狗留孫岳〜烏帽子岳 772m・865m 三重県いなべ市 |
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(左:数匹のノウサギ、中:エゾリス、右:シッポを引きずるノネズミ?) |
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この山は鈴鹿入門のころ登りました。今回は低山の雪山として行きます。急登の記憶がありますが、あれから随分を経験を積んだのでそのイメージも確かめたい。 狗留孫岳(くろそん)は、変わった山名です。宮指路岳(くしろ)のように当て字のような気がします。三重・奈良県境の倶留尊山(くろそ)と良く似ている。 ちょっと宗教的な感じがします。例えば十字架のクロスからきているのか?山名辞典を調べればわかるかもしれません。でも想像するのは楽しいものです。 謎がわかるまでまた「迷いモノ」の引出しにしまっておきます。 教科書は、中日新聞社刊/西内正弘著「地図で歩く鈴鹿の山」です。 |
駐車場周辺図 |
神社P ↓ 林道終点 ↓ 展望地 ↓ 狗留孫岳 ↓ 烏帽子岳 ↓ 鉄塔 ↓ 篠立林道 ↓ 長楽寺 ↓ 神社P ※色線は実測ではありません。 ※黄線は林道 ■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」 |
白い冬に覆われたいなべの峰々。立田小学校前に神社があります。その駐車地に停めさせていただきました。 カシッと身が締まる−3℃。『雪道に先行者の足跡があれば助かるなあ』期待と心配をリュックに詰めて出発します。 (8:15) |
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木にくくられた道案内から進むとすぐ十字路です。左折して植林の林道古田線をとります。杉のチクチク葉を動物は食べられない。 しかし冬でも針葉樹は酸素を放出します。生まれたばかりを吸込む。しかし、花粉の放出は2月10日〜と予報が出ています。 |
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汗ばむ頃、林道終点に着きました。フリースを脱ぐ。小沢を渡り、右岸沿いを登ります。窯跡で左に折れ、尾根を目指しました。 (8:35) |
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雪の急斜面に入ると昨日の嬉しい足跡。初めて登ったとき厳しいと思ったこの斜度も経験を積んだお陰で苦しさを感じません。 途中で先行の足跡が、別尾根から戻ったようで消えました。少し寂しい。今のところ積雪は数センチでアイゼンはリュックの重しです。 |
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いいもの、悪いもの、楽しいもの、悲しいもの、みんな雪の下。辛抱の太陽をじっと待っています。 県境分岐に着き、幹下の[展望良]の立て札でちょっと寄り道しました。 (10:00) |
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100mほど歩くとその通りの展望です。 烏帽子岳の肩から濃い白の伊吹山、上石津町の右には笙ケ岳‥しかし、 強烈な寒風が吹きつけ、脳みそが凍りかけたので退散、退散。。。。。 |
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戻って綱渡り稜線を登ると篠立コースとの分岐です。初めてのときは、そこを降りました。覗くと足跡がありません。 若干、心細いけど『帰りはここから降りよう』と予約して雪深くなった道を登ります。 (10:15) |
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やがて広い山頂に大反射板。ここは吹きさらしで雪は少ないようです。 奥の大御池岳、右の三国岳と素晴らしい展望。今、風が止まる。 充分、時間に余裕があるので烏帽子岳をピストンします。 (10:30) |
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次の尾根道から随分雪が深くなりました。先行者のものかと思いきや野生の軌跡が錯綜しています。彼らのメインストリートだ。 ここの住人も歩きやすいのか登山道を選んでいるようです。ときどき雪に強いオレンジ色の汁、ウサギのオシッコだ。 |
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烏帽子岳が『ほら、来てみな』という感じです。一度降らなければなりません。太陽が雲に隠れ鈴鹿に不安の雲が押し寄せてきました。 『小雪がちらついたら戻ろう』と決め、弱気のつぼ足を運びます。。。。。 |
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やがて雲の勢いが一休みして烏帽子岳山頂は晴れたり曇ったり。鐘吊谷方面に50m降りた展望台ベンチは雪の下でした。 (11:35)〜(12:05) ランチは頂上に戻って‥ |
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先週は、けたたましくまずいポカリ・ラーメン。今日は確かめる。『水よし!』沸いたお湯をカップに注ぐ‥全然足りない。 慌ててお湯を沸かす。‥雲が流れる。つぎ湯をする。まだ足りない。『どんだけ湯が欲しい』不思議だ。またお湯を沸かす‥雲が流れる。 やっと適量になった。朝、上石津トンネルのコンビニで仕入れたものだ。具を噛むと汁が染み込んでいない。『むっ確かなまずさ』 ふたをよく見ればカップヌードルビッグ‥ただ眼を遠くにやる。 |
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さて帰りましょう。以前、激ヤブだった斜面にきました。 樹木が、雪のチョコレートをつけホワイト・ポッキーのようです。 四季のシンフォニーが奏でるメロディ。冬の楽章は、雪が主旋律。 春は花が主旋律、秋は紅葉だとすれば夏は何がいいかな? そんなことを思い巡らせ進むと‥ |
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頂上近くでご婦人お二人に出会いました。羨ましくもスノーシューを履いておられる。私が往きに予約した篠立コースから登って来られたとの事。これなら帰路が間違いなく辿れ歩きやすくなりました。すると‥ |
山頂まで150m手前でご夫婦?が斜面を登ってこられます。狗留孫岳の南尾根を篠立林道から歩いてきたとの事。決まり!その道は未踏なので足跡を辿ります。 (12:50)※「kayo山に行くべぇ!」さんでした。 |
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このコースは、西内氏の教科書コースどおりです。足跡が無かったら山腹道は苦労する所でした。難なく鉄塔まで着きました。 (13:00) |
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そこから巡視路のプラ階段を踏んで尾根を降ります。窯跡のくぼ地に着き考えました。 (13:20) 足跡は尾根を通ってますが、私は教科書にあるように、ここで東の山腹を選択します。階段を探し、急斜面を降ると沢に出合います。 |
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尾根道が正解かと思うほどの苦労道です。軟弱土でプラ階段は、落ち葉に隠れ降りでは探しにくい。やっと下に林道が見えました。 (13:40) |
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長い林道途中、展望地で藤原町の風景を見て一休み。 (14:10) 先に進み「龍王さんの大杉」を見物していると後ろから軽トラと軽ワゴンが来ました。 通り過ぎた荷台を見ると成体の鹿が横たわっています。鹿狩りだ。 |
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林道終点近くの長楽寺にも寄りました。境内のモミの古木に見送られ、ショートカットの石段を降って‥ (14:35) |
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篠立の集落を歩くとこの「横這いモミジ」に驚かされました。家の人に伺うと100年の樹齢で長さは15mもあり、まだ伸びています。 あと少し歩けば清水神明社の駐車地です。雪焼けで顔がひりひりします。久しぶりの雪山でUVカット処理に気がつきませんでした。 (15:00) |
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東海岳行 |
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“空き空き予定表” | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
40代までは、航海の終わりを考えません。しかし50代になると定年岬が薄っすらと見えてきます。するといろいろDMが届く。「お金を増やしませんか」「家をリフォームしませんか」そんな中、会社がらみで「第二の人生設計をしませんか」の案内がきました。 諸先輩に尋ねると『眼からウロコだよ』と勧められます。有料ですが行ってみました。50人くらいの参加者です。その内容は、大きく分けると「お金」「健康」「時間」の三つ。セミナーの大まかな説明が終わるや否や白紙の週間予定表が配られました。 そして『あなたは明日から定年です。もう会社に出勤する必要はありません。そこで一週間のスケジュールを考えて下さい。水木は雨で、後は晴れ時々曇りです。何をしても自由ですよ。さあどうぞ』 今なら土日は早朝から山に行き、翌日にHPを半日かけてあげるということで埋まります。問題の平日は、とりあえず朝昼夜の食事時間、散歩、入浴、新聞などで空白を埋めます。テレビとかレンタルビデオとか書き込みしますが埋め切れません。空き空きです。『う〜む、眼からウロコとはこのことか』やることが‥無い! 勤めていれば下表の左端のように平日は簡単に埋まります。いくら旅行が好きでも毎週はいけません。山でも毎日は身体が持たない。講師に『定年後は、いかに時間を消費するか』と言われました。
定年を迎えた人の7割が、引き続き働かれるそうです。理由は、経済的なことと時間を持て余すためとのこと。勇躍リタイアした人も毎日が日曜日の生活を3ケ月も過ごすと気がおかしくなるようです。そこで再び就職先を探す方もみえます。 セミナーの講師は『夫婦でやること、独りでやること、外でやること、家でやること、そんな切り口で今日から備えましょう』と語りました。単純に「定年後はバラ色に」ではなく自分との戦いなのだ。 |