岳行ノート
高畑山~陣尾山 471m・687m/滋賀県多賀町

2022年3月23日(水)


「満」の「開」、ミツマタの頭花はハチの巣

(枝は確かに三分枝しています。4/2撮影)


 2017年の登山レポで、多賀町佐目のミツマタ大群落を見ました。年々、見学者が増え、国道は路肩駐車で混雑。

 今では、見ごろ期間は林道周辺・国道306号線が駐禁となり、臨時駐車場が設けられました。植林を間伐したら日が当たり、繁茂したようです。

 「満」の「開」を見たいと「ジオンさんの水曜会」でミツマタ登山します。5人パーティです。たまたま規制開始前日が、山行日になりました。


 教科書は、西内正弘著・中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」です。参考書は、多賀観光協会HPのお世話になりました。

 名神高速彦根ICで下り、国道306号線を12km南東へ走ります。佐目トンネル西口の大駐車場に集合。車をデポし、国道を2km西へ戻ります。
<りんり園駐車地>
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大きい地図




りんり園駐車地

林道入口

高畑山

陣尾山

佐目トンネル西口
駐車場

(車)

りんり園駐車地


※赤線はGPS軌跡
●は主な分岐点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江南発:午前6時35分     曇り/4℃
駐車場:午前8時40分     曇り/4℃
標高差:(200m→687m)487m  
往:2時間30分(陣尾山まで、小休止含)
還:3時間05分(ランチタイム含まず)
所要時間:5時間35分

 斜面に作られた日本庭園りんり園下の国道スペースに置車しました。明日から駐車禁止です。西へ国道を200m歩くと…    (8:45)

 林道入口に着きました。明日から環境保全箱が設置され、一人200円の協力です。進入禁止のチェーンを超え、坂道を登ります。


 歩き始めて50m、林道右に中々味のあるダム湖。奥にミツマタが見えます。

 入口から15分ほど歩くと左斜面にミツマタ群落出現。それはそれは、花盛り大群落です。(9:00)

実はこの日ミツマタは、殆ど白い花でした。満開を見たく、10日後の4/2に再訪。掲載写真はその日のものです。
間伐された場所に日が入り、ミツマタ群落が生まれました。

はなやぎ咲き、小まりのような花は香りがあります。
ところが全株に毒があり、触れると皮膚炎を起こすこともあるそうです。


 群落の端で左に折れ、斜面を登ります。道脇の木は、今年の雪の重みで折れているのもありました。


 15分ほど鑑賞して斜面の道を進み、網扉を開閉。程なく1基目の鉄塔です。


 鉄塔から60m高度を上げれば…


 高畑山471m山頂。無展望ですが、ミツマタで有名山になりました。鈴鹿峠西にも高畑山773mがありますね。
(9:50)

平坦な尾根を行くと展望地に出ました。
東南方向、左奥の3ピークは右から、御池岳1247m・鈴ヶ岳1130m・茶野938mです。


 一旦70m急降下して登り返します。2基目を過ぎ、3基目の鉄塔を横に見ると、右上方に待ち構える陣尾山


 4基目は圧巻展望。南西に琵琶湖東岸、中央奥:観音寺山433m、手前:青竜山333m。ではいざ…
(10:40)


 陣尾山へ根性の急登で150m高度を上げます。25分、傾斜が緩み倒木の尾根を越せば…


 陣尾山山頂(別名ヒヨノ)687m二等三角点。無展望で、すぐ低い尾根を東へ降ると…
(11:15)
まだ残雪がギッチリ。進むとズボズボと踏み抜く。
ルートを変えても、どこも踏み抜きキャンペーン中。

深さは膝どころか股下まで行くことも。『ホゲー!』
あちこちで悲鳴が上がる。なるべく雪のない所を選び進むと…


 平坦地の鉄塔。倍の時間かかりました。ここを東ですが、踏み抜きが怖い。植林の中を行くと…同じでした。
(12:10)

 体力を消耗してやっと林道に降りました。と思ったらそこは残雪の谷地。進むとまたもやズボズボ踏み抜く。上から『お~い』 (12:45)

 大阪のパーティから声をかけられ、林道が判明しました。10m斜面を登れば、踏み抜きのない素敵な林道です。南へ辿ります。


 林道三叉路で左折し、高室山方向へ。すぐ登山者ボックス。南へ植林下の道を降ると、山腹道が現れます。
(13:25)


 やがて残雪が消え、高台でランチ。乱丸さんが谷に降り、落とし物を拾う。雪玉クリップでした。
(13:30)~(14:00)

山腹道は尾根道になり、高室山登山口の道標から右折し、麓へ降りました。
十二相神社・十兵衛屋敷跡を見学し、国道を少し歩き車をデポした駐車場へ。


 踏み抜き登山終了。残雪期はスパッツ必携です。りんり園まで2km4分。悔しいのでミツマタ満開時に再訪しました。
(14:50)


東海岳行

  “案山子パーク”

 滋賀で山行を終え、東近江市の県道を走ります。集落を通ると、『ん?』 風景に違和感を感じUターンして戻りました。交差点右にシルバーカーを押すお婆さん、左に自転車に乗った中学生二人。スピードを緩め車を止めます。(下左)

 

 そこにバス停があり、女子3人と子供1人が並んでいます。(上右) その右で石を積む姉さま。全員かかしでした。手押し車や自転車の小道具は本物。ファッションも年相応で生活感のあるポーズは、『さもありなん』と見えます。

   

 『凄くクオリティ高い!』 周りの家々を見ると…庭で親子三人が集う(上左)、洗濯物を干す人、ビデオカメラを覗く人。『ここはかかしのテーマパーク?』 更に進むと広い畑の入り口。(上右) ここがメイン会場らしい。そこに大勢の働く人々。

 

 梯子に上り剪定する、畑の畝を作る、リヤカーを押す、ネコ車を引く、タネを植える、草刈り機を操る、お茶する、物置屋根から眺める。(上)・(下左) 皆さん、生き生きと暮らしています。集落に何人いるか数えると全47人。(下右)

   

 山の会「シジオンさんの水曜会」で滋賀の方にかかしパークを尋ねると、有名で皆さん知っておられました。ストリートビューで確認すると衣装やポーズ・配置など、メンテナンスされています。これからここを通るとき、変化を楽しみましょう。

2022.04.10(日)20:10