2014年7月22日(火) 蒼苔の絨毯、平泉寺白山神社 奥は拝殿(1859年造営) |
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奈良時代、36歳の泰澄大師(タイチョウ)が白山を開山しました。平安時代になり、越前・加賀・美濃の三方から山頂に至る禅定道が開かれます。 一番最初に開かれたルートが、越前の白山禅定道です。今回、その起点の平泉寺(ヘイセンジ)白山神社から法恩寺山まで辿ります。 平泉寺は、室町時代に僧兵8000人を数える巨大な宗教都市。1574年、一向一揆で破壊され明治に平泉寺白山神社になりました。 国史跡で巨木・苔・石畳と調べるほどに興味が膨らみます。教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド/福井県」です。 参考書として多くのホームページのお世話になりました。 |
<駐車場> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 [+]詳細図、[-]広域図 |
東海北陸道の白鳥ICで下り、勝山市へ走りました。勝山城から東に進み… |
駐車場→三之宮登拝口→▲三頭山→▲法恩寺山→駐車場 ※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南:午前6時00分発 曇り/26℃ 駐車場:午前8時30分着 曇り/27℃ |
往:4時間15分(法恩寺山まで、小休止含) 還:3時間00分(ランチタイム除く) ◆所要時間:7時間15分 |
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歴史探遊館まほろば東の無料市営駐車場に駐車しました。東へ200m歩けば、白山神社です。(8:55) |
道路横の石垣からニホンカモシカが飛び降りました。湾曲したツノが見えます。コンクリートの坂に滑って森へ消えました。 |
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いきなりのカモシカ出現は驚きます。 旧玄成院庭園、御手洗池、拝殿など一つ一つ見学するので時間がかかります。 参道を進むとうっそうとした杉、見事な蒼苔に夏の暑さが和らぎます。 本社は、1795年に再建され総欅です。安全祈願して右に行くと‥ |
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一番奥の三之宮への道に出ます。左に… | 白山禅定道平泉寺登拝口。(9:20) |
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.禅定道を緩く登ります。杉林を20分で剱之宮(ツルギ)の祠。滑り出しは順調です。 (9:40) |
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周囲は雑木林に変わり、日差しは届きません。1時間近く歩くと曲折点に三頭山分岐があり、左へ折れます。 |
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1分で三頭山三等三角点山頂。北に切り開かれ‥ (10:35) |
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西日本最大級のスキージャム勝山のメイン施設が見えました。リフトやゲレンデは、右上へずーっと延びています。 夏はパラグライダー、熱気球、マウンテンバイクなどの総合リゾート。未訪ですがジャムカツの名は知っています。 |
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三頭山分岐に戻り、そこから芯を外した緩く長い尾根道です。2km先の林道まで80mしか標高が上がりません。 |
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ジャムカツから登って来た法恩寺林道を横断します。 (11:20) |
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右に小高い丘があり、稚児堂(チゴドウ)です。昔々、平泉寺の若者が娘(弁の君)とかなわぬ恋をしました。 二人は滝に身を投げ、その供養の御堂跡です。先に弁ヶ滝分岐(滝まで540m)がありました。 (11:30) |
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もう一度林道を横断すると広地に展望台。東に法恩寺山山頂が望め、斜面にゲレンデが見えます。 (11:50) |
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展望台の先で別荘のように素敵な中の平避難小屋に出合いました。デザインが素晴らしい。 キッチン、トイレもあり2階建ベランダ付、、、我が家より立派です。10分緩く登ると‥ (11:55) |
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丸太の階段道。石を並べた階段。板の階段。今まで緩かったのが、ここでギアチェンジ。 300mの標高を一歩一歩コツコツと上げます。 |
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傾斜が緩み法音教寺跡。ここは白山登拝の宿舎・休憩所であったと考えられています。濁った池を過ぎれば‥ (13:05) |
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三等三角点法恩寺山山頂。左奥に方位盤がありますが、曇りでは無用です。 大長山、赤兎山、白山、経ヶ岳など四囲の展望を想像してランチを手早くします。 (13:10)〜(13:25) |
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禅定道は、法恩寺山から白山礼拝、小原峠、三ツ谷、市之瀬などを経て 観光新道に近いルートで白山に達しました。 三頭山までは水平の道です。 避難小屋(14:15) 法恩寺林道横断(14:40) 三頭山への分岐(15:15) |
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三頭山への分岐から10分降ると往きに見た禅定道(左)と中部自然歩道(右)の分岐。 前者は尾根道、後者は谷道。右の中部自然歩道で下山しましょう。 (15:25) |
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最初は良かったのですが、道は草に覆われ、水が流れ悪路に豹変。足元注意、進路探査、悪戦苦闘‥ グチャグチャでとうとう転びました。手をついて難を逃れたのですが、手にカメラ! モニターが傷つきました。 |
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この道がどこに出るか楽しみ。20数分、ようやく中部自然歩道の名とおりの道になりホッ。 左岸沿いに行くと拝殿西に出ました。通路に蒼苔があり、踏んで歩けば上等な絨毯のよう。 |
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歴史探遊館まほろば前の市営駐車場に帰着(16:25) 市営第一駐車場へ走り、名物のソフトクリーム屋さん行きました。ジャージ牛乳100%の濃厚な味です。 『この甘さ、癒されるなあ〜』山行の疲れが取れる‥いやこれぐらいでは取れない疲労をお土産に帰ります。 |
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東海岳行 |
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“城跡の憂い” | |||
「写真提供:吉田利栄」 確か2年前の秋だったと思います。ナニコレ珍百景で「雲海に浮かぶ天空の城・竹田城跡」が紹介されました。その幻想的な美しさは衝撃です。 『行って見たい!』その思いを抱き、雲海の出現を調べました。11月が一番多く奇跡の9日間。城跡東南の立雲峡がビューポイントです。 ライトを点け、50分かけて展望台まで登ります。夜明け前にその場へ着くには一泊しなければなりません。雲海は朝霧ですが、発生するかどうかわからない。 よく考え、リスクは避けたいので雲海は諦め、普通に城跡へ行きましょう。しかし、気持ちがあっても動きが遅いお年頃です。今年3月、60年ぶりの遷宮を終えた出雲大社へ行くことになりました。帰路竹田城跡へ訪れるプランにします。事前に調べると3月20日が冬期通行止解除です。 城跡に近い中腹駐車場は、一般車両乗り入れ禁止。朝来市(アサゴ)の発表では、昨年の入場者50万人です。因みに富士山の登山者は、2ヵ月間で30万人。以前は静かな城跡でしたが、今は全国一の山城遺構。50万人の足跡のため、地面を覆う草は無くなり、現在は土がむき出し。 雨が降ると草地が保水してたのですが、今では雨がすぐ石垣の間から流れ、土も一緒に流れ落ちます。そのため歯槽膿漏のように一部の石垣はカスカス・ぐらぐらになり補修工事が必要です。朝来市も日々押し寄せる観光客対策に城跡への交通方法を変更しました。 行き方は、自家用車・天空バス・タクシー。私は鳥取から車で入ります。とりあえず指定の無料駐車場山城の郷へ停めました 天空バスに乗ろうとバス停の時刻表を見ると、ありゃ! 1時間に1本。タクシーは竹田駅から客を乗せ、走り過ぎていきます。 城跡まで一方通行になり、タクシーは戻ってきません。山城の郷に停めた人は、老いも若きも歩きます。標高差100mを40分。 走る車を避けつつ車道を登ります。タクシーやバスは、右図の城山トンネルとトイレ間の中腹にある降車場まで行きます。そこから乗客は、城跡へ20分歩き、タクシーは竹田駅へ帰ります。私は午前中に山城の郷へ着いたので良かったのですが、午後になると駐車場は大混雑。 500m遠いP3に駐車し、歩くと+10分。おまけにP3前で警備員が、道路の車を停めるので渋滞します。タクシー・バスは警備員の指示で並ぶ車を抜かしスイスイ走る。城跡の楽な行き方。@竹田駅前から天空バス(乗車20分・徒歩20分)、A竹田駅前からタクシー(駅前の無料駐車場は図の右端) B自家用車を駅前に停め駅裏登山道・表米神社登山道を歩く(40分) 夏はタップリ汗をかけますよ。今まで城跡は登山で数々登りましたが、このロケーション、石垣の構成、展望の良さ‥竹田城跡は、充分行く価値があると思います。入場料は300円です。一番楽な生き方は、ツアーバスですね。
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