岳行ノート

       けんぎょうざん
見行山 905m/岐阜県八百津町

2017年3月24日(金)


山頂で待つと雲は流れ御嶽が‥


 八百津町の最高峰は見行山905m。八百津町、白川町、恵那市の境界が交わる山頂です。現在、八百津町では福地いろどり村を建設しています。

 母屋を作り蕎麦を栽培、桜を植え山と共に生きる施設。テレビの「DASH村」のよう。そこに昨年5月、見行山新登山道が整備されました。

 今年3月、登山口に駐車場とトイレが完成。そこで往きは新登山道で登り、下山は丈右衛門新道を利用して福地峠に降ります。


 駐車場までの帰路は、地形図に破線で示された巡視路を歩けば、出発点へ戻れそうです。教科書は、「岐阜県の山歩き」さんです。

 参考書は「やおツーリスト」さんのお世話になりました。下山後、話題のダムカレーを食べてみます。
<駐車場>
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大きい地図
  八百津町木曽川北の丸山バイパスで東へ走ります。県道402号線に当たり左折、北西へ2.6km行くと右にいろどり村駐車場です。


いろどり村駐車場・登山口→▲見行山→福地峠→▲四等三角点→いろどり村駐車場

※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前7時45分   晴れ/8℃
駐車地:午前9時15分   晴れ/3℃
標高差:(579m→905m)326m
往:55分(山頂まで、小休止含)
還:1時間35分(山頂休憩を除く)
所要時間:2時間30分

 完成したての駐車場と公衆トイレ。建材は東濃ヒノキを使用し、水洗式でピカピカ。早速利用させて頂きました。

 青いショベルカーが、駐車場の拡大工事中。村の運転手は『無料奉仕だ』と言いました。道路の反対側に‥
(9:40)

 木目を活かした見行山登山道入口の看板。ここから丸木階段を降り、山道を行くと‥

 いろどり村の新施設「体験ハウス」が、建設中です。横目に見て丸木橋を渡り‥


 県道402号線に上がります。車道を横断して左へ30m先に第2登山口がありました。ここから見行山を目指します。
(9:50)


 植林下の急な箇所には、丸木階段が親切君。第2登山口から10分で雑木林に変わり、山腹道を辿ります。数分歩くと‥

尾根の直登道です。周囲が伐採された展望台(標高800m)に着きます。
西から北に開け、美濃の山々を望みました。
(10:10)


 登ると南から上がって来た造成中の林道に出合いました。その法面に山頂への登り道があり、5mほど歩きすぐ左折。


 直登すれば、ほどなく見行山二等三角点山頂です。方位テーブルがあり、周囲の山の同定が容易にできます。
(10:35)〜(10:50)

山のウリは、なんといっても眺望の良さ。上空は晴れていますが、遠い山は‥雲が多い。
南東の恵那山(写真右上端)、冠雪の南アルプス〜中央アルプスはOK.でした。
風が強くて寒い。辛抱強く待つと御嶽山を拝頂できました。(TOP写真)


  下山の北西尾根へ向かいますが、道標はありません。ショベルカーの左側から森へ入ります。中央奥遠くに白山


 尾根の踏み跡は、はっきりしてほこらに出合います。5分降ると道は、北へ方向を変えます。


 植林下を急降すると5差路の分岐点。左鋭角に折れます。山腹の良い道は、丈右衛門新道との表示です。
(11:10)

丈右衛門新道は、明治6年に起工し、4年後の明治10年に完成。
中津川市付知の地主さんの名です。名古屋へ抜ける近道で付知から分岐まで直線で20km。
起伏のない良い道ですが、山側に急な岩斜面があります。


 山腹道は15分でこの分岐に出合い、左を選択。下に林道が見え、急傾斜の道で降りました。林道を行くと‥
(11:30)

 町道に合流、丈右衛門新道は、八百津町中心部まで続くようです。出合を左折‥(11:35)

 坂を5分降れば、ミラーが中電の巡視路口で、南東へ沢沿いの道が伸びています。


 いい道です。分岐に出ると右道に黄札67。右道を行くと畑のような所を抜け、沢に近づくと‥
(11:45)


 沢のそばに家一軒分の放棄ゴミ。その先で鉄橋を渡り、坂を登れば鉄塔分岐です。20m高度を上げ‥

鉄塔へ寄りました。地形図は、送電線が東へ90mズレて示されているようです
 地形図もミスします。遠望はなく見行山山頂が望めました。
(11:55)


 登山道に戻って沢沿いを降ると5分で前方が明るくなりました。


 林からポンっと畑に出て、向こうに家屋が見えます。蔵橋地区内の町道を降ると、県道402号線に突き当たり‥
 右の電信棒後ろで四等三角点を確認。/点名:下落合(12:15) 交差点を左折し、200mでY字路の左に。

 乗用車が停まりました。駐車場のショベルカーの方で窓を開け名刺をくれます。八百津町観光協会会長さんでした。

 『山歩き、面白かったですよ』
(12:25)

 
東海岳行
  “ダムカレー” 

 八百津町南を流れる木曽川丸山ダムは、12年の期間を経て昭和30年竣工。高さ98m・長さ260mで目的は治水と発電です。ところが昭和58年9月の台風で木曽川上流が豪雨となり、ダムに調節機能以上の流入がありました。そのため下流の美濃加茂市で甚大な水害が発生したのです。

 容量不足を改善するため現在の丸山ダム47.5m下流に20.5mかさ上げして新丸山ダムが築造されます。新丸山ダムが完成したら丸山ダムは上部を解体除去し、貯水すると下右写真のように水面下に隠れ新旧交代となります。とても珍しいダムのリフォーム方式です。

 
<丸山ダムの前に新丸山ダムを造る>
 
<完成後、丸山ダムは沈められる>

 見行山山行の帰路に丸山ダム展望台に立ち寄りました。現在は道路の付替工事や仮排水路工事などが行われ一望できます。(下左) この後、下左写真の吊り橋に向かうと真正面に丸山ダムが見えます。(下右) ダム直下にある減勢池の堰堤当りに新丸山ダムが造られるのでしょう。

 八百津町では、昨年12月3日からダムカレーを販売開始しました。今年2月末にTV「マツコの知らない世界」ダムカレーの特集があり、何と八百津町「丸山・新丸山コラボカレー」が紹介されたのです。近場ですし、これは行かなければなりません。

 
<木曾川下流左岸に道路付け替え工事>
 
<吊り橋から丸山ダム、下に減勢池>

 そのお店は、ユネスコの世界遺産登録を目指す「杉原千畝記念館」(人道の丘公園)の南300mに建つ「ひだまりキッチンSoramame」(下中)です。ダムカレー¥800円を注文。(下右) 出てきた皿にカレーはなく、ご飯で丸山ダム新丸山ダムの完成を表現。ゲートは食パン。


 <杉原千畝記念館>

<ひだまりキッチンSoramame>

 自分でカレールーを試験湛水できるのが最大の特徴で貯め放題。(下中) 貯水完了したら(下左)、丸山ダムのゲートを開けます。ドンドン貯水すると新丸山ダムはガッチリ受け止め、丸山ダムは沈み役目を終えます。(下右) お味は中辛、タマネギと肉の旨味が詰まった本格派、美味しい。

 
<貯水完了>
 
<貯め放題カレールー>
 
<ゲ-トオ-プン、新丸山ダム堰き止める>

 流れやすいようにルーはサラッとして挽肉は細かくなっています。シェフは京料理店で30年間勤め7年前このお店に来られました。八百津町に来た理由は、スケボーが出来る所だったのでということです。京料理の経験は、このカレーに役に立っていますか?『ないです』 でしょうね


 話しているとき、ちょうど電話がかかってきたのですが、東海ウォーカーの取材依頼でした。『4月7日(金)に中京テレビのPSゴールドに出るから見て下さい』 人生で中々経験できない大当たりの日々です。
2017.03.28(火)23:15