岳行ノート
     おじらがわ 
尾白川渓谷2 1090m/山梨県北杜市

2016年9月2日(金)


渓谷道を行く


 夏の暑さを逃れるには渓流散策は絶好です。私の登山リストにある尾白川渓谷があります。ちょっと遠方ですが、野良人さんを誘いましょう。

 甲斐駒ヶ岳を源とする清流尾白川は、滝や淵など見所が多く楽しみです。途中の車中で野良人さんが変なことを言います。

 『昨夜、下調べでネットを見たら岳行ノートで尾白川渓谷あったよ』『いや、初めて行きますよ』 全く尾白川渓谷の記憶はありません。


 岳行ノートは基本、同じ山(場所)なら異なるコースを取ります。この渓谷はコースは1種類しかないのでその原則が崩れてしまう。
 
 教科書は、「北杜市公式HP/尾白川トレッキングルートのご案内/PDFファイル」です。
<駐車場>
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大きい地図
  半信半疑で小渕沢インターを下り、西の尾白川渓谷へ走ります。


市営無料駐車場三ノ滝旭滝神蛇滝不動滝→甲斐駒ヶ岳分岐→市営無料駐車場


※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 □は渡渉点

■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前5時50分   晴れ/25℃
駐車場:午前9時10分   晴れ時々曇り /24℃
標高差:320m (770m→1090m)
往:2時間40分(不動滝まで、小休止含)
還:1時間20分(ランチタイム除く)
所要時間4時間

 尾白川渓谷へ走り、市営無料駐車場に着きました。『あれ?見覚えがある』 掟破りの岳行ノートになりそうです。

 駐車の多くは関東ナンバーの車です。甲斐駒ヶ岳登山でしょうか。奥が渓谷散策入口です。
(9:25)

 左に尾白キャンプ場を見ると、竹宇駒ヶ岳神社(チクウ)。拝殿と神楽殿が新築されて記憶の箱が開かない。

 拝殿の左脇を進むと‥


 がっちりした吊橋。このコンクリ柱で思い出しました。『やっぱり来たことあるわ』 清流を右岸に渡り‥
(9:35)

指標の「尾白川渓谷道→」を確認して辿ります。記憶の箱が、ドンドン開き出しました。
危険個所には、手すり付きのしっかりした鉄梯子・鉄橋が架けられ川へ降りています。
キャンプ場から来る子供達の安全を確保しているのでしょう。


 やがてエメラルド色の千ヶ淵です。以前(3年前)来たときは、夏休みで子供達が大勢水遊びしていたっけ。
(9:40)


 千ヶ淵から先は、登山道です。鉄橋、丸太階段、鎖が険しい「渓谷道」を補助しています。枝尾根を越え‥
 


 一旦、川に近づくと滑滝に澄んだ淵。名はなく、こんな美しい所が普通にあるのが「渓谷道」歩きの醍醐味です。

尾白川は名水百選に選定されていますが、納得できます。
しばらく斜面のトラバース。荒々しい山腹を森林浴しながら歩を進めます。
「渓谷道」は、昭和初期に山岳会が開発しました。よく整備されています。


 次に川へ降ると三の滝。右の大岩の窪み上部にスズメバチの古い巣がぶら下がっています。
(10:15)


 支尾根を越えると旭滝。早朝に来れば、滝はコバルト色、滝しぶきは七色の虹となり絶妙の美しさだそうです。
(10:30)


 尾根に登ると岩壁下に広い百合ヶ淵が見えます。岩壁が邪魔して全容が見えないのが残念です。ここから渓谷を離れ‥
(11:05)


 痩尾根を登りますが一番の難所で、木の根階段を直登します。ここは下山には使いたくありません。登り着くと‥

 少し広い龍神平。テーブル岩が、いくつもあるので休憩しましょう。西側に岩の亀裂があり‥

 丸太橋を渡ります。手すりのない60cmの幅で前は絶壁です。左端が、滝の展望地で‥

3段の神蛇滝(ジンジャ)が、百数十m先に望めます。3段目が枝に隠れよく見えません。
写真は上2段ですが、1段目と2段目の滝の落ちる方向が違います。

上から3段目にかけ次第に滝幅が広がっています。以前は遠見の滝と呼ばれていました。
尾根を緩く登ると下山の「尾根道」と不動滝の分岐で、もちろん上流へ向かいます。
(11:15)

 最初は山腹を刻んだ登山道。岩壁になり鉄橋が出てきました。橋は全部で何ヶ所あるでしょうか。数え切れないほど。

 重量があり、ヘリで運んで取付けたのでしょうか。場所ごとに大きさ、設置方法が異なるので難工事だったと思います。

 突然、降りになり入口の橋と同タイプの吊橋不動大橋に出合いました。長さ50m、昭和63年の竣工です。

 左奥に最終目的地の滝が見えています。橋を渡ったら左に折れ、降ると‥


 大岩の転がる河原です。高さ7m程の岩をロープで登ります。濡れた所はツルツルで乾いた所に足を置きました。
(12:05)

岩上に登ると水量豊富、豪快な不動滝。滝壺がギリで見えます。
水しぶきがすごくカメラに無理はさせられません。
戻って岩上ランチ。尾白川には20余ヶ所もの滝があるそうで数えた人はえらい。
(13:05)

 下山は来た道を戻り、「渓谷道」・「尾根道」分岐で右折し「尾根道」へ入ります。
(13:40)

 こちらは緩い降りの山腹道です。

 甲斐駒分岐を過ぎ一気に降り、吊橋へ戻ります。3年ぶりでしたが、ダイナミックな自然に渓流散策を満喫しました。

 野良人さんは初めてですが、満足して頂けたのが何よりです。
駐車場着(14:25)

 
東海岳行
  “マリックのえらいこと” 

 今春、名古屋駅前の高層ビルがオープンしたので遊びに行きました。そこで「Mr.マリックの超魔術ディナーショー」のポスターが貼られ、開催は名古屋マリオットアソシアホテル/8月21日と知らせています。料金は、大人15,000円、子供9,000円と出演者やホテルの格式から考えると格安。

 普通なら3万円? カルピスがスポンサーについているので特別価格になったのでしょう。チケット発売から時間が経ち、いい場所は?ですが、申し込みました。当日、高島屋前のエレベーターでホテルへ上り、16階タワーズボールルームへ行くと受付を済ませたお客が次々入場します。(下左)

 会場は『お〜!』壮観です。10人席のテーブルが4列36台並んでいます。(下右) 観客数は360人で500万円の売上げだ。客層は、子供連れ、高齢者もいて幅広い層に人気があります。照明、スクリーン、音響セットがバッチリ。舞台効果にお金がかかっています。私たちの席は、3列目でした。


 マリックは、岐阜市出身で団塊の世代の67歳。若い頃は名鉄百貨店でマジック用品の店頭販売をしていました。ユリゲラー超能力番組からヒントを得て、超能力的な演出を加えた「超魔術」を編みだします。1989年からテレビで始まったマリックのスペシャル番組は強烈でした。

 マジック超能力か、、、名前がマリックですから分かりますよね。サングラスに腕まくり、「ハンドパワーです」「きてます、きてます」の決めセリフは流行りました。専用BGM「♪レッグス」が、登場時と終了時に流れ、カッコ良く決まっていました。『♪ヅゥヅ゙ゥヅゥヅヅ』

 宴は18時開始、ブッフェ形式で料理の争奪戦はありますが、一流ホテルはすぐ補充します。(下左) カルピスのカキ氷も頂き腹一杯。30分後、案内役の司会者が立ちました。(下中) 食事中に若手マジッシャン6人が、テーブルを廻りマジックを10分ほど披露します。(下右)


 少年の選んだカードが、マジッシャンの財布や口の中から出てきたり、拍手拍手。そしていよいよMr.マリック登場です。抽選でテーブルを選び、お客を舞台に上げます。水をビールに変えたり、破いた1万円がレモンの中から元に戻って現れたり、完全にマジックですね。

 テレビカメラがスクリーンに映すのでストレスはありません。3つ目のテーブル客の時、事件は起きました。ジグソーパスルのワンピースを女性に選ばせます。後ろに黒布が掛けられた大きな絵。子供にトランプを半分捨てさせ、それを3回繰り返す。残ったトランプから1枚選ばさせました。

 「クラブの6」、マリックが慌てています。 『えらいことになりました』 岐阜出身なので名古屋弁。彼は捨てられたカードを全部チェックし必要なカードを探しています。それを10枚ほどのカードに入れ、子供に適当に選ばせると「ダイヤの4」。黒布を引けばジグソーパズルのモナリザ


 欠けていたピースはぴったり合い、モナリザの手には「ダイヤの4」 彼は苦笑い。ベテランでも失敗するんですね。珍しい出来事でした。テーブルは5つ選ばれましたが私たちは残念テーブル。そして全員にスプーンが配られ、スプーン曲げのコツを教示されます。

 『曲がれ!』と叫ぶと私もひよこさんも曲がりました。(上左) 半分くらいの人が曲がりません。マリックが、『曲がらない人は、心の中でもったいないと思っているんです』(笑) 再度『曲がれ!』 7割はできたようです。最後、透明ケースに入れたビール・ピッチャーへ念を送ると‥

 パシッと割れBGMが流れ『ハンドパワーです』と決めポーズ。80分間のショーは終わりました。(上中) 彼を入れ全12人のスタッフ。人件費はかかっています。会場を出るとホテルマンからお土産を渡されました。カルピスの新製品やコップなどのグッズ入り。『いい企画だなあ』

2016.09.04(日)24:00