岳行ノート
池ヶ原湿原~丸山 1013m/岐阜県飛騨市
 


2021年5月8日(土)


春を待ちわびた高層湿原


 岐阜県の北限、北飛騨には自然豊かな「三湿原回廊/天生湿原、池ケ原湿原、深洞湿原」があり、「岐阜の宝もの」に認定されています。

 県立公園内にある池ヶ原湿原は標高970m、広さは15,100坪で名古屋ドームの建築面積とほぼ同じ面積です。

 近年、背丈の2倍の高さにヨシが繁茂し、木道も歩けない状態でした。2010年より年2回の刈り取りを行い、湿原植生が回復してきました。


 宮川に架かる赤い平成橋から林道・洞~数河線を走ります。この林道は、25年の歳月と40億円をかけ、平成21年完成しました。

 教科書は、「北ひだの森を歩こう/池ヶ原湿原」です。
<駐車場>
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大きい地図


池ヶ原湿原駐車場→木道①②③→林間遊歩道④→▲丸山→木道⑤⑥→池ヶ原湿原駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江南発:午前07時30分   晴れ/16℃
駐車地:午前10時10分   晴れ/18℃
標高差:(970m→1013m)43m
時間:1時間55分(小休止含)


 国道360号線沿いの飛騨市〒打保局から500m北上します。宮川に架かる平成橋を右折して渡り、道なりに行くとすぐ‥


 「飛騨みやがわ考古民族館」。右の林道入口に「池ヶ原湿原6km→」の看板。舗装整備された快適林道を走ると‥


 平成橋から11km・15分で広い駐車場に到着。左端の三角屋根トイレ(休止)右が湿原入口です。湿原保護協力金を入れ‥
(10:25)


 遊歩道を進むとT字分岐。湿原を木道で時計回りします。木道の周回だけなら1時間程度です。分岐を左折すれば‥


 木道に乗り、広大な湿原が目の前に広がります。わくわくが止まりません。今年、湿原は、4/24(土)オープン。
5/6、CBCテレビミズバショウが見頃を迎えたと教えてくれました。
花は 5月中旬頃まで楽しめるそうです。

早速、ミズバショウリュウキンカの大群生。H23年、「岐阜の宝もの」認定され天然記念物です。
この空気感と開放感、『フレッシュ×3』 向こうの木道は、散策の最後に歩きます。



 清水と花が織りなすコントラストト、爽やかな早春の風景です。澄んだ流れは、水量豊富。岩魚がいますが、禁漁区です。


  ミズバショウの花付きが、若干少ない気がします。ゴールデン・ウィーク始めに来れば良かったかも。この子は葉が大きい。

やがて木道の合流点です。右奥から歩いてきました。
中央の木道は最後に歩きますが、右が新たに増設された木道で色が鮮やかです。
(10:45)


 ミズバショウは40万株。リュウキンカは、主役のバレリーナを引き立てていますが、ここでは花が多く存在感があります。


 奥で木道は終わり。皆さん、スケッチ中です。プレバトの名人に描いてもらいたい。木道から林間遊歩道に出て左折。
(10:50)


 南へ歩くと右に1990年設置の池ヶ原雨量観測所(標高990m)が建ちます。もう少し進むと‥


 広地に出ました。林道・洞~数河線が、管理センターから回り込んでいます。ここは湿地の駐車場です。遊歩道を戻りましょう。
(11:00)


 林間遊歩道は、湿原西側の縁を辿ります。整備されていますが、意外に湿原は望めません。でも花が多いので楽しい。

(左)リュウキンカ         (中)ネコノメソウ        (右)ミヤマキケマン


 左側は植林地、小沢の木橋左に太い黒色のパイプ。環境の変化で湿原は乾燥化していくので、湿原に水を直送しています。


 所々に設置される「クマ出没注意」看板。叩く一斗缶が、ぶら下がります。私は、クマススを用意してます。

(左)キクザキイチゲ       (中)ミヤマカタバミ        (右)スミレサイシン

 丘を登る途中、北の藪に入り丸山1013mを目指します。頂上付近に何とモノリス。近寄るとブロック造りのWC跡でした。      (11:40)

 ピークハントに満足し、適当に遊歩道へ降ります。そこは、まだ歩いていない古い木道の入り口です。ここでランチしたいけど、我慢。

出会った人は、多くはありませんでしたが少なくもありません。
湿原の初夏は、美しい新緑が囲み、サワオグルマで黄色く染まり、オシドリが水面を漂います。

紅葉は10月中旬で,、白樺の白、赤や黄色の葉でコントラストを楽しめます。
古い木道を周回して駐車場に戻りました。次の目的地へ走ります。
(12:05)


東海岳行

  “追憶のゲレンデは残念” 

 池ヶ原湿原から戻り、平成橋を渡り国道360号線で北へ3.8km走る。杉原駅手前の「飛騨まんが王国」の道路看板を見て左折します。ほどなく「追憶のゲレンデ・白木ヶ峰スキー場」の駐車場です。今は、まんが図書館・温泉・BBQ施設に変わりました。(下左)

 ゲレンデ跡1200坪に4万株のカタクリの花が咲きます。今年は4/28に見頃情報が出ました。それから10日経ちいかがでしょう。一輪でも見れればいいやの気持ちで来ましたが、駐車場に「カタクリの花→」の案内板が立ちます。期待が膨みました。(12:35)

   

 誘導に従いきつい勾配を直登します。ゲレンデ最上部まで高低差160m。「カタクリの花開花場所へはこの道をお進みください→」の案内板を見て(上右)、谷部から尾根に移動すると春の花が現れました。25分で最上部に着き、斜面を覗きます。(13:00)


 一輪も見えません。(下左) 斜面を急降して必死で探すと‥『あった!』 カタクリの葉だけ。(下中) とりあえずは小満足。花は1週間くらい咲いているからミズバショウとの合わせ技は、今年は、5/1~5/5かな。駐車場へ帰ろ。
 見頃時(下右)

     

 行動食は口にしましたが、未ランチです。(13:25) 飛騨古川へ走ります。観光案内所でお値打ちに飛騨牛を食べられる所を訪ね、市役所の無料駐車場に置車。土蔵街へ歩くと瀬戸川で餌を待つ、そのおこぼれを狙うスズメ。(下左) こういうの大好き。

   

 味処古川で店自慢の自家製みそを使用した「飛騨牛朴葉みそステーキ定食」ではなく、その廉価版(デザートなし・サラダなし・肉少なめ)1980円を注文しました。(上右) 朴葉はでかい! 確かに肉少ない。でも味の期待は裏切らない、本場の飛騨牛は美味しい。

2021.05.23(日)23:50