岳行ノート
        じゅうぶざん                わづかちょう
鷲峰山 682m/京都府和束町


2018年6月14日(木)


平等岩上から


 W杯セネガル戦は引き分け。格上の相手に全く臆することなく果敢に攻め、いい試合でした。


 ネット・サーフィンしてたら行場の山を見つけました。私は、行場が大好物。それは、京都府南の鷲峰山、例によって読めない山名。

 7世紀末、役小角(エンノオヅヌ)によって開創された金胎寺(コンタイジ)が山頂に建ちます。東方斜面に特異な岩場があり、そこが修険業の行場です。

 境内の金胎寺多宝塔宝篋印塔(ホウキョウイントウ)は、重要文化財となっています。さて行場巡りは、軽い散策のつもりでは危険です。慎重に‥


 参考書は、寺務所にある「鷲峰山金胎寺行場案内図」です。参考書として「山聲/金胎寺行場巡」さんのお世話になりました。
<駐車地>

大きい地図
 京滋バイパス南郷ICで下り、瀬田川沿いに南下。宇治田原町から県道62号線で10km走り、Y時交差点で左折、鷲峰山林道を3.3km登ると‥ 


林道駐車地→金胎寺本堂→▲鷲峰山→行場入口→行場の辻→千手の滝→平等岩→林道駐車地

※赤線はGPS軌跡  ●は主な分岐点


■この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得て同院発行の数値地図50000(地図画像)数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである(承認番号 平17総使、第98号)」


江  南:午前08時00分  晴/22℃
駐車場:午前10時25分  晴後曇り/18℃
標高差:(390m→682m)292m
往:1時間30分(千手の滝まで、小休止含)
還:1時間45分(ランチタイム除)
所要時間:3時間15分


 ヘアピンカーブ路肩に数台のスペースがあり、置車。右奥の坂道に沢山の案内標が立ち、金胎寺へ進みます。
(10:55)


 「南無不動明王」の幟が並ぶ参道をしばらく登ると山門です。ここは、潜らずに鋭角に左折し、更に登れば‥

多宝塔金胎寺本堂(弥勒殿/江戸時代)が建ちます。
多宝塔は、鎌倉時代1298年、720年前に建立され重要文化財です。
境内の行者堂(江戸時代)、大師堂(昭和48年)を見学し、多宝塔左側から奥へ歩けば‥
(11:10)

 関西百名山鷲峰山682m山頂。石造の宝篋印塔は、台座に正安二年(鎌倉時代・1300年)の銘、重要文化財です。

 以前は、山頂から琵琶湖比叡山が一望できたそうです。山門に戻り‥
(11:15)
 潜ると正面に無人寺務所。行場へのルートは、この左方向です。その前に寺務所で‥
 入山料300円を納め、「行場案内図」、「鷲見山案内」パンフを頂きました。 (11:30)


 では行場へまいりましょう。かわらけ投げ場があり、その先が行場入口です。(一周3.2km、所要2時間)
(11:35)


 植栽林の山腹道は、殆ど起伏がありません。十数分辿ると‥
 迎え行者が、お迎えです。この先が‥


 「行場の辻」で左から進み、右奥から戻ります。この方向が周回順路です。 (11:50)


 尾根筋を降ると東覗の崖上に出合います。清水谷川の川音が聞こえますが、見えません。崖縁を注意して進むと‥
 西覗ですが、身は乗り出せません。そして『何じゃこりゃ』
強烈な急坂をロープや鎖を保険に降ります。
(12:05)



ようやく落ち着いた場所に出ると崖下に清水谷川が見えました。
右写真の「黄色い岩」が転がり、その先に‥


 岩場があり、胎内潜の表示。描かれた赤い矢印通りに岩場を登ると、隙間に誘われます。向こうに小滝を覗けます。
(12:20)

 胎内潜から川へ下降。右岸沿いに降ると千手の滝です。落差8m、落水が幾重にも分かれる分岐瀑。

  ここでランチにします。
(12:25)〜(12:45)

右岸を赤ペンキの誘導で高巻いて行くとほどなく五光の滝、御光の滝とも記されます。
落差12mの二段滝で、黒い岩壁に白い落水が光る美瀑です。
滝前の飛び石で左岸に渡り、更に清水谷川沿いを降りました。
(12:50)

 すぐ赤い矢印が右岸に渡るよう指示しています。飛び石で渡渉すると道は急斜面。

 薄い踏み跡。すぐ斜面を登って赤マークをキャッチし、左上の岩壁へ向かいます。






 ここで受付の寺務所でもらった「行場案内図」を確認しましょう。現在地は、左下の川を渡ったところです。←

 「無理に登らないこと」の注意事項は、従います。岩場は、主にチャート(石英からなる硬い堆積岩)です。

 そこに護摩壇の表示。山岳霊場らしくなってきました。護摩行が行われる岩は、見つけられません。
(13:05)

 狭い崖縁を少し歩きますが、スリル満点。しかし、急坂半端ないって。

 そして鐘掛、鎖場のことです。高さはそれほどありませんが、単独ですから無理せず右の迂回路へ行きます。すると‥

 『ホゲッ!』 足下にお休み中のシマヘビ、80cm長はありそうです。岩上に出るともう一匹。にわか修行僧に至難が降りかかります。

 岩には、赤ペンキマークが1m毎に付いています。ここでミスったら事故ですから、有難いことです。

 そして問題の平等岩。ここはしっかり高さがありますが、鎖が見当たりません。当然、迂回路で登ります。
(13:30)
回り込んで平等岩の上に立つと南に眺望が開けます。谷には清水谷川が流れます。
足下に鎖が引き上げられてまとめられていました。(TOP写真) 何かあったのでしょうか。
感覚的には垂直に近い斜度の岩登りですが、川から30分、標高を130m上げました。
行場の標高差は200mあり、昔の行者さんは体力と根性があったのですね。
順路が右回りということが理解できました。まだまだ岩登りは続きます。

 最後の蟻の戸渡。名札はありますが、現場が見つかりません。この先で斜度が緩み、行者の辻に戻りました。
(14:00)

行場入口(14:20)
無事生還。駐車地(14:30)

 
東海岳行
  “あ、さだ飴” 

 コンサートでは、簡単に手に入らないプラチナ・チケットがあります。ファンクラブ会員もダメなことがあるそうです。一度、さだまさしの公演でトークと名曲を聴いてみたい。昨年は抽選で外れました。今年、奇跡的に当選。『やった!』と思ったのですが、座席番号を見てガックリ。

 名古屋市金山の市民会館4階の最後列です。初めてのさだまさしですが、まあ行けるだけ良いと気を取り直し、ひよこさんと6月中旬に出かけました。最上階の4階まで上り、席に座ると‥まあ遠い。双眼鏡でやっと顔が分かる距離。5分遅れでバンドメンバーが舞台に出てきました。

 フォークなので少数精鋭バンドと想像しましたが、9人がそれぞれのポジションに着きました。ドラム、アコースティックギター、エレキギター、ベース、キーボード、パーカッション、チェロ、バイオリン、木管楽器(オーボエなど) 人件費かかっています。意外ですが、音は楽しめます。



 するとさだまさしが出てきて歌うかと思いきや、マイクを手にいきなりトーク。話し時間が多いと聴いていましたが、まずしゃべりかい! 5分遅れたことを詫びました。

 理由は、ホールのグッズ販売のお客さんが多く、開始までに裁ききれなかったとのこと。『5分遅れたので終了をキッチリ5分縮めます』(笑) つかみはOK! トークは続く『こちらは喫茶店のモーニングサービスすごいですね。トーストに小倉あんが付いて出た来た。

 皆さんは小倉あんが、好きなようでスーパーでもチューブ入りで売っている。中部地方だけに‥』
(笑い) 今年レコードデビュー45周年で、45作目のアルバムが来月7/4に発売されます。66才、身長165cm、体重は見た感じ70kgはありそうで、ダボ服を着ています。



 21才でデビュー、「♪精霊流し」がヒットしてビッグスターに。調子に乗って自主製作の映画「長江」を撮り、28才で28億の借金。ブルゾンちえみじゃないけど借金は金利を含め「35億!」に膨れました。30年掛けてキチンと完済。

 彼がちょっと気になることは、『過払金が、あるんじゃないか』(笑) その返済資金は、やり続けたコンサートから生み出されまし。この日で『4297回!』 平均1年で100回、驚異的です。固定ファンは、おばさま達が多く『前3列目で双眼鏡‥あなたです。ありがとうございます』(笑)

 客いじりも笑いの一つ。コンサートが始まると彼がバンドに指示。『ワンプレイ目からリードギターをつぶせ』(笑) 日大アメフト事件の時事ネタがぶち込まれる。2、3曲歌うとトーク、歌う時間の3倍以上時間を使います。内容は仕事、思い出、交友関係等。多岐にわたります。



 笑いを交えた話しに必ずオチ。しかも毎回内容が違うので、次の公演にも行きたくなるでしょうね。新アルバム中心の曲が多かったのですが、「♪精霊流し」「♪無縁坂」「♪北の国から」など、みんなで歌える懐かしい名曲も唄いました。

 <トーク> 長崎に住む私の父は母が大好きでしたが、母は父の下品さが嫌いでした。佐田家では正月、家族5人で雑煮を食べることが恒例でした。父が餅を食べながら1句、『元旦の モチで押し出す 去年グソ』 母『イッチョ、好かん』(笑) 両親はもう生存されていません。

 <トーク> 昔、長岡市でコンサートをすると、前列のお母さんが舞台を見ず、歌やトークをズーットメモっている。その夜、打上で居酒屋に行くとその人がカウンターに一人で飲んでいる。気になっていたので挨拶しがてら話し伺う。彼女は、でさだまさしのレコードは全曲持っています。



 コンサートから帰宅すると、その日の曲順通りにレコードからカセットにダビング。コンサート再現のテープを作り、曲を聴く トークをメモで思い出します。同じコンサートを10回は楽しむそうです。ファンって有難い。

 
45周年記念限定グッズの紹介コーナー。缶を手にして『あ、さだ飴です』 浅田飴さんと半年掛けて取り組んだそうです。「うた、こえ、トークに 盛り上がりすぎて痛めたのどに」 30錠入り800円。私達も記念に欲しかったのですが並ぶ人数方が尋常でなく諦めました。

 さだまさしは、作詞・作曲・演奏・歌唱・トークのマルチタレントです。いまも曲作り、公演を続けています。言葉をを大切にした詩、丁寧な歌い方、詩のテーマ、メロディーが秀逸です。まだ10年は活躍して楽しませてくれるでしょう。ひよこさん『4階だったけど歌に入り込める』

2018.06.25(月)15:35