岳行ノート

阿弥陀ヶ峰  876m/滋賀県米原市

2015年10月29日(木)


山頂展望地より谷山


 3か月近くビッグネイムの山を登ってきました。ひと区切りつけ、4月鍋尻山以来の鈴鹿に入ります。鈴鹿全山は350座程度になるそうです。

 私は100座も登っていません。雨乞岳1247mを最高峰として1000m峰は30座あります。うち3座が未踏でクラシ、高昌山、清水頭です。

 ですが、今回は比較的近場の未踏峰で霊仙山の衛星峰阿弥陀ヶ峰をピークハントします。山頂近くに池があり、探索が楽しみです。


 北陸自動車道米原インターで下り、JR醒ヶ井駅前から醒井養鰻場へ向かいます。醒井渓谷になる手前、丹生川沿いの細道へ直進。

 上丹生(カミユウ)集落を抜けると米原市浄水場の分岐に着きます。直進の霊仙山谷山谷登山道方面は立入禁止、左の林道にスペースがありました。
<駐車場>
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大きい地図
  教科書は、西内正弘著・中日新聞社刊「鈴鹿の山 万能ガイド」です。


浄水場前駐車地→主尾根→(巨木)阿弥陀堂跡→▲阿弥陀ヶ峰→阿弥陀池→
▲阿弥陀ヶ峰(ランチ)→林道分岐→林道終点→浄水場前駐車地

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南発:午前7時00分 晴れ/12℃
駐車場着:午前8時30分 晴れ後曇り/11℃
往:3時間10分(山頂まで、小休止含)
還:3時間35分(池探索50分含、ランチタイム除く)
所要時間:6時間45分

 浄水場脇、イモガ谷林道のスペースに駐車。午前中は晴れで、午後から曇り予報です。林道を奥に歩き‥  (8:40)

 浄水場のフェンスを過ぎると広い登山口に出合います。ここは標高180mで700m上げれば山頂です。まずは330m上げ主尾根へ。


 植林下の踏み跡を辿ります。石灰岩の集積尾根で踏み跡を見失う。右に迂回し、歩きやすい個所を探し急登。


 露岩のピークで息抜き。反対側に踏み跡がありました。歩いてGPSを確かめるととんでもない方向へ向かっています。
(9:20)


 方向を修正、10分ほどのロスです。危ない危ない。鈴鹿は油断なりません。尾根を直登して主尾根に出ました。
(10:05)
露岩が多くトントンとは進めません。

←南東:霊仙山、通行止の谷山谷

尾根は、勾配が緩やかで汗は出ません。
やがて日の当たる2次林の紅葉、、、目はお正月。


 平坦な尾根で図根点がいい目印です。程なく尾根には植林が進出。食害防止のテープが巻かれています。
(10:30)


 図根点から15分でピークへの登り。右カーブするとこの切り株のピークに着きました。左に曲折して降ります。
(11:00)

鞍部に下りると造成中の林道が左に見えました。『こんな所まで道を作ってるんだ』
良い尾根道は二次林で明るい。突然、感動の巨木。堀道をS字に行くと‥


 赤い灯明塔の阿弥陀堂跡。奥に供養宝塔が立てられ横に琵琶湖の形をした霊仙岩です。写真左に伊吹山の展望地。
(11:35) 


 露岩の坂を登れば、阿弥陀ヶ峰876m山頂です。中央の尖岩が一番高い。ガイドブックでは、「山頂の展望は悪い」
(11:50)


 南へ100m行くと、おやまあ、中々の展望地に出ました。右(南の)右ピークは谷山993m、東に大垣市街が望め‥

南に霊仙山1094mの巨体。展望地を見つけられ嬉しい。
山頂へ戻り、池探しにいきます。ガイドブックでは東の谷地へ降りること約10分の場所です。


 地形的に池がありそうな個所へ予めGPSにはマークを付けておきました。しばらく運動するのでランチは後回し。


 降ると北に伊吹山1377m展望地。さあ池探し。予想場所に5か所以上の凹部、しかし見つからず諦めてかけると…、
ヌタ場が下に見えました。降りると、『やった! www 』大喜び。
阿弥陀池は直径5〜6mと立派です。雪解けの頃は10m以上、人工物が無いのがいい。
(12:40)

池から10分で山頂へ戻り、遅いランチにしましょう。
天気予報通り、曇って風も強くなりました。重ね着して下山します。
(12:55)〜(13:20)


 造成中の林道に着き、降りてみました。辿れば楽ですが、どこに着くのか不安で予定通り北へ尾根を降ります。
(13:40)


 造成で荒れた尾根を降ると新林道が回り込み、何度も何度も横切りました。『結局、林道のショートカットかい』


 30分尾根を降りたら林道から離れ、右谷へ降ります。谷壁に石積みがあり、左側に踏み跡がありました。
(14:30)


 イモガ谷林道終点の広地が見え、山歩きは終わります。谷や沢に流れは、ありません。
(14:40)

 終点から100m未舗装道を歩くと左からあの新林道が合流しました。『なるほどね』 「車通行止」の注意書があります。15分歩くと‥

 軽トラでおじさんが作業中。『こんにちは』 5分行くと軽トラがきて『乗っていく?』 快く好意は受けます。駐車地着(15:00)

 
東海岳行
  “小紅の渡し” 

 岐阜長良川「小紅の渡し」が、9月の復活をニュースで知りました。そもそも岐阜に渡しがあること、小紅(オベニ)がどこなのかも知りません。調べると車で30分なのでひよこさんと行くことにしました。岐阜市一日市場(ヒトイチバ)八幡神社前の堤防に「乗船場」の立看があります。(下左)

 近くのスペースに車を置きました。堤防を上ると川岸に乗船場が見えます。利用者を乗せて丁度出てゆくところでした。(下中) 昨年8月まで渡しは木造船でしたが、老朽化に伴い休止。本年9月16日から船外機付の繊維強化プラスチック製新船で再開されました。船頭さんを入れ定員8名です。


 小紅の渡しは、北岸の一日市場と南岸の鏡島(カガシマ)を2分ほどで結びます。この渡しは古く、史実に登場したのは、江戸時代(320年前)です。ところで小紅って何でしょう? 女船頭の名前、辺りに紅を採る草が生えていた、、など諸説あり定かではありません。

 営業時間は(10月〜3月)8h〜16h30m、(4月〜9月)8h〜17h、運休日は毎月曜日と年末年始。県道173号線の一部です。遊覧船とは違い交通手段なので料金は何と無料! 南岸乗船場近くの鏡島弘法は毎月21日が命日で露店が出ます。その日は数百人の参詣客が利用するため渡しは大忙しです。


 私たちも10月21日に行きました。下船するとガードレールに白旗がありますが、(上左、中) 船頭さんが向こう岸にいる時、これを振って呼びます。 川から南へ歩くと堤防に突き当たりました。右折すると堤防に階段があり、上れば鏡島弘法乙津寺)が見えます。

 参道を歩くといい匂いがして堪らないので縁日の鉄板、みたらし団子を早速注文。(下左) 古刹は783年の開創で歴史があります。線香の煙を全身に浴びましょう。(下中) 本殿前には百八個の大珠(下右)、長さ6mはあるでしょう。回して祈願すれば御利益大とのこと。


 老々男女が重い数珠を一生懸命回すと「カッコン、カッコン」と大きな音が響きます。順番が回ってきました。私も世界平和、毛根再生を願ったら乗船場へ向かいます。

2015.11.02(月)23:15