岳行ノート

三子山 568m/亀山市
2008年12月14日(日)

三子山全景

国道1号線で関町から鈴鹿峠に走る。
道が上下線に分離する所から正面に三子山が現れます。
左の鉄塔に登り右へ「これだ!ワン、ツー、スリー」



 
冬本番も間近になり、低山コレクションの季節になりました。そこで未踏の鈴鹿南部に注目。三重県と滋賀県の県境稜線は、鈴鹿峠に降りていきます。

 その直前に容姿の整った三子山。それに続く四方草山と縦走してみようと思いました。しかしガイドブックでは、低山ながら手強いコースとあります。それで今まで避けていたのですが‥

 当日は朝9時頃まで小雨が降り、そのあと曇りのち晴れの予報でした。そのため、いつもより遅めに出発したのですが‥



 教科書は、中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」です。
駐車場周辺図
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P

登山口

自然歩道分岐

鉄塔

△三子山3峰

△三子山2峰

△三子山1峰

山女原分岐

鈴鹿峠

自然歩道分岐

P


※色線は実測ではありません。

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)


江南:7時40分発  8℃
     曇りときどき小雨、下山中に晴れ間
往路:1時間45分(3峰まで、小休止含む)
復路:2時間15分


 国道1号線の上り線を坂下方面へ横切ると左手に一見観音があります。少し先の路肩に車を置きました。

 朝の雨は止んでいますが、当分太陽が覗かない厚い雲。今日はカッパは必携です。
(9:40)




 一見観音を過ぎ東海自然歩道の道標を見て、細かなステップを上がります。一瞬でお山の世界に突入。

 すぐに分岐があり、三子山は写真右上の坂道です。左は東海自然歩道で、この分岐を覚えていたことが後で役に立ちました。

 木に付けられた注意書きは(ナン路)‥どの程度だろう?
(9:45)

 右手に沢音を聞き、溝道を登ると谷に出合います。ガイドブックでは渡らず尾根に取り付く指示です。(9:55)

 これが、確かにナン路と呼べる急登で幹を頼っての奮闘となります。どこも登られるけど、どこも厳しい。汗をたっぷりかくと‥


岩尾根に窓が開いたような展望地に出ます。1号線と坂下集落が霧にむせぶ。
予報では9時に雨があがり曇りのち午後から晴れ‥大丈夫かな、こんなんで。
(10:15)




 再び、急登に鍛えられ鉄塔に出ると小雨が降っています。『予報とちゃう』文句を言っても空は知らん顔。
(13:30)




 ひと息入れ、とりあえずカッパの上着を着用しました。展望は受取れなかったけど、いい道に変わります。



 随分優しくなった傾斜を辿れば、3峰に到着。この先で幹にしめ縄がかかっているのを見て右下に少し降ると‥
(10:45)

磐岩が鎮座しています。上部は平らで径は1m数十cm。天候回復を祈願し参拝しました。
再び3峰へ戻り考えます。空模様が好転しなければ四方草山との周回は止めようかと。
まずは、1峰まで行って再考しましょう。




 60mほど降り、また登れば標高556mの2峰に到着。小広場で雑木で展望はないようです。
(11:05)




 1峰に向かう斜面の人工林は無口です。森の精が白いベールを除いて欲しい。一人旅では、こんな時いつも臆病になる。
 とうとう1峰に着きました。雨は止んだけど、折角の展望は望めません。四方草山への道を見ると取り返しのつかない急降100m。
 
 私の見通しは、いつもドーナツより甘いので、こんな日はシビアに方向性を決めよう。天候、時間、道のキレット‥『下山決定!』

 ここで朝見た東海自然歩道の分岐を思い出し、鈴鹿峠経由の自然歩道で帰るアイデアが浮かびました。
(11:25)

 3峰の分岐まで戻ります。往きは写真左手(南)から登ってきたのですが、西の鈴鹿峠へは写真右手の降り道です。

 よほどの注意点かテープやペットボトルが賑やかでゴミ屋敷風デコレーション。

 このルートは遠回りだけど自然歩道の未踏ルートも楽しみ。もし往きのナン路急斜面下山なら尻餅でドロドロになりそう。
(12:05)


 歩きだすとカッパを着たご夫婦と出合いました。道順を尋ね、教えられた鉄塔を過ればこの東海自然歩道に出てひと安心。
(12:25)

 あとは整備された道を降ればいいので下山は保証付きです。

暗い森を階段と手すりの道で降るとポッと前方が急に明るくなりました。
曇り空でも茶畑に気分は解放され晴れマーク点滅。
日本人にとって、お茶は呑んでも見ても癒されます。


 植林と茶畑の間を進むと遥かな886年に開通した「阿須波道」の鈴鹿峠です。昔、ここは箱根峠に並ぶ難所でした。

 出合ったご夫婦の車が停車しています。左折するとすぐに懐かしい高畑山への登り口でそこを過ぎると‥
(12:45)



 国道1号線の上り線前に出て、ランチにします。今日は日曜日なので行きかうトラックも少ないようです。
(13:00)~(13:25)




 時々、薄日が差すようになりました。東海自然歩道は、1号線を潜っています。登って来た自然歩道ファンの方とすれ違い‥


 降りたところが片山神社です。往時は鈴鹿明神とも呼ばれ、周囲は異質で荘厳な雰囲気が漂います。

 昔の人はここで参拝し、追いはぎが襲うかもしれない厳しい鈴鹿峠に向かったのでしょうか。
(13:30)
やがて東海自然歩道は、木漏れ日で明るくなってきたではあ~りませんか。
人と人なら叶うこともあるけど、自然は思いを込めても願い通りになりません。
寄せる波と駆け引きしても勝てないように今日も天気に一本取られました。

でも朝、撮れなかった三子山全景が、これならば青空バックで撮影できます。
もうすぐ3コマ目の分岐点に着きそうなので駐車地は近い。
P着(14:05)


東海岳行
  “雨のルミナリエ”      

 神戸ルミナリエは、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の鎮魂と追悼、復興を祈念また激減した観光客を呼び戻す目的で同年12月から毎年開催されています。約2週間の期間中に約400万人が訪れるほどのイベントです。ルミナリエとは、小電球などによる光のイルミネーションをいいます。

 始まったのは知っていましたが、神戸は遠いところ。でも一度は見てみたいと思いましたが一昨年、去年と機会を逃したのです。そんな時、カッコーツアー社激安バスツアーの折込チラシが入りました。

 まだ2ケ月前でしたが、一人3,800円のルミナリエコースを申し込み。毎年、クリスマス当日まで実施されていましたが、3年前より開催時期が12月中旬に繰り上げられました。歳末クリスマス商戦時に商店街や百貨店などがルミナリエで商機を逸したとクレームが出たのかもしれません。

 今年は12月4日(木)~15(月)に開催。そこでルミナリエのHPを調べ、一番来場客が少なくバスツアーが催行される日を予約したのです。それが12月9日(火)。昨年の最多来場者一日66万名、最小は19万名と3倍以上の違いがあります。

 さて現在のバスツアーは、利用者の居住地近くで乗車できます。因みに私たちの乗ったバスは、岐阜→木曽川→一宮→尾西とお客を拾っていきました。このアイデアはどこから始まったのか知りませんが素晴らしいものです。お客の煩わしさを取り除けば、それだけ利用マインドは高まります。

 当日は小雨の中、木曽川インター近くの駐車場まで行き11時40分に乗車しました。車内でサンドイッチ・ランチ。3時間ほどの旅です。乗る時、裏に席番が記入された黄色のバッチを渡されます。お客を拾っていくと50名ほどで満席になりました。

 今日はルミナリエには、あちこちで5台配車され人気ツアーのようです。15時過ぎに中突堤観光バス駐車場に到着。20時まで解散自由行動です。近くの神戸ポートタワーに上り、その後は付近のモザイクやショッピングセンターなどを見学しました。

 その後シティ・ループバスで南京町の中華街へ向かいます。このバスは市内の観光スポットを250円の均一料金で乗れるものです。雨は降ったりやんだりで傘が手放せません。

※私たちが訪れた日は、来場者152,000名と本年最少でした。思惑は当たりましたが、雨が降ってなければもっと良かったです。


 有名な中華街チャイナタウンは、観光客で賑やか。

 お手軽なフカヒレ・ラーメン600円とチャーハン300円を食べました。

 仲町通りの会場には、18時点灯の70分前に到着。ものすごい人が並んでます。雨は依然降り続く‥

 『点いた!』列が伸びたので開始が17時10分に早まりました。テーマ曲が流れる中、並んで上を向いて歩こう。

 光のアーケードの長さが初期の頃に比べると年々、短くなっているそうです。そこを抜け終着地の東遊園地には、四角に囲われた光の壁があり思わず歓声が上がりました。『兄ちゃん、傘が邪魔だよ!』ベストな写真を今夜は撮りにくい。

 奥には硬貨を投げて鐘に当てる募金所があります。いいアイデアでひよこさんが投げました。『はずれた~』昨年の募金額は8,700万円です。(全費用は5億5500万!)

 会場から20分ほど歩いて戻り、飲食店が充実のモザイクで食事休憩しました。お値段も随分充実しています。

 窓の外には鼓型の神戸ポートタワー、藤原紀香が披露宴をしたホテルオークラ海洋博物館が輝いていました。

 20時に集合してバスで帰ります。帰宅は23時20分でした。神戸は、お洒落な場所が色々あり、もう一度行きたい。バスの窓越に見た夜景を港から是非見たい。なぜなら私が学生時代、長い海外旅行から神戸に船で帰国した時、その夜景を見て感涙したことがあります。あの頃の自分にもう一度逢えるかもしれません。

※資料はWikipediaを参照
2008.12.15(月)19:30