岳行ノート

藤原岳〜袴腰/三重県いなべ市

2016年3月23日(水)

袴腰三角点ピークより西に藤原岳を望む


 2月の水曜会でせきすいさんから藤原岳孫太尾根(マゴタ)をお勧め頂きました。急登のロングコースでも春の花が素晴らしいそうです。

 福寿草節分草が同時に会える花の道です。折角なので西内氏のガイド本で気になっていた三角点袴腰も寄ってみます。

 3月中旬ころからレポを毎日のように確認。3月18日に花はかなりいい状況のようです。ところがその後、降雨があったようで焦ります。


 好天を待ち、藤原岳を目指しました。東名阪自動車道桑名インターで下り、国道421号線で西へ向かいます。石榑北交差点を右折。

 青川を渡り、麓村交差点を左折し集落内を西へ走り、南部第2排水池手前の…教科書は、西内正弘著「鈴鹿の山万能ガイド」です。
<駐車地>
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大きい地図


墓地南駐車地△丸山△草木△多志田山△藤原岳▲袴腰墓地南駐車地

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南発:午前5時30分   曇り/7℃
駐車場着:午前7時20分   曇り時々晴れ/9℃
往:3時間15分(藤原岳まで、小休止含)
還:3時間55分(撮影・ランチタイム除く)
所要時間:7時間10分

 墓地南駐車場に着けば、私が5台目です。右奥に覗く丸山が第一目標。出発して50m歩くと‥
(7:35)

 南部第2配水池。その先の林道分岐で左を取り、植林を抜けます。雑木林に変わり、斜度が増しました。出発して20分、孫太尾根に乗り‥


 明るくなると展望地(8:10)。春霞に包まれたいなべ市街。高度を上げるとカレンフェルトの道です。


 しばらく急登で喘ぐと第一目標の丸山650m。駐車地220mから1時間15分で430m上がりました。
(8:50)

 尾根は起伏が多いタフな道です。丸山から25分辿ると右に藤原鉱山が樹間に見えました。重機の音も聞こえます。

 三角に堀削された斜面の頂点が、「風前のともしび」袴腰三角点でしょう。

地形図に破線がない孫太尾根はバリ・ルートでしたが、一般道と変わらない踏み跡です。
葉を落とした静かな木々に囲まれ、道脇でトリカブトの葉が春を奏でます。


 丸山から1時間足らずで草木834mピークに到着。丸山から標高は184m上がりました。
(9:45)


 尾根に大蛇がとぐろを巻いているような変木。レポでよく見ますが、皆さんも驚くのでしょうね。『どうして?』


 程なく多志田山965m。草木から1時間かけ標高を131m上げました。起伏があり中々高度が上がりません。
(10:45)


 鞍部に降り登り返すと治田峠分岐孫太尾根で、初めて出合うしっかりした道標です。
(11:00)


 斜面は急勾配になり、泥濘の道はありませんでした。ヒーヒー言いながら登ると急斜面のあちこちに‥

春告草のお花畑。フクジュソウが太陽光を集めていました。花を見ると笑顔になります。
10分くらい撮影して、セツブンソウ姉さんをやっと見つけました。


 山頂手前のピークは、セメント会社が喜ぶおびただしい石灰岩。岩陰のセツブンソウが可憐です。ここを過ぎれば‥

 花の百名山藤原岳1140mです。多くの人がランチしたり終わったり。次々に登頂されます。

 私も岩陰ランチ。北西に右:天狗岩1171m。山名標後:御池岳1247m、左端::天狗堂988m。
(11:50)〜(12:15)


 山頂から来た道を5分戻り、鞍部で袴腰分岐を確認。木の間に踏み跡がありました。食後の運動に左折して‥
(12:20)
右端のピーク袴腰三角点へ降ります。(袴腰は台形の意味)
台地はどこも歩けそうですが、踏み跡は歩きやすい。

このとき行き違いで山頂の乱丸さん&のこさんが、私を見ていました。
『あんなところを歩く人もいるのだ』と思ったそうです。ご一緒した翌週の水曜会で聞きました。
地形図にも載る林道の合流地点に15分で着き、右折して150m行くと‥

 「藤原岳標高1000mレベル」の立看があります。左の樹林の中に三角点。まず直進してみましょう。

 鉱山の最上部の崖。右の機械は監視カメラでした。監視員に顔をみられたでしょう。
(12:40)

下は太平洋セメント藤原鉱山、右斜面が孫太尾根。昼休みで重機は静か。監視員も昼食中? 
下まで500m以上の高低差、最上部までジグザグ道が登ってきています。

藤原岳には豊かな石灰質資源があり、昭和7年からセメント生産が稼働しました。
近年は、廃プラ・廃タイヤ・廃油等をサイクル燃料に置換える生産活動をしています。
工場にそんな役目があるとは知りませんでした。

 立看近くに戻り、灌木を分けると藤原岳にある二つの三角点の一つに出合います。袴腰三等三角点1010m。

 「風前のともしび」ですが、今後も無事なことを願い下山します。
(12:50)

 下山でも緩い登りで120m標高を上げなくてななりません。意外ときつい。30分歩いて山頂南のピーク到着。

 
そこから孫太尾根の全容が望めます。右:多志田山965m、中央:草木834m、その左奥:丸山645m
(13:20)

 多志田山(13:50)を過ぎるとこの大いなるブナ。鹿が食べないアセビトリカブトが元気です。

 鹿が増えたらこの木と草が山地を占有するのでしょうか。次の草木は山腹を迂回しましたが難路でした。

丸山(15:20)、駐車地着(16:10)

 
東海岳行
  “樹木医” 

 我が街、江南市の観光資源は曼荼羅寺(マンダラジ)のフジです。境内の藤棚に咲き誇る姿は見事で近くの団地に住んでいた時は、家族で花見に行きました。10年ほど前、花つきが悪くなり、樹木医の指導を得て樹を移植、根の周囲を囲ったり、地面から浮かした遊歩道を設けました。

 数年はスカスカの藤棚でしたが、今では美しい花を見せてくれます。指導されたのは日本初の樹木医塚本こなみ氏(66歳)。江南市の前には、1996年栃木県足利市のあしかがフラワーパークの巨大なフジの移植を2年がかりで成功させました。世界一を誇る素晴らしいフジです。

 ちょっと遠いのですが、一度は見たい。きっと体が震え涙が出るほど感動できるでしょう。こなみ氏は、2013年にはままつフラワーパークの理事長に就任され、園の再生を請け負いました。一時は閉館も噂されたほどピンチだったのです。


<入園すると飛び込む噴水池と温室>
 
 <広い園内はフラワートレインで移動:100円>

 驚くのは入園料を0円から1000円に変動制にしたことです。暑くて外出したくない7月〜9月は無料、寒くて億劫な10月〜2月は500円ですが、500円の買い物券付。3月〜6月は、600円〜1000円で桜の時期は1000円になります。営業時間も8:30〜21:00までの間で変動制です。

 当初、従業員にフラワーパークのいい所を尋ねると温室があるとか〜広いとか色々列挙しました。『何でもあることは、何にもないと同じ』と言い、世界一のものを作ろうと鼓舞されました。目指すものは、「世界一美しい桜とチューリップの庭園」と明確にします。

 春のは、ソメイヨシノ、枝垂れ桜、八重桜など1300本、チューリップは、圧倒的な花数で50万球。昨年、このことを知り今春は絶対行こうと決めていました。開園は1970年、今年で46年目。私は30年前、家族で一回出かけたきりです。広いことと噴水池は記憶にあります。
 
 
 <池にはチューッリプの虹>

 HPで桜の満開を確認し、家を6時30半にひよこさんと出ると開園直前の8時20分に到着できました。駐車場は余裕がありました。行った日は土曜日、週末は9時を過ぎると駐車待ちになるそうです。フラワートレインに乗り、最初の停留所で降り、遊歩道を歩きます。

 金曜日が7分咲きでしたが、本日満開になりました。お天気は花曇りですが、日が高くなれば20度にはなるでしょう。台湾の団体さんも大はしゃぎで記念写真を撮っています。青空でないのが残念。それ以外はパーフェクト。今春はご機嫌な花見ができました。

 沢山歩くのでお腹がすきます。売店でダンゴなどいろいろ飲み食いし、観覧車で上から世界一の桜をめでました。折角浜松まで来たのでこの後、浜名湖遊覧船に乗り、龍譚寺(リョウタンジ)‥ここの庭園すごい、竜ヶ岩洞(リュウガシドウ)ここの大滝は見事‥と春の行楽を満喫しました。


<観覧車からの鳥瞰>
 
<春爛漫>

2016.04.03(日)00:35