2016年9月9日(金) 原生林のベニタケ |
|
「少々面倒な三山」があります。一番は、奈良・西大台です。入山までに予約・送金・認定証受取・レクチャー、しかも人数制限があります。 次に京都・芦生原生林、京大の施設です。当日でも申請可能ですが、指定された2コース意外は進入禁止。自由度はありません。 敷居が低いのは長野・鉢盛山です。@前夜迄に朝日村役場へ電話で申請。A当日、役場で林道ゲートの鍵を受取り。B下山後に鍵を返却します。 ところが、2010年の豪雨被害で林道・登山道が通行止になりました。2014年に新登山道が整備されたので思い切って手続きします。 教科書は、HP「朝日村/鉢盛山登山」です。参考書は、多くのHPにお世話になりました。 |
<駐車場> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
長野自動車道の塩尻ICで下り、西の朝日村役場へ走りました。 |
※赤線はGPS軌跡 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南:午前6時15分 曇り/20℃ 駐車場:午前9時30分 曇り/16℃ 標高差:712m (1735m→2447m) |
往:3時間10分(山頂まで、小休止含) 還:1時間50分(ランチタイム除く、) 所要時間:5時間00分 |
|||||||||
レトロな朝日村役場。鍵の受渡しは24時間可能。中央から入るとそこに‥ (8:45) |
ポストの中に氏名の書かれた封筒。鍵・通行許可証・登山ガイドパンフを受取りました。 |
|||||||||
役場から4km鎖川を遡ると右に「鉢盛山登山口まで12km(車で40分)」の案内板が立ちそこを右折します。 数分で林道の車止ゲート。手に入れた鍵で開閉できました。 (9:00) |
||||||||||
林道を少し走ると雲が正面の鉢盛山を覆っています。予報では午後から晴れる予定ですが‥道中、5匹の猿軍団発見。 |
||||||||||
11kmのダートを30分かけ、ゆっくり走ると13台キャパの駐車場。ゲートから歩くと大変です。林道を100m戻ると‥ (9:45) |
||||||||||
急斜面に新登山口があります。左は「登山道概略図」が立ち、山頂まで3時間5分の表示。丸木階段を登れば‥ |
||||||||||
カラマツ林の急登、林床にはクマザサがビッシリ生い茂る。笹刈りしてなければ歩けません。 15分登ると明るくなり、ダケカンバも見られるようになりました。 |
||||||||||
要所要所に指標があり、山頂までの距離・所要時間が記され目安になります。 |
新登山道は、刈り残しのササで滑りやすい。大勢の人が歩き、快適になることを願います。 |
|||||||||
高度を上げると村界尾根2170m。東の切開きから、多分松本平の眺望があるのでしょう。白い幕が下りています。 あるはずの四等三角点が見つけられない。笹薮はダニがいやで探しません。村会尾根から左へ折れます。 (11:10) |
||||||||||
勾配が少なく、ツガの樹林を快適に歩けました。左からの旧登山道との合流。旧道は笹で覆われています。 (11:40) |
||||||||||
泥濘の道となり、おしゃれな登山者は悩ましいでしょう。平坦な道が終わり‥ |
||||||||||
鉢盛坂新道です。原生林を縫って登る急坂になります。 木の根には要注意。山頂へは、200m高度を稼がなければなりません。 (11:55) |
||||||||||
あちこちでゴゼンタチバナが、赤い実を付けていました。 夏に咲くオサバグサ(上)の群生地もあります。 |
||||||||||
気が付くと斜面の道は、溝道に変わりました。水が流れ、石が多く歩きにくい。 |
||||||||||
登ると庭園状で雰囲気のいい平坦地に出ました。権現の庭と呼ばれる高度2400mの高層湿原です。 時期が合えば、ワタスゲ、エゾリンドウ、シラタマノキ、アオノツガザクラが迎えてくれるそうです。 (12:40) |
||||||||||
シラビソ・トウヒなど盆栽風の湿原を抜けるとプレハブの朝日村営避難小屋「鉢盛山荘」が建ちます。 |
||||||||||
笹中をひと登りすれば、300名山鉢盛山山頂。 2014年国土地理院の標高地改定が行われ、ここは1mアップして2447m。おめでとうございます。 江戸時代は雨乞いの山でした。一等三角点(中央赤い石柱)を3つの小さな石祠が囲んでいます。 朝日村、波田町、木祖村の人々が担ぎ上げました。木製祠と方位盤も据えられています。 山頂は中部山岳地帯の大展望台で御嶽山、北・中央・南アルプス、八ヶ岳、美ヶ原、、、 今日は、白い雲のスクリーンだけで大パノラマ画像はおあずけ。 (12:55) |
||||||||||
山頂の北西100mに巨大な中電の電波反射板。圧倒されます。近くにます型雨量計も設置されていました。 山頂に戻り、ランチ。虫が飛んできて絡むのでャツを頭からかぶって急いで口に放り込みます。 〜(13:30) |
||||||||||
反射板でコケテガタチドリ発見。コケモモ、コイワカガミ、ミヤマリンドウ、サンカヨウも咲き乱れるようです。 |
||||||||||
下山開始。笹の斜面を降りると奥に窪地があり、感じの良い空間が広がります。 今日は貸切登山で2時間足らずで駐車場に戻りました。 鉢盛坂新道(14:05) 村界尾根(14:35) 駐車場(15:20) |
||||||||||
林道を走ると猪母子が道にいました。松本平が見える所があります。山は曇りでしたが、里は晴れていたようです。 役所で鍵を返却、登山道整備の協力金500円を箱に入れました。 |
||||||||||
東海岳行 |
||||||||||
“炎の祭典” | ||||||||||
夏は、各地で花火大会が開かれます。漆黒の夜空に繰り広げられる光と音の大野外劇は壮観です。打ち上げられた花火が視界一杯に広がれば『人生って素晴らしい』と感動します。でもはかなく消える。それが潔くていいですね。手筒花火発祥の地豊橋の花火大会を一度は見たいと思っていました。 1mほどの竹筒に火薬を詰め、それを人が抱えて火柱を10m以上吹き上げる花火です。450年前の記録が残り伝統があります。火の粉を30秒ほど浴びるから度胸は半端じゃありません。その「炎の祭典」、今年は9月10日(土)の開催です。新聞で日帰りバスツアーが紹介されました。 自分で行くとなると駐車場や席の確保など苦労します。丸投げバスツアーは食事なし・桟敷席付きで7980円。参加することにしました。当日、一宮駅からひよこさんと観光バスに乗ります。豊川稲荷など名所を巡りして豊橋駅から北東1.5kmの豊橋球場の会場へ向かいます。 観光バス駐車場は会場近くで便利、全国から50台以上が到着するとのこと。(上左) 10分歩くと公園に屋台が沢山出て盛り上がっています。(上中) 桟敷S席A(3000円/ツアー料金に含)に着きました。大相撲観覧で使用した布製座椅子を持参。隣人が『いいもの持ってるね』と羨ましそう。 開演は18時ですが、17時半に着席。大会は21回目で外国人団体も含め、昨年は5万6千人もの来場数です。連合会の人たちが、昨年打ち上げた空の手筒花火を持って来られたので一緒に記念撮影。彼らの話しを聞きました。花火は全部一人で作り上げます。竹取り、穴開け、縄巻き、火薬詰め‥ 1か月間、各自の仕事が終わってからの作業です。コストは1本5万円。今日は200本以上打ち上げます。やがてステージでオープニングセレモニー。(下左) 始まると20人が並び、10mの火柱を壮大に上げました。(下中) 最後に大爆音と共に火花が下に散るハネは迫力があります。 終わると煙と火薬臭が流れてきました。各団体が数組手筒花火を行うと、仕掛花火(くまモンの絵が出ました)、網火(火花が長いロープを走る)、火車(上右)、和太鼓演奏、打上花火などが間に挟まれ、違う出し物で飽きさせない工夫がされています。花火もエンターテイメントですね。 終幕には台物練りこみ‥みこしが担がれてきて大筒花火が30mもの火柱を上げました。(下左) そして特大スターマインが、ドカンドカン頭上に打ち上げられると大会はクライマックス。(下中) 終演は20時半で2時間半の祭典でした。帰りはごった返す人波でバスまで倍の時間がかかります。 送り花火が球場出口の空に上がる演出は素敵。(下右) 花火師立ちが列を作って『来年もきてね』と手を振って挨拶しています。温かみのあるいいイベントでした。人と車の混雑を抜け、帰宅は23時45分。花火大会とはこういうものです。要体力、行けるうちに行かなければなりません。 |