岳行ノート
寒陽気山 1108m/岐阜県東白川村

2025年7月19日(土)


全校登山の尾根道



 寒陽気山は、個性的な山名なので知っています。先回、東白川村宮山の登山前に村内の山を調べると素敵なことを発見しました。

 東白川小学校では全校登山があり、6山を毎年山を変え行われます。昨年は寒陽気山で、村の公式サイトにその案内図がありました!!

 標高は1108mで見晴台が2ヶ所あり、涼風と好展望が期待できます。R41の白川口交差点から東進。白川橋を右折してr72で大多尾峠へ。


 教科書は、東白川村公式サイト「てくてくマップ/寒陽気登山道案内図」です。
駐車地
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大きい地図
大多尾峠P→第一見晴台→▲寒陽気山→(第二)見晴台→大多尾峠P

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点

江南発:午前7時35分 晴れ/26℃
駐車地:午前9時20分 晴れ/23℃
高低差:328m(780m→1108m)
往:1時間30分(山頂まで、小休止含む)
還:2時間15分(ランチタイム除く)
所要時間:3時間45分

 東白川村には、r62沿いの高台につちのこ神社があります。毎年ガチのつちのこ捜索フェスタが5/3に開催され、今年は33回目でした。

 神社前のつちのこ公園に、ツチノコ手配書。賞金は毎年1万円上乗せされ、生け捕りなら金135万円。見つけたい!


 県道72号線で南進すれば、大多尾峠です。路肩に停め「寒陽気山登山口」から出発します。
(9:35)


 10分辿ると地図にない林道に出合い、すぐ登山道に戻りました。


 すると岩道の急登になり汗をかきました。始まったばかりで体力はあり、頑張ると…

第一見晴台の岩場。西に右端:宮山917m、その左:無反山869m、その左奥遠く納古山633m。
中央:名越峠西北の716.6m三角点河岐(カワマタ)、左端:宇枯峠西の911.7m三角点夕立岩
(10:20)


 標高1000m辺りで(第二)見晴台分岐「見晴台100m→」ですが、帰路に寄るので「頂上→」へ直登です。
(10:35)


 ロープ場を登ると、笹分け道の尾根右折点です。
(10:55)


 すぐピークが見え、喜ぶと偽ピークでした。そこで一旦左へ降ります。


 寒陽気山山頂1108m三等三角点「新巣」。ところで北東4.4kmには新巣山、南西1kmに931m三角点「寒陽気」?
(11:10)~

山名標後の窓から、ばんざーい!御嶽山3067m。23.5℃の涼風ランチしましょう。
平成30年と令和6年の東白川小学校全校登山記念碑が建ちます。


 山頂東の「登山口への回り道→」から遠回り下山します。案内板に手書きで「来た道の3倍掛ります」 ほんと?
(12:00)


 15分で案内板。左折して尾根に分かれます。2km直進すると、まぼろしの山1142mです。ん~気になる山名だ。
(12:15)

 まぼろしの山に行くのは時間的に無理。案内板の指示通り、北へ植林斜面を降ります。標高を70m下げると…

 地図にある林道に着地。右端から降りると写真左端に案内板「寒陽気山登山口→」です。
(12:25)

30m北進すると林道Y字分岐。地図にない左の林道を選びます。
振り返ると寒陽気山山頂がそびえ、標高差は160mになりました。


 林道を20分緩く登ると林道終点です。案内板「寒陽気山登山口→」が立ち、尾根道に取付きます。
(12:45)


 50m標高を上げると案内板「寒陽気山登山口→」。右折して荒気味の山腹道を辿ると待望の「見晴台→」です。
(13:15)


 数分で第二見晴台の巨岩基部です。階段で上に出ると… (下山は、ここから右方です)
(13:20)

北に手前右:1003.4m三角点「高岩」、右奥:小秀山1982m。
左下:東白川村つちのこ神社、中央やや左:尾城山1133m、左奥遠く:川上岳1626m。


 20分休憩して巨岩基部を回り込みます。第二見晴台迄は荒れた山腹道でしたが、こちらは整備されてます。

 往きの道に合流、第一見晴台まで戻りました。このルートなら小学生でもピストンできます。
(13:55)

 大多尾峠駐車地780mに下山。車の気温計は29℃です。
(14:15)


東海岳行

  “全校登山6山ローテーション”

 東白川村宮山登山前に村内の山を調べると素敵なことを発見しました。地元の東白川小学校では、全校登山を39年間続けています。ふるさと東白川村の6つの山をローテーションして毎年1山ずつ登る取組みは、1986年(S61年)から始まりました。


 <山頂の第39回全校登山記念碑>
 
<山頂に奉納された子供達の絵馬>

 小学校の6年間で「6山制覇」を目指します。令和6年5月の全校登山から希望された保護者も登り、全員が寒陽気山を登頂しました。昨年は寒陽気山、今年は尾城山です。村の公式サイトにその6山の登山地図「てくてくマップ」があります。

 子供達は絵馬を奉納し、青空の下で記念撮影しました。39年間続いていると登山をした小学生が成長して結婚、その子供が全校登山をすることもありますね。登山時期は、4月下旬~5月上旬に実施されるようです。 てくてくマップを下表にしました。

順番

登る山

標高 (m)

 三角点 展望  コースタイム

新巣山

973.4

二等  展望地  往復/115分

無反山

888.5

 なし ×(林道)  往復/140分

捨薙山

983.2

三等  展望地  周回/75分

手掛岩山

909.3

なし  岩場  往復/95分

寒陽気山

1108.1

三等  見晴台   周回/110分

尾城山

1132.9

二等  山頂  周回/45分

 黒字は登頂済です。(25/8/20現在) 全部登って見たくなります。基本、小学生が登る山ですから、危険だったりロングのコースは有りません。ただ直近の全校登山の山は状態が良いと思いますが、以前の登山は確認した方が良いと思います。



寒陽気山の由来は?>

・寒の頃に太陽が昇る山
冬の寒い時期、麓の白川町柿反上(かきぞれ)から見ると、太陽が寒陽気山から昇るように見えることから名付けられたという説。

・夏でも寒さを感じる山
東白川村誌によれば、真夏でも山の森林内はひんやりしていて寒さを感じるため「寒陽気」と呼ばれるようになったとも。

・「寒いのに陽気」な気候地名
地元の人々は「寒いのに暖かい日が射すから」と語り、気候に由来する地名として分類されることもあります。こうした地名は中部地方に多く見られます。
 寒陽気山の名は自然の美しさと気候の不思議さを反映した、詩的で文化的な由来を持っています。
2025.07.26(土)23:20