2016年3月8日(火) 春が待ち遠しいイワカガミさん |
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鈴鹿ガイドブックの著者、西内正弘氏が選定された鈴鹿50名山は、残すところ不老堂、ソノド、西山、サクラグチと4座になりました。 鈴鹿でメジャーな山は、初心者の頃に踏破しています。残るのは、名も場所も知らない山ばかり。しかし50名山、きっと何かがあるはず。 今回は、中高年の夢を冠した不老堂を訪ねます。教科書のコースは、八風街道の神崎橋を出発し八風谷橋へ下山する縦走です。 橋間の距離があり、単独なので「たたみ君」に登場して頂きましょう。教科書は、西内正弘著・中日新聞社刊「鈴鹿の山 万能ガイド」です。 |
<駐車地> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
東名阪自動車道の桑名ICで下り、国道421号線を西進します。石榑トンネルを抜け八風谷橋で「たたみ君」をロック。更に西の神崎橋へ走り‥ |
※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■は岩場 (花のアイコン:岩カガミ、ピンク花:石楠花) ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南発:午前7時20分 曇り/12℃ 駐車場着:午前9時25分 曇り/11℃ |
往:3時間05分(不老堂まで、小休止含) 還:2時間15分(ランチタイム除く) 所要時間:5時間20分 |
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神崎川に架かる神崎橋西に置車。東へ橋を渡ります。橋上から不老堂の山体が望めました。 (9:40) |
駐車地から150m歩くと池田キャンプ場第2駐車場。外れで飛び出し坊やに出合います。後ろの階段で斜面を登り、植林へは入らずに左へ。 |
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南東尾根に乗らなければなりません。最初、コンクリ流水構なので歩きやすい。植林に入り、踏み跡を辿ります。 |
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芯さえ外さなければ、この分岐尾根に出ます。標高は270m上がりました。ここから東へ主尾根を辿ります。 (10:40) |
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今日は晴れ空を期待していましたが‥。尾根は雑木林で新緑になれば、若さに溢れるでしょう。 |
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不老祈願の不老堂845mに登頂。三角点も山頂標もありません。造林公社の杭にタッチしたら足を進めます。 (11:25) 地形を錯視したようで南へ進み、戻って東に修正。油断してはいけません。 |
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おぉ、クランクした木は、不老を暗示するようです。道脇に焼けたようなイワカガミの赤茶の葉が目立ち始めました。 |
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岩が増え、イワカガミもドンドン増えてきました。ガスが湧き、孤独感も増しました。 尾根中にイワカガミが広がっていて、葉を踏まないように歩きます。 GWの頃は、ピンクのパラダイスでしょう。ドンピシャに来た人が、うらやましい。 |
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激しく厳しい岩場はありませんが、鈴鹿らしい大岩、小岩が続きます。 |
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尾根に起伏があり、根っこ階段は慎重になります。横ねっこはいいけど、縦ねっこは要注意。 |
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振り返ると不老堂が望めました。右奥の薄いシルエットは、日本コバ934m。不老堂標高845mは中々なもの。 (12:45) |
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シャクナゲが多くなり、かき分け進むと割山最高点、シャクナゲ多過ぎ。撮影していると突然、『ブヒ!』 南下を大きなイノシシが走る。 (13:10) |
十数mしか離れていません。2頭で後ろはウリ坊。斜面を降ると足跡が斜行して樹林へ向かっています。『マジ、デカかった』 体長1.5m? |
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ランチしたいけど尾根の風は冷たい。南斜面下に2次林の感じいい谷。写真右下に130番杭、ここは左折点です。 ランチを谷で取ろうと下ばかり見て、直進しちゃいました。途中でミスに気づきますが、とりあえず谷で… |
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風よけランチ。ここも新緑や紅葉の頃は、いい森になるでしょう。 地形図を見ると、先でなだらかな地形が広がり、行きたくなります。でも今日は行かない。 (13:20)〜(13:45) |
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左折点へ戻り、植林を5分北東へ降れば割山899m三等三角点です。写真左から北へ下山します。 (13:55) |
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5分降ると、行き止まり。右に赤いテープを見つけ、この小さな崖を降ります。 (14:10) |
地形図では明確な尾根はありませんが、現場には顕著な細尾根。テープがいい間隔で現れ追います。写真中央に次の赤色テープ。 |
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この細尾根は、教科書の尾根ルートの一本西側です。少し藪、踏み跡ささやかですが、的確なテープを信じました。 急勾配で登りは辛かったでしょう。岩場で展望がありました。左:岳781m、右奥:東山790m。登頂済みです。 (14:40) |
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時々テープを見失います。付けた人の気持ちを察して探すとと‥発見。やがて左右どちらかの谷へ振ると予想。 藪で行き止まると、左谷にテープがありました。降りていくとこのカレンフェルトに出合います。ここから谷道です。 (14:50) |
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枯れ谷を降ると谷の合流地点に出ました。これは振り返ったところです。 中央の尾根を降り、途中写真右の谷へ移り、10分歩きこの合流地点に着きました。 ここからもテープは続き、2度小さな渡渉をすると‥ (15:00) |
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林道終点に出合います。(15:10) 林道は複雑に分岐・合流していますが、降り道を選択すればオーライ。 伐採のためブルで造った簡易林道のようです。‥やがて八風街道が見えたら‥ |
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街道(国道421号線)に面するau基地局へ。石榑トンネルを抜け、西に400mの場所です。ロックしたたたみ君が、待ちくたびれていました。 (15:25) |
下り坂の国道を疾走します。2.8kmを6分で神崎橋の駐車地に帰着、時速28kmでした。充実の山行‥鈴鹿50名山は持ってます。 (15:40) |
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東海岳行 |
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“昭和、心のふるさと” | |||||||
北名古屋市の昭和日常博物館に入ると懐かしさと愛おしさの花が開きました。「ノスタルジーの部屋」では幼い子供が、家族と遊んだり食事している気がします。その子供は私だ、ひよこさんだ。ここは以前から行こう行こうと思っていて、結局行けなかった所。やっと二人で行けました。 旧師勝町北名古屋市東支所の駐車場に車を停め、西に建つ図書館と歴史民俗資料館のビルに入ります。3階が昭和日常博物館です。(別称:歴史民俗資料館) 開館して10年くらいかなと思ったら、1990年オープンなのでもう25年になります。(下左) エレベーターを降りるといきなり… 映画「ALWAYS三丁目の夕日」の世界が飛び込みます。(上右) 下町の零細商店に停まるダイハツミゼット。小さかったんだ。昭和32年発売、CMで鼻眼鏡の大村崑が「ミゼット!」とやるギャグは、小学校で大はやり。15年間のロングセラーですが、250CC一人乗り、全高が1.5mと超小型。 三輪車体は不安定、農道でひっくり返っているのを何回か見ました。展示品の多くは、当時のありふれたものです。生活用品・学用品・玩具・雑貨・菓子など昭和30年代のものが多く、私もひよこさんもストライクゾーンなので胸キュン。便所の手洗い器を見て『これあった。あった』(下左) 『そうそうフマキラーは、手で押す噴霧器だった。薬はビンに入ってたんだ』(上中) 『母ちゃんが、布団に湯たんぽ入れてくれた』(上中・右) 洗濯機で2つのローラーに衣類をはさむ絞り機は大発明。(上右) 『手よりええ』と子供心に感じました。我が家に電化製品が来る日はお祭り。 テレビが来た日は、「子供時代の幸せベスト3」。アルミのリボンアンテナは、今見るとチープ。(下左) 広げたり傾けたり調整は、私の役でした。漫画は月間でしたが、サンデーとマガジンが週刊で登場し、子供の楽しみ速度は4倍に。四畳半の茶の間は、熱いものがこみ上げます。 『我が家だ』(上中) 四季折々、雨漏りの小さな家、鼠や蠅・蚊・ゴキブリ‥色々な小動物と暮らしていました。家族5人の声が、ワーワー聞こえてきそう。居間、家族は私一人だけ、思い出を話すことはできません。ここに来た高齢者は昭和のモノを見て、当時の記憶を鮮明に取り戻します。 昭和日常博物館は、この回想法により高齢者の物忘れ防止の役割を見出し「思い出ふれあい事業」を展開しています。駐車料・入館料も無料。ほどほどの余生をお持ちで、身に覚えのある方、そうでない方も、是非お越しやす。私たちは40分間、昭和に浸れました。 |