で入城します。西之丸広場を進むと多くの観覧客が桜に包まれ満面の絵顔。マスクを付けていない人はいません。本丸御殿の玄関が入口ではなく裏に回ります。(下右)


 本丸に着くと奥に天守閣。お城は空襲で焼失し、1959年鉄筋コンクリート造りで再建されました。築62年になりますが、耐震不足で閉館中です。現在、木造復元が進められています。本丸御殿へは、入口テントでビデオ・レクチャーを受けなければなりません。

 その列が長く、5分毎に10人づつの入場なので15分並びました。(下左) 1615年家康により建てられましたが、やはり空襲で焼失。2009年から復元工事が開始されます。2013年に玄関・謁見の広間から公開が始まり、2018年に全体公開となりました。


 工事は9年がかりでしたが、江戸時代は何年かかったのか? 内部は博物館のようでとても綺麗です。まだまだ新築の雰囲気があり、生活感は全く感じられません。フラッシュはNGですが、撮影は可です。金地の障壁画、天井の様式(右上)に圧倒されます。

 精緻な飾り金具、豪華絢爛な彫刻欄間(下左)に驚愕。現代の職人に匠の技が伝わっていることに感動します。存分に和を感じたら、東の二之丸広場へ向かいます。そこの金鯱展でも並ぶことを覚悟したら‥有難いことに人流はスムーズです。(下右)


 スタンダードコースでは全方向から「山シャチ/雄」を鑑賞でき、櫓をバックに撮影。(下左) ひよこさん、『ピカピカだね』『ダスキンがガンバッた』 触れません。水盤に浮かぶ「海シャチ/雌」では、カメラマンによる記念撮影が2000円。(下右)

 雄の鯱は、高さ2.62m・重さ1.27トン・うろこ112枚。江戸時代にあんなに高い所にどうやって持ち上げたのでしょう。金板は18Kで44.7kgで雄雌合計の金量は88kgになります。18kは500万円/1kgなので4億4000万円也。思ったより少ない金額ですね。


 江戸時代は、純金213kgが使用されたそう。現在、純金は666万円/1kgなので14億2千万円也! 70分の滞在でしたが、郷土のシンボルを間近で見られた満足です。願わくば、うろこ一枚でいいから欲しい。

2021.04.04(日)15:25