2010年8月29日(日) 美ヶ原高原の王ヶ頭は天空の城 長野県のほぼ中央に位置するためか送信アンテナ、反射板が林立してます。 |
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冬に焦がれた太陽、今は逃れたいその日差し。というわけで酷暑を避け涼山を求める山旅、長野県シリーズもいよいよ第5弾となりました。 1964(昭和39)年発刊の深田久弥「日本百名山」に美ヶ原は選ばれています。しかし名山もその後の開発により、車でお手軽に行ける観光地となりました。 3年前、お手軽に登頂した時、地元の方から『昔のいいコースがあるよ』と焼山沢(ヤケヤマサワ)を教えていただいたのです。車で上らず足で登ってみましょう。 焼山沢コースは、暑さから逃れるには格好の渓流沿いです。辿りつく美ヶ原高原から未踏の茶臼山へ歩きます。 教科書は、しなのき書房刊「信州日帰りでゆく山歩き 北信・東信」です。参考書として「信州松本美ヶ原高原」のHPが役立ちました。 |
<駐車地> [-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動 |
登山口(駐車地) ↓ 林道終点 ↓ トガの親木 ↓ 焼山滝 ↓ 光苔 ↓ 水石 ↓ 牧柵(ゲート) ↓ トイレ ↓ 牧柵(ゲート) ↓ ▲茶臼山 ↓ 林道終点 ↓ 登山口(駐車地) ※赤線はGPS軌跡 ■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南:前日午後4時30分発 35℃晴れ 宿泊地:前日午後9時40分着 21℃ 駐車地:午前6時00分着 18℃晴れ時々曇り |
往:5時間55分(以下、小休止含) 復:3時間25分 ◆所要時間:9時間20分 |
ロングコースなので前夜泊します。松本インターで下り県道62号線の武石観光センターで車中泊しました。翌朝1kmほど走れば駐車地です。 (6:25) |
ヘアピンカーブに登山口があり、2台停められます。私は武石峠方面へ100mのスペースに置車しました。凍った500mlペットボトルを4本持ちます。 「美ヶ原まで6km→」と! |
川沿い道を少し歩けば、古い別荘に出て林道です。足慣らしには丁度よく、斜面には大きなシダが群れています。 |
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30分で道が石ゴロになると林道終点。丸太橋で焼山沢川の左岸に渡ります。涼しくて初めての休憩にはいい場所です。 (6:55) |
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この焼山沢は美ヶ原を源とし、山椒魚が棲む清流。道の傾斜は緩やかでス〜ツと涼しさに包まれます。気分は上々です。 |
やがて苔のあんかけをかけた森に日が差し込んできました。2度小休止を取り、進んでいくと道標が左を差します。リュックをデポし簡単な渡渉をすると‥ |
3分で苔の台地に静かに佇ずむトガの親木です。 イチイの木で樹齢推定400年、樹高18m、樹まわり3.8mもの巨木です。 手触りで木の精に挨拶して来た道を戻ります。少し先から轟音が聞こえ、涼風を受けると‥ (8:20) |
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岩の積まれた道を詰めるとこのコースの見所、焼山滝が眼前で望めます。ガイドブックはここで下山します。 左下が豪快な雄滝、右上が清楚な雌滝ですが、それぞれの流木が撮影には残念です。 ところがここで美ヶ原への続く道がわからなくなりました。 振り向くと上へ延びる道はありますが、10数m先で崩壊して道が消えています。 ちょうど群馬から10名の中高年パーティが来られ、一緒に崩壊地を登ったりして探しました。 『一度来た道を戻ってみましょうか』と提案すると一人が戻られ、すぐ『あった!』の声。 (8:30) |
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ここです。右下奥から登ってきて、滝音に気を取られこの道標を見逃したようです。何と30分もロスしました。 (9:05) |
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トラバース一本道で滝の上を高巻きます。2007.7の大雨で崩壊した斜面です。補助ロープが付けられ足場はしっかりと整備されていました。 (9:30) |
注意してそこを過ぎると「ヒカリゴケ自生地」の表示板。横に目の高さの岩棚があり、見事に光っています。天然記念物です。やがて小滝を見て右岸へ‥ |
すると緩やかな地形となり、原生林の源流帯になりました。細い流れは、やがて岩下の伏流水に変わり見えなくなります。 『そろそろ次の目標だけど』とパーティの方が探し物をしると‥ |
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「水石」の表示板有。ところがその石がわかりません。『あった!』岩の後ろを覗くと1m径の窪みに水溜りを見つけました。 (10:35) |
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休憩を終え少しきつい傾斜を歩きだすと森の上に光が輝き、とうとう牧柵ゲートに付きました。視界が一気に開け‥ (10:55) |
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深田久弥に「天が抜けたと思うくらい空が広がって」と書いた光景です。 空を隠す樹林から開けっぴろげの大草原、この場面転換を楽しみにしていました。 『これぞクライマックス』牧場内を有刺鉄線に沿って登ります。 昔、大規模な山火事があり台地の森林は焼失しました。その後、草原が生まれ放牧地になったのです。 草原は実に爽快です。点在する小さな花が足元で『踏まないで』と訴えるほど咲いています。 |
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(左)ハクサンフウロ[白山風露]今日の主役です。 (中)ウメバチソウ[梅鉢草]梅の花に似た花から名づけられました。 (右)ノコンギク[野紺菊]私の家はまだ酷暑ですが、秋の野菊の代表です。 |
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Mo〜 でも『ふ、踏んだ!』牛糞。不幸中の幸い、臭いは殆どありません。放牧された大人しい牛君の隣を歩き牧柵から出ます。 (11:15) パーティの方たちは向こうに美しの塔に進まれました。私は先回に行ってますのでパスして別れます。 |
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広い道を進みバイオトイレに寄りました。シャリバテしてここで岩に座り「アミノバイタルゼリー」をチュウチュウします。 (11:30) 来た方に右ピークの茶臼山への道を尋ねました。『丁度このゲートから行けますよ』これはツイテル。 |
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ここから茶臼山へは前半60mの標高の放牧地をゆっくり降り、後半70mの登り返しです。 歩く時は乾いたぺしゃんこの糞に注意しなければなりません。それはおびただしい。 乳牛の放牧は100年前の1909年から行われたため、台地は森にならず花の草原が保たれています。 ノアザミでモンキチョウ(紋黄蝶)がチュウチュウ吸蜜していました。 針のような花の間から黄緑色の眼。体の割には大きな瞳です。 美ヶ原はいくつもピークがありますが2000m以上は王ヶ頭2034m、王ヶ頭2008m、茶臼山2006mです。 |
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『着いたぞ!』茶臼山三等三角点。6時半に出発して12時過ぎ登頂、日の丸を振りたい気持ちです。 良く歩いたと自分を褒め長板のベンチに座りランチにしましょう。 左ピークは三峰山1887m。木曽駒ヶ岳2956mは、右奥の雲に山頂を隠しています。 (12:20)〜(12:40) |
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先のゲートに戻る時、王ヶ鼻から遠くに浮かぶ山が雲から顔を出しました。北アルプス‥う〜ん、きっと有名な山。 |
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そして観光客が歩く広い遊歩道から牧草地へ再び入ります。少なくとも2時間は歩かなければなりません。足が重い。 焼山沢に向うと偶然、パーティが写真の鞍部から森へ入るところでした。何故かトレッカーズ・ハイになり元気が出ます。 (13:50) |
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パーティとの差を測ると3分です。しばらくして追い付き、驚かれた顔にご挨拶。焼山滝を過ぎ一緒に休憩します。 百名山踏破された方が何人かみえ健脚御一行です。お二人がHPをやられているのでタイトル交換しました。※ (15:00) 休憩を除けば8時間近く歩き駐車地着。ロングコースの百名山踏破ができ充足感があります。それ以上の疲労感も‥ (16:05) ※「私の山日記」、「あきこの徒然日記」 |
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東海岳行 |
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“壊れかけのプリンター” | |
6年前、我が家はパソコンを購入し、世のIT革命の風に巻き込まれました。しばらくすると手持ちのデジカメを活かすためにもプリンターがあればより便利だと感じます。そこでレボリューショ2として1万円ほどのカンノン製のお買い得品を購入しました。 使ってみると思ったより綺麗なプリントで喜んだのですが、写真を撮るたび印刷していたのでインクが数か月で無くなってしまったのです。電器屋へ行くと腰が砕けギックリ腰になるかと思うほどインクは高価格。セットもので5千円もします。何とかならないかとホームセンターを訪ねると再生品のインクカートリッジ・セットがありました。 一度使用したカートリッジにインクを入れたものです。時代を先取りしたエコ製品は正規品の半額。いいものを発見したと1年ほどそれを使っていました。ところがプリントするとインクが出過ぎるようになり、ビチョビチョ印刷になりました。 電器屋へ持っていくと補償期間が切れているので修理代は1万円以上かかると脅されます。この間に性能も良くなっているし新製品を買うかと仕方なく山積み特売のカンノン製を購入しました。過ちは繰り返したくないのでインクカートリッジの交換は再生品を止め、電器屋で売っていた詰替用インクに切り替えます。 インクが切れかかると新聞紙を広げ、スポイトでカートリッジにインクの注入。これがひと仕事、たまにしかやらないので中々慣れません。その都度手は汚れ、ティッシュがゴミ箱に溢れます。1年以上経ち上手にできるようになると前機と同様にプリントが汚くなりました。がっくり‥ 電器屋に聞けば結果は同じこと。そこで大売出し中のカンノン製の格安新製品を求めました。今度こそ同じ過ちを繰り返したくありません。意思を固く持ち、インク切れランプが点けば、他には目もくれず4980円のカンノン製純正品セットで交換しました。しかし1年を過ぎると貧乏育ちの哀しいサガが呼び戻されます。 歳月が経ちバッタモン、いや非純正品もきっと品質向上に努めたでしょう。と勝手に希望的観測をし、改めてプリンターの消耗品コーナーを見ます。すると詰替用インクは4回分で3880円と超お得。ちょっと待て、もう少し高級そうなのは‥ するとB級品のインクカートリッジ・セットが3880円です。A級の純正品より1100円お安い。というわけで今はこれを使っています。3代目のプリンターは購入後2年過ぎプリントは順調ですが、下部からの給紙が不能になりました。写真や年賀状印刷が背部からしかできないので多少不便です。 でも苦労したお陰で良いこともありました。私のカメラは、たまたまカンノン製です。そんなこともあり時々、カンノン社のホームページを見ることがあります。そこを辿るとプリンター専用ページがありました。「活用ガイド」から「おもしろペーパークラフト」を発見したのです。これがその名とおりに面白い。では続きは次回で‥ |