岳行ノート

伊勢山上
  380m三重県松坂市
2005.4.16(土) 江南6時30分発 登り:大天井まで45分 (小休止含)
          晴れ  12℃  降り:1時間15分     (小休止含)




伊勢山上の象徴「岩屋本堂」を望む

 三重県の不思議スポットは、芸濃町の「石山観音」と松坂市飯福田寺の「伊勢山上」です。いずれも巨岩・奇岩の岩山をフィールドアスレチックスのように一巡します。前者は行ったことがありますが、「伊勢山上」は以前家族でちょっと立ち寄っただけなので全山を巡ってみたいと思ってました。

 ここは修験者の行場で1300年前、役行者によって開創されました。「飯福田寺」の裏手にスリル満点の行場めぐり「伊勢山上」があります。4月8日に山開きしたばかりで、「うきさとむら」の花見小屋に行く前に空身で登ってみました。

 ガイドブックは、山と渓谷社「三重県の山」です。参考書(HP)は「伊勢山上の魅力」さんにお世話になりました。

 

飯福田寺

行者岩
(岩屋本堂)

大天井

飯福田寺

※赤線は実測ではありません。
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」                          

 「飯福田寺」(イブタジ)の山門の後ろに車を停めます。
(8:30)
 門から沢沿いを少し歩き、この石段を登り薬師堂で入山料お一人様100円を入れます。今日の安全を祈願し、筋肉がつらないよう柔軟体操をしっかりします。
 その左手にお寺ですが鳥居があり、ここから行場のスタートとなります。ワクワクとドキドキのミックスドリンクを飲んで気分が高まります。
(8:45)
<油こぼし>
 
 『エーここを登るの!?』そのとおり。固定された鎖を握り足場を確かめ、他ごとを考えず登ります。
<役行者小角>(エンノギョウジャオヅヌ)

 奈良時代の方で空も飛べたそうです。その時代の人はすごい。日本山岳信仰はこの方が始められたとのこと。もちろんご挨拶をして2人の無事をお願いしました。

 ここで後ろを振り返ると‥
<岩屋本堂>(地図は行者岩)

 大きな口を開けた獅子がいます。これは巻頭の写真の岩を横から見ているのです。「伊勢山上」のシンボルだ。すぐそばですが、怖い思いをして岩を登り降りしてたどり着きます。 
<東覗き>

 口の中に入ると小広くなっていて役行者小角が祀られた祠があります。柵もロープも無いので端に立つととても怖い。

 祠の右上に<鐘掛>があり、フリークライミングのように足がかり手がかりを伝ってこの獅子の頭にあたる岩の上に出るコースがあります。岩登りをする人には何でもないが山たまごは、現世に未練があるので遠慮しました。
(9:00)
 <岩屋本堂>から次に向かいます。『この手すりが折れたらいやだね』と物騒なことをひよこさんが言います。
 廻り道して<岩屋本堂>の上のあたりに出ました。写真を撮っているこちらの方がハラハラします。
 地図の328mピークを過ぎると前半戦は終り、しばらく雑木林の尾根道歩きで緊張を解きほぐすことができます。
<大天井>

 後半戦に入ります。「伊勢山上」のピークと言われてますが、地図を見ながら歩いた限りでは、次にあるピークが最高点のように思えます。

 ガイドブックの道も尾根道ではなく山腹に書かれ「大天井」の位置も何か違うようでよくわかりません。でも道は、一本道で標識もあり迷うことはない。
(9:30)
<亀岩>

 名前は、亀のような形をしているからでしょうか。こういう単純なのばかりなら平気だ、と思ったのもつかの間‥。
(9:45)
<鞍掛岩>
 この岩場を撮るいいポイントがあり、ひよこさんにカメラを渡し岩を登ります。望遠で撮った結果が左の写真です。パソコンでズームすると右の写真です。超ビビりモードで立ちすくんでいます。

 本当はもう2段上に立ったのですが、シャッターミスで証拠がありません。強がりポーズをしましたが足は震えていました。一番怖かった。5年後はできないな。
(9:50)
 <鞍掛岩>を反対から見ました。あそこに四つんばいになるのは難しくないが、立つことは‥本当に立ったんですよ。思い出すのも恐ろしい。あのピークから下に降りる段差がまた怖い。何しろ写真右手下は、目もくらむ高さでスリル200%‥。
<蟻の戸渡り>

 <鞍掛岩>からこの<蟻の戸渡り>が続いてます。ここは少し広くなっていて安定感があり、周りの絶景を楽しむ余裕も出ました。でも
ひよこさんは、ここも怖いので迂回路を歩きます。そのためセルフで撮りました。
(10:10)
<小尻返し>

 
行場に艶っぽい名前が奇妙だけど、ここは特別の眺望が待ってます。巻頭の写真はここから撮りました。裏行場の<獅子が鼻>も見えます。
 ルートは、向こう側に降りるのですが、無理をしないで迂回路にしました。
(10:15)
<飛石>

 やっと最後の岩場です。左には、山たまごは写ってませんが、右が証拠写真です。立つことは鼻っから考えられない、ムリムリ。跨いでいますが、これが精一杯です。
(10:25)
 ひよこさんに登ってくるよう勧めますが、途中であきらめ迂回路へ行きました。この山の岩は、まるでコンクリートを吹きつけたようでざらっとしていて摩擦係数が高く、危険度を下げています。砂礫岩なので風化侵食されやすく不思議な形の岩が多いのでしょう。
 <飛石>のてっぺんからから<小尻返し>方面を振り返ります。命がけだったけど絶壁の高さにも少し慣れてきました。

 あとは植林の尾根道を降ります。
 全部で150段の石段を慎重に降ります。階段に始まり階段で終わる。
 お寺ですがゴールは鳥居です。遊園地のお化け屋敷のように入口と出口がすぐそばで『なんだ、ここに出るのか』と最期のトリックに感心します。

 まだまだこの他に屏風岩、抱付岩、御光岩、不動棚廻り、知恵の輪、平等岩などがありますが、全部できたら達人だ。
 いつもの山登りとまったく違う爽快感と達成感で大満足です。『あ〜面白かった』と話しながら、人間が歩きやすい安全な道に感謝して駐車場まで戻りました。
(10:45) 
 
 次の目的地は、ドンキ隊へのセンチメンタル・ジャーニー「うきさとむら」です。
 「伊勢山上」から「うきさとむら」へ向かう途中、山の斜面が異常に美しい花模様になっているところを通り過ぎました。あまりにも綺麗なのでやり過ごすのが惜しく、Uターンして写真を撮りに戻ります。

この続きは「うきさとの花見小屋と堀坂山」をご覧ください。
        ETCが200円        

 良報です。今年の10月ごろETCが月200円で付けられそうです。

 高速道路で3台に1台がETC車になったそうです。クレジットカードを持っていると無料でETCカードが作れますが、車載器+セットアップ費+取付費のコミコミで2万円近くかかります。5万円前払いすると8000円分のおまけ利用ができます。(マイレージサービスと前払いは併用できないーこれが惜しい)時間帯割引で1日1回(100kmまで)最高2000円安くなります。この2つのサービスを利用すれば、1年で5万円分高速を走るとだいたい元が取れる計算です。

 冒頭の話は、車載器+セットアップ費+取付費のコミコミで4年リースなら月200円、3年リースなら月250円、2年なら月350円の方式を道路公団が、民営化後目玉として立ち上げそうです。350円×12月×2年=8400円也。しかしリース期間が終わったあとは不明です。月額を下げて再リースか、安価で買い取りか。

 どうせならアンテナ分離型が欲しい。さあどうしよう悩ましいなあ。

■4/28に聞いてみたらリースは、なんと4/28より開始して対応する業者を募集しているそうです。