岳行ノート

金華山3 329m/岐阜県岐阜市

2011年1月3日(月)


鼻高ハイキングコースより
百々ケ峰
(山頂左端)と長良川




 東海岳行も7年目に入りました。「7年目の浮わつき」にならないよう精進相努めなくてはなりません。お正月にネットを見ていたら金華山のコースが載っていました。

@瞑想の小径(水手道) A馬の背登山道 
B百曲り登山道 C七曲り登山道(大手道) 
D東坂ハイキングコース(以下HC) E唐釜HC
F達目HC G大釜登山道  H大参道HC I鼻高HC

 公式の登山道・HCが全部で10コースあります。一番人気の@瞑想の小径や険しいA馬の背登山道は、既に歩きました。しかし確かめると黄線の‥

 E唐釜HCF達目HCH大参道HCが未踏です。初登りにそのコースを辿って金華山を周回します。

<駐車地>
[-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動



 教科書は、岐阜市自然ふれあい地域ビジョンポータル「ぎふネイチャーネット」です。


達目洞P

大参道HC分岐

道探索×

大釜登山道分岐

瞑想小径分岐

岐阜城
金華山

展望レストラン

唐釜HC分岐

養蜂箱

妙見宮

達目洞P


 ※赤線はGPS軌跡  ※青線は下山時の道 黄色の」は分岐ポイント


■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前8時10分発  -1℃晴れ
駐車地:午前8時45分着  0℃晴れ
往:1時間25分(探索30分除き以下、小休止含)
復:1時間35分
◆所要時間:3時間00分

岐阜市内の国道156号線を走り、岩戸トンネルを北へ抜けます。
国道をすぐ日野南へ降り、高架を潜ると達目洞(ダチボクボラ)の駐車地に着きました。
左の石柱からF達目(ダチボク)HCへ入場。 写真上のお城を乗せた金華山山頂を目指します。
(9:00)




 G大釜(オオガマ)登山道分岐を過ぎれば、国有林入口(林道P)です。車はここまでOK。常緑樹ツブラジイの森は薄暗い。
(9:10)




 人手の入ってない国有林の中、緩やかな道を進むと妙見峠手前でH大参道(ダイサンドウ)HCの分岐です。ここを右折して‥
(9:15)


 岩場が殆どない膝に優しい道を歩きます10分ほどで左に折れるポイントに出ました。ルートは写真左へ折れます。
(9:25)

 正面に踏み跡が続くので探索しましょう。地図のように森をさまよい、踏み跡が無くなったので30分後戻ってきました。
(9:55)




 小さな冒険が出来るのも低山の楽しみです。コースは左下から稜線に登り、鋭角に曲ってI鼻高(ハナタカ)HCに乗ります。
(10:10)




 尾根道を進むと露岩が現れ、北側は急峻な崖です。コース1/3付近で梯子を登ると北に大眺望が広がります。
(10:25)

正面右に百々ケ峰(ドドガミネ)418m、その左の低山は如来ケ岳276m、眉山230m。
奥に舟伏山1040mなど奥美濃の山々が雪をかぶっています。
この金華山にもほんの少しですが、雪が残っていました。




 岩場が続くと山頂は近い。北から登ってきた@瞑想の小径と合流します。左折して登山者で渋滞の狭い石段を登ると‥
(10:45)

 建物横の狭い岩場に移り雪山展望。順番を待ち好ポジションで写真を撮ります。
左端尖峰が蕎麦粒山(ソムギヤマ)1297m、その右白い峰は西台山949m、右端の能郷白山1617mが真っ白。
空は青く風はなし。金華山に登った皆さん、今日は日常を離れ特別な日を過ごせそうですね。

 金華山山頂に来たらやはり昭和31年に復元の岐阜城は押さえなくてはいけません。(10:55)

 前の小広場でピーナツを手に待っていると替わるがわるヤマガラが飛んできます。右端に!!


 そして山頂を散策していると金銘水の案内板があり階段を降りてみます。それは戦国時代の軍用井戸でした。

 金華山は一石山と呼ばれ、全山が一つの岩塊です。飲料水の確保は困難で雨水と染み出る水を貯めるための井戸でした。

 私も心の井戸に少しずつ希望の水を貯めてみましょう。

そして展望レストランに行き500円のおでんと持参のメロンパンでランチにします。
この建物の屋上は意外と知られてないようで空いていました。
岐阜城の入場料は200円ですが、ここは無料の360度パノラマ展望台。

正面の伊吹山1377mの左で雲が関ヶ原を抜け濃尾平野へやってくるようです。
君と好きな人が百年続きますように(♪ハナミズキ)頭の中でメロディが流れます。
さあ、下山しましょう。
(11:40)



 ロープウェイ乗り場横C七曲り登山道は、お城へ通勤する大手道です。途中地図のようにいくつも分岐があります。

 どれもしっかりした登山道でどこへつながっているのかは謎です。

 E唐釜(カラカマ)HC分岐に着くと口笛が聞こえました。おじさんがヤマガラを集めピーナツをあげています。降りて来た女の子が前にこけました。
(12:05)

 家族が心配そうに駆け寄ってきます。摺り傷だけで済んだようです。E唐釜(カラカマ)HCの道標から左に折れ山腹道を往きます。






 道は金華山の南斜面で起伏は少ない。頂上へ向かうコースの接続道です。マイナーな道だと思ったら意外と歩く人がいます。

 やがて降りて来た右のD東坂HCと合流しました。そしてその道を少し降れば‥
(12:30)

 T字状の妙見峠に着きます。右方向は岩戸公園なので左折してF達目HCで下山です。
(12:35)



 地形図で気になる道があります。このコース途中で北へ真直ぐ延びる250mの道です。その奥に何があるか辿ってみましょう。

 この分岐から北へ入ります。入らずに素直に帰れば250m先が駐車場ですけど。
(12:50) 



 すると右に広場があり、養蜂箱が300ケースくらい並んでいます。おびただしい蜜蜂がその上を舞っているではありませんか。

 関わると面倒なことになります。さ、さ、先へ進みましょう。



 その道が行きついた所は、五差路交差点です。左下から歩いて来たのですが‥おや?朝、探索をした時ここ通りました。

 その時は、奥から来て赤マークで転換し、右奥へ進みました。帰路を取るため右折します。 
G大釜(オオガマ)登山道を横切り舗装道に出ました。左折するともう一つの謎だった妙見宮が現れたのです。
駐車地の周りにその名が沢山見られ、ここも是非訪れたかった。
350年前、この達目洞に武芸者の臼井岩入が住み家と道場を構え、この妙見宮も建立したのです。
(13:10)



その後、彼は尾張藩から金華山一帯の森林・鳥獣保護を任されました。
駐車場に戻り、第一コマに写っているお屋敷の表札を見ると[臼井]
あの石柱にも同姓の彫字。このお家の方が臼井岩入の子孫なら何代目でしょう?
(13:15)


東海岳行
   “夢は夢” 

 大阪の建設会社に勤める弟がやってきて『兄ちゃん、大阪はえらいことになっている』不動産がすごい勢いで値上がりを続けているそうです。東京でそれは始まり、大阪に飛び火した模様で『次は名古屋やで』と言います。『ワンルームマンションでもいいからこうときな、すぐ値上がりするで』

 私は、一攫千金が座右の銘なので早速マンション売買の本を買いました。その頃、登場したワンルームマンションは、名古屋市内では、ん百万から1千万前後だったと思います。しかし、私は家を購入したばかりで貯金はなくローンがあるだけのふところ模様です。

 これ以上の借金は借りることはできても返すことが出来ないのでマンションオーナーはすぐ断念しました。やがてバブルは崩壊し、私は命拾いしました。しかし、そのことで不動産に目が向き、新聞チラシで見た別荘に興味が湧きます。新築だと1千万円以上、中古物件なら5百万円くらいでありました。



 もうローンを組むことはできないことを知っていましたのでチラシを集めて楽しむだけです。「定年後に退職金で購入して○○高原で別荘ライフをエンジョイ」‥チラシの謳い文句に夢をはせます。まだ登山を始めていない頃、ひるがの高原へ水芭蕉を見に行きました。付近に別荘地があったので車で回ってみます。

 暖炉の煙突、ログハウス‥羨ましい限り。中古の売り物件もあります。しかしそういった家はそれなりに傷んでいてリフォーム費用をオンしなくてはいけないでしょう。ある日、知人で小さいながら別荘のオーナーがいたので別荘ライフを聞きました。その話しでは‥

 湿気との戦いだそうです。ウッドデッキは痛むし、家の換気をしないとすぐカビ臭くなります。夏になると虫が入ってくる。草はすぐ伸び、木は視界をふさぎ伐採しなくてはなりません。何よりも目的が無いと毎週末、維持メンテのため同じ場所に通っていては飽きてしまいます。



 目的?菜園とか釣りとか化石堀りとかそこでしかできない趣味です。そうなると私にはそういった別荘ライフが向いていないことは分かりましたのでその夢はついえました。では次は‥というわけでこの夢は叶わなくてもガッカリしないので夢見ることは自由です。

 さて今の私と同じころの父は『アパートのオーナーのなり家賃収入で優雅に暮らす』ことが夢だと言っていましたが、もちろんはかない夢でした。そう考えてみると遠すぎるよりもう少し近い夢を持った方が楽しめそうです。そこで私の夢は動く別荘を持つことにしました。

 キャンピングカーの本を買ってきて眺めていると妄想が勝手に広がっていきます。夢に遊ぶのは楽しい時間です。

11.01.05(水)9:30