岳行ノート

白山(T) 2702m/石川県白山市

2012年8月2日(木)


別山と室堂平


 5月姥ヶ岳から始まり、6月は荒島岳経ヶ岳、7月に大長山赤兎山と憧れの白山に近づきました。先週硫黄岳2760mで白山の標高を直前に体験。

 いよいよ白山日帰り登山に挑戦の運びとなりました。といっても家から登山口までは、車で3時間半の道のりがあります。車中泊するため前夜に出発。

 東海北陸自動車道白鳥ICで下り、国道158号線で福井県大野市に入り、国道157号線に移り北へ走ります。県境の谷トンネルを潜れば石川県白山市です。


 10分走ると白峰交差点、ここを右折し手取川沿いを13km遡り、市の瀬ビジターセンター到着。この先はマイカー規制がありますが、今夜は非規制日。

 さらに月光下、知らない山中の道を5km、対向車はなく15分の緊張を耐え別当出合の駐車地に到着。
<駐車場>
[-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動
  教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド 石川県の山」です。参考書として多くのHPにお世話になりました。


(T)
別当出合駐車地
(砂防新道)


甚之助避難小屋

室堂センター

白山御前峰

(U)
白山御前峰

黒ボコ岩
(観光新道)

甚之助避難小屋

別当出合駐車地


 ※赤線はGPS軌跡
 
※●は分岐
※●は池

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江南前夜:午後5時45分発  晴/34℃
別当出合:午後9時20分着  晴/24℃
当  日:午前5時10分発  晴/21℃(一時雨)
往:5時間50分(山頂まで以下、小休止含)
還:4時間25分
◆所要時間:10時間15分
 路肩の駐車スペース(↓)は坂道にあり、暗がりで傾斜の少ない場所を探します。ベッドの傾きはNG。22時半就寝、気温は24℃で丁度いい具合です。6時間睡眠でき、21℃の4時半に起床。朝食を取り、気合を入れ出発。(5:10)
 舗装道を直進してゲートを越えます。500m東進するとバス停別当出合終点です。(↑)チップ制水洗トイレ完備、登山センターで登山届を出します。奥の鳥居を潜ると観光新道砂防新道の分岐表示。砂防新道で登ります。標高1250mから山頂2702mまで1450mの標高の旅の始まりです。


 立派な吊橋は全長117m。04年5月土石流で旧吊橋(48m)は流され、2ヶ月後、9m高い位置に掛けられました。
(5:25)

 ルートは別当谷砂防新道。眺望は乏しいけど、所要時間が短く日帰り登山に利用されます。

 山頂まで4時間40分! 道は整備され、早朝にもかかわらず大勢の登山者が登って来ます。


 チップ制トイレの中飯場1550mに着き、1回目の休憩。30分毎に休憩を入れスタミナを温存します。
(6:00)

右に激しく崩壊した万才谷。上部(写真中央上)で不動の滝が落ちています。
6時半を過ぎると空が青くなり、7時には登山道に陽が差しました。
風はなく気温は18℃いい感じ。


 周囲が開け、甚之助避難小屋に着きました。標高を720m上げ1970m、残り732mなので道程の半分。
(7:55)

 南竜分岐まで登ると標高2100m、高度感アップ。左下に茶色の屋根の甚之助避難小屋がもう遠い。
(8:25)

 左上奥:荒島岳1523m、右:赤兎山1629m、経ヶ岳1625m、大長山1671mと懐かしい、右端:取立山1307m。


 南竜分岐から道は、北へトラバース。斜面は百花繚乱、お花畑で花祭り。撮影に忙しく中々進みません。

(左)ハクサンフウロ:朝、花に露があると微風でも茎が不安定で花の上で球形の露が動く。風露(フウロ)は美しい情景。(中)ヒメアカタテハ (右)ヨツバシオガマ:塩釜は海水を沸かして塩を作るかまど。「葉まで美しい」山で美しいこの花に塩釜を付けました。

振り返ると南にどっしりと別山2399m。
ここは2250mなのでまだ150mの標高差があります。

道脇に延命水(←)があるので冷水をボトルに入れます。
砂防新道は水場が要所にあり、500mlを3本持ってきただけです。
(9:10)

(左)キヌガサソウ:直径6cmの大きな花。白花は老いると黄緑色になります。『ご同類なので親しみが持てます』 (中)イブキトラノオ:斜面一杯に咲いていました。 (右)花弁の落ちたミヤマダイコンソウ8/9)ひろろとろろさん、ご教示に感謝です。


 溶岩の黒ボコ岩分岐2320mに着きました。下山時、ここへ戻り、道を変えて観光新道で降ります。
(9:25)

想像以上の広大な大平原、弥陀ヶ原(ミダガハラ)。雪渓は万年雪でしょうか。
400mの木道は快適。正面の五葉坂を急登し室堂平から御前峰を目指します。
山頂までの所要時間は、まだ1時間20分。快晴で気温は28℃。

 五葉坂を登ると目の前に室堂センター。周辺の開花状況が掲示されています。出発から4時間45分経過。

 ゼリー飲料でエネルギーをチャージ。
(9:55)

 15分休憩を取り室堂センターから広場を抜けます。白山比盗_社(シラヤマヒメ)の右脇から石畳みの道です。

 ここは標高2450mなので残りは、252mの高さ。周囲は、楽しいお花畑、空気は薄い。
(10:10) 

(左)クロユリ白山は日本一の個体数を誇ります。色は厳密に言うと黒ではなく暗紫褐色。 (中)イワギキョウ:砂礫地の岩陰に清々しい青は、青空がこぼれたよう。小学生の通学団のように集っているのがラブリー。  (右)クルマユリ:アゲハ蝶が夢中で吸蜜中。
 途中、天上界と地上の境とされる青岩で振り返ると五葉坂に雲が湧きあがっています。

 突然、大轟音がしてヘリが飛び去る。『何事?』
(10:30)

 途中、高天ヶ原(タカマガハラ)→神々の集う場所があります。

 ジグザグと急登の石段を15分喘ぐと上に石垣が見え‥


 白山奥宮、登頂のお礼詣りをします。白山御前峰一等三角点。達成感は半端じゃないですね。『白山で
(11:00)
吐く三枝』 北西の大汝峰2684mの景観が美しい。7つ池があり、右は紺屋ヶ池、左が油ヶ池
御前峰2702m、大汝峰2684m、剣ヶ峰2677m(右斜面)のピークで構成されています。
最新の噴火は江戸時代の1659年、353年前のことなので一応大丈夫でしょう。

日本三名山の一つをやっと登頂できました。富士山立山いつかですね。展望ランチといきたいのですが、ご覧のような雲状況なので空想します。
帰りも長いぞ! 下山は、次回の岳行ノートで‥
〜(11:40)


東海岳行
   “恐竜の森  


 けたたましい財力のドバイ。大規模プロジェクトを打ち出し、リアル・ジェラシックパークを作るという話があります。原寸大のロボット恐竜が40種、109体、陸と海で観客を追いかけ威嚇するそうです。オープンしてたら行きたいけど、見に行くにはけたたましい財力が要ります。

 すると岐阜に恐竜の森が、5月にオープンしました。岐阜なら見に行けます。そこで恐竜が大好きな鈴乃助のママのママに電話しました。『鈴乃助が、まだ恐竜好きなら恐竜の森へ行こうか?』

 『‥行くって言ってるよ』ひよこさんも加わり、4人で東海北陸自動車道を走りました。江南市からは高鷲ICの方が近いけど、渋滞していたので白鳥ICで下ります。



 県道316号線で一路、明野高原キャンプ場へ。以前、テレビニュースでキャンプ場のアミューズメント「ディノアドベンチャーライド」が、5/1にオープンしたと知らせていました。そのせいか到着すると多くの家族で賑わっています。早速、チケット(大人1300円、子供900円)を購入。

 ログハウスへ入り、液晶モニターの解説を見ます。明野高原恐竜がひっそりと生きて調査に行くという設定。色々注意があり最後に『くれぐれも無茶はしないように』と念を押されます。

 鈴乃助『ドキドキするよ』と小学校2年生らしい。恐竜は16体が森に配置され、起伏に富む2kmのコースを4人乗りカートで20分かけて回ります。



 ヤマハのカートは、緩急自在の自動操縦で鈴乃助は飾りのハンドルを握りました。森にひそむ恐竜は巨大で吠えますが、体は動いても歩くことはありません。襲われることはないので安心。

 姿かたちは、リアルで迫力あります。次々現れる恐竜を見て鈴乃助『アンキロサウルスだ‥あっトリケラトプス‥おっ、ティラノサウルス‥』とスラスラ言うので恐竜マニアだ。

 中でもアパトサウルスの20mの巨体は全員で驚きます。ちゃっちくないのが良かった。火が出たり、水が出たりの仕掛けはありませんが、充分楽しめました。1周したらと場内の池で水遊び。その後、ランチしてダイナランドゆり園へ行きました。



 鈴乃助は家に戻るとパパにお風呂で恐竜の事を一生懸命説明していようです。写真撮影ができると子供と親はもっと喜ぶでしょう。鈴乃助いわく『行くんならもう一回行ってもいいよ』

2012.08.06(月)23:00