岳行ノート

岩古谷山/愛知県設楽町  標高799m
2005.6.4(土)江南6時20分発 
      曇り時々晴れ 20℃ 
登り:計3時間55分(小休止含)昼食除
降り:計1時間30分(小休止含)
 朝6時、テレビの天気予報が午後から雨と訴えている。ひよこさんが心配そうです。同行するトミさんに携帯を入れるともう駅への途中で「行く気」が伝わってきます。友人の期待は、裏切れません。雨の準備とその場合のコース変更も用意して出発しました。

 東海自然歩道3大難所のひとつ「岩古谷山」は、標高は低いけど自然が豊かで、登山道も変化に富み楽しめます。ガイドブックどおり周回すると長くなるので、再び“たたみ君”達に活躍してもらいます。
 
 ガイドブックは、風媒社「新こんなに楽しい愛知の130山」です。

尾根の朽木に時の永さを想う

  
        

P

登山口
 ↓ 
びわくぼ峠

御殿岩

岩古谷山


オーリーちゃん
たたみ君
たたみ君GT




■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」
 出発のときは重い空模様でしたが、設楽町に来ると雲が消え晴れ空になりました。

 やがて山間のひなびた塩津温泉に着きます。林道のスペースに車を置き、諏訪神社の脇を集落中の犬達に吠えられながら進んで行きました。
(9:15)
 これから辿る峰を見ながら歩いていくと気分が高揚してきます。あの稜線を右から左へ歩くのだ。

 すれ違った地元のお母さんに中央3つのピークの左端が、「御殿岩」と教えていただきました。
 
 集落の奥まで来ると、橋の右手前に登山口があり、石仏が迎えてくれます。
(9:30)
 優しい段差の階段をゆっくりと登りました。しかし杉林の中は、風が無く蒸し暑い。
 変です。汗が噴出し身体が重い。3人の中では一番体力があると思っていたのに‥。

 よく考えると今朝3時に起き、テレビでワールドカップのバーレーン戦を見たので寝不足です。身体は、年齢に正直で無理は利かない。天気も心配だけど身体がもつか気がかりです。



コアジサイ
 私から休憩を求め、冷えたポカリをグビグビ飲みました。出発して1時間ほどで大岩壁の下に着きます。ここは「障子岩」と呼ばれ、峠はもう近い。
 「びわくぼ峠」にようやく到着しました。またポカリを飲みます。ここは東海自然歩道でWCもあります。
 
 掲示板は『この付近の植生はモミ、ツガ等の針葉樹にナラ、クリ、シデ、ブナ等の広葉樹で種類が多く自然の宝庫です。』と誇らしげですが、そのとおり素晴らしい。

 右は「鞍掛山」方向で、私達は左へ進みます。
(10:15)
 いよいよ「岩古谷山」までアップダウンが、続く縦走路になりました。もう引き返せません。やっと身体が慣れてきて、周りを楽しむ余裕も出てきます。








 ヒメレンゲ
 馬の背岩の様な箇所で2匹の熊蜂にチェックを受けました。ここを通らなければ先に行けません。隙を見て急いで渡ります。
 本日のハイライト「岩古谷山」より高い「御殿岩」ピーク822mです。
(11:05)

絶景!
こわごわ足元を覗いているとトミさんが『試してみたら』と勧めます。
『傘があればやってみてもいいな』と私。
 次は、170m以上降りる“悲しき大くだり”です。しかし稜線上は、緑のトンネルでとても気分よく進めます。

  シロツメクサ               ???                マルバウツギ
 歩いていると時々いい香りがします。真ん中の写真の泡は、カエルのもの?中で何か動いています。この泡は各所で見られました。13人の団体さんとすれ違います。和市から登り、塩津温泉に置車してあるとのこと。
 お腹が空いてきました。そろそろ、いい場所を見つけたらランチにします。

森の木漏れ日ランチ
(12:05)〜(12::45)

 空が時々曇って脅かすので、早めにランチを済ませ先を急ぎます。巨木の森を通過中。

美しい肌ヒメシャラの巨木
この名前は、ある所で偶然覚えました。(後述)
 中部電力の送電塔を過ぎれば、頂上まで1時間ほどです。
(12:50)

 今日はどうしたことか初心者のトミさんの体調がすこぶるよい。そこで私が秘密を打ち明けます。

 『実はガイドブックでは、このコースはアップダウンが多いので健脚向となっている』
 『ゲッ!いまさら言われても遅いわ。頭も身体も健脚向に切替わらん』と元気に切り返す。
 ここではギンリョウ草の会議が、白熱しているようです。

 議長『コレコレこんなにくっつかなくても。もうちょっと離れなさい』
 待ちに待った鉄階段です。頑強なものが新たに作られたようです。以前の20m鉄梯子が錆びてぶら下がっていました。さあこれを59段登れば‥。

「岩古谷山」山頂799mです。
岩盤を取り巻く錆びた柵が心細い。
和市の集落とくねった道が間近に望めました。
(13:50)
 帰路、下り始めるとクレパスの「割岩」があります。  
 そして、この長い鎖場でひよこさんはバテました。 

そろそろ立替え時?
休憩所です。

 田口コミュニティが「サルスベリ」と表示したら
「ではないヒメシャラだ」と書かれました。
 空中にかかる「猿渡橋」を慎重に降ります。

  降りた所でトミさんが後ろのひよこさんに声を掛けてます。『奥さん、下は坂になってます。コンクリートが平らなトコは、滑りやすいから気をつけウワーッ!!』自分が尻餅をついてる。
 『お前が一番気をつけろ!』と私が、すばやくツッコム(皆笑)
  ブナの巨木の根が、根が‥。『す、凄い』
 岩のトンネル「猿ケ洞」を潜ります。





 下までコンクリートの階段は続きました。





 2つの滝が並ぶ「男滝女滝」は、水滴だけ落下してます。



これは
「男滝」
 堤石トンネルの西口には

 “オーリーちゃん”
 “たたみ君”
 “たたみ君GTX”

が6時間半待っててくれました。
誰かにさらわれないようロープキーを
掛けていますので待たざるを得ませんが‥。
(15;00)
 出発するやいなや「岩古谷山」の上空が怪しくなりました。ポツリ!
急がなくてはいけない。駐車場まで4km以上あります。
 3人は、下り坂をスピードに乗り、風を切って走ります。車は一台もすれ違わない。そして運良く降られずにすみました。
(15:20)
 その後「鞍掛山」の麓に広がる「大代棚田」に車を急がせます。写真を撮っているとき、とうとう空のバケツがひっくり返りました。

 早々に引き上げます。ワイパーも当てにならないほどの土砂降りで山の中を走るのは危険と思い、豊川ICで東名高速に乗りました。

 すると岡崎ICで3重衝突事故があり、1時間の大渋滞に巻き込まれます。

 でも無事、家に着けたので良かった良かった。今日の岳行は、これでおしまい。来週はどうも台風のようです。
 ファンが一人増えた  

  “山たまごの東海岳行”最初のファンは、友人のトミさんです。自分が出ていることもあるでしょうが、色々チェックしてくれ画像や文章がおかしなときは直ぐ教えてくれます。だから新しい岳行ノートができると最初に「新ネタできました」とメールを入れて内容を確認してもらってます。

 次のファンは会社の仲間、パソコンに詳しいおおうち教授です。トラブルになると真っ先に泣付き解決法を教示してもらってます。月曜の朝、家族でHPを見られた感想を話してもらえるので励みになるし、方向性の確認もできとてもありがたい。

 ある日ひよこさんが、友人から携帯メールで「ひよこさん、お元気ですか?」と書かれキャッキャと笑って喜んでました。そして「岩古谷山」に行く前日、「自分が出てるから言うんじゃないけど今度の岳行ノート楽しみだね」と言います。彼女が3人目のファンになりました。自分の奥さんがファンなら文句なしです。

 今のところ、固定ファンは3人と少ないけれど私には充分支えとなってます。