岳行ノート
伊崎山/滋賀県近江八幡市

2025年6月8日(日)


棹飛びは捨身の行

(棹の長さ13m、湖面から高さ7m)



 マザーレイク・琵琶湖周辺にはお楽しみポイントが沢山あります。以前、ジオンさんが沖島へ渡るとき、船頭さんが寄り道してくれたそうです。


 湖に突き出た長い棹が船から見えました。伊崎寺「棹飛び」行事の場所です。そのことをジオンさんが詳し話され、私も見たくなりました。


 そこで伊崎山登山を兼ね、棒のある伊崎寺・棹飛堂へ行ってみます。名神高速道路彦根ICで下り、琵琶湖東岸を南へ走ります。

 参考書はYAMAPのお世話になりました。
駐車場
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大きい地図





駐車場


登山口

巨石群

棹飛堂

▲伊勢山

駐車場



※赤線はGPS軌跡
●は主な分岐点で
コース図看板有り

江南発:午前08時40分 曇り/24℃
駐車場:午前10時40分 曇り/23℃
高低差:120m(90m→210m)
往:1時間45分(棹飛堂まで、小休止含む)
還:1時間20分(ランチタイム除く)
所要時間:3時間05分


 県道25号線で琵琶湖畔を南へ走ると、レポで確認した沖島町臨時駐車場です。200m西南へ歩くと…
(10:50)


 堀切新港前の三叉路角に登山口。案内板でコースを確認します。道は二手に分かれ、左の階段道へ。


 往きは、湖畔沿いの道です。重要分岐点には、コース図の看板が必ず立ちます。現在地が示され、ここは左へ。


 国有林には、カワウのコロニーがあり、共生できる森作りをしています。足場の悪い所には立派な木の橋。
(11:30)


 この辺りは、巨木の森です。木に止まるカワウを時々見ます。葉っぱに白いフンが落ちていて頭上注意。

バッタ

ヘビイチゴ
 
巨木の次は巨岩地帯。崩れてきたらヤバイので斜面から目を離せません。
(11:45)


 岩の河が現れ、まだ目を離せません。琵琶湖からの風は涼しく嬉しい。


 以前、山腹道は伊崎寺へ直進してました。どうも崩れたようで立入禁止です。右折して尾根を越えます。
(12:10)


 奥左から来て尾根に乗るとルート看板に出合いました。写真右下へ鋭角に折れ降ります。


 中央の斜面を降ると伊崎寺参道です。幟の奥にサッシの寺入口があります。開門は、9時~17時の張り板。
(12:25)

伊崎寺は、10世紀末(平安時代中期)の創建で不動明王がご本尊です。
本堂を下の石段から右迂回すると…
(12:30)


 棹飛堂に出合います。棹飛びの僧侶達は、右扉を開け堂の下へ。私は堂に上がり、TOPの写真を撮影しました。
(12:35)


 庫裏の近くに琵琶湖に降りる石段があります。途中に門があり、潜ると…

琵琶湖に突き出た鉄パイプの桟橋に出ました。ここでランチ。
腹を満たしたら4コマ前の参道出合まで戻ります。
(12:50)~(13:10))

 尾根道を登るとコース図看板が立つ伊崎山分岐。ここを右折して奥へ。    (13:30)

 100m西へ歩くと草藪で行き止まり。上に送電線が見えます。ここを右折し森へ…


 緩い登りで伊崎山210m三等三角点。展望なし。上写真の伊崎山分岐まで戻り…
(13:40)


 南東へ歩くと石塔群伊崎寺の古い墓所でしょうか。左側の迂回路を行きます。
(13:50)

 分岐がありますが、下のコース図看板があり大丈夫。登山口に着いたら県道を降ります。帰り道県道は…

駐車場着(14:15)


 沖島の船便から下りた観光客が列をなしていました。10年前、沖島尾山登山を思い出します。駐車は図下のP小田ヶ浜駐車場でも良かった。


東海岳行

  “棹飛び”

 伊崎寺(伊崎不動)は、比叡山延暦寺の支院であり、平安時代後期にはすでに存在していたと推定されます。そして伊崎寺棹飛びは、毎年8月1日に行われ、比叡山延暦寺百日回峰行を満行した行者のみが、飛び込むことができるのです。

 当日はまず、11時に本堂百日回峰行者の出仕による大般若経転読法要が営まれ、正午頃に棹飛びが行われます。本堂前には、棹飛堂の案内板があり(下左)、進むと琵琶湖に面した棹飛堂が目に入ります。(下右)

 

 棹飛堂の前には金網の扉があり、「事故防止の為これより先立ち入り禁止飛込み禁止」の看板が掲げられています。(下左) 残念ながら、そこからまで石段が続いていますが、棹飛堂から岸壁のが眺められることが出来ます。(下右)

   

 は、角材で、長さ13m、湖面からの高さ7mです。(上右) の根元には、「事故防止のため飛び込み禁止」張り紙があり、強力なトゲで侵入防止策が施されています。(下左) 棹飛堂からの琵琶湖の景色は素晴らしいのですが…

   

 残念ながら、沖島をかろうじて確認できる程度でした。(上右) この勇壮な行事は、伝承によれば千年続いてきたとされています。2023年は12名の僧侶がこの行をしました。この勇壮な行事を見ようと、多くの参拝者が訪れます。


(参考資料より)

 棹飛堂から約20名(上)、また沖島の漁師の方々が舟を出し、くじ引きで選ばれた参拝者30名が湖上からお参りしました。私もぜひ見てみたい… 因みに板飛び込みは3m、高飛び込みは13mの高さがあります。
2025.06.15(日)22:20