岳行ノート
小津権現山 1158m/岐阜県揖斐川町

2007.8.11(土)江南5時25分発 
          晴れ  28℃
往:3時間35分  (小・中休止含)
復:2時間25分

アップした8月14日(火)は、理由はわかりませんが写真・アイコンが消えていました。
当日23時に再作成。ご訪問いただいた方には、誠に失礼しました。お詫び申し上げます。


 「ミツルの山登り日記」さんのサイトを拝見し、小津権現山の新道開発が日本山岳会岐阜支部により進行中であることに注目していました。

 そして8月11日にオープンイベントが行われることを知ったのです。真夏に?という気持ちはありました。でも八月は「ぎふの山」月間と言うことでこの日にが決められたそうです。

 一生のうちでこういう機会にめぐり合うことは滅多に無いと考え単独で参加しました。



 情報は、「ミツルの山登り日記」さん、現地では日本山岳会岐阜支部の皆様にお世話になりました。印の写真はミツルさんに提供いただきました。ありがとうございました。
新道登山口周辺図


小津権現山頂上灼熱の中、汗登すると日影が無い。『どうする?』とへたり込む。



新道登山口P

林道出合

植林地

小津権現山

高屋山


小津登山口
林道P



※色線は実測ではありません。
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」





 木曽川を渡ると燃える朝日が、空に登りだしました。太陽は燃える気マンマン。新しい“極熱日の”朝が来た。


 そして集合場所の旧久瀬村役場に6時45分に到着です。参加の申込を済ませオープンセレモニー後、車に分乗して登山口に向かいます。

 クロス登山で新道(藤波谷〜)と旧道(小津〜)で登るチームに別れ、頂上で車のキーを交換するのです。私は20名の新道チーム。


 303号線から横山ダムを過ぎ、新川尻橋手前のUカーブに止めました。仲良くすれば10台ほど駐車できるでしょう。
 
 新道の藤巻谷登山口から山頂まで3.5kmあり3時間コースです。2時間くらいだろうと高をくくっていたのですが、予想が外れました。
(8:00)


 堰堤を越えヒルのいそうな藤沢谷を渡ります。対策はしてきたのですが、連日の暑さで吸血どころではないのか見当たりません。

 そして桧林の急登が30分ほど続き、いい所に小広場があり休憩します。ヒルがリュックに付いていた人が声を上げます。寄って集って始末。

再び30分ほど緑陰の下涼みで尾根を登ります。山岳会の皆さんのペースは速い。
それに合わせているとドンドン体温が上がるので自分のペースで歩くことにしました。
30分ほどでいい休憩地があり15分休んで体温を下げます。


 急坂には手作りの階段と虎ロープが新しい。この登山道は尾根コースですが、ここまでは展望がありません。

 でもコース途中には、イワウチワの群生やシャクナゲもありその時期には楽しい山歩きが出来るでしょう。


 階段が終わるとひょっこり地道の林道に出ます。この右方向に登山口です。ここで視界が開け、奥いび湖天狗山が望めます。
 
 3回目の休憩も15分ほど取りました。
がーッと登ってしっかり休むので疲労感はありません。
(9:30)



 さあ登山口から再び尾根に取り付きます。新道コースは昨年4月から取り掛かり、元からの仙道に森林つくりの管理道を整備して作られました。
(9:45)

5分も行くとブナの巨木です。
森の中で存在感抜群でいい名前が欲しいところです。
そして明るく広い森に入ります。
 県の森作り事業としてここを整備し皆さんで200本ほど植林されました。今日は先生のお話も聞けます。

 “昔はこの森で薪を切ったり炭を焼いていました。人が手を入れた森は、人の手で維持しなければ荒れた森になります。”

ここでずーっと気になっていた方に尋ねます。
『失礼ですが、せきすいさんですか?』
『そうですが』
『始めまして、山たまごです』
『Oh〜、ミツルさんも見えますよ』
と紹介していただき挨拶と握手を交わしたのです。
(10:05)〜(10:30)




 その森から5分で雪が遅くまで残ってできるヌタ場です。将来はこの辺りへ県が林道を伸長するそうです。やることがよくわかりません。




 今まできつい道はありましたが、緊張する道はありませんでした。が、このシャクナゲ山腹道は、気を抜けません。




 その後に来る最後のゴヨウツツジ坂を10分ほど喘登しなければなりません。そして笹の間を抜けると‥

炎熱山頂1158mです。ここまでひたすら暑かったのに着いた所は隠れ場がなくもっと暑い。
ミツルさんとせきすいさんとご一緒してランチを押し込みました。
旧道チームが遅れて上がって来ます。
(11:35)〜(13:05)

 新道チームのリーダーに鍵を渡して
『(遠方の)下の白山神社に置車したよ』
『え!?@@』リーダーは目が点。

そこでは帰路1時間余分の歩行。
『冗談、上の林道駐車場だよ』(大笑)
旧道チームもヒルと遭遇したとのこと。

 そして暑さに溶けた遠景と眼前の花房山にお別れし下山します。



 水は1750mlを凍らせて持ってきました。残り500mlが1本だけ。午後、強さを増した絶好調の太陽に攻められます。

『お日様、もう勘弁してください』


 いつもなら視界が開けるところで癒されますが、今日は直火が肌を焼くので堪りません。小津の集落はまだ遠い。

 休憩は30分ごとにするのですが、脳みそが蒸されてどこか違う世界へ下山しそうです。
高屋山の三角点も見逃す所でした。
(14:10)

暑い暑い
 
下山したら食べたいものベスト3を
歩きながら言います

1冷えたスイカ(せきすいさん)
2.イチゴのカキ氷(山たまご)
3.「暑いときこそ鍋焼うどんだ」
それは絶対考えられへん。

デザートに極楽からの余り風が欲しい

『あつい。あつい。あ、ついた』ボトルの水はギリセーフ!ここで無くなりました。
(15:30)

 この林道駐車場から旧久瀬村役場に戻ります。ミツルさんとせきすいさんお別れのご挨拶。

 新道開発に携われた皆さんありがとうございました。厳しい暑中行軍だったけど充実した山行になりました。
 さあもう一箇所夏を見に行きましょう。 

凸=3 凸=3 (←走行する車、わかります?)

大垣の美濃国分寺跡近くでは「ひまわり祭り」開催中です。
20cmほどの小顔の黄色娘たちが、なぜか西日に背を向けています。
ここにも夏が一杯。背景は養老山脈。この極熱日の幕引きは、家に着く頃でしょうか。


東海岳行
    水平トーク

 昔、息子がかなり喋られるようになると『これなに?』『どうして?』と質問攻めです。2歳半の頃だと思います。

 出かけようと玄関に行くと新聞チラシを手に『これなに?』立ったまま『カローラだよ』と答える。靴を履くためしゃがむと『これなに?』『クラウンだ。ねえねえ、お父さんが立って話すのとしゃがんで話すのとどっちがいい?』『こっちがいい』しゃがんでる方です。『どうして?』『こっちがすき』

 それからは、子供と話すときは出来るだけしゃがんで話すようにしました。これは物理的な水平トーク。


 さて今日、小津権現山でせきすいさんとお会いして良かったことがあります。
『せきすいの山遊録』は7年も前から運営され、この地域では超人気のサイトです。毎日多くの方が訪問され、21万以上のアクセスをカウントしています。私がそんなHPを持ったら勘違いして天狗になっているでしょう。

 せきすいさんは、HPの内容、山の経験など私より当然豊富です。せきすいさんがブリなら私はまだハマチ程度。でもそんなことは微塵も感じさせなく私のレベルまでしゃがんでお喋りしていただきました。せきすいさんは、水平トークが出来る方だったので私も緊張感も無く話が弾み楽しいときを過ごせたのです。

 私はこの歳まで家庭、学校や社会とピラミッド組織の中で育ち過ごしてきました。そのため自然に上下や優劣を判断しがちです。例えばば登山なら高い山を登る人は『すごいなあ』と思い、早く登る人に会えば『勝てんなあ』と思います。私がその場合は下になるわけです。もちろん年長の方に対しては、礼節をわきまえなくてはなりません。

 でも私より上の人が、そのまま上から喋られると私は見上げなくてはいけないので疲れます。長くなると苦痛になります。精神的な水平トークをするためには、どちらかが相手に合わせなくてはなりません。自分が相手に合わすか、相手を自分に合わさせるか。

 さてこの水平トークを最も身近な人、長い朋友でもあるひよこさん(妻)に対して出来るでしょうか?
私のほうが歳は上、体力も上、稼ぎも上‥と言うことは水平トークするには私がしゃがまなくてはいけません。子供には出来たけどひよこさんには出来るのでしょうか。『さあどうする?』

2007.8.14.01:05