2013年9月12日(木) 藤内沢の狭く急峻な谷 (中央上北谷の兎の耳が薄く見えます) |
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7月に野良人さんと御在所岳の本谷を遡行。大岩小岩、滝・小滝を乗り越すコースです。盛夏ということもあり汗まみれになりました。 本谷は、ゴーロと呼ぶ大岩がごろごろ堆積した谷です。そんな河原歩きの経験を経て、同じ御在所岳の藤内沢(トウナイサワ)に挑戦します。 藤内壁は、有名なロッククライミング・スポット。裏道から国見峠へ向うと左手に前尾根と呼ばれる岩壁で時々クライマーを見ます。 私にそんな技術はないので歩くのは、その前尾根裏の藤内沢を遡るルートです。今回も岩登りの技術を持つ野良人さんに先導をお願いしました。 「山好き的日々@京都北山」さんの概念図で全体を把握、山行は「鈴鹿の風に吹かれて」・「こつこつ登山日記」さんのお世話になりました。 |
<駐車場> [+]詳細図、[-]広域図、ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
※藤内沢はGPSが不調のためルートはほぼ手書き ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南:午前7時00分発 晴れ/26℃ 駐車地:午前8時25分着 晴れ/21℃ |
往:3時間30分(RW山上公園駅まで) 還:1時間45分(小休止含・ランチタイム除く) ◆所要時間:5時間15分 |
鈴鹿スカイラインの蒼滝大橋東にある駐車場に置車して大橋へ向かいます。150m歩き‥ (8:40) |
蒼滝トンネル東口の手前右に裏登山道の道標を見て右折。舗装道を登り切り、あとは裏道登山道の道標に従います。 |
巨大堰堤の迂回路で河原へ降りました。七の渡しから四の渡し〜中道分岐と過ぎ、テンションが上がります。 |
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藤内小屋で一休み。ゴーロの河原を行き、大岩「兎の耳」から左岸の樹林帯へ入るとほどなく‥ (9:15) |
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藤内壁出合。「ロッククライマー以外は危険です〜」の注意書。三滝川本流の北谷を横断して右岸へ渡ります。 (9:45) |
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右岸に着くと初めての藤内壁エリアで、迫ってくる光景に緊張。 中央に巨岩が鎮座し、奥の岩壁は正面バットレスです。 |
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巨岩の先で谷は二股に分かれ、そこでヘルメットを被ります。右の谷が藤内沢です。50m先に‥ |
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落差20mの藤内滝、水量は少ない。 登ることは不可能で右斜面に道を見つけ登ってみましたが、違っていました。20分ロス。 |
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2コマ上の写真にある谷の二股に戻ります。写真の左上の樹木端に迂回路がありました。藤内滝を越えると‥ |
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狭くて急傾斜な谷に戻りました。 両側を岩壁に囲まれ、もう谷を進むしかありません。 (10:35) |
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ルートは、急傾斜で巨岩が散らかり、三点確保で高度を上げました。幸い高度からくる恐怖感はありません。 |
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今日の最大の難所。巨岩が狭い谷に挟まり洞穴となりルートを切断。右は岩壁、左は高さ4m弱の岩壁の滝。 これがコウモリ滝? 滝水は少ないけど登れません。概念図では道は洞穴を通ります。洞穴下へ行くと‥ (10:55) |
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ロープが垂れ下がり、野良人さんが手繰って登ります。続く私も岩に膝を押し付け三点確保で必死に登る。岩は濡れズボンはどろどろ。 |
洞穴から壁伝いにコウモリ滝上に出ます。ここにもロープが下がる。小さな足場に靴先をかけ左足を岩場上にあげ奇跡的突破! |
結局15分間のクライミングでした。谷に出て『よくやった』と自分の健闘を称えます。 ロープがあったので洞穴へ登りましたが、右岸下流に巻道があったかもしれません。 |
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沢が二股に別れる個所です。直進の藤内沢に別れ、左の樹木の多い沢へ移ります。 ヌル岩が多く足場に注意。『タワシを持ってくると良かった』と野良人さん。 (11:30) |
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ルートは第三ルンゼと呼ばれます。(ルンゼ:岩壁の中で沢状の岩溝)20数分つめ左の樹林帯に入りました。 適当に登ると岩場に当たり、広い展望地です。向こうは国見岳1170m。 |
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上にフェンスと階段。舗装された遊歩道に出て右折し、ロープウエイ山上公園駅に歩きました。 (12:05) |
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駅内の食堂に入ると10人近くの先客が私たちに注目。二人ともヘルメットを被りズボンがドロドロです。 冷やしうどんを注文。こんなコシの強い麺は初めて。『食べられへん』と戻したネエ様がいました。 (12:10)〜(13:15) |
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山上公園の遊歩道から国見峠に降り、右折して裏道で下山します。(13:30) |
藤内壁分岐を通り過ぎ(14:00)、北谷のゴーロに秋の一番乗りススキが揺れる。 |
藤内小屋のオヤジさんが玄関にいます。野良人さんが、藤内沢の洞穴が難所だったことを話しました。 『藤内沢は、積雪期に登るのが一般的だ。岩はヌルヌルだったろ』 私たちはワイルドだったのか。 (14:15) |
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七の渡しからは、工事車両がいなくなったので迂回路へ行かず、巨大堰堤の下を抜けて戻ります。 駐車場着(14:55) |
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東海岳行 |
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“つまようじ” | |
春風に小さな花、夏の緑陰、錦秋の透過光、冬の陽だまり。そして何気ない日常にもささやかな幸せがふっと通り過ぎることがあります。そんな一瞬は、記憶に残るほどではないかもしれません。でも中には一生残ることもあります。 いつものように二人でスーパーへ買い物に行きました。ひよこさんは、食料品売り場へ向かいます。一方私は、家の爪楊枝が切れたので店内の100円ショップで購入するよう頼まれました。大切な人からの要望です。しかし沢山ある商品の中から小さな爪楊枝を探すのは簡単ではありません。 「キッチン」のゴンドラで探すと何と5種類もあります。あれこれ手に取り、一つを選びました。レジで『袋に入れなくていいですよ。テープ貼って下さい』 爪楊枝を手に持って食料品売り場へ行きます。野菜・魚・肉と生鮮食品のコーナーを一周しました。 ひよこさんが見つからない。お菓子や・カップラーメンなどドライ食品売り場の中央通路を端から端まで歩きましたが、やはりいません。どこかで行き違いになったのか、もう一度中央通路を戻ります。 すると向こうの端に食料品を満載したカートのひよこさんが立っていました。早足で近づき、『ほら、買ってきた』 爪楊枝を見せます。それは一番本数が多く容器は直径7p、700本以上入っているでしょう。105円で2年分です。 爪楊枝を見たひよこさんは『大きねえ』と言いながら、口を閉じてこらえています。声を出して笑いたいけど、周りに人がいるので出来きない。私の顔を見て満面の笑顔。それを見て私も笑顔になりました。それだけのお話しです。 |