2015年10月7日(水) 美しき池をとわに留めん |
|
昨年9月27日の御嶽山噴火で、登山客が巻き込まれ多くの犠牲者が出ました。その日、蓼科山から噴煙を見たので本当にショックでした。 霊峰御嶽は、わが街からも眺められ親しみを持つ山です。しかし、自然への畏怖は忘れてはいけません。自分が遭遇したらどうしたでしょう。 今まで御嶽山には3度来ましたが、一度濁河温泉(ニゴリゴ)からのルートで撤退しました。噴火から1年経ち、現在の警戒レベルは2です。 火口から2q圏内が入山規制されています。そのため登頂可能な飛騨頂上を濁河温泉(ニゴリゴ)からのルートで再挑戦します。 教科書は、山と渓谷社刊「新・分県ガイド 岐阜県の山」です。 |
<駐車場> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
国道41号線で下呂市まで走り、小坂町で県道437号線に移り東進。鈴蘭峠分岐から細い道で、狸に会ったり霧に囲まれたりして‥ |
※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南発:前日午後6時40分 晴れ/21℃ 駐車場着:午後10時00分 霧/4℃ 駐車場発:午前6時50分 晴れ/4℃ |
往:4時間45分(山頂まで、小休止含) 還:3時間15分(ランチタイム除く) 所要時間:8時00分 |
||
濁河温泉の終点、登山口に近い2段駐車場で一泊。全50台近く停められます。翌朝、車外は硫黄臭がする気温4℃。写真右へ歩き‥ (6:55) |
バイオトイレの先で嶽橋を渡ります。冬の装備は用意してきました。今日は、1790mから標高1000mを上げる山旅です。橋を渡って左折し‥ |
||
御嶽神社里宮を右に見て樹林帯に入ります。すぐ仙人滝分岐。滝へは寄らず、川沿いを進みます。 |
|||
仙人滝を見下ろす場所に出ました。全容は見えません。落差30mあり、御嶽信者が滝行したためこの名です。 流れの近くでは、硫黄臭が絶えません。やがて吊り橋を渡ります。 |
|||
原生林の中、割木を横に敷き詰めた登山道は、とても歩きやすく深い森と仲良く出来そうです。 |
|||
右にジョーズ岩(人喰いさめ)の名札がありました。後ろにデカイ鮫の頭が上を向いています。口が開きそうです。 (7:50) |
|||
320m高度を上げ湯の花峠2100m。(峠は地図に記載忘れ) 摩利支天山の展望があります。階段は段差も優しい。 10年前、ひよこさんと私は濁河温泉Pの車中泊で眠れず、ここで体調不良になり撤退しました。今回は大丈夫です。 (8:10) |
|||
森は、針葉樹が主で紅葉は多くありません。でも陽の差す登山道沿い、ふっと現れる癒しの彩に励まされます。 |
|||
のぞき岩の標識がありました。樹木が延びてあまり覗けません。それでも南東の摩利支天山が近い。 ここは標高2280m、駐車場から490m上げたので道程のほぼ中間点です。2時間かかっています。 (8:55) |
|||
八合目は小広場。「おたすけ水 標高2450m」の古い標識がありますが、水場は消滅しました。(9:50) |
高度が上がると登山道には霜柱が立っています。夜は間違いなく氷点下ですね。八合目の先で急に視界が開け、ハイマツ帯になりました。 |
||
振り返ると北西に白山2702m。岐阜側の登山道、平瀬道の紅葉はいかがでしょう? 北には、右:乗鞍岳3026m、左が笠ヶ岳2898mです。 場所を探しながら撮影していたらお腹が空きました。 お握り1コ食べ、小休止は20分。整備された木の道は終わりました。整備された方々に感謝。 |
|||
斜上する道は、溶岩がゴロゴロして歩きにくい。木の道のありがたさがわかります。斜度はないけどここはきつい。 摩利支天山を仰ぎながら行くと古い石神様が祀られていました。写真左下方に出発地の濁河温泉が見えます。 (11:10) |
|||
そして雷鳥岩の大きな溶岩。名の由来は、形なのか雷鳥が良く出現するためなのか不明です。 |
その先は、高山植物の女王コマクサの群落地。沢山の株が見受けられ、夏は素敵でしょうね。 |
||
そして五の池小屋に着きます。後を登ると飛騨頂上2811mです。石段を登って拝礼し、祠の後ろに回り込めば‥ (11:40) |
|||
素晴しい展望です。北に継子岳(左ピーク)、170m右下に広大な湿原の四の池。 中に小川が流れ、右崖から滝となって落ちます。周辺は高山植物のお花畑でパラダイスです。 南東、直線距離で130kmから頭だけの富士山。→ 御嶽山は、剣ヶ峰3063m、摩利支天山2959m、王滝頂上2936m、継母岳2867m、継子岳2859m、飛騨頂上2811mと六つの頂があり、これで半分登頂しました。 |
|||
南に右:摩利支天山、左奥:剣ヶ峰。あの日から1年経ちました。ご冥福をお祈りします。黙祷。南へ降りると‥ |
|||
御嶽山最大の三の池2720m。日本最高最深15mの火口湖です。瑠璃色の澄んだ水は、御神水として崇められます。 この美しさは、感動的で今日の宝物です。ほとりまで80mの降り。でも近づかず神秘的なイメージだけ心に刻みます。 |
|||
池縁の摩利支天山登山口は、トラロープと立入禁止看板で入山規制中。若い下呂市職員さんが作業してます。 明日から入山規制が2kmから1.6kmに縮小されるのでその準備中です。摩利支天山は、登頂可能になります。 『今日は?』『ダメです』 これから1時間の山頂往復はきついか。 |
|||
五の池小屋前のテーブルでランチにします。 2011年に新館を増築し、収容は倍の100人になりました。 右が2階建て新館で上方に飛騨山頂の祠が見えます。今年の営業は、10/15(木)で終了です。 朝8時頃、ヘリが荷揚げしていました。山小屋では、ペットボトルが400円、トイレは100円。 (12:10)〜(12:30) |
|||
小屋前の窪地にわずかな水の五の池。雪解け水の溜め池です。食事を終える頃、ガスが湧きあがってきました。 予報ではもう少し遅かったのですが。でも素晴しい光景を見ることができ、ラッキーでした。下山しましょう。 |
|||
往きに見逃していた路傍の蛙岩に出合いました。プレートに「無事帰ろ」 『はい、気を付けて帰ります』 湯の花峠(8:10) 八合目(13:25) 駐車場(15:15) |
|||
東海岳行 |
|||
“名古屋めし” | |||
私は30年間、名古屋で生まれ育ったので名古屋独特の食文化に馴染んでいます。よそから来た人に名古屋めしを薦めるなら何にしましょう。一般的には、ビッグスリーは味噌煮込みうどん、手羽先、ひつまぶしと言われています。思い出していくと懐かしくも他にも色々有りますね。 「きしめん」は、母親が好きでよく市場のうどん屋さんで子供のころ食べました。ひらっぺたい麺をすすり、たっぷりトッピングされた削りカツオを咬むとうまみを感じます。 「カレーうどん」 有名な若鯱屋は、やはり美味しい。具の野菜も大きく柔らかくてカレーが絡んで抜群。 「味噌煮込みうどん」 山本屋が老舗です。手打ち麺で味噌は少し甘い。実は私はその甘さが好きではなく、名古屋駅前で讃岐うどんの味噌煮込みをよく食べました。 小学生低学年の冬の思い出があります。近所の中学生の男子が、自分の庭で七輪に鍋をかけ味噌おでんを作りました。 小学生のチビ達を招いてくれ、私たちは味噌をつけ『アチッ、アチッ』と食べました。アウトドアでおでんするって子供心にシャレていると思ったものです。 「味噌カツ」 味噌カツ丼もありますね。 八丁味噌の黒々とした少し甘い味噌ソースをカツにかけます。関東から来た人は、色に驚きて食べられませんでした。私はそれがいいのにと言ったのですが。 喫茶店メニューでも美味しいものがあります。 「小倉トースト」 厚切の食パンを焼き、半分に切ってバターを塗ります。 それに小倉あんを挟んだもの。アンパンが有るくらいだからあんは相性がいいに決まっています。パンは外がパリッと焼け、中は湯気が出るくらいふんわりして舌触りもいい。朝、食べると元気になります。 「鉄板スパ」 サラリーマンの頃のランチ。熱々の鉄板にナポリタンスパゲッティ。 周りにとき卵を引いてあり、上に乗ったウインナーは宝物です。組み合わせがグーッ。 「あんかけスパ」 スパゲッティにあんかけを混ぜた欧州・中華のコラボ。ランチタイムに名古屋駅前のチャオへ行くと行列でした。 スパイシーなあんかけは、常習性があり1週間に1度は食べたくなったものです。 「エビフライサンド」 地下街の喫茶店コンパルの名物メニュー。結構ボリュームがありプリプリの身が歯ごたえあります。 「エビフライ」 海老は子供から大人まで愛されるご馳走です。 身が硬いのが鮮度があると今だに思っています。キッチン欧味で食べた30cmジャンボエビフライは、以前道草で紹介させていただきました。 「手羽先」 御存じ世界の山ちゃんが全国区にして「幻の手羽先」ではなくなりました。 会社帰りにみんなとお店に寄り、頼むと山と積まれた手羽先が出ます。辛めのスパイスにビールが良く進みました。 「天むす」 小さいおむすびの頂上に揚げた小海老が乗っています。名古屋の発明ではなく確か四日市ですよね。 「台湾ラーメン」 辛そうで実はまだ食べたことがありません。 真打は「ひつまぶし」 名古屋には蓬莱軒をはじめ名店が数多くあります。私がひよこさんと食べに行ったのは、名古屋新栄の蔦の館多門亭。お店の景観は見るべきものがあり、ツタに覆われ営業しているのかどうかわからないほど。一膳目はそのまま、二膳目は薬味を入れ、三膳目はお茶漬けで。 皮はパリッと焼かれ、身はフックラして美味しい。お店のたたずまいは庶民的ですが、上ひつまぶしが2500円とおきつめなのはしょうがありません。近年ウナギは品薄のようで次第に遠のいていきますね。名古屋独自のソウルフードがあることは、誇れる食文化だと思います。 |