“野原岳踏めず” 07.03.11.22:08

今年は、暖冬で近場のこんな風景も見ることもありませんでした。
雪遊びができないならいっそ等高線の旅から緯度の旅をしようと3月7日‥


釈迦ケ岳を横目にフライト‥


一面、雲の波なら地上の天気は想像できます。
夜7時過ぎ目的地空港へ着きました。雨がそぼ降りレンタカーの旧型ナビも使いこなせません。
知らない街を間違いだらけ走行です。とにかく腹が減り、必死で食事処を探すことに‥。
結局ホテルに着いたのは、午後10時近くでした。お値打ちツアーは、それなりに厳しい。

大曇りでガックリの宮古島の朝

[家]:初期図に戻る[+]:拡大 [−]:縮小[A]大地図
scale:1000000 speed:500
24/48/36.937,125/17/59.982

悪いことばかりではなく、高校生の団体が宿泊したため、ホテルがオバーブッキング。
運良く私達は予約より1万円以上高い部屋で、風呂からも海が見える特別室に案内されました。
『年に数回しかない事で宝クジに当たったようなものです』とホテルマンの言葉をありがたく拝聴。


しかし部屋は良くても一切食事が付いてない格安ツアー。ホテルの朝食はとんでも2500円です。
持参の500円トースターで食パンを焼き、牛乳と果物で朝は済ませます。
レンタカーに乗り込み曇り時々雨の中、島周130kmを時計回り。まずは名所旧跡巡りしましょう。
 砂糖キビ畑が、広がる道を走り抜けます。島人は、安全運転で30キロでゆっくり走られる。
でもレギュラーガソリンは、驚きの離島価格136円でした。
土や川が少ない環境なので、車窓に見える海の透明感に思わず歓声をあげます。

左)仲宗根豊見親の墓:駐車場なし、観光バスが寄れない所、15世紀の島統治者のお墓です。
中)砂山ビーチ:パウダーのような白砂に岩のトンネルがここのウリです。ヒールの観光客もいました。
右)池間大橋池間島への離島架橋1425mは、1992年開通で99億円かけたけど太っ腹で無料。
 ここは、隆起珊瑚礁の島なので高い山はありません。
それでも野原岳(ノバル)は、島の中央にあり108.6mです。登って見ましょう。

 大嶽城跡の駐車場に停め、公園から展望台に登ります。
向うに自衛隊のレーダー、アンテナ、頂上が見えました。
すると小雨交じりの強風が、横殴りに吹き付けるのです。

これは堪りません。この写真を撮るのも必死です。
周回遊歩道を歩き霊石石畳を巡る予定は残念ですが中止しました。撤退です。

さて昼・夕食は自分達で探さなければなりませんが、地元ものをテーマにしました。
左:ヤシガニはヤドカリです。冷凍保存が不可で本日名人が捕獲。ヤシガニの味噌に付けると美味しい。天然記念物になりそうで、そうなれば食べられません。

右:イカスミ釜飯を美味しく食べていると口が真っ黒。当然、翌朝の気張り品も真っ黒です。(魚宮)
左:この島では、伊勢海老が獲れます。鳥羽のより大きくて1/3以下の価格でも身はタップリです。(のむら)

右:宮古ソバは、かつおと昆布ダシが絶妙。豚の3枚肉もとろけますお土産に買いました。(伊良部島アギャー)
左:砂糖キビ畑にポツンとあったインドカレー屋さん。1人づつ作るので時間がかかるけど許せます。(茶音間/チャノマ)

右:小鉢の海ブドウモズクが珍味でうま過ぎたのでお土産にしました。特に海ブドウはプチプチ噛むと溶けてしまう不思議さがいい。

 さらにドライブを続けます。

左)東平安名崎:島の最南端2kmの美しい岬です。灯台に登り振り返った写真。
緑の上の岩や右の海岸に転がる岩は、昔津波のとき運ばれたものです。
東屋で宮古島トライアスロンの表彰が行われます。

この時、雨交じりの猛烈風にさらされました。天気が良ければ、遊歩道を歩きたかった。

中)イムギャーマリンガーデン:波穏やかな入り江に透明な海が美しい。
小雨になったので遊歩道を歩きました。でもまだ風は強い。

右)来間大橋:ホテルから見える来間島への離島架橋1690mで1995年開通しました。
竜宮城展望台が高台にあり眺望が素晴らしい。
島に中古の売家があり一戸建て1850万‥『意外と高い!』

翌朝は晴れ間が覗き、フェリーで25分の伊良部島へ渡ります。
最初、レンタル自転車で一周するつもりでしたが、アップダウンが多いと言われ車にしました。

伊良部島最高峰の牧山は88.8mで展望台があります。対岸の宮古島の眺望がグッドです。
展望台まで坂がきつく自転車でなく良かった。ここは蝶の楽園で沢山飛び回っています。


濱口(トグチ)の浜は800mの砂浜と透き通る海、沖縄らしい風景に大満足しました。

左)帯岩:1771年の大津波で打ち上げられ高さ12.5m。このような大岩が沢山あったのですが、
飛行場建設時爆破され、この岩だけ村民の願いで残されたそうです。

中)通り池:石灰岩の侵食で造られ、底の方ではすぐ隣の池と海につながっています。
神秘的な青です。

右)フナウサギバナタ:毎年10月、5万羽の渡り鳥が飛来します。
そのサシバをかたどった勇壮な展望台から宮古島が展望できます。
5万羽とは‥ただ事でない糞量だ。想像するだけでも恐ろしい。

下地島パイロット訓練所は、日本で唯一のジェット機操縦者の養成空港です。

空港外には、周回道路がありました。
先端に行くと遥かな空から着陸のため降下するジェット機が迫ってきます。
10名ほどのマニアがカメラを構えると、すぐ上を轟音をたて猛スピードで飛び去る。大迫力!!!

左)ブーゲンブレア(プリティホワイト):ユートピア宮古島には、5000本が咲き乱れています。フルーツ入りソフトクリームは、採れたて果実がブレンドされ堪えられません。マンゴースターフルーツを食べました。

中)デイゴ並木道:市熱帯植物園にあり、延々と続いています。
戦時中、軍隊が本部建設でここの松を切り倒し荒地になりました。
戦後、植物園として再生されたのです。

右)ハイビスカス:沖縄をイメージする花です。生垣や庭木にも見られあちこちで咲いています。

3泊4日の最終夜は、沖縄料理「郷家」で三味線ライブを聞き、時間を惜しむように楽しみました。
島唄(ブーム) ♪ハイサイおじさん(喜納昌吉) ♪涙そうそう〈夏川リミ) ♪島人ん宝(ビギン)
沖縄の名曲にジーンときます。最後は店員さん、お客さんが輪になって踊ったのです。

とてもいい思い出が沢山出来ました。けど、旅の最終夜はいつも心侘しい。

 翌朝9時前に宮古空港を飛び立ちました。セントレアへは那覇経由で午後2時過ぎ着陸し終了です。

旅は時間のお楽しみ袋。袋に詰めた時間は、引き潮のように気づかぬうちに消えている。
後には、思い出の波が遠くできらめくだけ。そして輝きを探しにまた旅へ出よう。