岳行ノート

御在所岳6 1212m/三重県菰野町

2013年7月26日(金)


ガスる  -大黒岩より-


 三重県側から御在所岳を見ると山頂付近は峻烈な岩肌です。大岩に囲まれ気迫ある山容は、「鈴鹿の盟主」むべなるかなと思わせます。

 そこに引かれた数多くの登山道、未踏なのが本谷の遡行です。戻り梅雨の曇り空、展望を求めない谷ルートが良いかなと考えました。

 詳細な案内書はありますが、12年前発行で絶対ではありません。単独行は自信がないので岩登りの得意な野良人さんに同行をお願いしました。


 二人とも初ルートです。ミスしやすい個所、見所等を事前確認して出かけます。

 教科書は、西内正弘著・中日新聞社刊「鈴鹿の山ハイキング」(2001年1月1日2版)です。参考書として多くのHPにお世話になりました。
<登山者用無料駐車場>
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大きい地図


登山者用無料P不動滝→大黒滝→大黒岩→山上公園駅→一の谷新道→登山者用無料P

※赤線はGPS軌跡(谷分岐〜大黒岩間はGPS軌跡が乱れため修正しました)  ●は主な分岐

■「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第98号)」


江   南:午前6時50分発   曇り/26℃
登 山 口:午前8時35分着   曇り
往:3時間10分(山上公園駅まで、道ミス40分除)
還:1時間25分(小休止含む、ランチ除く)
◆所要時間:4時間35分

 鈴鹿スカイライン蒼滝トンネルから700m上ると6月5日から開放された登山者用無料駐車場です。

 駐車は70台(うち湯の山温泉より進入分16台)。ガスっていますが、出発します。車道を100m登ると右に‥
(8:45)

 中(中道)登山道口の標識があり、その奥の鉄橋を渡りました。

 御在所山の家に出て、その前を右折。トラバースの道から右下に二つの堰堤を見ると‥ 


 ビッシリと岩の転がる本谷に出ました。ここから遡行開始です。水量は少なく、まず右側へ寄り‥


 岩のマークを追いました。小滝が連続して現れ、右に左に巻きながら突破します。
核心の不動滝(落差20m)、ここで行程の1/3です。
滝上にチョックストーンがあります。岩の溝に挟まった岩石です。

今年4月、ここを滝を直登しようとして重大事故が起きました。
最初の注意ポイントです。滝の巻き道は、事前にチェックしてます。
写真を撮り終えたら、下流へ数10m戻り‥
(9:30)

 右岸にしっかりした踏み跡の高巻道。上に登っても樹木が崖側にあり、怖さは感じません。

 谷へ降りる直前、指示マークがあります。ここは左上の×から下降すると楽です。


 5分歩くとどこから来たのか巨大な岩。補助ロープで岩を乗り越えると、谷が二股に分かれた注意ポイントです。


 真っ直ぐ延びる谷はコーモリ沢。左下のマークに×が付いています。本谷は野良人さんが見てる右方向。『ここは間違える』
(9:55)
注意ポイントを二つともバッチリ対処できたので10分進んで休憩しました。15分後、左のぼんやりした谷↓を見送り、正面の急斜面の谷→を登っていきます。

暫くして‥マークが見当たりません。
『ミスした!』 休憩場所へ戻ります。
良く見ると写真右下にマークがありました。『何だ!』左のぼんやりした谷が本谷です。
この道ミスで40分ロスし、吸汗速乾の服も自慢の機能が追いつかず上下ビッショリ。
曇りなので太陽の照り付けを受けませんが、谷は風がなく湿度が高い。一息つき再出発します。
(10:05)〜(11:05)

 谷幅は随分狭くなり、傾斜もきつくなりました。前方で岩壁が通せんぼ。大黒滝15mで殆ど落水がありません。

 ここは左を高巻きました。次に現れた岩斜面は、固定ロープで登ります。谷脇に笹が多くなり、急こう配に喘ぐと‥
(11:10)

見上げた所に三角岩(ジョーズ岩)。下に入ると身体を通すだけの空間が上に空いています。
リュックを先に通して潜り抜けます。ここは楽しみでした。これで災いを抜けられるでしょう。
身体が抜けられない場合は、三角岩の右から回り込めます。
(11:35)


 両側から岩壁が迫る中、次第に転がる岩が小振りになり、大黒岩分岐に着きました。左に折れ、急々斜面を数分登ると‥
(12:05)

パワースポット大黒岩。ガスっていて展望がないのが残念です。
ロープウェイの山上公園駅がかろうじて望め、発着するゴンドラを捕えました。
笹の道を進み、あの駅へ向かいます。
(12:10)

 エアコンの効いた食堂に行き、ビチャビチャの服で座る。冷やしうどんライス、ビール、ホットコーヒーで活力を取り戻しました。山頂は省略して‥
(12:35)〜(13:20)

 自販機のお茶を1本200円で購入し、少し乾いた服で遊歩道を歩きます。レストラン・アゼリア東にある一の谷新道から下山です。珍岩巡りですが‥
(13:25)

下界を見守る鷹見岩→は、登ることができます。

北の恵比寿岩が一瞬、望めました。(13:40)


 一の谷新道は傾斜が総じてきつく、降りなのに汗が出て折角乾いた服も濡れる。これは展望の岩。ここから本谷を眺めたかった。
(14:10)


 道ミスの体力消耗が効きます。上空では、滋賀県でゴロゴロしていた雷が、三重県に移動してきました。時々、冷たい風〜


 急いで降ると一の谷新道のシンボル、立派な松茸岩に出合います。ここまでくれば一安心。山腹へ降り‥
(14:35)

 廃屋化が進む御在所山の家の裏に出て左へ回り込みます。階段から鉄橋を渡れば中道の登山口です。
(14:40)  駐車場着(14:45)

 帰宅し、汗の衣類を洗濯機に入れます。洗い終わり『ひゃ〜!』ひよこさんの悲鳴。1匹のヒルが床をウォーキング‥


東海岳行
   “パズル”  

 子供の時、親戚の家に遊びに行き、暇を持て余しているとき正方形の小さなトレーを見つけました。1から15まで一つづつ数字が書かれ、一つ空きがあります。『おばちゃん、これ何?』 この家は子供がいないのでそれを玩具だとは思いませんでした。

 『15パズルと言って、この空いてる所をうまく使って数字を並べなおすのよ』(下左) 横や縦に1〜15と並べたり、15〜1と逆にしたり、やりだすと面白くて夢中になりました。おばさんの家に行くのが楽しみです。これがパズルとの初めての出会い。

 ある日、友達が知恵の輪を持ってきました。太い針金を複雑に曲げ二つのパーツを外すパズルです。『やらせて』 子供には中々難しく最初、力で外そうとしますが絶対できません。コツがわかるとピキッと外れ快感です。中学生になると雑誌にクロスワードパズルが載っていて辞書を片手にやりました。

       
 
 ボキャブリーがないので当然完成せず、親に聞くのですが頼りになりません。高校生くらいでやっとできるようになりました。間違い探しというのもありますね。『右と左の絵の中で違う所が、五つ見つけましょう』(右上)これは今でも日曜日の新聞でやります。なぜかいつも最後の一個が見つからない。

 この手のパズルで秀逸なのは数独(下左)ですね。これは以前紹介させていただきましたが、ルールは簡単で開いているマスに1から9までの数字のどれかを入れます。上級の問題は歯がたちません。家庭を持ってからは、子供と遊ぶのにラッキーパズル(下中)に出合いました。

 別売の小冊子に載った動物や植物、建物などを七つの木片を組み合わせて作ります。10冊くらい購入して毎夜のごとく遊び、そのうち問題を自分でも作れるようになりました。これは入院して暇を持て余している人にお見舞であげれば喜ばれます。さてキャストパズルは忘れられないパズルです。

     

 19世紀に英国で作られ鋳造製の重い金属の知恵の輪です。(上右) 50種類以上あり本屋さんでも売っています。ただ答は同梱されていません。半分くらい買いましたが、いまだに解けないのもあり、知恵の無さにいやになります。売っているのを全部、大人買いしたら多分一生遊べるでしょう。

 最近では、こびとづかん/カゴから出してパズル(左下)。簡単で鈴の助(小学三年生)にやらせてあげようと集めました。カクレモモジリホトケアカバネを篭から出してやります。すぐできるようになりました。キャストパズルのなかでキャスト・バイクは特許があるほどよく考えられたものです。

 鈴の助が左手で挟む小さなリングをバイクのスペースや溝をすべて使って取り外します。難度は最低の1ですが、まだ難しいようでいつか解けるのを願ってプレゼントしました。これらのパズルを私は集めているのですが、家族から見たらゴミかもしれません。

   

2013.07.28(日)20:25