岳行ノート

金時山 1213m/神奈川県箱根町

2010年1月9日(土)


箱根外輪山最高峰:金時山

「♪けだもの集めて相撲の稽古」童謡で歌われたように金太郎クンが遊んだ山


 お正月松の内もあっという間に終了。時の経ち方は加速が増しているようです。「時は金なり」…私の価値は、1日1万円くらいでしょうか。

 そこで久し振りのお正月富士見登山は金時山にしました。山頂から富士山まで直線で26kmの至近距離です。雄大な富士に逢いましょう。


 お詫び:新作のファイルは事前に作るのですが、1/9に誤ってサーバーに送信してしまい、当日ご訪問いただいた方には申し訳ありませんでした。


 教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド 静岡県の山」です。参考書は、多くのHPにお世話になりました。
<駐車場>
[-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動


駐車場P

公時神社

尾根分岐

金時山

長尾山

乙女峠

乙女口

駐車場P


 ※赤線はGPS軌跡

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江南:午前5時45分発  0℃
  晴れ、そして富士山が雲を作る
周回:1時間30分(小休止含む)
    2時間05分
◆所要時間:3時間35分

 東名高速の牧之原インター辺りで富士山に出会います。どんどん大きくなる姿を横に見て御殿場インターで下りました。

 138号線で乙女トンネルを抜け、国道から少し入った無料駐車場は3℃、家から280q。20台近く停められ私で満車でした。

 トイレがあるのがありがたい。奥の階段を登ります。何しろ上天気‥
(10:05)

 2分で公時神社で後に金時山山頂。ここの駐車場は空いていました。源頼光の四天王坂田公時が祀られています。

幼名が金太郎、マサカリ担いだ五月人形の腹掛姿が強烈です。

 明治の教科書に金太郎の話が登場して、山名は金時山に定着しました。



 初めての山で登山道へ足を踏み入れるわくわく感が好きです。期待と少しの不安で、気が引き締まります。

 出発して15分で林道を横切り、緩く登れば‥

大岩が真ん中で割れた金時宿り石
御在所岳おばれ岩と同じように小枝が支え合っています。
『どう見てもお前さん方では、ちーっと役不足ではござんせんか』
(10:30)





 それ以降、道は急登のジグザグになります。稜線に出るまで汗をかきました。 




 やがて尾根分岐で好展望になり気分も好転。右が長尾山1144m、中央鞍部が乙女峠、左のANT山頂が丸岳1156mです。
(11:05)



 そこから道は泥濘になり、洗濯機に入れられないほど私のズボンは汚れます。

 ガイドブックで周回帰路には、スパッツが必要と分かっていました。しかし、往きも着用したほうが良かった。いつも後の祭り‥





 昔、この山は猪鼻嶽(イノハナダケ)と呼ばれたほどで斜面は急峻です。丸太の階段で高度をかせぐと道は岩場に変わり‥

『ばんざ〜い、日本一!!』
金時山1213mに登頂。西に富士の裾野が広く雄大な眺めです。私も視野を広く持てたらと願う。
右斜面で覗いてるのは、小さな白い北岳3199m、その右の山影は鳳凰山2840m。
(11:35)〜(12:20)

山名柱の下にマサカリがあり、担いで記念撮影できます。

朝方、御殿場市のふじみ茶屋で見た富士山は、左のいい感じの雲です。

その2時間後が上の写真。更に45分経つと右のようになり、山頂到着の時の差が明暗を分けます。

 ここには2軒の茶屋があります。(トイレは30円)茶屋のレジ係は、愛想ない小学生のお兄ちゃん。遊びたい盛りなので仕方ありませんね。
 うどん600円×2を頼み、持ち込んだおにぎりとお茶で温かいランチ。天井を見ると‥

金時山登頂の回数ランク木札が、ぶら下がっていて最高は3700回。2位とは1100回の差があります。

南の展望は、ゴルフ場の向こうに芦ノ湖が見え、箱根を箱庭のように眺められます。
さて、名残り惜しいけど下山しましょう。おっとスパッツを着用しなくてはいけません。






 県境尾根の出だしは岩道の急降下。やがて平坦な快適道になり、登り返せば‥




 長尾山1144m。岐阜県各務原市の畑で見た御岳山の火山砂と同じ色の土です。ここからぬかるみ度が上がったのですが‥
(13:05)

何とか滑って転ぶこともなく乙女峠着。箱根山の外輪山を少し回り込んだことになります。
中央火口丘神山1438mの左下、「白い煙」とその下の「黄色い原っぱ」が気になるのですが‥
(13:20)〜(13:35)

それではその2ケ所に
       ハイパーズーム
 してみましょう。


 それは‥

大涌谷
(オオワクダニ)の噴煙と仙石原ススキでした。




 右はWikipedia(作者Σ64)から箱根山の全体を確認したものです。



 この乙女峠は昔、小田原藩が仙石原に関所を設け一般の通行を制限した為、御留峠(オトメトウゲ)と呼ばれていました。

 それがロマンチックな乙女峠に転化したようです。展望台からの富士山は、顔を雲に隠しました。分岐標を見て東へ降ります。



 金時山は大昔、箱根火山の中の外輪山で側火山です。大暴れしていた名残か、下山も岩ゴロの道を急降下します。

 峠から25分ほどでヒノキ林に入れば‥




 やがて国道の乙女口に到着。あるHPではここの駐車料は、2000円とありました。ここから車道の左側を歩きます。
(14:15)



 下り道なので車が加速します。皆さんに安全運転を願いながら10分降り、駐車場に戻りました。
(14:25)

 『いけねえ!』山頂でもう一軒の茶屋の軒下にある三角点にタッチし忘れた!

 着替えて車で40万年前の火山活動の名残り大涌谷へ行きます。

 噴煙地で名物黒たまご5個500円を購入。普通の茹で卵ですが、ひとつで7年長生きできます。二つ以上食べると迷惑をかけそう。

 ここでTOP写真とハイパーズーム写真を撮った後、ススキ仙石原に寄り、もう一枚のハイパーズーム写真を撮りました。


東海岳行

    “遠足は豊橋へ”

 テレビで東海道の特集があり、吉田宿きく宗を紹介していました。そこで豊橋に詳しい友人に道案内をお願いし、男3人の遠足を企画したのです。彼が名鉄新豊橋駅に車で迎えに来てくれました。早速目当てのお店へ‥きく宗は、江戸時代の遊郭の地で200年間営業し6代目です。
 奥に細長く、予約していたので個室でした。「菜めし田楽定食」1700円、青のりのように細かく刻まれた大根の葉は臭みがありません。竹串の田楽は水気を切らずに焼く木綿豆腐、八丁味噌の甘味タレとカラシの調和がとても良い。場所は地図のマーク所です。

 いきなり昼食からのスタートでお腹が重い。
 
 次に向かったのは地図中央の吉田城跡です。復元された本丸櫓前には、樹齢300年・幹周3.6mのイスノキの巨木があります。

 刻印された石垣の案内板があり、築城工事の大名印を3人で必死で探しました。10分くらいで土佐藩のを見つけました。

 また公園入り口には、明治の陸軍の営門と哨舎が残っています。
 
 ジモピーの友人のガイドは無駄がありません。そこから昭和6年に建てられたロマネスク様式の公会堂(国登録文化財)を見た後は、通り沿いにあるハリストス正教会聖堂です。大きく写っていますが間口がとても狭い。大正2年建築の国重要文化財で見学できないのが残念です。
 豊橋市の3大観光遺産は「二川宿本陣」「市電」「牛川の渡し」らしい。市電はどこかで廃線になったのを引き取り、車体に広告を描いたものが殆どです。でも白くスマートな低床の新型を撮れました。そして地図の右上「牛川の渡し」まで車で行きます。
 ここの船頭さんが話し好きでとても楽しい時間が過ごせました。手漕ぎの渡しは、ここが国内唯一です。昨年はマスコミの取材が10件もあり、今年は近々NHKが来るとのこと。昨年の利用者は54人/月でした。朝夕高校生が自転車で乗りにきます。観光バスが2台で来たときは、腕が千切れそうになったそうです。

 台風では右写真の控え家が床上浸水しました。船は舳先を対岸に向けず、流れの勢いを避け川に対し平行に進めます。ピストン乗船をお願いしましたが、乗船料は、な・な・なんと無料でした。年中無休でこの時期は8h〜12h、13h〜17hの渡船時間です。
 
 小腹が空くいたのでおやつにしましょう。創業130年の大正軒の5代目が発明した「みたらし自動二度焼き機」が店頭で見られます。焼いてタレを付けてハイどうぞが一般的です。今では二度タレを付け二度焼くみたらし団子(1本70円)は幻の一品。溜り醤油の甘味、そしてお焦げの苦みが‥

 『これこれ、子供の頃食べた味がする』一緒に食べたぜんざいも美味しかったのでお土産に購入します。(この岳行ノートを作りながら3人分をひよこさんと二人で味わいました)飲食以外は無料施設ばかり、ガイドがいる遠足は外れがなくいいものです。このお友達は岳魚さんと、トミさんでした。

2010.01.11/21:10