岳行ノート

沼津アルプス(最高峰鷲頭山392m)/静岡県沼津市

2010年2月20日(土)


香貫山から南へ沼津アルプスを展望

(中央奥のピーク:鷲頭山、左手前ピーク:徳倉山、その左奥:大平山)


 百名山は「深田百名山」が有名です。他にも「花の百名山」などいくつかあります。いずれにしろ全山踏破には、体力・気力・財力がないと叶わないでしょう。

 そのため私は百名山にこだわりを持ちたくても持てません。でも、たまたま該当の山を登ると『なるほど』と思うことはあります。

 沼津アルプスは、岩崎元郎選「新・日本百名山」(2004年)で紹介されました。ここの魅力は何といっても雄大な富士山、駿河湾、市街地の大展望です。


 実は来年の富士見登山に予定していましたが、1000円高速でガソリン代が浮くときに前倒ししました。ふっと井上陽水の「♪東へ西へ」が浮かんできます。


 教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド 静岡県の山」です。沼津市の「沼津アルプス」はじめ多くのHPを参考にさせていただきました。
<駐車場>
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多比バス停

峠1:多比口峠

大平山

峠2:多比峠

鷲頭山

峠3:志下峠
峠4:馬込峠

志下山

峠5:志下坂峠

徳倉山

峠6:横山峠

横山

峠7:八重坂峠

香貫山

五重塔P

市営P

※市営P→多比バス停はバス
 ※赤線はGPS軌跡

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前5時00分発  0℃ 260km
駐車地:午前8時35分着  晴れ 微風
周回:多比バス停〜志下山(2時間50分)〜市営駐車場(3時間35分) 小休止含、大休止除く
◆所要時間:6時間25分





 沼津インターで下り、沼津市役所前の市営香貫立体駐車場に入庫。早速、その前のバス停から8時49分、乗車します。

  20分走り470円を支払って多比(タビ)バス停で降車しました。そこのセブンイレブンから国道を50mほど戻り、道標で確認し右折します。
(9:15)

 しばらくは集落の中、舗装道の登りです。要所に道標があります。道路に白ペンキで書かれた「沼ア登り口」より登山道になりました。
(9:40)



 15分で尾根の多比口峠。リュックをデポし岩坂を急登すれば大平山(オオヒラヤマ)356m山頂です。少し切り開きがあります。
(10:05)

 峠近くに戻ると展望地がありますが、北方向が霞んでいます。『富士山、頼みますね』

多比口峠からはいくつもの小ピークを登降します。地を這うのは、山の毛細血管と岩コブ。
稜線はウメバガシの原生林の細尾根で登降が急こう配なのが沼津アルプスの特徴です。

 これはお見事、岩を彫った労作ステップ。

 日陰の道は、ぬかるんでいます。



 鷲頭山(ワシズサン)は、沼津アルプス最高峰392m。穏やかな天気に包まれ東に大平山、西には駿河湾の展望がありました。

 石祠の後ろ何本もの幹を持つ桜は、黄緑色の八重花が咲く御衣黄(ギョイコウ)と言われています。
(11:05)





 山頂から再びロープを握りしめる急降となります。歩きごたえがありますが、こんな道が続くと筋肉に堪えてきます。 

鷲頭山はツインピークスでこの62m低い小鷲頭山の方が好展望です。
駿河湾は静かですが、右奥の富士山がやはり見えません。
最後の香貫山に期待しましょう。
(11:25)


 またまたベチョベチョのロープ場を重い靴で急降すると10数分で大岩の中将宮

 820年前、平家の中将、重衛が合戦に敗れ、鷲頭山の洞窟に隠れ住みました。見つかって自害します。

 そこで500年後、村人がこの岩屋に如来石像を祀ったとのことです。
(11:40)

 登り道は南側なので乾いています。志下峠には、その姿から名づけられたぼたもち岩がありました。

 きらら展望台、奥駿河パノラマ台を過ぎるとちょうどお昼時、志下山(シゲ)211mでランチにします。
(12:00)〜(12:30)

 この山は、沼津市の公式HPでは紹介されていません。背景は先ほどの鷲頭山・小鷲頭です。
 次のなだらか道は満腹後にはありがたい。静浦漁港の小さな瓜島が見えます。志下坂峠を過ぎると急登のロープ場です。
(12:40)

 そしてロープで囲われた戦時中の対空壕『どうして山中にあるの?』市街の香貫台に降りる分岐を過ぎます。
(13:05)

 ガイドブックはこの分岐で下山します。ひよこさんはアルプスの最後まで行く気満々です。 




 分岐からは、青竹の手すりにすがる急登。竹は初めてですが、ひよこさんには位置が高い。大変な作業だったと思われます。

 そして広い草原状の‥

徳倉山(トクラヤマ)256m山頂は二等三角点。和らぐ冬の空。
沼津市街に市役所や停めた立駐が見えますが、右奥の富士山は‥トホホ。
「北行き」は富士山を正面に見ながら歩けると思ったのですが、残念!
(13:45)

12年前「山と渓谷」2月号で「海と岬と半島の山」の特集でこのアルプスが紹介されました。そして6年前、岩崎元郎氏の「新・日本百名山」で脚光を浴びます。今日も20人以上の2団体を始め、90人近くとすれ違いました。



 北方向、沼津アルプス最後の香貫山(カヌキヤマ)を遠望します。右が山頂のアンテナ施設。左が最後の楽しみ展望台です。

 でも行程表では、そこまで2時間15分かかります。さあ〜て、隠し持ったドリンクをひよこさんにプレゼントしてフンバルマン。

 ロープ場、竹の手すりと来てクサリの手すり。グチャグチャ粘土道でスパッツをすれば良かった。『金時山の経験を学習していない!』

 横山峠のクランク道から登れば、灌木に囲まれた横山182m。ここからロープ場の急降をこなせば‥
(14:15)

 さすが低山、八重坂峠を疾走する車両群。歩道を左へ200m行き、向いの斜面にある階段を登ります。
(14:20)

 すぐ車道に上がり右へ行きます。車両通行止めゲートをすり抜け、香貫山山頂の道標まで進みましょう。

 私達は途中から山道に入りましたが、山頂へは分かりにくい道でした。

 アンテナ施設が幅を利かす香貫山(カヌキヤマ)193m。三角点は途中、発見できませんでした。
(14:55)

 楽しみにしていた展望台に行こうとすると防災無線施設の工事中です。3/17(水)まで全面進入禁止。登山者は諦めて登山靴を洗っています。

下山は、先ほどの進入禁止の東手前から香陵台方面へ山道で降りました。
分岐がいくつかありますが、左を取ります。すると香陵台の駐車場と五重塔が見えてきました。
すると正面に‥縦走の最後にようやく富士山が御褒美をくれたので良かった‥
(15:30)


 五重塔の後ろから山道を少し降ります。黒瀬町の車道に降り立つと、そこが沼津アルプスの起終点でした。
(15:45)

 歩道を歩くと横を「富士山」のナンバープレートを付けた車が走っています。西へ10分歩けば市営駐車場です。
(15:55)

帰路、東名高速の富士川SAに寄りました。夕焼富士が神々しい。
撮影ポイントでは、記念撮影に励む大勢の台湾の人。遠くから来て富士山が見えて良かったですね。
私達も思い出と筋肉痛をお持ち帰りしましょう。


東海岳行

    “めぐりズム”

 花王から2007年秋、発売された「めぐりズム」を知りませんでした。テレビでタレントが『これいい』と言ったので購入してみます。(人志松本の○○な話)カイロのコーナーにあるかと思っていましたがありません。

 目薬コーナーの定番品で最下段に置いてあります。14枚入りもありますが、お試しで5枚入り498円のものを買いました。こういう時って何だか楽しいですね。さてこの商品は、箱のようにアイマスクのように着けます。

 するとすぐマスクが、ほんのり温かくなってきて眼が心地よくなるのです。メーカーの広告によると、透湿素材に包まれrた湿気が、ほどよい蒸気を含み40℃の温熱で10分間ほど目元を包んでくれるからだそうです。


 
 「岳行ノート」を作った後の疲れ目に使えそう。ところがこの「めぐりズム」は、もうひとつ効用があります。それは就寝時、布団に入る直前に着けると眠りに短時間でつくというのです。早速、その夜試してみました。一個づつパッケージされていて開けるとラベンダーのいい香りがします。

 とにかく即、暖かくなるのでグズグスしてられません。耳をかける箇所に微妙な切れ込みが3ケ所あり殆どの顔形にフィットできるようになっています。『温かいなあ〜』本当に10分くらいで、ス〜と冷めます。

そこまで覚えていましたが、その後は夢の中に‥翌夜、翌々夜と続けましたが、同じように冷めたのはわかりますが、すぐ眠りに着いたのです。これは面白い。眠りに着くのが遅くなったひよこさんに勧めてみました。私はその夜は着けません。



 やはり10分後に寝息が聞こえてきました。そして残り1枚を眼が疲れた時に試みます。しかし、高級ユンケルのように疲れが吹っ飛んだとは感じません。『100円でそれは無いか』眠りに入りやすい効果は確認できたので、今度は少し疲れ目で試してみましょう。

 しかし競合商品がないので強気な価格です。1枚100円、もう少し何とかなりませんか花王さん。開発期間が5年もかかったと言われますが、テレビで放映されるや販売量は3倍にも増えたでしょ。お願いします。
2010.02.22/22:30