岳行ノート
       じゃたにがみね 
蛇谷ヶ峰 902m/滋賀県高島市

2022年5月3日(火・祝)


春山から展望の謎、『眼?』
(道草参照)

(左上奥ピーク伊吹山1377m)


 琵琶湖西岸の比良山系蛇谷ヶ峰は最北端に位置します。360度の山頂展望、殆どが落葉樹、そして雪山登山と魅力的です。

 ルートは全7コース。中でもカツラの谷コースは、清流・苔岩・滝と深山幽谷の地です。しかし2015年台風で登山道が崩落し通行止になりました。


 修復されたら訪れようと思ったのですが、どうやら復活しないようです。教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド/滋賀県の山」です。

 北陸自動車道木之元ICで下り、国道で琵琶湖北を走ります。国道367号線で南下、高島市役所支所先を左折。「想い出の森」案内に従い…
駐車場
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大きい地図




グリーンパーク
想い出の森駐車場

釜の谷登山口

カツラ谷分岐

蛇谷ヶ峰

与市谷登山口
(地図の余市はミス)

オグラス山吊橋の下

グリーンパーク
想い出の森駐車場


※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江南発:午前6時25分     晴れ/10℃
駐車場:午前8時35分     晴れ/13℃
標高差:(230m→902m)672m  
往:2時間05分(山頂まで、小休止含)
還:2時間00分(ランチタイム含まず)
所要時間:4時間05分


 グリンパーク想い出の森エリアに入ります。グランド・ゴルフ場前の大駐車場に置車。バンガローの間を歩くと…
(8:55)

 南端のバンガローで舗装道は終わります。「熊出没注意」看板を見てクマスズを付けました。

 しばらく未舗装の林道で南進すると左に比良比叡トレイル/蛇谷ヶ峰登山口です。(9:10)


 早速新緑が歓待してくれます。勾配は緩くどんどん行くと大学生6人パーティにごんごん抜かされました。

今日5/3はGW、登山者が多いでしょうね。
釜の谷を渡渉すると、勾配は打って変わり…
(9:30)


 急傾斜、木の階段の蛇行道で標高を150m上げます。20分頑張ると…


 (写真右から)登りついたのが、552m標高点旧ふれあいの里分岐。下山時は左へ。(写真左方)
(9:50)


 分岐から多くの美しい新緑に包まれました。急坂には木の階段が、しつらえてあります。これが蛇谷ヶ峰の特徴です。

 休憩所のカツラの谷分岐で30名の高校生パーティに遭遇。注意看板、「この先カツラの谷へ下るルートは、いきものふれあいの里跡地の手前で登山道が崩落して通行できません。このルートを下る場合は、柏(カセ)集落まで直進してください」 カツラの谷ヒルの谷です。(10:40)
 
高度が上がると、尾根のすがすがしい新緑に癒されます。


 稜線出て、「さわらび草原(朽木スキー場)」分岐に出会いほっとしました。右曲折して写真奥の山頂へ。
(10:50)


 ゴール間近、振り返れば、琵琶湖北岸の展望。そして次から次へのパーティ…

 蛇谷ヶ峰902m二等三角点。写るだけでも20人以上。次々高校生が登頂、山頂に100名はいる。ランチ!
(11:00)~(11:30)  

高校生パーティは約30人1組、5~6組出会いました。登山者もいるので全部で200人!
 課外活動の登山大会でしょうか。点呼したり記念写真を撮ったり、先生大変だ。
北西方向、左一番高いピーク:百里ヶ岳931m。右の里に駐車場が見えました。


 下山は、来た道をこの552m標高点分岐まで戻り、左折します。(写真奥)
(12:10)


 こちらも整備された1本道です。木の階段、溝道を降れば…


 与市登山口で林道に出会います。右折して歩くと、しばらく沢音が並走するので…
(12:35)


 近づいてみました。苔岩を縫う清流です。

 やがて追憶のキャンプ場の外周を左から巻き、朽木いきものふれあいセンター跡駐車地に到着。しかしオグラス山吊橋への道が通行止。ここに戻り、キャンプ場内の遊歩道で別の橋へ向かいます。
(13:00)


 すると7,8分で道が川に近づいたので降りてみました。川幅は狭く、浅いので渡渉しましょう。

 右岸を登ると何と上に吊橋が見えました。足元には新しい踏み跡もあります。
(13:15)

 上がると…吊橋は見た限り異常なし。キャンプ場閉鎖で管理者不在だから通行止? 案内板を見て、駐車場に戻りました。  P着(13:30)


東海岳行

  “確信か偶然か”

 「蛇谷ヶ峰」の山名は、ちょっと変わっています。天狗山なら昔天狗がいたとか、経ヶ峰なら経文が埋められていたとか、きっとに謂れがあると思いました。大昔は、この山に大蛇が住みついていたのでしょうか。

 山頂から東へ降る谷を蛇谷と呼びますが、がウジャウジャいたのでしょうか。それが「蛇谷ヶ峰」の所以? 1941年発刊の「比良連嶺」には、『村人に蛇谷のことを尋ねても特別の話はない』と記述されています。ありゃま…


 今回の山行で一番楽しみだったのは、山頂から琵琶湖方面を眺望して大蛇を見つけることでした。TOP写真がそれで、高校生の間にハッキリ蛇の頭があります。その形は、確信か偶然か? 頭をよく見ると緑の眼があります。(下左)

 

 地図で調べると眼の位置は、天満宮と記され鎮守の森です。それなら祭神は菅原道真ではありません。しかしこれで確信と分かりました。開拓するとき、農地をの形にして、眼の場所に神社を作り、植樹しようと計ったと想像できます。

 右上の航空写真で見ると、鴨川の堤防に植林され胴体がくねっているようです。冬、里に雪が降ると白蛇に変身します。今回、山頂で高校生パーティは、のこと全然気にしていませんでした。登山者でも知る人は知る状態で意外です。

 さて山の西側、朽木からは「小椋栖山」(オグルス)と呼んでいます。巳年(ヘビトシ)は、2013年でしたので次は2025年です。忘れてないならその年に登ってみたい。

2022.05.15(日)22:50