おちさん |
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越知山 613m/福井県越前町 吉野ヶ岳 547m/福井県福井市 |
2017年10月17日(火) 越知神社神木のトチノキと殿池 (幹回り:8m、樹齢:1000年) (織田信長の乗馬が、この池に落ちたことから「殿池」) |
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「楽(ラク)なことは楽しくない。苦しいことが楽しい」 健康な人の言葉です。山に登るのは苦しい、その苦しみの後の楽しみが心に満ちる。 そう思える歳に山を登っときましょう。「越前五山」巡りをしていますが、白山・日野山794m・文殊山366mを達成し残り2山となりました。 年内踏破するため、越知山・吉野ヶ岳をW登山します。秋雨前線が列島に居座り、中々登山日和に恵まれません。連日か傘マークが続きます。 たまたま火曜日、福井県に晴マークが点灯しました。これを逃すと台風21号が北上しており、雨日がどれだけ延長するか分かりません。 ところが決行日、起床したら1時間半寝坊です。『しまった!』 教科書は山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド゙/富山県の山」です。 |
<駐車地> ドラッグスクロールで移動 大きい地図 |
北陸道鯖江ICで下り、県道6号線で西進。尼ヶ谷バス停で左折し、6km南下すると‥ |
@越知山 613m/福井県越前町 | ||
殿池前駐車場 ↓ 展望台 ↓ 室堂 ↓ 太師堂・千体地蔵 ↓ 室堂 ↓ ▲越知山 ↓ 越知神社 ↓ 殿池前駐車場 (ランチ) ↓ 車で吉野ヶ岳へ ※赤線はGPS軌跡 ●は主な分岐点 ■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」 |
江 南:午前08時40分 晴/15℃ 駐車地:午前11時35分 晴/15℃ 標高差:(580m→613m)33m |
往:40分(山頂まで、小休止含) 還:25分(ランチタイム除く) 所要時間:1時間05分 |
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越知山は日本百霊峰です。青年泰澄(タイチョウ:767年没)が修行し仏の教えを悟ったと伝えられる北陸最古の修検霊山。 林道を走り、殿山前に置車。小屋はトイレです。越前五山泰澄スタンプ巡りの黄色い幟が立つ坂道から登ります。 (11:55) |
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最初は山頂ではなく、反対の方向にある展望台に行きます。文殊山でソロの方にこの短縮道を教えていただきました。 寝坊したので、いわゆるインチキ登山。泰澄の道は、広くとても歩きやすい山道です。無線中継局を過ぎ‥ |
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コンクリ製の展望台に到着。東南に180度以上の大パノラマが展開します。 左奥に山頂に雲のかかる白山。右へ低山の一乗城山、文殊山等が福井平野を縁取ります。 振り返ると稜線越しに日本海も望めました。開放感を満喫したら来た道をピストン。 (12:05) |
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殿池(トノイケ)前の駐車場から雰囲気満点、朽ちかけの鳥居を潜ります。鎮守の森の緑溢れる参道を登れば‥ (12:20) |
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太師堂。1335年前、大師の泰澄は福井市南部で生まれ11歳、夢告により越知山に通い、修行を始めた神童です。 35歳で白山を開山。この太師堂には、数々の栄誉を称えて造られた座像が納められています。 (12:25) |
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登った所に千体地蔵尊。信者の祈願や成就のお礼にと年号・氏名を刻み、奉納されました。多すぎて数えられません。 石仏は柔和な表情で、人々が込めた祈り・悲しみ・喜びが偲ばれます。 |
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参道の傾斜は、緩く疲れません。季節毎に瑞々しい新緑、美しい紅葉、森林浴を楽しみながら登られます。 |
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山頂には奥の院。後ろに三等三角点,や臥行者の旧跡。教科書では遠望が?ですが、今は3箇所の切開きがあります。 (12:35) |
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東方、福井市街が見え、奥中央に雲から頭を出した白山2702m。右端は剣ヶ岳800m、正面に次の吉野ヶ岳547m。 北方に日本海も覗いています。神木まで下山して東へ登ると‥ |
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越知神社718年創建。泰澄が、仏像を造り、社堂に祀ったのが始まりといわれます。昭和52年復興されました。 (13:00) 史跡や遺跡が多い山です。駐車場に戻り、車中ランチ。そして第二山へ向かいます。 (13:05) |
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A吉野ヶ岳 547m/福井県福井市 | |||
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福井市内から東山健康運動公園を経由して上吉野集落に入ります。蔵王大権現の鳥居前に駐車。 車近くに泰澄木・権現木と名付けられた2本のご神木。越前五山泰澄スタンプ巡りの黄色い幟が立つ鳥居を潜ります。 (14:40) |
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杉林の中、赤土で滑りやすい道ですが、ステップが有り、難なく高度を上げられました。竹藪を過ぎると‥ |
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集落から登ってきた林道に出合います。右折して50mほど歩けば‥ (15:10) |
「蔵王権現参道登り口」の立看。車で上がれば、お手軽登山ですが、この山は短縮しません。斜面を登ると木の階段が多くなり、尾根に出て‥ |
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勾配が緩み、一ノ花地蔵に出会います。昔、登山する女性が地蔵が寂しそうなので一輪の花を手向けました。 願い事をすると後日、願いが叶ったという故事から名付けられています。『花を持ってくれば良かった』 (15:20) |
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お地蔵さんから150mほど高度を上げると鮮やかな朱の鳥居。 吉野ヶ岳は別名蔵王山とも呼ばれ、山頂近くに蔵王大権現が祀られています。 泰澄による開山は1300年前ですが、1575年の一向一揆で社殿は焼き尽くされました。 |
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社殿の裏から尾根伝いに登れば、吉野ヶ岳山頂547m三等三角点です。展望は良くないと教科書にありましたが‥ (15:45) |
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北に二つの峰、左:富士写ヶ岳942m(石川県)、その右:小倉谷山911m。右端:北丈競山964m(キタタケクラベ)。 左の谷には九頭竜川が流れています。 |
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山頂広場に幹と枝が平行に伸びる不思議な杉の奇木。そして北西にも広い切り開きがあり‥ |
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福井平野が広がります。左端が福井市の中心地。奥は日本海に面した福井港です。 手前右に新たな展望図の設置が準備されています。では下山しましょう。 中間の林道を横断(16:05) 更に15分降るとY字分岐に出合い、左を取って寄り道します。 |
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程なく千手観世音前の駐車場に出ました。階段があり登れば、鳥居の奥に小振りな社殿が佇みます。 林道を北へ降れば、愛車の待つ神明社鳥居前駐車場です。やれ嬉し!自己満足の「越前五山」巡りが達成できました。 (16:25) |
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東海岳行 |
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“シネマ・コンサート” | |||
近年、映画を見ながら劇中音楽をフルオーケストラの生演奏で楽しむエンターテイメントが生まれました。米国発の「シネマ・コンサート」と呼ばれ、せりふと効果音以外の全音楽が演奏されます。名古屋は昨年開催され、パイレーツ・オブ・カリビアン」と「ハリーポッター」です。 2作品とも見ていたので興味は湧きませんでした。今年のアカデミー賞で歌曲・作曲賞を受賞したミュージカル「ラ・ラ・ランド」を10月「シネマ・コンサート」で開催すると新聞で紹介されました。ジャズ・ピアニストと売れない女優のラブ・ストーリー。 映画音楽はオーケストラ、ジャズ、ロックで演奏されます。私は、サウンド・トラックのCDを購入して聴くき込んでいました。舞台での表現と演奏が楽しみです。 会場は熱田区のセンチュリーホールです。(左写真) 座席は全3012席あり、ほぼ満席。ただ中央前列が20席近く空いています。多分、スポンサーの招待客用で埋まらなかったと思われます。もったいない。私達は前よりの右側。ポップスのライブなら充分いい場所です。 後で分かりましたが、シネマ・コンサートではそうとは言えません。(右下) ステージに東京フィルハーモニー交響楽団50人にジャズバンド6人が中央に挟まれて並ぶとギッチギチです。指揮は、このコンサートで300以上もタクトを振って来たエリック・オクスナー。19時上映開始。 オープニングは映画史に残る高速道路での群舞。オーケストラとバンドの音楽が、ドンドン盛り上げるのでぞくぞくしてきます。CDで聴いたのと同じ音楽なので最初は本当に演奏してるのと思うほど。どうやって映画と音楽を同期させるのか不思議です。 ちょうど私の席からは、指揮者の譜面台の上にモニター画面が見えます。そこにはスクリーンと同じ映像が映っていました。映像の上に演奏するタイミングを知らせる縦ラインが流れます。 小節の頭で丸マークが点滅してテンポを知らせています。楽団には、映画の進行と演奏をピタッと合わせる鳴けレガいけません。ずれたら最悪です。それには高度なテクニックが必要。演奏は指揮者の腕一つにかかっているので映画本編を百回近く見て流れをたたき込むそうです。 ピアノソロやジャズ音楽では、バンドの演奏だけになります。曲の終わりでトランペットが超高音を出すと観客が大拍手で称えました。映画館ではあり得ないこと。1時間上映して20分の休憩。演奏の謎を解き明かそうと多くの人が、無人のステージ前に集まり残された楽器を見ます。(左) 私もハープの音は聴こえるけど、どこにいるのと探づと席から見えない左端でした。20列目くらい後の席ならステージを上から見下ろせられ、全体の演奏者の動きが見えそうです。 私の席では見上げているので楽団前列のバイオリンやチェロなどの弦楽器しか見えません。さて後半は、観客もコンサートの仕組みや意味合いが理解でき、演奏者も乗ってきてグッと楽しくなりました。ジャズ・バンドのウッドベースがよく見える席なので手さばきの見応えがあります。 ロック曲になるとエレキ・ベースに取り替えて巧みなテクニックで弾いていました。ジャズ・ギターも見えます。ギターをとっかえひっかえです。ロックの時は切れのいいカッティング。クラシック・ギター1本で聴かせたときは、ミスタッチなしで鮮やかなものです。 映画を見たり、字幕を読んだり、楽団の演奏を聴き、ミュージッシャンの動きも見なくてはいけなく忙しい。2回見ていたので筋は分かっています。 演奏を聴くことにに6割方集中していました。エンドロールに流れる音楽も忠実に演奏されコンサートは終了。拍手喝采、一度指揮者は引っ込みますが、拍手は終わらず再び登場。普通なら何曲かアンコールに応えて演奏します。 クラシックは頭を下げるだけです。(上) それは物足りませんでしたが、私もひよこさんもこのシネマ・コンサートは大満足。最後にほろっとくる場面であり、音楽とマッチしていました。撮影は演奏中はNGでしたが、それ以外はOKなのも目新しかったです。 |