2012年8月2日(木) 観光新道のお花畑 |
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白山は、登りは砂防新道でした。元は砂防工事のための資材運搬用の道です。整然と並ぶ砂防堰堤は、歩荷たちが資材を運び、造られたものもあります。 安定した勾配、歩きやすい歩幅は、このような歴史がありました。1980年8月皇太子殿下は20歳のとき、この砂防新道で白山を登山されます。 登頂された御前峰では雨と強風で視界は無く、室堂平の白山奥宮祈祷殿の参籠殿(サンロウデン)に宿泊。私は白山の下山には、観光新道を降ります。 観光新道は砂防新道より新しく昭和23年白山の名ガイド・ボッカの白山強力組合長永井喜市郎氏により開かれました。今回岳行ノートは白山下山です 教科書は山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド 石川県の山」、参考書として多くのHPにお世話になりました。 |
<駐車場> [-]広域図、[+]詳細図、ドラッグスクロールで移動 |
別当出合駐車場 (砂防新道) ↓ 甚之助避難小屋 ↓ 室堂センター ↓ ▲白山御前峰 (Ⅱ) ▲白山御前峰 ↓ 黒ボコ岩 (観光新道) ↓ 甚之助避難小屋 ↓ 別当出合駐車場 ※赤線はGPS軌跡 ※●は分岐 ※●は池 ■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江南前夜:午後5時45分発 晴/34℃ 別当出合:午後9時20分着 晴/24℃ 当 日:午前5時10分発 晴/21℃(一時雨) |
往:5時間50分(山頂まで以下、小休止含) 還:4時間25分 ◆所要時間:10時間15分 |
風があり、じっとしてると寒く岩陰でランチ。ここ御前峰(ゴゼンガミネ)と北の大汝峰(オオナンジミネ)に別れます。 (11:00)~(11:40) |
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全国3千有余の白山神社の総根元社、白山奥宮(シラヤマオクミヤ)で無事を祈願し下山開始です。 |
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室堂広場までの登山道は、水の浸食に強い石張です。 登山者が辿ると道は荒れますが、段の高さ・間隔にも一工夫があります。 気温は26℃で快適ですが、弥陀ヶ原(ミダガハラ)に雲が押し寄せています。 今日の天気予報「一時雨」が的中しないよう願うばかり。 広場の白山比咩神社(シラヤマヒメ)の神主さんは御来光の見える日、下駄で頂上を目指します。 |
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途中はお花畑、オンタデ、ミヤマダイコンソウ、ハクサンフウロ、クルマユリ‥白山は「花の百名山」のベスト上位でしょう。 |
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室堂のビジターセンターの売店へ向います。軽量化のため水を2ℓ持ってきただけで‥ (12:05) |
冷たいお茶1本350円、沸かしたお茶を1本100円でペットボトルに入れました。標高が高いと価格も跳ね上がります。 |
弥陀ヶ原に向かいます。昔は、遭難事故がありましたが、ガスがかかっても黒ボコ岩まで木道なので安心。 |
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黒ボコ岩は、砂防新道と観光新道の分岐点です。溶岩にレリ-フがあります。(12:35) 玉井敬泉(S35年没)で観光新道開発者永井氏の友人です。 晩年、敬泉は視力が弱ってもボッカに背負われ白山で描き続けました。 |
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花の山腹道を行くと小石が積み上げられた蛇塚(ヘビヅカ)2240mです。 (12:50) 泰澄大師が悪蛇3千匹の千匹をここに埋め、外の千匹は山頂の千蛇ヶ池、もう千匹は苅込池に封じ込めました。 |
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石張の道を辿ると斜面は、色を競う花々。 (左)シナノキンバイ (中)カライトソウ (右)ニッコウキスゲ:高山は8月に咲くとは知りませんでした。 |
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雲に覆われ歩く尾根がどんな場所にあるのかわかりません。そこは自然が描いたお花畑。種類、量が素晴らしい。 秘密の花園状態です。 富士山の次には白山が世界遺産に立候補してもいいですね。 尾根の切り立つ様子から馬のたてがみといわれる急坂を通過。 ほんとうは見晴しが良い場所らしい。(13:10) |
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(左)ハクサンフウロ:6枚花弁は、始めてみました。 (中)シモツケソウ:遠くから見るとピンク色の煙のようです。 (右)タカネマツムシソウ:秋の花と思っていました。 |
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黒ボコ岩からお花を50分間楽しめました。樹々が現れ池を見ると、上方に殿ヶ池避難小屋。トイレが有り。 小屋は、立て直しが計画されています。 (13:35) |
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小屋を過ぎると、とうとう雨が降ってきてカッパを着ます。石張の工事現場にN建設の看板‥ 前述の永井喜市郎氏は昭和9年の手取川大洪水で家族や全財産を失いました。市ノ瀬のN旅館の創業者です。 N建設は白山の砂防工事、登山道・木道の整備を請け負っています。プロが整備する道は全然違う。 |
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30分で雨が小やみになり、岩場に出ました。ほどなく仙人窟(センニンイワヤ)で室堂と別当出合の中間点です。 あの標柱がある箇所の岩を潜ると‥ (14:20) |
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突然、雲が消え谷の様子が明らかになりました。高度感があります。 下は別当谷、工事道や重機がある尾根を通る砂防新道を登りました。 上方には別山(ベッサン)2399mが覗いています。(二つのピーク右) |
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カッパを脱ぐか迷う。写真中央の白い雲が接している辺りが、別当坂分岐です。 |
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分岐に着きカッパを脱ぎました。白山禅定道は、尾根を市ノ瀬へ降りますが笹が覆っています。 小休止し、急坂別当坂を落ちるように降りました。 (14:50) |
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終始、膝を曲げていたので明日は、太ももが筋肉痛でしょう。きついのは20分弱。ブナの巨木がある樹林を降ると‥ |
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別当出合。左端が往きに渡った吊橋で右に登山センター。『やればできる子だ』と自分を褒めてやります。 (15:50) |
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舗装道を降れば、驚きの駐車の列。車内で着替えているとバラバラバラ、また本降りになりました。 (16:05) 昨夜、暗闇の中を駐車場まで来ました。帰りは、初めて景色を見られるのでドライブが楽しみです。 |
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東海岳行 |
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“ヒルヒル・レポート2” | |
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