2016年7月5日(火) 山頂の褄黒豹紋(♂) |
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おおい町は福井県の西端に位置し、京都府と接しています。先週は、同町の八ヶ峰800mを野良人さんと登山しました。 八ヶ峰から西へ12.5kmの尾根伝いに頭巾山があります。頭巾は「ズキン」とも呼びますが、山名の読み方は「とうきん」。 それは山伏や修験者が、頭に付ける被り物のことで、左絵を見れば『これね』と理解できます。 舞鶴若狭自動車道小浜ICで下り、国道162号線で西へ走ります。道の駅名田庄手前で県道771号線に移り、道標「野鹿の滝→」から‥ 教科書は、山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド/福井県の山」です。参考書は「山で昼寝」さんにお世話になりました。 |
<駐車地> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
林道駐車地 ↓ 鱒止の滝・野鹿の滝 ↓ 登山口 ↓ ▲頭巾山 ↓ 林道駐車地 ※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南:午前6時35分 晴れ/26℃ 駐車地:午前9時25分 曇り時々晴れ/25℃ |
往:2時間45分(山頂まで、小休止含) 還:1時間55分(ランチタイム除く、) 所要時間:4時間40分 |
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頭巾山林道を2kmほど走ると根こそぎの倒木で行き止まり。根本が40cm径ありそうで歯が立ちません。車を100mをバックさせると‥ |
5台ほど止められるスペースがありました。遊歩道の予備駐車場と思われます。野鹿谷川沿いの林道を遡ると‥ (9:30) |
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5分で「遊歩道入口→」の分岐標。降りていくと案内図がありました。ここが野鹿谷いざない遊歩道入口です。 (9:40) |
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右岸の遊歩道を行くと渡渉個所があります。昨日は降雨があり、転石を洗うほどの水量です。 ストックを使い慎重に渡ると東屋がいい場所に立っています。その左に見事なかつらの大木。 さらに遡ると‥ |
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小ぶりな鱒止の滝(マスドメノタキ)、これでも落差3mです。少し戻って右岸に渡り、一度林道に上がります。(9:50) |
林道を100mくらい歩くと、川への分岐です。もう一度、川岸へ降り左岸に渡渉します。滝音が響く方へ進めば‥ |
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迫力満点の野鹿の滝(ノカノタキ)落差36mです。水量豊富で誇らしげな轟音が響く。 昔、戦に敗れた武将が、滝壺で光を放つ薬師如来から逃げ道を教示された伝説があります。 野鹿谷いざない遊歩道は、全長400mくらいでした。林道に上ると、滝の落ち口が見えます。 (10:05) |
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簡易舗装は地道に変わり、指標「頭巾山登山道入り口対岸へ→」に出合いました。何ならここまで車で来られます。 左の道端の小岩から階段を下りました。枯れ谷を渡り、杉林斜面に取り付きます。 (10:40) |
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ようやく登山モード。道は整備され、伐採の木は整理されています。急斜面ですが、斜度がいい感じで疲れません。 |
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山腹をジグザグすると北尾根に登りました。ここを第1コブとしましょう。ここから尾根道かと思いきや‥ (11:15) |
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尾根筋を外したトラーバース道。右斜面からこの第2コブに登ります。写真中央から右折すると尾根道になりました。 (11:35) 細い尾根の雑木林を急登します。 |
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大岩が現れますが、左に巻き道。岩は長さ30m、高さ10数mありそうです。 周りにシャクナゲやイワカガミ、イワウチワの葉が目立ちます。頭巾山の北斜面は国有林です。 大岩の周りは、野鹿谷シャクナゲ植物群落穂保護林となっています。 登山道入り口にあった看板では、自生するシャクナゲで林齢の古いのは150年とのことです。 (11:50) |
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大岩から15分で見晴らしの利く県境稜線に乗り左折します。時期が合えば、ここからはきっと花道です。 (12:05) |
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イワカガミの群生。シャクナゲと一緒に見ることができれば、ピンク・パラダイス。この主稜線を行けば、程なく‥ |
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頭巾山871m山頂です。権現さんを祀った大きめの祠、左下におこもり堂がありましたが、崩壊してぺしゃんこです。 暑いので日陰でランチ。ツマグロヒョウモンが廻りを飛びます。四囲に眺望があり‥ (12:15)〜(12:50) |
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北東に日本海が望め、小浜湾が二つの半島に囲われています。 左が大島半島で先端には大飯原発、右は内外海半島。中央奥は島でなく越前町の海岸線。 画面に蚊かのように見えるのは、群舞するアキアカネ。数え切れないほどです。千匹はいる? |
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祠裏に2等三角点。中央奥は北に青葉山693mです。今春4月、2度目の登頂。低山ですが良い山でした。 |
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今日は、ピストン登山なので来た道で下山します。山頂から100mほど歩き、右折して北へ降る尾根へ。 |
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振り返れば山頂の祠が見えるじゃありませんか。(写真右上) 登りでは気づきませんでした。尾根なりに行くと‥ |
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尾根に踏み跡はあるけど雰囲気が?大岩に出合わない。GPSを確認すると尾根はY字分岐して、ミスって左へ進入。 10分ロスでこのY字分岐へ戻ります。写真右上の尾根を行きミス。正解は、写真右下方向の山腹を歩きます。 (13:00) |
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大岩を巻き、岩場を降り、細尾根を行くと間もなく第2ピークです。ここを直進すると道が消えました。 『あれれ?』 往きで写真左下から登って来たことを思い出しました。ここは軽微なミスで済み斜面へ降ります。 (13:20) |
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植林斜面を降りると頬が火照ってきました。熱中症のサインです。風がなく蒸し暑くシャツは、びしょ濡れのまま。 冷たいポカリを飲み、10分休むと改善しました。植林地を下まで降り、枯れ沢を渡り、階段から林道へ上がります。 (14:15) 駐車地。(14:45) |
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東海岳行 |
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“古市の麻吉” | ||||||||
今春のサミットで伊勢神宮は盛り上がりましたね。TVでもよく取り上げられ、中でも6月4日NHK「ブラタモリ」のお伊勢参り追体験は、とても興味深い内容でした。私は伊勢神宮へ行くと外宮から内宮、そしておかげ横丁で赤福や伊勢うどんを食べて締めるというコースが標準です。 番組では江戸時代のお伊勢参り事情が解説されましたが、知らないことばかりで驚きました。当時、お伊勢参りは、庶民にとっては一生に一度の夢ですが、移動の厳しい規制があります。ところが伊勢神宮参詣は、無条件で通行手形が発行されました。多い時は年に400万人以上の参詣者との記録。 伊勢の御師が各地に出かけ伊勢神宮参詣の勧誘を行い、参拝者が伊勢に来ると自分の宿に宿泊させ、豪勢な料理や歌舞でもてなしました。御師は、伊勢神宮や伊勢観光のガイドを務めたのです。外宮を参拝し、本殿の内宮へ向かうのがしきたり。外宮と内宮は、参宮街道で結ばれ4km歩きます。 途中、小高い丘を通りますが、そこは古市という地区で一大歓楽街になっていました。芝居小屋、遊郭、料理旅館など立ち並びます。 外宮参詣後、信仰の世界から俗世に誘惑するスポットです。遊郭は多いときは70軒あり、遊女は1000人もいました。古市に街道の道形は残りますが、昔の建物はありません。番組ではタモリさんがその街道を歩きました。 ただ一軒だけ風情を残す麻吉という料理旅館に着くと『お〜!』と驚きの声。(上写真) 私も思わず姿勢を正しました。急斜面に掛け造りという建て方で何と木造5階建です。(下左) 何度も伊勢に行っていますがここは知りませんでした。『行きたい、中も見たい』 旅館は、国の登録有形文化財で築230年。文化財に泊まったことはありません。早速、予約しました。当日、ひよこさんと入館すると番組に出ていた女将が、素晴らしい接客で迎えてくれます。江戸時代の建物に入るとキョロキョロ。3階の角部屋は15畳もあり、廊下で囲われています。(上中) 高台で充分な展望。温水洗浄トイレはありますが、風呂は別部屋です。夕食は隣の部屋で戴きます。料理は、海の幸を中心。昔もこんな感じだったかと素材を活かした薄味です。(上右) 全部平らげると女将に感謝されました。心のこもったおもてなしは評判通りで、建物の古さは期待通り。 翌日、空中廊下を渡って食堂で朝食します。その後、館内を見学させてもらいました。昔の調理場は使用されていません。(下左) 5階は大広間の宴会場です。明日、披露宴が行われるのでその用意がされています。(下左) 番組ではタモリさんと女子アナがここで女将さんと話していました。 スタッフは、70歳のタモリさんを疲れさせてはいけないとピリピリしていたそうです。女将さんは、事前にサインは頼まないで欲しいと言われました。どうりで探してみ見当たらない。各階に宮本亜門、樹木希林、小沢正一など有名人のサインが100枚以上ありました。 精算して宿から出て行くと女将さんが、駐車場までずーっと見送ってくれました。(上右) 宿泊料は、民宿程度で7000円〜12000円のコースがあります。この後は、番組が訪問していた1件だけ残る旧御師のお宅と江戸時代に物資の中継地だった川沿いの問屋街に行きましょう。 また市内には、まちかど博物館と名付けられた古い建物が多く残っているのでいくつか訪ねてみます。おっと今回はお伊勢参りの時間がありません。 |