岳行ノート

仙ヶ岳 961m/三重県亀山市

2012年11月16日(金)


亀山茶のお茶畑から仙ヶ岳

(中央右よりのピークが東峰)


 鈴鹿の山は登山道が数多く拓かれ、コースを組む楽しみがあります。山には基本コースがあり、歩いてみると『名コースだなあ』と感じることがあります。

 仙ヶ岳も登山道は多く、白谷の遡行と南尾根の基本コース周回は感動モノでした。道探しの緊張感、空中飛翔の高度感、まさに山登りの醍醐味です。

 同じコースを2日前に歩いた山友が『紅葉良かったよ』と言いました。次の日は雨『紅葉もつかな』杞憂はあります。基本コースは2回歩きました。


 GPS、地形図、ガイドブックは用意しますが、今回は出来るだけ目視でルートを探して歩いてみます。教科書は、中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」です。

 国道306号線から石水渓へ向かいます。新名神高速道路の高架下で東海自然歩道の道標を右折すると林道です。荒れ道を1q走り…
<駐車地>
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林道駐車地

白雲の滝

▲仙ヶ岳(西峰

仙の石(東峰)

林道駐車地

 ※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点
■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」
 


江  南:午前7時15分発  晴れ/3℃
駐車地:午前9時15分着  晴れ時々曇り/11℃
往:3時間45分(西峰まで以下、小休止含)
復:2時間45分
◆所要時間:6時間30分


 空き地に駐車。丁度、軽トラが来て車止めを開けました。おじさんと少し話してたら『乗っていく?』 感謝!
(9:25) 

 アプローチの林道を半分来て降車。またお喋りしたので時間短縮にはなりません。で残りを歩き林道終点登山口です。(9:55)

 植林下の山道を進み、ガレ模様の沢を木橋で渡ります。途中見た北・中鈴鹿の峰々は、初冠雪。南鈴鹿は大丈夫のようです。


 下山路の南尾根とこれから歩く白谷の分岐に着きました。奥に営林署小屋の廃屋が見えます。
(10:00)

 小屋の前には、しっかりした「山の神」の石祠。この周回コースは昔、修験道が盛んなころから歩かれています。

 廃屋裏へ回ると白雲の滝の案内板があり行ってみます。白谷に整った形の小滝がありました。登山道へ戻り、右岸へ渡渉し‥

<閑話休題> 
軽トラのおじさんから聞いた話。先週末、白谷コースで遭難者が出ました。6名の家族連れが道に迷い2人の子供が怪我をしています。地元の消防団が駆り出され、おじさんにも声がかかりました。午後すぐだったので子供はヘリで救出、大人は歩いて下山し全員救助。

 『初めて登山で地図も持たず、ハイキング気分の恰好で困ったものだねえ』 おじさんは嘆いていました『あんたはどうだね』『ここは3回目です』 迷惑かけないよう心しましょう。

 5分で右岸に渡り返すと山腹の高巻となります。岩壁を鎖でトラーバースすると道が下っていきました。沢に出たのですが‥

 滝を見る道のようで登山道はありません。下がった個所に戻ると岩の上に道を発見。『目くらましに引っかかった』


 ユニークなこのダブル梯子。右で降りて左で登ります。白谷ルートで私の最もお気に入りの個所です。
(10:40)
 
紅葉にうち震え、朽ちかけ丸太橋にときめき、幾度もの渡渉個所の謎を解きます。
渡る場所を見逃すと踏み跡がなくなり、戻ると渡渉箇所にテープやペンキがあり心強い。
御所谷コース分岐を過ぎ、窯跡を見つけ、渡渉回数を覚えられなくなる頃‥


 石積みの大堰堤に当たります。右側から上に出ると広河原です。白谷コースを半分来ました。
(11:40)


 谷沿い、沢中、渡渉とトリッキーな遡行は続きます。枯れ沢が二股になる個所で、左へ急登すると‥
(12:55)


 待望の尾根鞍部。途中おにぎりタイムはありましたが、のんびりしすぎました。リュックをデポして左折‥
(13:00)

展望は拡がり、右端の尖峰が鎌ヶ岳1161m、その左隣に御在所岳1212m、
中央手前、電波塔の左ピークは高円山945m、中央奥が昨日冠雪した御池岳1247m、
左端は雨乞岳mです。

眼を南方に転じると左端の獅子岩から下山ルートの南尾根が伸びています。
岩峰のアップダウンが多そう。

 青空の西峰961m山頂をカメラに収めますが、、、三角点はありません。東峰に向かいます。
(13:10)

 岩場で西峰と同じ眺望を確認し、南へ行けば‥

不思議なシンボル仙の石、くさびが宇宙から飛来して突き刺さったようです。
仙の石左上奥に見えるのが御所平850m、笹原は鹿の楽園でしょう。右奥が能登ヶ峰760m。


カップヌードル・ランチを手早く済ませ、仙の石から西へ降ります。
(13:30)〜(13:50)
 獅子岩の山腹道を歩くと単独の方が登ってこられました。すれ違いうと‥
 
 『小岐須渓谷へ戻りたいのですが間違えたようで‥』『仙の石へ戻り、先の道標で野登山へ向かい‥』

 遅れて奥さんが来ました。『先ほど西峰ですれ違いましたね。まだ時間があるから大丈夫ですよ』
御夫婦は、誤って南尾根に入りプチ遭難でした。仙ヶ岳は油断なりません。
南尾根は岩峰がいくつもあり、展望はすこぶるいい。ピークを数えましたが途中で忘れるほど。

険しい岩峰によくルートがあると感心。今日は風がないので助かります。
強風のとき登ったことがあり、身体ごと持って行かれそうで岩にしがみつきました。


 岩尾根の最後をロープで激下りすれば分岐です。下山は右折ですが、直進して登ると(振り返って撮影)‥
(14:50)

 法印小場の尾根の岩をうがち滝谷不動明王が、東向きに安置されていました。江戸時代に作られたそうです。鎖で登ればそこも大展望。

  西向く三体石仏      不動明王




 分岐に戻り、足のとられやすいガレ谷を紅葉に励まされ根気よく降りました。水流が現れ沢縁を歩きます。

 往きも還りも渡渉が多く40回以上あったでしょう。でも靴を水の中に入れることはありませんでした。

 営林署小屋の廃屋が見えたら3コマ目の分岐点到着です。

 林道を歩くと朝に無かった40cmの落石が3個。上を向いて歩こう。軽トラのおじさんは通り抜けたようです。

 地図に頼らなかった山旅は、私には意外と時間のかかるものでした。
(16:15)


東海岳行
   “三つのピンチ” 

不幸は前触れもなく訪れると言われていますが、そうでない不幸もあります。2ヶ月前車検を受けた時『バッテリーが、マイナス10Vなのでそろそろ替え時です』 緊急性があるかどうかよくわからない。もし12Vが2Vなら車のエンジンはかからないと思います。走行に何の支障もありません。

 何も困らないのでほおっておいたら先日、カーナビの画面が突然暗くなり、やがてスーッと消えました。すぐ復活したのですが、カーナビの買い替えは10万円は必要でしょう。ショックでしたが、ひょっとしてそれは電圧のせいかと思い、それならバッテリーのSOS信号です。

 ディーラーに問い合わせると26000円、馴染みの修理屋さんは11,000円。純正は高価ですが、差は何か分かりません。お値打ち修理屋さんへは車で1時間走り、なんだかんだで3時間は必要です。そこまで行く決心は、中々湧いてきません。



 ある山行前夜、充電した電池を入れてカメラの電源をオンすると‥無表情。もう一回試しても返事がない。電池を入れ替えても知らん顔。購入してから丁度1年くらいです。『保証書は?』 探す探す‥どこにもありません。ほおっておきました。

 予備のカメラがあります。電源が入ったり入らなかったり不安定です。仕方なくそれを持って行ったのですが、やはりモニターに「バッテリーを交換してください」と表示されたり、電源が入らなかったり気が気ではありません。それにつけても『あ〜保証書はいずこへ』

 5年目のパソコンのハードディスク容量がどんどん減り、あと4GBしかありません。この分では1か月でオーバーしそうです。パソコンもつらそうにゆっくり動く。画面の切り替えできなかったり、固まったり不機嫌なこともあります。



 私がするパソコンのクリーニング処理ではもうおっつきません。お店に行って状況打破の方法を尋ねると『ハードディスクの交換もありますが費用に見合わない効果しか得られません。新しいものに買い替えた方が賢明です』売ってなんぼだからお店はそういうに決まっています。

 丸め込まれてはいけません。もう一軒セカンドオピニオンをします。しかし、まったく同じことを言われ返す言葉もなく購入することにしました。古い機種の情報が欲しいというので家で説明書を探すとすぐ見つけた上、あら嬉しカメラの5年延長保証書も本箱の本の間に発見しました。

 いまこそ行動するときです。そこで車の修理屋に走り、半日かけてバッテリーを交換。翌日、カメラのサービスセンターへマイカメラを持参して預けました。その翌日は電気屋さんで型落ちして半値ほどになったウインドウズ7を購入します。



 さてパソコンのお引越しは大変でした。ソフトメーカーセンターのある四国や大阪、東京と長電話をしたので電話料金が恐ろしい。思わぬ臨時出費が重なりヘロヘロです。

 悪いことばかりではありません。当然全部は賄いきれませんが、少し臨時収入があり心が多少軽くなりました。何事もほったらかしにせず、諦めないでコツコツ積み上げていけば素敵な山頂が待っているようです。

12.11.19(月)21:35