岳行ノート

白神山地/青森県西目屋町

2008年6月10日(火)


ブナの巨木・マザーツリー
 半年ほど前、JALマイレージバンクで無料の国内航空券が手に入ることになりました。北海道沖縄は、旅行会社ツアーの方が充分安くなっています。

 そこでツアーでは中々行けない所を探したのです。青森に決めました。白神山地奥入瀬渓流八甲田山など素晴らしい自然との出会いが期待できます。

 白神山地
は13万haと広大で青森が3/4、残りが秋田です。うち世界最大級のブナ天然林17,000haが15年前日本初の世界自然遺産として登録されました。

 琵琶湖
の1/4の広さに当たります。数々の整備されたコースがあり、肩を痛めているひよこさんでも歩ける暗門の滝歩道マザ−ツリーを第一候補にしました。



 教科書は、JTBパブリッシング社刊「るるぶ 青森 ’08〜’09」です。
 駐車場周辺図
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  第二の滝←ランチ←第三の滝暗門ブナ林散策歩道ぶな林散策周回コース←受付←暗門大橋←
    ↓
  第三の滝→治山ダム→暗門の滝歩道コース→受付→暗門大橋→


2008年6月10日(火)江南発  5時30分
          晴れ時々曇り   16℃
往路:1時間40分(第二の滝まで)
復路:1時間10分(小休止含)

セントレア空港を8時15分に飛び立ちました。
1万m上空から焼岳乗鞍岳、そして富士山と見事な高峰直列、あれ御嶽山は?
違いますよね。八ケ岳でしょうか。ゆきっちさんご教示感謝

青森空港まで1時間20分の空の旅です。

 空港からレンタカーで1時間40分走ります。暗門(アンモン)大橋を渡れば、アクアグリーンビレッジANMONの無料駐車場。『ふ〜ぅ』家を出てから約6時間でした。

 左の案内所でパンフをいただきました。するとガイドブックの写真で見た案内役の西沢さんがみえます。ルートの行き方や見所をお聞きし、さあ出発。(12:05)





 暗門大橋を戻り右折。5分歩き森林環境整備協力金300円(任意)を募金します。左に「暗門ぶな林散策歩道」の入口。





 チップの道を2分ほど登ると分岐があり「ブナ林散策路」へ左折します。一番ワクワクしてくる所です。

『これはすごい!』樹齢百数十年のブナが高い高い。
世界に誇れる場所があるということが嬉しい。原生林はブナが中心ですが、純林ではありません。
トチノキハリギリカツラヤマモミジサワグルミなど樹高がある木が生き残っています。

森の土は、落ち葉の隙間、小生物の開けた穴などがあってスポンジのようです。
雨水を蓄えゆっくり奇麗にして川へ戻します。だから川は、いつも流れている。
大雨のときは、森の土が吸い込んで急に流れが増えません。(案内板抜粋)

30分ほどゆるく登ると2つ目の「ブナ林散策路」です。
肌が葉緑素焼けで緑色になるのではと思うほどの森林浴。
そしてブナ林と別れ、緩やかな階段を降ります。
 



 60cmもあるアキタフキが道端に一杯。フキノトウは、この花になります。ここで暗門川に合流しこれからは滝歩道です。
(13:05)





 すると対面の左岸道が大雪で崩壊してます。ルートが変更され架設橋から左岸に渡りました。今冬は雪が多かったようです。
 





 ここも左の残雪が道に覆いかぶさり、それを逃げるように架設橋があります。『協力金300円でいいのかなあ?』





 やがて川幅が狭まり川音が響くようになりました。第一の滝は近そうです。マイナスイオンを感じ?れば‥

(左)タニウツギ:一杯咲いていましたが、殆ど盛期は過ぎています。 (中)ミヤマカラマツ:これも川沿いに沢山咲いていました。 (右)オオバキスミレ:見つけたのは、岩場の条件の悪い所です。




 暗門の滝は連続する3つの滝の総称です。最初に出会うのが第三の滝で落差26m。『グ〜』お腹が空いてきました。
(13:30)


 崖上に鳥居と祠がある場所に来たら、お腹が許してくれません。お握りランチにします。二人でこの岩に座ったのですが‥

 感動しますね、この根性草。葉は1cmくらいで土は窪みに少し。大きくなれないけど独占です。
(13:40)〜(13:55)

根性草に別れ、5分も行くと第二の滝でその落差は37mあります。
撮影のため、ひよこさんは水しぶきをタップリ浴びることになりました。
最後の落差42m第一の滝へ行こうとすると歩道工事で通行止めです。
(14:00)

※なんと3日後の6月13日(木)に第一の滝まで通行可となりました。




 一番いいところが見れなくて残念。折り返して散策路との合流地点まで戻りましょう。そこから「暗門の滝歩道」を歩き川沿いを降ります。




 眼のいいひよこさんが『魚がいる』と指差しました。浅くて結構流れのあるところにイワナがいます。

(左)ミツバチチグリ:ゆきっちさん感謝  (中)ヨウラクツツジ:ゆきっちさん感謝 (右)ムラサキヤシオ:時々見かけました。

 治山ダムに来るとお達者倶楽部の皆さんが、ゆっくりと歩いてられます。平均70歳?

 『東京から来た』とおっしゃるので『どうりで服のセンスが都会的だ』と私が言ったら、笑顔が返ってきました。
(14:45)

 駐車場に着いたらアップルソフトを食べなくては。そして車で白神ラインを北上します。ラインといっても地道ですが。
(15:10)



 その道は荒れてませんが、砂埃がけたたましい。30分で標高640m津軽峠の駐車場です。そこで白神岳の遠望‥残念、霞んでます。
(15:55)

 そこから5分で‥

マザーツリーの愛称で呼ばれるブナの巨木に触れる、見上げる‥大きく口が開いて何も言えない。
<推定樹齢400年、樹高30m、幹周465cm、直径148cm>
この森の秋の彩りをできることなら見てみたい。

(青森ツアー第一日)


東海岳行
  “マイ・ツアー”
      

 旅行会社のツアーは楽です。パンフを見て行く日を決め、ネットで注文すればそれで終わり。しかし、自分で飛行機を利用したツアーを組むことは、色々努力しなくてはいけません。


1.飛行機

 07年7月の「大道草10」で百恵ちゃんと聖子ちゃんファンの安彦くんから随分前に航空機のマイレージを教えてもらいました。乗った航空機の飛行距離に応じてマイルを貯めると無料で航空券がもらえます。彼はマイレージの達人で南米に行ったりメキシコに行ったりと羨ましいばかり。そこで私も無料のJALマイレージ会員になりました。

 しかし飛行機に乗ることなど滅多にないのでマイレージは結局利用したことがありません。ところが今やマイルは、クレジットカードなどで買い物をしても貯められるそうです。私も数年間、ガソリンやETCなどでコツコツとポイントを貯めていたらそのクレジット会社がキャンペーンをやりました。

 カードのポイントをマイルに交換する手数料6300円を無料にしたのです。そこで1月に22,000マイル交換しました。するとJALもキャンペーンをしたのです。国内ならどこでも15,000マイルで航空券往復1人分だったのを11,000マイルに下げました。但し、4月〜6月(ゴールデンウィークを除く)の期間限定。

 それで出発日の2ヶ月前にネットで航空券を申込み、青森往復2人分をゲットできたのです。こんなラッキーなことは、そんなにはないでしょう。しかしその時、返信メールで来たのは受付番号だけ‥


2.ホテル

 さて次は宿です。最初会社の契約施設に泊まろうと思いました。そこは温泉ホテルで1人1泊2食付で15,000円と、とんでもないお値段。考え方を変えます。温泉ホテルではなくビジネスホテルをベースキャンプにして目的地へ行こうと。その場所は弘前市にしました。

 そして「じゃらんネット」で探すとツインで1人1泊朝食付5,800円(駐車料無料)のホテルを見つけて1ヶ月前に予約したのです。ある日、同じホテルの予約カレンダーを見ると翌営業日からの価格が下がっているではありませんか。そこで出発前日に確認したら案の定、1000円下がっていました。

 前の申込をキャンセルし、再申込をすると3日間分で6,000円も安くなったのです。即、返信メールが来て受付番号と条件が載っていたのでプリントしました。


3.レンタカー

 現地での足はレンタカーです。ネットで見るとレンタカー会社の比較サイトがありました。そこでキャンペー中の会社を見つけ、2週間前に普通車の一番安いクラスを予約したのです。返信メールで受付番号等が来てプリントしました。

 結局、私の手元には自分でプリントした3枚の紙があるだけです。これで旅行いけるのかな?


4.出発


 セントレア空港に着き、JALカウンターの自動発券機にマイレージの会員カードを入れます。と『あれま!』往復の航空券が二人分シュッと出てきたのです。ここが一番心配でしたが、これで一安心。

 青森空港に着きロビーにあるレンタカー会社の受付に行きます。するとちゃんと送迎車が待っていました。空港近くの営業所まで送ってもらいレンタカーの手続きをします。ここで免許証を忘れるていると大事件です。車に乗りナビを少し練習してさあ出発。
 
 白神山地の散策を終え、ホテルへ向かいます。クロークで名乗ると最上階の比較的広い部屋のキーをくれました。バス・トイレが団地サイズなのはやむを得ません。ビジネスホテルはシングル利用者が圧倒的に多いのでツイン部屋数は少ないようです。朝食も和洋のちょっとしたバイキングでまずまず満足できました。

 ホテル駐車場は有料(弘前は500円)ホテルが多いのですが、無料で近くなのもありがたい。こうして最初のマイ・ツアーは始まったのです。
2008.6.15/20:30