鬼ケ牙・長坂の頭・臼杵山 488m・610m・630m 三重県亀山市 |
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2009年11月28日(土) 石水渓の奇峰-鬼ケ牙 |
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鈴鹿の石水渓からは、以前仙ケ岳、臼杵ケ岳や御所平を辿りました。その渓谷の入口には、巨岩を積み上げたような鬼ケ牙(オニガキバ)が強烈です。 登ってみたいけど『登られるの?』と首をかしげる険しさ。でも岳人の登攀意欲はどんな山にもアクティブで、そのルートはあります。 それは短時間での登頂が可能なようです。そこで長坂の頭(ナガサカノカシラ)へと進み、臼杵山(ウスキネヤマ)を周回するコースを辿ってみます。 単独です。 教科書は、西内正弘著中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」です。 |
<駐車地> [-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動 |
駐車地P ↓ 登山口 ↓ ▲鬼ケ牙 (最高点) ↓ ▲鬼ケ牙(北峰) ↓ 岩壁 ↓ ▲長坂の頭 ↓ 船石 ↓ 分岐 ↓ ▲臼杵山 ↓ 窯跡 ↓ 橋 ↓ 駐車地P ※赤線はGPS軌跡 ■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江南:午前6時00分発 10℃ 曇り強い風(予報:晴れ強い風、後者は当たり) |
周回:3時間20分(県境稜線まで以下、小休止含む) 1時間45分(駐車地まで) ◆所要時間:5時間05分 |
302号線で安楽川を上るとやがて正面に鬼ケ牙と臼杵山が見えます。更にバンガロー村へ進むと予期せぬ通行止めです。 地元登山者の方に聞くと崖を覆った網に岩石が崩落したとのこと。予定駐車地の500m手前ですが車を止め出発します。 (8:20)13℃ |
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石水渓の綺麗な淵の手前でその箇所がありました。 確かに網がしっかり岩を押さえています。 他の箇所で道路に岩はありません。 橋に着くと予定駐車地に安楽峠から来た車が駐車しています。 ※11/30:「ちゃたろうのMountain Hut」さんでした。 |
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左岸を150mほど船石林道で歩くと橋の手前、右手に登山口。ガイドテープを追い雑木林を登りました。 (8:35) |
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すぐ松の目立つ尾根道になります。花崗岩特有のザレ道で急登です。やがて[←展望台]のプレートを見て登ると‥ |
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鬼ケ牙(最高点)488m。写真中央の仙ケ岳961mをはじめ、右に野登山851m、目指す鬼ケ牙(北峰)。 左へ眼を転じると周回路の長坂の峰610m、県境稜線、臼杵山630mと低山ながら雄大な眺めです。 ここから東に降り、分岐点のプレートでリュックをデポしました。 (9:10) |
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そこから東へ登り返すと、さすが岩峰鬼ケ牙と思わせる補助ロープ頼りの岩場が待ちうけます。 |
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慎重に登って鬼ケ牙(北峰)へ到着。ここは東方向へ180度の展望です。この私製プレートは488m表示ですが地形図は482m。 (9:35) |
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アプローチのとき車から見た鬼ケ牙(東峰)456mは見るだけ。午前中、晴れ予報ですが一向にその気配がありません。 ※12/2養老の三角点さんよりこの写真は、南峰ではなく東峰とご指摘いただきました。ご教示を感謝するとともに訂正をしました。 |
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戻って尾根道を行くと途方に暮れる岩壁。でもちゃんと左に巻き道があります。強い風が出てきました。『冬将軍の露払い』 予報では風速5mですが、山ではその倍はありそう。あっ!忘れていました。長坂の頭へ行く間に振り返れば‥ 鬼ケ牙の山腹から5本の岩が牙のように林立しているのが見えるそうです。『残念!』6万円ギターのギター侍か。 |
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やがて長坂の頭610mに出ます。眺望は残念! (10:35) |
ガレ地に出ると強風にあおられ、この先どうなるかと心配になりました。 |
しかし、痩せ尾根になると樹林が防いでくれます。 風音だけならぜんぜん大丈夫です。 |
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大岩を巻き県境稜線に出ると、そこが756mピークで本日の最高点。西風が尾根をビュービューと猛烈に飛び去ります。 二次林の斜面へ降り、風除けランチとしましょう。そこに風で運ばれた強い獣臭『くさっ、アンモニア猪木の登場』 (11:50)〜(12:15) |
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さてと県境を進むと、見逃しそうに色あせ字の消えかけたプレートが左にありました。斜面を覗くと‥ 『船石だ』ボートくらいの大きさです。これは見たかったので『今日一番嬉しい』船石林道の名は、これに因んだのでしょうか。 (12:20) |
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県境はクネクネしていますが、テープが5m置きにあり安心して進めます。やがて鹿除けヘンスがありました。 それが登山道に倒れているので足を引っ掛け転びます。有刺鉄線ではないけど気を付けなければなりません。 |
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安楽峠との分岐を左に取ると臼杵山630mへの道となります。このルートは4年前、逆方向で歩きました。 (14:05) やがて道から少し入った所に山頂です。ここから1分で山名の謂れ‥ |
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臼岩があります。(地元の登山者の方に教えていただきました)そして5分ほど行くと‥ |
杵岩で仙の石より大きい。この辺りの展望は素晴らしく‥ |
南鈴鹿の全容が望めます。私のカメラでは、3枚の写真をつないぐほどワイドです。この枠では2枚が限度ですが、つなぎ目わかります? 左端が御所平850m、その右にツインピークス仙ケ岳961m、更に右へ野登山851m。それらの峰々の手前に見える緑の濃い稜線を辿りました。仙ケ岳の下に長坂の峰610m、右端に鬼ケ牙。このワイド感が何だか嬉しいと思ったら、いつか青空が広がっています。 |
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風も収まったようで降ると突然、小沢が現われました。尾根道ばかりだったので、水音が清々しい。左岸を進むと‥ (14:30) |
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保存状態のすこぶるいい窯跡があります。数十年前は活躍したことでしょう。窯守さんは、樹齢20年までの細木を切ります。 すると切った幹から再び芽が出て、木は復活するのです。だから切っても切っても森は、消滅しません。 (14:35) |
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最後の着地には、尾根端の手前で左方へ寄ります。予定していた駐車地に降り立つと朝止まっていた車はいません。 (14:40) あとは石水渓の林道を戻るだけです。正面を見上げると、晩秋の陽を惜しみなく受けた奇峰鬼ケ牙が凛々しい。(TOP写真) (14:50) |
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東海岳行 |
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“フローリング・カー” | |
とうとう愛車シルバー号を車中泊のためフローリング・カーにしました。エクストレイルは、後部座席を畳むと右写真のようにラゲッジスペースはフラットになります。これで奥行きは195pです。しかし横幅は左右のタイヤハウスの張り出しがあり、有効100pしかありません。 敷布団のサイズは、シングルは100p・セミダブル120p、ダブル140pです。このままですとシングル布団しか敷けません。一人車中泊なら十分でしたが、二人では寝返りに気を使って熟睡できませんでした。 そこでタイヤハウスの上に床を作りれば、室内幅130pが活用できセミダブルの布団が敷けます。『それはいかにしたら?』それからホームセンター巡り、ホームページ巡りをしました。 そしてイレクターパイプで骨組を作り、その上に板を置こうと決めます。ホームセンターでカタログをもらい研究しました。それは直径30pの鉄パイプをプラスティック・コーティングしたものです。パイプを組立るため、様々な形状のプラスティック・ジョイントが用意されています。 @車内の採寸→A骨組みの設計→B部品(パイプ・ジョイント)の調達→ Cパイプのカット→D骨組みの組立→E床の調達とカット→F完成 という工程です。 パイプカットするには、ハンドカッターが必要です。始めダイソーで1050円のカッターを買い、パイプは人力で押さる方法で切ってみました。しかし一つ切るために5分以上もかかり、パイプを抑えるための力は半端じゃありません。 結局「安物買いの銭失い」になり専用カッターと万力を購入しました。これだと10秒ほどでカットできるので30回以上の作業ははかどります。ある程度組み立てて揃えたものが(右)写真で、ここまで3日かかりました。パイプとジョイントは外れないように専用接着剤である程度固定します。 車内に骨組を組立てるのは二人で5分ほどです。さてこの上に板を敷くのですが、ホームセンターで普通の12o厚床材が、30p×180pの大きさので6枚セットで売っていました。 これは凹凸の噛み合わせがあるためガタつきが軽減できます。6枚の切断は、ホームセンターで150円でしてもらいました。本来は、板をパイプに固定し高さ調整のジョイントを板裏に付けるのですが、ネジ止めが面倒でパイプにはめただけです。 (左)車内の組立写真 (中)後の中柱(写真手前右)は前後に回転し荷物を入れやすい (右)後部座席と運転席の間 板の縁に傷防止用のスキマクッションを張り、下写真のようにフローリングが完成しました。ここに銀マットを敷き床冷え防止の対応をします。そしてニトリで車内の寒さに耐えるため羽毛布団を購入しました。経費は、フローリングが23000円、布団は20000円です。投資に見合うだけの効果は? 実際に車中泊する時は、窓に銀マットのシェードをセットします。そしてコンクリートブロック(20×10×6p)の上にタイヤを乗せ車体の傾斜を修正します。外気温が2℃のとき、寝てみました。 起床するとポカポカの暖かさに身体は包まれています。ただ寝室への出入りは、助手席のヘッドレストを取り這いつくばって昔の宇宙船のように窮屈です。床から天井まで70pの高さで座ることはできません。 快適睡眠が優先したので仕方ありません。さて投資は取り戻さねばなりません。フローリング・カーで3泊4所世界遺産ツアーに出てみましたが、いずれご報告させていただきます。 |