岳行ノート

尾張三山(尾張富士・白山・本宮山)275m・224m・293m
愛知県犬山市・小牧市

2011年3月18日(金)


白山神社より入鹿池

左上高賀三山、その右の雪山が白山



 毎日、東日本大震災のニュースを見ていると私も気落ちしてしまいます。こんなときは自粛が一番と思ったり、何かできることはないかと気持ちの整理がつきません。

 すると先週W権現山でご一緒した野良人さんから震災被災者の方々の鎮魂と原発の鎮静を祈願する尾張三山駆けをしましょうとご提案いただきました。

 『いい考えですね』一昔前は、地元の方を中心に大晦日から元日にかけ「三山駆け」は盛んでした。私は個々の山は登りましたが、三霊山をつないだことはありません。


 この辺りに詳しい野良人さんのガイドで当時のコースと思われる道を辿ることにしました。賽銭をポケットに入れて二人で祈願の山旅に出かけます。


 教科書は、風媒社刊「新こんなに楽しい愛知の130山」です。
<駐車場>
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大宮浅間神社駐車場

尾張富士

明治村前

赤穂義士供養塔

白山登山口

白山神社

白山

鉄塔でランチ

西洞池(上)

本宮山

愛知用水登山口

大駐車場

俳聖苑

大宮浅間神社駐車場


 ※赤線はGPS軌跡
■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前8時45分発  4℃晴れ
駐車場:午前9時30分着  4℃晴れ
往:3時間20分(本宮山まで以下、小休止含)
復:1時間25分
◆所要時間:4時間45分



 三山駆けの出発地は、尾張富士の里宮大宮浅間神社です。ここは我が家の初詣指定神社ですが、駐車場がとても広い。

 本日最初の祈願をここで行いました。社務所横の山道には献石が両側に並び、ごつごつの岩道直登です。
(9:35)


 8月の石上げ祭を見たことがあります。50pくらいでも大ごとでした。

 ()巨人軍王監督の昭和61年の献石があります。
 
 山腹道と岩道の分岐()に来るとガイドは躊躇なく岩道を進みました。
(9:55)

岩場から振り返ると北西に好展望。一番手前が各務原伊木山173m、その奥が百々ケ峰418m
左端奥の雪の尖峰が蕎麦角山(ソバカド)1222m。
その右へ続くピークは、花房山1190m、雷倉1169m。右端の雪山は能郷白山1618mです。




 山頂の奥社で祈願をします。バスで来た三重の団体さんも三山駆けです。神社裏で展望を楽しみ入鹿池へ下山します。
(10:00)

 途中、鉄塔展望地へ寄ると入鹿池(イルカ)、御嶽山、中央アルプス、恵那山がクリアに見えました。

 古い石の階段には寄贈した村名が彫字されています。一旦、林道を横切り更に降ると‥



 明治村の業務用駐車場横に出て、車道を右折。明治村入口を左に見たら私営大駐車場から寄り道しました。
(10:20)

 そこには地図に示した赤穂義士供養塔があり、不思議発見。なぜこの地に?車道へ戻ります。

1633年に作られた入鹿池の湖畔を南下。
農業用人工溜池では国内トップクラスの大きさです。
太公望が一日2000円のボートを借り、ワカサギヘラブナブラックバス釣りを楽しみます。



 県道16号線のカーブのガードレールから南下すると白山洞集落奥で行止り。ここから先が、白山登山道になります。
(10:55)





 谷沿いの道を5分ほど行き、尾根道へ移りました。ロープ場もある中々の急登道です。10数分の辛苦を終え‥




 白山神社260m到着。心をこめて祈願します。野良人さんがいる鳥居の下は、百名山が三山見えるスパワースポット?です。
(11:00)

 それは左手西に伊吹山1377m(撮影失敗しました)、正面北に白山2702m、右手西北に↑御嶽山3067m。この山々が望めるように立木の枝が掃われています。南の展望は、濃尾平野が名古屋の高層ビル群を中心にワイドビューです。夜景スポットとして知られていますが、暖かくなったら来てみましょう。





 白山神社からは、登って来た道を50m戻り、分岐を西北へ降ります。5分で鞍部に着き、直進すると5号鉄塔。更に登ると‥




 登山道脇にベンチがあり、写真左奥に三等三角点の白山224m山頂です。(白山神社を山頂とすることもあります)
(11:30)





 鉄塔巡視路の登山道は、西へ降っていきました。4号鉄塔3号鉄塔を通り過ぎれば‥

 県道453号の峠、小牧と犬山の市境に出ます。擁壁上を南へ100mほど行くと巡視路は脇道へ下山しました。(11:50)

 そこから県道を150mほど北進(→犬山)後、道路横断。「<」形の舗装道を上り、終点から左へ踏み跡を辿ります。県道から10分で2号鉄塔を過ぎ‥



  尾根にある別径路の鉄塔を目指しました。左下に犬山変電所が見えます。展望のいいその鉄塔で大休止です。
(12:05)〜(13:00) 



 食事後、鉄塔から西へ降り、北へ方向転換するとヒトツバダゴ自生地南の西洞池に出ます。(13:10)

※鉄塔から池までは、ゲートや進入禁止看板がありました。そのため県道453号の峠から愛知用水北まで800m北進し、ヒトツバダゴ自生地への道で西洞池へ辿って下さい。

 西洞池からは、道標に従うガイドブック通りの道です。
展望台→鳥居・石段→雨宮社(祈願)→山姥青黄姫龍王社で大展望。 更に尾根道を登り‥
本宮山山頂293mの大縣神社奥宮で最後の祈願。(左下写真)一等三角点は祠の裏です。


そして以前から知りたかった本宮山
周回するためのもう一つの登山道。
奥宮の東に下山道がありました。
(13:50) 

 その本宮山東尾根の道は、石仏群があり、いい雰囲気です。

 「?防指定地愛知県」の杭を見て15分で愛知用水に降り立ちました。
(14:15)

 県道453号線まで歩きます。そこから車道を進み、入鹿池近くの池野小学校を過ぎて‥

 明治村南の私営駐車場から林道へ入りました。登って行くと20分ほどで尾張富士から降りて来た登山道に出合います。そこから林道は降りです。
(14:40)

 やがて右に俳聖苑の看板から右折し石碑の俳句を観賞して森へ降ります。(15:10)
 山道を行くと大宮浅間神社に着き、祈願の三山駆けを完遂できました。(15:15)


東海岳行
   “黄金時代” 

 入学シーズンになりました。その中でも小学校の入学は特別です。幼稚園はお遊戯中心ですが、小学校から勉強が主体となります。自分の子供が、他の子と比べてどんな具合なのか勉強はもちろん、体育でも心配なものです。もう一つは子供が家庭から抜け出て年々親から距離を取っても平気になって行きます。

 親にとって子供が小学生になることは、楽しみでもあり成長のひと区切りですが、ちょっと心寂しさもあります。私の小学校入学式の記憶ですが、朝起きると春の大嵐『嵐なので休もうよ』と訴えたのですが、父は学校を休むことはあいならんと言います。大雨と強風の中、母に手を引かれ学校まで行きました。

 教室に着くまでにすでに全身びしょ濡れ。その日、登校してきたの子は半分もいません。私は翌日から高熱を出し1ケ月間寝込みました。もう少しで入院だというとき、奇跡的に回復したのですが、勉強は遅れをとり焦ったことを覚えています。やがて大人になり家庭を持ち、長女が小学校に入学する時は本当に嬉しかった。



 ランドセルや入学式用のお洒落な服は用意しています。子供より親の方が興奮するイベントです。私たちの宝物、小さな娘がひよこさんに手を引かれ運動場に整列しようとしています。私は校庭から8mm映写機で撮影していました。懐かしい思い出です。時は駆け足‥長女は結婚して男の子が生まれました。

 その長男鈴乃助が6歳になり、この4月に小学校入学です。彼が幼稚園を卒園し、我が家に遊びに来た時、白紙に10000円と書かせポチ袋に入れさせました。再び開けると白紙は消え、本物の1万円札が出てくるマジックに鈴乃助はビックリ!

 またお祝いにシャチハタの「どこでも もちものスタンプ」をプレゼントしました。そうするうちにいよいよ入学式です。前夜、私は娘に電話して『明朝、何時に家を出るの?』『9時10分だよ』鈴乃助の手を引いて娘が小学校へ行く姿を見なくてはなりません。

 もう一度、25年前の自分たちの姿にダブらせてみたいからです。娘が言うには、前日から鈴乃助『ぜったい、じいじ来るよ』と断言していたそうです。子供に読まれています。当日、私はのこのこ親子について小学校まで歩きました。定番の記念写真を取ってあげ、校庭で少し鈴乃助と遊びます。



 式の受付が始まると私は帰りました。親子の思い出を邪魔してはいけません。ところで私はバンド活動をしていますが、発表会のためオリジナル曲を作っています。ラブソングや応援ソングは熱いものですが、私の年齢ではかなり背伸びしなければ作れません。


 そのため相応の歌を作るようにしました。20年前ではできなかった内容です。子育ての頃が親として一番充実していたことを歌にし、鈴乃助の入学式で確認しました。4年前に記した道草「江戸東京博物館の涙」が元になっています。お時間がありましたらタイトル「♪黄金時代」をクリックして下さい。ミュージック・スタート!

♪黄金時代
 (1)
 仕事が終わり お家へ帰ります
 扉を開けて 「ただいま」言います

 叫び声 子供たちが駆けて来る
 両手に抱え 部屋へ運びます

 ママは夕食 用意をしています
 着替えするのを 二人が待ちます

 新聞・テレビを見たいけど
 「遊ぼう遊ぼう」ねだられる  
 お馬さんになるしかない 順番じゃんけん 

 (2)
 時は駆け足 今は妻と二人
 思い出香るアルバム見てます

 子育てに慌ただしく追われてた
 思えばあれが黄金時代です

 もし一つだけ願いが叶うなら
 扉の前にもう一度立ちたい

 「ただいま」扉を開けると
 笑顔で飛び付く子供たち  
 しっかりと抱きしめようさな温もり 

 宝物だった 今でも輝いている


11.04.09(土)20:35