<高島トレイル第1区分> 乗鞍岳 865m/滋賀県高島市 |
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2009年12月2日(水) 葉を落としブナの寒樹深閑と |
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中央分水嶺高島トレイル(長距離自然道)は、平成19年10月にNPO法人日本トレッキング協会(登山家:田部井会長)の推薦トレイルになりました。 主に滋賀と福井の県境に伸びています。12の山、12の峠を結び高島市マキノ町愛発越(アラチゴエ)から同市朽木桑原までの全80km。(歩行49時間) トレイル最高峰は三重嶽(サンジョウガダケ)974mで、三国岳、大御影山、百里ヶ岳と続き、最低地点は中間地点の水坂峠(ミサカ)280mです。 今回は始点の愛発越から歩き始め乗鞍岳(ノリクラ)865m、芦原岳(アシハラ)840mを経て黒河峠(クロコ)までの3.7kmを辿ります。 この高島トレイル第1区分を「ジオンと山歩記」さんにお誘いいただき、11名のパーティで縦走しました。 教科書は「ようこそ中央分水嶺 高島トレイル」です。参考書は「花鳥山雪」さんにお世話になりました。 |
<出発点> [-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動 |
黒河峠←▲猿ケ馬場←▲芦原岳←電波塔(ランチ)←▲乗鞍岳←登山口 ※赤線はGPS軌跡 ■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江南:午前5時50分発 5℃ 晴れ風なし、時々ド〜ンと爆発音でビビル (高島市の自衛隊今津駐屯地の訓練でしょうか) |
縦走:2時間00分(乗鞍岳まで以下、小休止含む) 2時間40分(黒河峠まで) ◆所要時間:4時間40分 |
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終点の黒河峠に置車し、起点の愛発越に来ると『ありゃ』駐車予定の国境高原スノーパークは封鎖されています。 8名を残し、車は「道の駅マキノ追坂峠」へ置きに戻りました。見送りに来られたSIVAさんに運転手をここへ再送して頂きました。 (9:30) ※峠に駐車地はありません。スノーパーク駐車場は、シーズン中(12/19〜3/14)のみ利用可能で駐車代1000円です。 |
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さて登山口は… @スノーパークの第1ロマンスリフト沿い、右斜面を急登する。(トレイル詳細起点マップ) Aスノーパーク北にある白砂採取場のベルトコンベアー奥、斜面取付から登る。(地形図の破線) 私達は急登を嫌いAを選択します。ところがこれが当初の目論見から外れた結果となりました。 (9:35) |
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下から見えていた紅白鉄塔が第一目標です。 (9:45) ※愛発越へは湖国バスが通っています。JRマキノ駅(無料P有)8:38発→8:50国境着です。 |
登るにつれ、展望はどんどん開けてきます。 ※道の駅マキノ追坂峠に駐車なら小荒路8:48発→8::50国境着です。縦走終点の黒河峠(注意点)には車をデポしなければなりません。 |
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やがて尾根道は、スノーパークから登ってきた道と合流しました。要所要所に道標やテープが整備されています。 (10:15) |
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このトレイル制度のいいところは、3年ごとに更新審査があります。 作ったらおしまいではなく維持メンテをすることが必要です。 高島トレイルのカテゴリーは推薦トレイルですが、3年後に審査のあと認定トレイルに昇格します。 他には認定トレイルとして長野・新潟「信越トレイル」(80q)-今年5月斑尾高原の際ほんの少し歩きました。 推薦トレイルは、兵庫県「黒田庄白山トレイルコース」(10q)もあり、全国でまだ3ケ所です。 東海自然歩道や鈴鹿県境もこの制度に入るといいですね。 |
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太いブナ見送り、道標で東から南へと曲折します。もう400mの高度を稼いだので後は緩やかな登りです。 |
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本日の最高点乗鞍岳865mは、二等三角点の頂上。高島トレイル標柱の「ポイント1」のプレートを写真に収めました。 トレイル最終地点朽木桑原の「ポイント30」まで集めたら“自分を褒めたい”と自己満足しましょう。何年かかるかな? (11:30) |
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山頂には、閉鎖されたコンクリートの無線中継所小屋があります。 写真中央に横山岳1132m、東側を中心に開けた山並みの展望を楽しめます。 3026mの乗鞍岳が見えたら『乗鞍岳から乗鞍岳を撮った』と自慢できるのですが… |
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山頂から5分ほどで電波塔(写真奥)が見えてきました。芝生の小広場でランチにします。 (11:45)〜(12:50) 満腹!べルトの穴を一つ緩めて次の電波塔(写真手前)に向かいました。ここの舗装された管理道を降ると… |
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琵琶湖が海のように広がります。竹生島が、まるで島のように浮かんでいます。『当たり前だ!』 (12:55) |
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再び沈黙の森に入ります。どの木も葉一枚たりと残さず落葉させ、光合成は休業中です。 |
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すると足元にとんでもないイワウチワ一輪。彼女に何があったのでしょうか? 確かに今日は温かくTシャツ一枚で歩けるほどですが。「ストップ・ザ・温暖化」 この辺りではトクワカソウと呼び、葉身基部の形で判断します。葉が団扇(ウチワ)ならイワウチワですね。 |
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伐採地の50万ボルト高圧鉄塔を過ぎ、分岐を右折するとここは芦原岳840mです。360度の展望があり… (13:45) |
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敦賀市街の向こうに西方ケ岳764m…ここも登りたい山の一つです。『敦賀湾は日本海だ』 トレイルは中央分水嶺。福井県側に降った雨は、あの海へ行くわけです。山頂から分岐へ戻ると4人パーティと出会いました。 かなりベテランの方が今日のルートを地形図で説明され下山は一緒の方向です。先に私たちが出発します。 |
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関電の高圧鉄塔を5塔通り過ぎました。鞍部に着くと山腹の下山道と猿が馬場の分岐です。パーティは二手に分かれます。 下山組と登頂組です。折角ですから私はピークハントをしましょう。 (14:45) |
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猿ケ馬場652mへは5分です。山名プレートはありますが、眺望はありません。三角点は?見当りません。 先ほどの分岐へは戻らず、下山道までショートカットしようと西へ降りました。 (14:50) |
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やや右方向へ降らなければいけません。左から下山組?の声が聞こえたのでそちら吸い寄せられ… 突然現れたのは芦原岳分岐で出会ったあのベテランの方。猿ケ馬場山頂南の三角点に行き、道に迷われたようです。 私達と出合いほっとした顔をされます。 |
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軌道修正すると、すぐに整備された下山道に出ました。そこは素晴らしいブナの森です。 このルートは新緑のとき歩けば、まったく違う印象を受けるでしょう。 なお猿ケ馬場から来た道を戻ったほうが、急がば回れだと思います。 |
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そして黒河峠到着。朝デポした車が待っています。ここは今年6月に三国山へ登った時の駐車地でした。 (15:15) |
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峠で「ポイント2」をゲットし本日のポイント・ラリーは終了。ランチで御馳走になった強烈な“たこ焼きカレーうどん”が思い出になりました。 あっ、いけない! 「ポイント0」は登山口のスキーリフト終点にあり、そこから登っていないのでゲットしていません。急登を嫌い違う登山口にしたのが裏目…しや。 どうしよう… ※ジオンさん、乱丸&のこさん、shonさん、Dolphyさん、風花さん、和たん、副ちゃん、洋の宮さん、ひろろとろろさん、SIVAさんお世話になりました。 |
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東海岳行 |
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“世界遺産の旅:石見銀山” | ||
<石見銀山駐車場> 11月の3連休を利用して中国地方に3泊4所の「世界遺産の旅」に出かけました。1000円高速は当然利用します。しかしすざましい渋滞予想で連休前夜に出発しましょう。 夜は高速のパーキング・エリアでお泊まりをして翌朝高速を出れば休日特割OKです。11月20日(金)14:45エンジンスタート。旅立ちは、いつも気分が華やぎます。 高速は空いていて1時間ごとに休憩しました。中国地方の中央に延びた中国自動車道を夜間走行したのですが、車は本当に少ない。シルバー号は走る。 道路照明はなく、殆どが山中で街の明かりもありません。そして500q走ると浜田自動車道の広島県北広島町「寒曳山PA」(右下写真)に22:35到着。車中泊の車は2台です。パジャマで23:00就寝2℃、6:30起床5℃。さすが羽毛布団はヌクヌクで外を見ると10台に増えていました。さあ目指しましょう7:10発。 2.石見(イワミ)銀山 (島根県太田市) ここは07年7月、ユネスコの世界遺産に登録されました。佐渡金山は子供のときに学習していますが、この銀山は全く知りません。どんな遺跡があり、どのように見学するのかさっぱりわかりません。 8:20石見銀山公園駐車場(無料)に着くとまだ10台ほどでらくらく駐車できます。前にある案内所で地図をいただき、音声ガイド(500円)を借りました。まず川右岸に作られた遊歩道、銀の小径@を遺跡を見ながら1時間のんびり歩きます。最終目的地の龍源寺間歩(マブ)AB400円はノミで掘った坑道です。 @銀の小径 A龍源寺間歩入口 B龍源寺間歩坑道 ここが核心の遺跡。江戸時代盛んだった銀採掘は、埃・油煙・湧水で苦しめられた作業だと想像します。しかし坑道は清潔で危険がないようコンクリート敷きになり、あっけなく10分ほどで通り抜けました。鍾乳洞とは違い意外と小規模です。帰路は川の左岸の舗装道を下ります。 足に自信のない観光客は人力ベロタクシーCやレンタサイクルで龍源寺間歩に向かっていました。私達は途中の茶店で休憩しましたが、満杯になった駐車場に帰着するとちょっと疲労感を覚えます。近くの五百羅漢D500円という銀山で働いていた人を供養する240年前の石窟をがんばって見学。 Cベロタクシー D五百羅漢 E大森の町並 さらに案内嬢が、ここだけは是非と言うので当時の面影が残る大森の町並を歩きました。そして車で5分ほどの石見銀山世界遺産センターF300円に走ります。見学してみてここを最初にすれば良かった思いました。なぜなら銀山の歴史、当時の位置づけ、見所、遺跡の発見経緯など学んでから見た方が理解できます。 興味をひかれたのは、銀山を最初に研究した人です。大正15年、赴任した教師の山根氏(30歳)は休日に銀山跡地を歩き、古老から言い伝えを聞き、旧家に残る古文書を写し、7年後その成果を自費出版しました。そして今から30年前、石見銀山がこの地の新聞で連載され世界遺産につながったわけです。 ここから公園駐車場までバス170円が出ています。また坑道の高さが5mもある巨大な大久保間歩ツアーもここからです。料金は3800円、一日4回、一回20名、所要時間2時間30分となっています。『おっと時刻は12:30』しかしこのセンターには飲食設備がありません。次の目的地の途中でランチしましょう。 F石見銀山世界遺産センター G秋吉台 H秋芳洞 3.おまけ 秋吉台・秋芳洞 (山口県美弥市) 石見銀山から4時間かけて秋吉台Gに着きました。無料の駐車場・展望台がありがたい。日本最大のカルスト台地が雄大に広がっています。異国の光景をコーヒーなんか飲んでゆっくり見たいのですが、そうもしてられません。ここの道を南下するとすぐ秋芳洞Hです。市営駐車場は400円ですが係員がいなく無料でした。 『ラッキー』と思い秋芳洞入口へ行くと16時までは入場料1200円、16時半までなら1300円とのこと。100円高いけど16:45に入洞したので危ういところでした。駐車場に係員がいないわけです。ここは昭和26年まで渡し船で入洞していました。今は歩きやすい通路でありがたい。内部は薄暗く、勢いのよい水流が響きます。 ドーム状の天井の下に来るとあんぐりと見渡すだけ…巨大な空間です。初めてここを発見した人は、どんな思いを抱いたのでしょう。ここは確か横溝作品の映画ロケ地になってるはずです。閉洞間際は空き空きで1qの往復を45分で歩けました。さあ今夜のお泊まりの防府市までひと走りしますか。 しかし今回は長すぎる! |