78  “若さの門番”

 最近、趣味の登山が、意外な効用が有ることがわかり凄く嬉しくなりました。自転車選手として全米選手権準優勝のコードウェル選手(25才)が、休日にへ自転車をゆっくり走らせ友人宅へ向かいました。途中、雨で滑って転び、大腿骨を骨折。検査する彼はと80才の骨量しかなく、スカスカの骨です。

 トップアスリートとして鍛えた肉体の持ち主なのに骨粗しょう症? 絶賛放映中のNHKスペシャル「人体 神秘の巨大ネットワーク/骨が出す最高の若返り物質」は、そんなエピソードで始まりました。

 最新医学の難しい内容をわかりやすい解説・リアルなCG・流れのいい構成で表現され、興味深いので毎回視聴しています。昨年9月から今年3月まで全8回のシリーズです。司会はタモリ・山中教授




[1]骨

 各臓器へ指示を出すのは脳だと考えられていたのですが、最新の研究では、臓器や細胞がメッセージ物質を出して他の臓器と情報をやりとりしていることが分かってきました。年初の番組は、若返りののメッセージ物質を骨から出ているという内容です。その物質が、血液を通して全身に伝わると‥


1)記憶力アップ 新しいことをドンドン覚えられる。

(2)免疫力アップ ガンや肺炎など病気から守られる。

(3)筋肉増大      筋肉のエンルギー効率が高まり、活発に活動できます。

(4)精力アップ     これは聞き捨てなりません。精巣で精子を増やし子孫繁栄。


 つまり「骨は、若さをつかさどる門番」であり、そのメッセージ物質が届かなければ、老化現象が加速します。人体に骨は200個あり、日々破骨細胞が骨を壊し、骨芽細胞がせっせと骨を再生しているのです.。3〜5年で全部作り替わります。さてカルシウムを大量に食べれば、骨は強くなるのでしょうか。



 そうではないようです。骨を強くするセンサーは骨自信です。飛んだり、走ったり、歩いたり、骨が衝撃を感知すると骨量を増やすよう指示します。自転車競技のコードウェル選手は、7才から自転車に乗り続け、ムダな筋肉が付かないようランニングなど他の運動を控えました。

 結果、骨粗鬆症となり転んで骨折。自転車は座った状態で筋肉を動かすので一生懸命こいでも骨に衝撃は伝わらなかったのです。現代人は、車に乗り、エレベーターを使い、椅子に座り、一日の大半を骨に衝撃を与えず過ごしがち。やがて若さを保つためのシグナルが‥

 高齢者が骨折をして寝たきりになると認知症・腎不全などが発症し、20%の人が1年以内に亡くなる調査結果もあります。人が活動を止めると骨は、骨芽細胞を増やすことを止め、若さは保垂れません。怖いですね、怖ろしいですね。しかし、なぜ骨が「若さを保つ」「衝撃の感知」の役割を担うのでしょう。



 人類は、進化の過程で活動的な個体を行き残す戦略を取ったのでしょう。狩りをする強い筋力、動物の習性や遠出しても帰宅できる記憶力、病気に強い身体、楽しみな子孫繁栄‥骨がセンサーになるのは必然ですね。

 おや、私の趣味、登山は、この人類のシステムにバッチリではないですか。ショギングやウォ−キングも良いでしょう。私は週一登山ですが、そうじゃないときは、ウォーキングを1時間程度しています。少し早足で歩いていただけです。




[2]歩き方

、最近見た「林修の今でしょ講座/百才でも元気に歩く」がとても参考になる歩き方を薦めていました。正しい歩き方は、かかとから着地し、足全体がたわんで衝撃を吸収、離れるときつま先でしっかり蹴るのが基本です。身体の使い方は‥


(1)腕を後ろに振る 肩甲骨が動き背筋が鍛えられ猫背を防ぐ。肩甲骨と連動して
                          骨盤が方位磁石の針のようにクルクルと動き全身運動にもなる。

(2)大股で歩く 歩幅が狭いと筋肉を使わない歩きになる。ふくらはぎの筋肉を鍛えることで
                     つま先が上がり躓きにくくなり、血液循環も良くなる。

(3)早く歩く   早く歩くことで跳ね上げる力がつく。息を切らすほどにはしません。


(4)坂道・階段上がり 足を上げる太ももの筋肉を鍛えます。




 私は歩く前に、ふくらはぎ・太もも・腰回り、肩甲骨のストレッチをします。そして‥

@遠くの目標に視線を定める。
A上半身は、ちょうど両手を上げて深呼吸をした状態をキープ。
B腕の振りで大股・早歩きをコントロール。

 歩く場所は、木曾川の堤防。河川敷へ降りる階段が多くあり、それを往復利用します。段差が優しく、トータルで300段以上です。でも理想のフォームで歩くことができるのは、わずか10分程度。すぐだれてしまいます。これでは、フォーム固めに半年から一年かかりそうです。

 体温は朝低く、夕方にかけ次第に上がるので、筋肉のほぐれた夕方がウォーキングに適しています。靴裏のつま先とかかとが減っていれば、正しい歩き方です。私は、靴の外側が減っている「がに股タイプ」。太ももの筋肉が衰え、外側に重心がいっているのです。



 今回の大道草は、分自身が忘れないために作りました。基本をマスターできるまで歩きながら次の言葉を唱えています。(五七五調)。これを始めてから1ヶ月ほどになりますが、心なしか登山での疲労が減りました。記憶力・免疫力・筋肉増大すればありがたい。そして精力向上を少し期待したい。


 “♪腕を振り 大股・早足 坂歩き”




 山友の2Q13さんが、新聞に掲載されました。登山はもちろんランニングも趣味です。知っている方が明るい記事で紹介されるって嬉しいですね。

 

 私ごとですが‥ぎりぎりのかすれ声、『ありがとう』と唇が動きました。身近な人が、91才で永眠。しばらく山に行けませんでしたが、季節は衣替えを足早に進めます。部屋に戻れば日常の時計は、止まることなく動いています。これからもリュックに好奇心を詰め込んで知らない山、知らない道を訪ねてみましょう。

2018.03.19(月)23:30